ベムラー (ウルトラ怪獣)

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ウルトラマンの登場怪獣 > ベムラー (ウルトラ怪獣)

ベムラーは、特撮テレビ番組『ウルトラマン』をはじめとするウルトラシリーズに登場する怪獣。別名は宇宙怪獣。英字表記はBEMLAR[1][2][注釈 1]

『ウルトラマン』に登場するベムラー[編集]

第1話「ウルトラ作戦第一号」に登場。

「宇宙の平和を乱す悪魔のような怪獣」として恐れられている宇宙怪獣。全身にと鋭いが生え、小さな前肢と長い尾を持ち、2足歩行を行う。青い光の球体へ変身して宇宙空間をマッハ1.3の速度で移動できるほか、水中でも活動できる。40万馬力の力を持つが、両手が退化しているために接近戦は苦手である。武器は口から吐く青色の熱光線[3][1][2][8][注釈 2]

ウルトラマンによる宇宙の墓場への護送中に逃走して地球に飛来した後、竜ヶ森湖に湖底に潜んでいた。しかし、科学特捜隊の空と水中の両面から攻撃を仕掛けるウルトラ作戦第1号により湖の外へいぶり出され、その際にハヤタの乗るS16号も地上に引きずり上げて破壊しようとするが、ハヤタは直前でウルトラマンに変身。そのままウルトラマンと戦い、最後は青い球体になって逃亡を企てるもスペシウム光線を受けて撃破される。

  • スーツアクター:荒垣輝雄[1][7]
  • 名前はウルトラマンの企画段階での名称「科学特捜隊ベムラー」に由来する[10]
  • デザインは成田亨が手がけた[7][11]。顔は獅子をイメージしている[7][11]
  • 造型は高山良策が担当した[7]。スーツの素材はプールでの撮影を想定し、吸水性のウレタンではなく発泡性ゴム素材のフォームラバーが使用されている[10]。腕部はスーツアクターの腕が入らないサイズであり、なるべく人間が入っているということを隠すためにその細さを強調しているとされる[12][9]。デザイナーの成田亨は、スーツアクターが腕を上げて入り、頭部の角を動かすという案も想定していた[12][11]。スーツはその後、ギャンゴに改造された[13]
  • 脚本ではウルトラマンと戦った末に青い球体で逃亡を図り、そこで力尽きる予定だった[10]
  • 青色熱光線は『ウルトラマンM730 ウルトラ怪獣攻げき技大図鑑』にて「ペイル熱線」と名付けられた。
  • ウルトラマンティガ』に登場するヤナカーギー、『ULTRAMAN』に登場するビースト・ザ・ワンのモデルであり、『ティガ』でヤナカーギーが封印されていた場所は、ベムラーが出現する場所と同じ竜ヶ森湖となっている。また、『ネオ・ウルトラQ』でニルワニエが向かう場所も竜ヶ森である。
  • 小学館の書籍『ウルトラマンひみつ大百科』では怪獣墓場に護送されていた際の様子が描かれており[要ページ番号]、隙を見て逃走したベムラーは、ウルトラマンの友人であるウルトラマンクロードを殺害。ベムラーは地球へ逃亡し、クロードからベータカプセルを託されたウルトラマンで原典の第1話に繋がる。
  • 『ウルトラQ』と『ウルトラマン』の間の出来事を描いた円谷プロ公認のPCゲームウルトラ作戦 科特隊出撃せよ!』第5話「龍伝説を追え」に登場する女神竜ミドのボディはベムラーに近いものになっており、造形を担当した稲田嘉秀もミドを造りながら「ミドはこの後、ベムラーになった」と自分でイメージしながら造った旨を語っている[14]。また、同作最終話「首都戒厳令!!」のエンディングでは、青い球体の姿で地球に飛来するベムラーが描かれている。

『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』に登場するベムラー[編集]

映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』に登場。

かつてウルトラマンに倒された個体とは別の個体[16]。初代の個体よりやや凶暴性を帯びた目つきをしており、手も長く少し大きい。冒頭にて青い球の姿で飛行し、赤い光を纏ったウルトラマンメビウスに追跡される。惑星アルファに降り立っての対決では、青色熱光線を連射して攻撃するが通じず、メビュームシュートで倒される。

また、百体怪獣ベリュドラの左腕を構成する怪獣の1体となっている[17]

  • 短編を除けば映像作品への登場は『ウルトラマン』第1話以来、43年ぶりとなった[18]
  • 当初はゼットンが登場する予定であったが、造型の品田冬樹の提案により変更された[19]
  • 着ぐるみはアトラクション用の流用であり、頭部が上を向けられるように改造された[20]。造形チームのプロデューサーである澗淵隆文は、元となった着ぐるみの時点でスーツの損傷が大きく、「一から作った方が早かった」と述べている[19]
  • 冒頭にてメビウスに追跡されるシーンは、『ウルトラマン』第1話を踏襲している[18]

『ウルトラゾーン』に登場するベムラー[編集]

ウルトラゾーン』の第21話と第22話ドラマパート「悪魔が降りた日」(前編、後編)に登場。

青い球体の状態で新宿中心部に落下。青い球体の前で偶然合流した、入院した宇佐美探偵を見舞いに新宿の病院に向かう途中の探偵助手の小早川真弓、刑事の松原俊太郎と高木透の3人と、内勤であるにもかかわらず新宿にパトロールに向かうことになった怪獣特捜隊のタカダ・リホ隊員ら4人を巻き込み、新宿の市街地で暴れ始める。4人は怪獣特捜隊や防衛軍からの支援も受けられない中、高性能時限手榴弾で廃ビルを倒壊させることでベムラーを倒すことを決意し、囮役とビル爆破役の二手に分かれ、行動を開始する。しかし、4人の作戦が成功したかは劇中で語られていない。

  • スーツアクター:新井宏幸
  • 作中では登場人物からノストラダムス恐怖の大王に喩えられる。
  • 当初はゴメスが登場する予定だったが、『ウルトラマンサーガ』にゴメスの登場が決まったため、ベムラーに変更された。[要出典]
  • スーツは、初代と同様に股の部分が弛んだ形状であったものを造型の品田冬樹が本作品の撮影前に見映えを良くするためV字に改修していたが、監督の田口清隆は初代と同じ形状にすることを要望し元に戻された[23]
  • 第13話アイキャッチでは温泉の露天風呂に浸かっている姿が描かれている[24]

『ウルトラゼロファイト』に登場するベムラー[編集]

ウルトラマン列伝』内のアクションドラマ『ウルトラゼロファイト』第1部「新たなる力」に登場。

バット星人グラシエ怪獣墓場から蘇らせた怪獣軍団の1体。サドラグドンテレスドンと共に出現し、怪獣墓場を訪れたウルトラマンゼロを襲うが、テレスドン共々ルナミラクルゼロのミラクルゼロスラッガーによって倒される。

『ウルトラマンギンガS』に登場するベムラー(SD)[編集]

ウルトラマンギンガS』第9話「取り戻す命」に登場。

  • 身長:14センチメートル - 50メートル(最大)[25][26]
  • 体重:150グラム - 2万5千トン(最大)[25][26]

ガッツ星人ボルスト(SD)がモンスライブし、ウルトラマンビクトリーと互角の戦いを繰り広げていたベムスター(SD)に加勢しようと、分身したボルストがモンスライブ。そのため、ボルストの分身能力を用いたり、口から金縛り光線を吐くことが可能。原典の個体より遥かに多彩となった能力でビクトリーや駆け付けたウルトラマンギンガを翻弄するも、ギンガの機転で金縛り光線を自身が受けてしまい、身動きが取れなくなったところにウルトラマンギンガストリウムのスペシウム光線を受け、倒された。

『ウルトラマンX』に登場するベムラー[編集]

ウルトラマンX』第1話「星空の声」、第20話「絆 -Unite-」に登場。

第1話では、冒頭に夜の工場付近にあったスパークドールズが実体化する形で登場。

第20話では、Xio副隊長の橘の娘2人が父と共に暮らすカナダのとある湖に出現し、湖畔にいた彼女たちへ襲いかかるが、新宿にいた橘が変身したウルトラマンネクサス アンファンスが駆けつけ、戦闘となる。その後は描かれていないが、アンファンスに倒されたことがXioへ報告されている[注釈 3]

  • 第20話での登場は制作統括の岡崎聖の提案によるもので、『ウルトラマンネクサス』の関連作品『ULTRAMAN』に登場するビースト・ザ・ワンがベムラーをオマージュしていたことに由来する[29]

ベムラー(強化)[編集]

ウルトラマンオーブ』第18話「ハードボイルドリバー」に登場。

シャプレー星人カタロヒによって操られている個体。パワーストーン「ヤセルトニウム」で集められた、人間の生体エネルギーによって強化されている。過去作品の登場個体とは違い、頭部に光線技を吸収できる2本の角が生えており、背びれの色は青い。また、口から吐く熱線はハイパーペイル熱線[30]に強化されている。

カタロヒに呼び覚まされた直後、スペシウムゼペリオン形態で現れたウルトラマンオーブと交戦し、オーブのスペリオン光線を吸収しつつハイパーペイル熱線で苦戦させるが、オーブオリジン形態となったオーブに圧倒されたうえに角もオーブカリバーで叩き折られ、最後はオーブフレイムカリバーで倒される。

  • スーツアクター:横尾和則[32]
  • ベムラーの登場は第18話監督の武居正能が『ウルトラマン』50周年にちなんで要望したものであるが、登場にあたって新規要素を求められたため、角をつけることとなった[33]
  • デザインは後藤正行が担当した[34]。デザイン画はイラストではなく、既存スーツの写真を加工している[34][35]。造型では角の形状がデザイン画とは異なり、胴体の色もそのままとなった[34]

その他の作品に登場するベムラー[編集]

  • 映画
  • 小説
    • 金城哲夫が執筆した『小説 ウルトラマン』では、ウルトラマンはベムラーをスペシウム光線で撃破せず、顎にチョップを喰らわせて意識を失わせて宇宙の怪獣墓場に連れて行き、護送任務を無事に遂行する。
    • 『ウルトラマンデュアル』では、過去にウルトラマンデュアルを苦しめた最も強力な怪獣として名前が挙がっている。
  • 漫画
    • 居村眞二による漫画版『ウルトラマン80』では、デビロンが80に見せる幻影として登場。
    • ウルトラマン超闘士激伝』では、ウルトラ戦士に勝ちたいと願う怪獣たちの1匹として登場。ゴーデスに利用され、ゲルカドンがモチーフの鎧と合体した「邪生鋼戦士ゲルガン」となる。
    • ウルトラマン THE FIRST』第1話に登場。肩の棘は原典の個体より増量されている。ウルトラマンは可能であればベムラーを生け捕りにすることを望むが、ウルトラマンに初めて変身したハヤタは十分に闘えず、やむをえずスペシウム光線でベムラーを撃退する。
    • 大怪獣バトル ウルトラアドベンチャー』では、ゴモラに続く主人公の第二の主力怪獣となり、宇宙空間では青い球体と化して主人公とピグモンの乗るキングジョースカーレットの頭部を抱えて飛行する。ピグモンには「弱い方」と言われ、拗ねる。
    • 『酩酊!怪獣酒場』では、怪獣酒場のアルバイターたちとスナックで知り合った怪獣として登場。食い逃げの常習犯で3年間服役していた。出所後も再び食い逃げしようとするが、アルバイターたちやスナックのママさんの人柄に絆されて改心した。
  • ライブステージ
    • ウルトラマンフェスティバル2004では、ヤプールが率いる怪獣軍団の1体として登場、ウルトラマンやウルトラセブン、ウルトラマンノアと戦い、倒される。
    • ウルトラマンフェスティバル2005第2部では、冒頭でゴモラドラコと共にウルトラマンマックスと戦う。
    • ウルトラマンフェスティバル2010では、シミュレーションルームのホログラムで構成されたテスト用の怪獣として登場。レッドキング共々ウルトラマンゼロ・キーパーフォームのブレードで切り裂かれる。
  • その他
    • ウルトラマンタロウ』第40話では、回想シーンの35大怪獣・宇宙人の1体として登場。鳴き声はベムスターに変更されており、オープニングでは「冷血宇宙怪獣」という肩書きで表記されている。
    • 『ウルトラマンゼロ&オールスターウルトラマン 超絶!ウルトラリーグ』(『てれびくん』2011年6月号掲載分)では、怪獣軍団の1体としてウルティメイトフォースゼロを襲うが、メトロン星人共々助けに現れたウルトラマンダイナのフラッシュバスターに敗れる。
    • 『ウルトラ怪獣擬人化計画』で擬人化された。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 『ウルトラマン白書』ではBEMULARと記述している[3]
  2. ^ 『ウルトラ怪獣大全集』では火炎熱線[4]、『ウルトラマン大辞典』では青色光線[5]、『ウルトラ怪獣列伝』では青色熱線[6]と記述している。
  3. ^ 『ウルトラマンX超全集』では、第1話の個体と第20話の個体は別個体であると記述している[28]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f ベストブック 1993, pp. 71-79, 「CHAPTER 4 謎の銀色巨人現わる!」
  2. ^ a b c d e 画報 上巻 2002, pp. 34-49
  3. ^ a b c d e 白書 1982, pp. 50-51, 「ウルトラマン 怪獣リスト」
  4. ^ a b c d ウルトラ怪獣大全集 1984, p. 12, 「ウルトラマン 全怪獣」
  5. ^ a b c d e 大辞典 2001, pp. 287-292, 「へ」
  6. ^ a b c 怪獣列伝 2008, pp. 15-152, 「第1章 ウルトラマン編」
  7. ^ a b c d e f 全調査報告 2012, pp. 27-127, 「All the incidents ULTRAMAN 『ウルトラマン』全事件」
  8. ^ a b c d 円谷プロ全怪獣図鑑 2013, pp. 12-20, 「ウルトラマン」
  9. ^ a b c d 研究読本 2014, pp. 209-237, 「ウルトラマン 怪獣・宇宙人大図鑑」
  10. ^ a b c 研究読本 2014, pp. 52 - 53.
  11. ^ a b c 成田亨 2014, pp. 54-111, 「2-2 ウルトラマン」
  12. ^ a b ウルトラ THE BACK 2013, p. 10.
  13. ^ 怪獣列伝 2008, pp. 96-97, 「コラム 既存の着ぐるみを大変身させる脅威のマジック」
  14. ^ B-club 83 octobr 1992[要ページ番号]
  15. ^ a b ウルトラ銀河伝説超全集 2009, p. 50, 「大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 怪獣・宇宙人図鑑」
  16. ^ a b c 円谷プロ全怪獣図鑑 2013, p. 369
  17. ^ ウルトラ銀河伝説超全集 2009, pp. 78-81, 「百体怪獣ベリュドラ完全攻略」
  18. ^ a b ウルトラ銀河伝説パンフレット 2009, ウルトラマニア チェックポイント
  19. ^ a b ウルトラ銀河伝説超全集 2009, p. 75, 「造型チーム座談会」
  20. ^ ウルトラ銀河伝説パンフレット 2009, 「坂本浩一監督インタビュー」.
  21. ^ a b c ウルトラゾーン完全ガイド 2012, p. 110, 「悪魔が降りた日」
  22. ^ a b c 円谷プロ全怪獣図鑑 2013, pp. 381-385, 「ウルトラゾーン」
  23. ^ ウルトラゾーン完全ガイド 2012, p. 132, 「INTERVIEW Part.4 映画監督・特撮監督 田口清隆」.
  24. ^ ウルトラゾーン完全ガイド 2012, p. 71, 「ウルトラゾーンアイキャッチコレクション5」
  25. ^ a b 登場キャラクター ウルトラマンギンガS 公式インフォメーション”. 2017年3月5日閲覧。
  26. ^ a b ギンガS超全集 2015, p. 34, 「ウルトラマンギンガS怪獣大図鑑」
  27. ^ a b ヒーロー&怪獣 ウルトラマンX(エックス)公式サイト”. 2017年3月9日閲覧。
  28. ^ a b c X超全集 2016, pp. 38-45, 「ウルトラマンX怪獣大図鑑」
  29. ^ 特撮秘宝3 2016, p. 150.
  30. ^ a b c 怪獣 ウルトラマンオーブ公式サイト”. 2017年3月9日閲覧。
  31. ^ a b オーブ完全超全集 2017, p. 61, 「ウルトラマンオーブ怪獣大図鑑」
  32. ^ キャラクターランドSP 2017, p. 55, 「『ウルトラマンオーブ』スーツアクターヒーローズリスト」
  33. ^ オーブ完全超全集 2017, p. 102, 「ウルトラマンオーブ監督インタビュー 武居正能」.
  34. ^ a b c オーブBDBOX II 2017, 「MONSTER DESIGN 新規・改造怪獣デザイン」
  35. ^ オーブ完全超全集 2017, p. 123, 「THE ART OF ウルトラマンオーブ」.

参考文献[編集]