ベロクロン

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ベロクロンは、特撮テレビ番組『ウルトラマンA』をはじめとする「ウルトラシリーズ」に登場する架空の怪獣超獣)。別名「ミサイル超獣」。

『ウルトラマンA』に登場するベロクロン[編集]

特撮テレビ番組『ウルトラマンA』第1話「輝け! ウルトラ五兄弟」に登場。

  • 身長:55メートル
  • 体重:4万4440トン

異次元人ヤプールが送り込んだ地球侵略用超獣第1号。ヤプールの超獣製造機で宇宙怪獣と珊瑚が合体した超獣。

手からは敵の動きを止める「テリブルハンドリング」や手裏剣のような光弾、レーザー光線を放射し、口からは一億度(百万度とする資料もある)の火炎を吐く。また、全身に見られる突起物はミサイル(ベロクロミサイル)の発射口になっており、口内にも2連装のミサイルランチャーを装備している、ダイナマイト数千発分の威力。更にから出す唾液は強酸性であり、ビルなどもたやすく変質させる。口の中を攻撃されると、体内の高圧電気胃袋で自爆が起こり、しばらく動けなくなるのが弱点。

第1話冒頭に大写しで登場し、その勢いのまま福山市を踏み潰す。そして地球防衛軍の戦闘機隊をまず火炎放射で迎撃、背後に回れば全身からのミサイル一斉発射、そしてミサイルが切れたと見せかけて油断させてから口からのミサイル乱射で全滅させるという知略を見せる。その後東京に現れ東京タワーをへし折るなど破壊の限りを尽くしAと対決。当初はミサイル攻撃が全く通用せず劣勢だが、口からの火炎放射攻撃で苦戦させ、テリブルハンドリングでAの動きを止めてからのレーザー光線でAを苦しめる。カラータイマー点滅まで追い込むが、口にパンチレーザーを受けてミサイルと火炎を封じられ、エースリフターで大きく放り投げられた後、メタリウム光線を受けて絶命する。

  • デザイン:井口昭彦[1]
  • 当初は広島市に出現する設定で、原爆ドームを襲撃・破壊するシーンがあり撮影もされていたが、中国放送の意見や被爆者・関係者に対する配慮のため、一部のシーンは削除され同じ広島県内の有力都市・福山市に出現する設定に変更された[2]
  • 鳴き声は東宝怪獣のラドンのアレンジ。[要出典]
  • 口からの火炎の温度はDVD『ウルトラマンA怪獣大百科』では3万C°と紹介されている。
  • ベロクロミサイルに耐えるAの映像は、第6話のブロッケンの予告でも流用されたが、実際には使用されなかった。

ベロクロン二世[編集]

第48話「ベロクロンの復讐」に登場。

  • 身長:55メートル
  • 体重:4万4440トン

女ヤプールが操る二代目のベロクロン。初代との相違点は、カラーリングが黒から緑へ変わった点、体型がスマートで若干えらが少なくなった点、瞳のある白目(初代は赤一色)、真っ直ぐだった鼻の角が斜め向きになっている点、尻尾が生えている点、胸や腹に付いているイボ状の突起物の形が変わった点、鼻の角からの光線発射能力、および口から泡状の毒液(ベロクロ液)を吐けるようになった点。TACは前回の戦いを研究した上で戦うが、初代ベロクロンの弱点だった口の中への攻撃はあまり効果を上げられず、初代ベロクロンにはなかった能力である角からの光線に不意をつかれて全機撃墜される。Aとキャッチボール相撲を取りながら戦うが、最期はAに鼻の角を折られて腹部に突き刺され絶命する。亡骸は宇宙へと運ばれる。

  • 着ぐるみは初代ベロクロンではなく同作第37話に登場したマッハレスの着ぐるみを改造して使用している。足先と尻尾にその名残がある。身長・体重・鳴き声は初代と同一であるものの柔らかめな表情になった。
  • 北斗星司は女ヤプールに対し「ベロクロンそっくりの超獣を操って俺の命を狙うからには…」と発言し、北斗がベロクロン二世をベロクロンそのものではないと見ていることが示唆されている。
  • 『週刊 ウルトラマンオフィシャルデータファイル』では「べロクロン二世に幻影能力があるのかは不明」とされている。

『ウルトラマンタロウ』に登場するベロクロン[編集]

ウルトラマンタロウ』第30話「逆襲! 怪獣軍団」に登場。

  • 身長:55メートル
  • 体重:4万4440トン

ウルトラマンAに倒されたベロクロン二世がさらに改造・強化された超獣で、巨大ヤプール(改造)が操る怪獣軍団の一体。一部の書籍では「ベロクロン(改造)」とも呼ばれるが、ヤプールは単に「ベロクロン」と呼ぶ。

窮地に立たされたベムスター(改造)サボテンダー(改造)の援護として巨大ヤプール(改造)が最後の手段として繰り出す。赤い球に乗って出現、ヤプールの命令通りサボテンダー(改造)と交戦中のタロウを背後から襲撃しようとするが、ZATのスカイホエールの猛攻撃に妨害され、反撃対象をタロウからZATに変更するが、無抵抗のままレーザービームを浴び続けてタロウと対決する前に絶命する。

  • 関連書籍では、名称を「改造ベロクロン二世」[3]や「ベロクロン二世(改造)」と記載している。「改造ベロクロン」[4]や「ベロクロン(改造)」[5]、「改造ベロクロンII」[6]と記載しているものもある。
  • 着ぐるみはベロクロン二世のものを一部改造して流用しているが、『ウルトラマンA』放送終了後にアトラクションで酷使されていたため、二世と比べて劣化している[5]
  • 鳴き声は初代や二世とは異なり、ゴルバゴスの流用。[要出典]
  • テロップが完成後、サボテンダー(改造)とともにに登場が決まったため、オープニングに記載されていない。
  • 劇中では使用しなかったが、書籍において武器はベロクロン二世より強化され数センチまで届くようになった火炎、ミサイル、ベロクロ液、鼻の角からの光線発射能力と設定されている。この設定は『週刊 ウルトラマンオフィシャルデータファイル』にも記載され、3DSおよびPSPソフト『ロストヒーローズ』に登場した際は実際にこの能力が使用される。
  • 当時最後の超獣だったオイルドリンカーより後に登場しており、雑誌『ウルトラマンAGE』(辰巳出版)では(『ウルトラマンメビウス』放送以前の)最後の超獣とされ「超獣はベロクロンで始まり、ベロクロンで終った」とする旨の記述がある。

『ウルトラマンメビウス』に登場するベロクロン[編集]

特撮テレビ番組『ウルトラマンメビウス』第26話「明日への飛翔」に登場。

  • 身長:55メートル
  • 体重:4万4440トン

『ウルトラマンA』や『ウルトラマンタロウ』に登場したベロクロンの別個体。ドキュメントTACとドキュメントZATに出現記録が残されている。

外見は初代とほぼ同一だが、鼻先の角と足の棘が黒色から金色に変わっている。全身の赤い突起物から無数の小型ミサイルを、口の中に隠し持った砲門からは強力な大型ミサイルと火炎を放つ(火炎については設定のみで、劇中では使用されていない)。ヤプールの怨念に従い、異次元のゲートを開いて地上に巨大なヤプールエネルギーを解き放つのをサポートするため出現。一度はGUYSのリージョン・リストリクターによって次元の扉を閉じられるも、一発のみ通過したミサイルによってサコミズ隊長に重傷を負わせる。その後隊長不在で浮き足立つGUYSの予想を上回る早さで再出現。ヤプールの大攻勢の第一陣として市街地に向けて進撃する。その圧倒的な火力によってGUYSの戦闘機群を苦しめ、巨大異次元ゲート封印のために飛翔したフェニックスネストも打ち落とそうとするが、メビウスの妨害で失敗。最期はディメンショナル・ディゾルバーによって異次元ゲートを半永久に塞がれたために援軍を失って動揺し、GUYSの皆が力を合わせたガンフェニックストライカーの「インビンシブル・フェニックス」とメビウスのメビュームシュートの連続攻撃を受けて爆死する。

  • 今回、無数のミサイルはCGで表現されている。モーションディレクターをアニメ「マクロスシリーズ」などで知られる板野一郎が務め、いわゆる板野サーカス風のスピードと迫力のある空中戦が描かれた。

『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』に登場するベロクロン[編集]

ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』第11話「ウルトラマン」に登場。

  • 身長:55メートル
  • 体重:4万4440トン

ブルトンによって惑星ボリスに呼び寄せられ、ヴィンセント島の結界を破って上陸しゴモラと対決する。途中ドラゴリーが援軍として現れ、さらにゴモラの援軍としてエレキングも現れたために2対2の戦いに突入。得意のミサイル攻撃でゴモラを追い詰めるが、ZAPの攻撃で口のミサイル発射口を破壊され、最期は超振動波を受けて倒される。

だが、この戦いでレイたちは、両親を殺されたために怪獣を憎むアトウから、ヴィンセント島に怪獣が出現した原因だと勝手に決め付けられ、疑われる。

  • 着ぐるみは『ウルトラマンメビウス』で使用された物の流用。
  • オープニングではゴルザと戦っている。

『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』に登場するベロクロン[編集]

映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』に登場。

ウルトラマンベリアルのギガバトルナイザーの力で怪獣墓場から復活し、ベリアルが操る怪獣軍団の一体となる。怪獣墓場での決戦ではウルトラセブンウルトラマンゼロと戦うが、最期はゼロスラッガーの攻撃を受け、爆死する。

  • 百体怪獣ベリュドラの右腕を構成する怪獣の一体としても姿が確認できる。
  • 着ぐるみは『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』までに使用された物の流用。

『ウルトラマン列伝』に登場するベロクロン[編集]

ウルトラマン列伝』第39話「超決戦!ウルトラヒーロー!!」(『ウルトラマンサーガ』の未公開映像を交えたスペシャル総集編)に登場。

バット星人ハイパーゼットンスフィア細胞で作り出した怪獣兵器の一体(べロクロンは正確には「超獣」)。首や胸にスフィアの発光器官が着いている。他の4体(アントラーキングパンドンブラックキングタイラント)と共に地球【フューチャーアース】に送り込まれ、ウルトラ兄弟の内のウルトラマンAと戦うが、最期はメタリウム光線で倒される。

  • 着ぐるみは『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』に使用された物の改造流用。

『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS NEO』に登場するベロクロン[編集]

大怪獣バトル ULTRA MONSTERS NEO』第14話「暴走! ヴィットリオ」に登場。

惑星ハマーに大量にいるが、登場してすぐに暴走したヴィットリオの操るEXゴモラにほとんど倒され、実際にバトルで襲い掛かるのは一匹だけである。ストーリーモード以外にも、EXラウンドでヴィットリオが使役する超獣として登場する。

ステータスはスピードにやや劣るものの、アタックとパワーが高く原作同様強力な超獣で、EXラウンドではかなりの強さを発揮する。必殺技は、両手から光弾を連射する「テリブルスラッシュ」、体表のミサイルを一斉発射する「ゼンメストロアタック」、口内のミサイルランチャー含む全てのミサイル発射器官から大量のミサイルを上空に放ち、雨のように降らせて敵を攻撃する「スコールミサイル」がある他、同じ超獣バキシムと組ませることによって、タッグ必殺技「超獣爆撃作戦」が発動できる。

その他の登場作品[編集]

  • 放送当時に連載された『小学二年生』に連載された『サザエさん』では七夕の日に短冊に「ウルトラマンAになりたい」と願い事をした磯野カツオの夢の中に現れ、短冊に書いた通りウルトラマンAとなったカツオと戦う。べロクロンと戦ったカツオは起きた後「やっぱりAになるのは辞める」と弱音をはき、ヒーローは甘くないということを実感する結末になっている。
  • 松久壽仁の漫画版『ウルトラマンA』では、子供誘拐犯(超獣アドルフキング)を追う北斗星司と南夕子の前に、バキシムブロッケンと共に出現し襲うが、変身したAのウルトラギロチンで切り裂かれて倒される。
  • 漫画『ウルトラマン超闘士激伝』ではヤプール軍のヤプールコマンドの戦闘員として登場する。
  • 漫画『大怪獣バトル ウルトラアドベンチャー』では第9 - 10話にヤプールの超獣軍団としてべロクロンとべロクロン二世が別個体でそれぞれ登場する。
  • 『ウルトラマンフェスティバル2006』のライブステージ第2部では、再び地球侵略とウルトラ兄弟抹殺を企むヤプールによって強化された個体が送り込まれる。最初はゾフィーやレオ&アストラ兄弟と戦い、その後は改造エースキラーと共にメビウスを苦しめる。最後はゾフィーとエースの必殺光線で倒される。
  • 2009年のHONDAステップワゴン スパーダ」のCMでは、スパーダを恐れて他の怪獣と共に道を空ける役で出演している。
  • 『ウルトラマンフェスティバル2010』ではウルトラマンベリアルにテレスドンと共に召喚されウルトラマンと戦う。
  • 『ウルティメイトフォースゼロ アナザースペースアドベンチャー』では、ウルティメイトフォースゼロ抹殺を企む巨大ヤプールによりバキシム、ドラゴリーなど他の超獣たちと共に送り込まれて、ウルティメイトフォースゼロに襲い掛かるが、ウルトラマンゼロのワイドゼロショットで倒される。
  • ウルトラマン列伝』第21話でウルトラマンゼロが解説する、エンペラ星人が光の国を襲撃したウルトラ大戦争時に引き連れていた怪獣軍団の中に新たに姿が追加されている。

過去の映像を流用しての登場[編集]

いずれも映像はそれぞれの初登場作品の流用。

ウルトラマンタロウ
初代ベロクロンが第40話で回想シーンの35大怪獣・宇宙人の一匹として登場。鳴き声はムルチに変更。
ビデオ『ウルトラ怪獣伝説』
改造ベロクロン二世がゼットンの命令で改造ベムスター、改造サボテンダー、改造巨大ヤプールと共にウルトラマンタロウと戦うが、スカイホエールの攻撃で倒される。鳴き声はスカイドンに変更。
『大決戦!超ウルトラ8兄弟』
初代ベロクロンが北斗の回想シーンに登場する。

その他の補足[編集]

  • 大決戦!超ウルトラ8兄弟』の第1稿の脚本段階で登場が予定されていた(『週刊ウルトラマンオフィシャルデータファイル』の記載より)。
  • プロバスケットボールbjリーグと円谷プロダクションのコラボレーション企画として開催された、ウルトラ怪獣を各チームのマスコットキャラクターとしてチームに加える「ウルトラ怪獣ドラフト2010」ではノミネート怪獣として候補に挙がり、大阪エヴェッサよりドラフト指名された。

脚注[編集]

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  1. ^ 『大人のウルトラマン大図鑑 第二期ウルトラマンシリーズ編』 マガジンハウス〈MAGAZINE HOUSE MOOK 大人のウルトラシリーズ〉、2014年1月25日、105頁。ISBN 978-4-8387-8882-8
  2. ^ 『円谷ヒーロー ウルトラマン全史』 講談社、講談社〈講談社MOOK〉、2013年、29頁。ISBN 978-4-06-389762-3
  3. ^ 白書 1982, pp. 134、181.
  4. ^ 全怪獣怪人』上巻、勁文社1990年、283頁。ISBN 4-7669-0962-3
  5. ^ a b 『円谷ヒーロー ウルトラ怪獣全史』 講談社〈講談社MOOK〉、2014年3月25日、69頁。ISBN 978-4-06-389805-7
  6. ^ 白書 1982, p. 178.

参考文献[編集]

  • 『不滅のヒーローウルトラマン白書』 朝日ソノラマ〈ファンタスティック・コレクション・スペシャル〉、1982年12月31日、初版。雑誌コード:67897-80。

関連項目[編集]