高エネルギー物理学

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1970年に泡箱を用いて初めて観測されたニュートリノ。右側にある三本線の起点にあった陽子に衝突したニュートリノがミュー粒子に変化し、新たにパイ中間子が生まれた。

高エネルギー物理学は、加速器で作られる高エネルギーを持った基本粒子の衝突反応を詳しく調べ、素粒子と呼ばれる究極の物質の構造や、その基本的相互作用について研究する分野である。

主な研究機関・施設[編集]

アメリカ合衆国では、スタンフォード直線加速器研究センター国立フェルミ研究所ブルックヘブン国立研究所などで、素粒子研究の黄金時代を築いた。 しかし、その後に計画されたSSC計画が予算を大規模に超過して中止に追い込まれた。現在は、欧州原子核研究機構高エネルギー加速器研究機構の研究に参加を行うことと同時に、将来の国際リニアコライダー計画への参加も表明。

欧州原子核研究機構では、2008年から始まるLHC加速器を用いた7TeVの陽子・陽子衝突実験により、素粒子の標準模型に必要なヒッグス粒子が発見されることが期待されている。更に、超対称性理論などの標準模型を超えた先の理論(en:Physics beyond the Standard Model)の検証への最初のステップが開かれる予定である。

日本では、高エネルギー加速器研究機構における世界最高強度の電子・陽電子衝突装置KEKBを使ったベル実験つくば市から飛騨市ニュートリノを飛ばしてニュートリノ振動を検証するK2K実験など、世界的に注目される最先端の研究を実施。現在は、SPring-8J-PARCRIビームファクトリーなどによって、加速器科学の応用研究まで視野に入れた取り組みにも注目が集まっている。

将来的には、アジア・欧州・アメリカまで含んだ国際リニアコライダーと呼ばれる、電子・陽電子をテラ電子ボルトレベルのエネルギーまで加速し衝突させる大型加速器の建設が検討されている。 標準模型を超える素粒子物理学の記述に方向性を与える実験には必要不可欠の加速器であるが、全ての建設費用が2007年現在の概算で一兆円程度と非常に規模が大きく、建設が実現するとしても世界で唯一の施設になると予想されている。

関連項目[編集]

研究課題分野[編集]

装置[編集]

大型実験[編集]

応用技術[編集]

実験装置運営機関[編集]

日本国[編集]

アメリカ合衆国[編集]

ヨーロッパ連合[編集]

ロシア連邦[編集]

外部リンク[編集]