ウルトラマン (1991年版ゲーム)

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ウルトラマン
ジャンル 2D対戦型格闘ゲーム
対応機種 スーパーファミコン (SFC)
開発元 ベック
発売元 バンダイ
ディレクター 石上幹雄
デザイナー 林広之
プログラマー M.フルサワ
K.ノムラ
音楽 和久田貴浩
美術 林広之
シリーズ ウルトラシリーズ
人数 1人
メディア 4メガビットロムカセット[1]
発売日 日本 199104061991年4月6日
アメリカ合衆国 1991101991年10月
ヨーロッパ 1991年
その他 型式:日本 SHVC-UM
アメリカ合衆国 SNS-UM-USA
ヨーロッパ SNSP-UM-EUR
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ウルトラマン』は、1991年バンダイから発売されたスーパーファミコン2D対戦型格闘ゲームであり、また劇中に登場するヒーローの名称である。北米では『Ultraman: Towards the Future』のタイトルで発売された。

特撮テレビシリーズ『ウルトラマン』(1966年 - 1967年)を原作としており、ゲーム内容は主人公のウルトラマンを操作し、地球侵略を企む怪獣を倒す事を目的としている。

同年にアーケードゲームゲームボーイに移植された他、1993年にはメガドライブに移植された。2001年にはリメイク版であるワンダースワンカラー用ソフト『'ウルトラマン 光の国の使者』が発売された他、2006年には携帯電話アプリゲームとしてiアプリS!アプリにて配信された。

スーパーファミコン版はゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」にてシルバー殿堂入りを獲得、アーケード版はゲーム誌『ゲーメスト』の企画「第5回ゲーメスト大賞」(1991年度)にてベストアクション賞9位、ベスト演出賞8位を獲得した。

概要[編集]

ウルトラマンを操作して怪獣を倒していく、全10面(アーケード版は全13面、ゲームボーイ版は全9面)の2D対戦型格闘ゲーム。普通の格闘ゲームと違い、怪獣の体力を0にしただけでは倒すことはできず、怪獣の体力を0にしてからスペシウム光線を使うことで倒せる。

ウルトラマンも怪獣も、時間経過とともに体力が徐々に回復する。ウルトラマン側はさらに、時間経過とともに必殺技ゲージが溜まっていく。16目盛り4×4の4段階に分かれている。消費の少ない順にスラッシュ光線、アタック光線、ウルトラスラッシュ、スペシウム光線が使える(SFC版ではSL、AT、US、SPと頭文字のみ記載。アーケード版ではSLASH、ATTACK、ULT.S、FINALと記載)。これとは別に、目盛り1つ分を消費してウルトラバリヤーが使える。

原作を再現した演出として「3分以内に倒さなくてはならない」「残り時間が60秒をきるとカラータイマーが点滅を始め、BGMが変化する」などがある。特にアーケード版では、特殊な演出がされている怪獣が多い。

登場怪獣・宇宙人[編集]

宇宙怪獣 ベムラー
1stステージに登場。光線を吐く。
地底怪獣 テレスドン(アーケード版5thステージ)
火炎を吐く。長い尻尾攻撃もあり。
ゲームボーイ版では未登場。
棲星怪獣 ジャミラ(アーケード版では4thステージ、ゲームボーイ版では5thステージに登場)
火炎を吐く。テレスドンと違い、射程距離が無限。倒した後の演出が他と違い、科特隊がジャミラの墓標で追悼するシーンになっている。またアーケード版では止めがスペシウム光線ではなく、ウルトラ水流になる。
四次元怪獣 ブルトン(アーケード版では6thステージ、ゲームボーイ版では4thステージに登場)
回転体当たり、金縛り光線、隕石召喚、ワープ、バリヤーなど、特殊な攻撃が多い。原作と違い、戦闘時は暗雲が立ち込めているが、倒すと晴れる。
どくろ怪獣 レッドキング(アーケード版では10thステージ、ゲームボーイ版では3rdステージに登場)
岩を投げたり、パンチを仕掛けてくる。
本作に登場するレッドキングは2代目である。
宇宙忍者 バルタン星人(アーケード版では3rdステージ、ゲームボーイ版では2ndステージに登場)
大ジャンプ、光線、分身の術などを使う。
古代怪獣 ゴモラ(アーケード版では8thステージ、ゲームボーイ版では6thステージに登場)
体当たりと尻尾で締め付ける攻撃を持つ。また、パンチも仕掛けてくる。
悪質宇宙人 メフィラス星人(アーケード版では11thステージ、ゲームボーイ版では7thステージに登場)
大ジャンプキック・投げ・光線・ダッシュなどはウルトラマンに近い。ワープもできる。スペシウム光線を撃つとメフィラスも光線を撃って相殺。「宇宙人同士が争っても仕様が無い」という会話デモが発生してステージクリア。原作と違い、戦闘時は夕方になっている。
怪獣酋長 ジェロニモン(アーケード版12thステージ)
反重力光線と羽根飛ばし攻撃を持つ。また、パンチも仕掛けてくる。
ゲームボーイ版では未登場。原作と違い、戦闘時は雷雲が立ち込めている。
宇宙恐竜 ゼットン
最終ステージに登場。大ジャンプキック・投げ・赤色光線・ワープ・バリヤーなど強力な攻撃を多数持っている。
ゼットンの体力を0まで削ってウルトラマンがスペシウム光線を撃つと、原作通りこれが防御されてゼットンから撃ち返されたビームの前に倒されるデモが発生。その後、科特隊隊員がペンシル爆弾をゼットンに発射するミニゲームが開始。1発でも命中するとエンディングだが、命中せず弾数がなくなるとゲームオーバーになる。なお、ペンシル爆弾の弾数は残機数+1(ただし最大9発。また、アーケード版では残機の概念がないため2発固定、失敗すると設定にかかわらずコンティニュー不可)。難易度イージーではスタッフロールは流れず、赤い玉(ゾフィー)が飛んでいって「終」の文字が表示される。ノーマルかエキスパートだとスタッフロールあり。背景はウルトラマンとゾフィーが光の国に帰っていくムービー。

アーケード版に登場する怪獣[編集]

透明怪獣 ネロンガ(2ndステージに登場)
電撃攻撃を行い、時々透明になる(見えなくなるだけで攻撃は当たる)。
磁力怪獣 アントラー(7thステージに登場)
ウルトラマンがスペシウム光線を撃つと、科特隊隊員がバラージの青い石を投げるデモが発生。

アーケード版とゲームボーイ版に登場する怪獣[編集]

宇宙忍者 バルタン星人(2代目)(アーケード版では9thステージ、ゲームボーイ版では8thステージに登場)
初代とは使う技のタイミングが若干違う。アーケード版では止めはウルトラスラッシュ(原作ではウルトラスラッシュによって切断されたため)。

ワンダースワン版にのみ登場するキャラクター[編集]

ウラン怪獣 ガボラ
にせウルトラマン
毒ガス怪獣 ケムラー
ゾフィー(隠しキャラクター)
SFC版とアーケード版はエンディングのみ登場。

移植版[編集]

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 備考
1 ウルトラマン 日本 1991041991年4月
アーケード ベック バンプレスト 業務用基板 -
2 ウルトラマン 日本 199112291991年12月29日
ゲームボーイ ベック ベック 1メガビットロムカセット DMG-UNJ
3 ウルトラマン 日本 199304091993年4月9日
メガドライブ ヒューマン マーバ 4メガビットロムカセット[2] T-16023
4 ウルトラマン 光の国の使者 日本 200106212001年6月21日
ワンダースワンカラー バンダイ バンダイ ロムカセット SWJ-BANC11 リメイク版
5 ウルトラマン 日本 2006年1月20日[3][4]
iアプリ バンダイ バンダイネットワークス ダウンロード
(バンダイコレクション)
-
6 ウルトラマン 日本 200611152006年11月15日
S!アプリ バンダイ バンダイネットワークス ダウンロード -
スーパーファミコン版
  • バンダイのスーパーファミコン参入第1弾ソフト。
アーケード版
  • バンプレストより発売(タイトル画面の著作権表記にはバンダイの記述もあり)。本作が同社のアーケードゲーム初参入作品である。スーパーファミコン版とほぼ共通の内容だが、ステージの構成が異なる。また、家庭用には登場しない怪獣・宇宙人が登場する。
ゲームボーイ版
  • ベックより発売。スーパーファミコン版の移植だがゲーム機の性能の関係上かなり簡略化されている。通信対戦モードのみ怪獣も使用可能。テレスドンとジェロニモンが登場せず、変わりに2代目バルタン星人が登場する。
メガドライブ版
ワンダースワンカラー版
  • 基本的な戦闘システムは同じだが、グラフィックは一新されている。細かい演出や新モード、新怪獣とゾフィーの追加(逆に削除された怪獣もいる)、怪獣も操作可能など、大幅にリメイクして移植された作品。
携帯電話版
  • システム、登場怪獣の数はスーパーファミコン版と同じだが、音声の変更、難易度がハード、エンディングムービー(クレジット)がない(後で発売された他キャリアのアプリもおなじ)。

スタッフ[編集]

  • 監督:石上幹雄
  • 助監督:J.センダ、平野雄二
  • 監修:東海林隆、尾形和正
  • 企画演出:林広之
  • 制作:M.フルサワ、K.ノムラ
  • 美術:林広之
  • 音楽:和久田貴浩
  • 特殊音響:林徹、和久田貴浩

評価[編集]

評価
レビュー結果
媒体結果
Computer and Video Games81% (SFC)[5]
Electronic Gaming Monthly25/40点 (SFC)[5]
ファミ通30/40点 (SFC)[6]
(シルバー殿堂)
22/40点 (MD)[7]
GamePro4/5点 (SFC)[5]
ファミリーコンピュータMagazine23.2/30点 (SFC)[8]
Raze50% (SFC)[5]
エンターテインメント・ウィークリーC- (SFC)[5]
Aktueller Software Markt4.4/12点 (SFC)[5]
メガドライブFAN17.7/30点 (MD)[9]
メガドライブ大全肯定的 (MD)[10]
受賞
媒体受賞
第5回ゲーメスト大賞ベストアクション賞 9位[11]
ベスト演出賞 8位[11]
年間ヒットゲーム 27位[11]
スーパーファミコン版
ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では合計30点(満40点)でシルバー殿堂入りを獲得[6]、『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、23.2点(満30点)となっている[8]。また、1998年に刊行されたゲーム誌『超絶 大技林 '98年春版』(徳間書店)では、「オープニングタイトルや、3分間しか闘えないシステムなど、TVで見て育った世代やマニアにはたまらない内容になっている」と演出面に関して肯定的なコメントで紹介されている[8]
項目 キャラクタ 音楽 お買得度 操作性 熱中度 オリジナリティ 総合
得点 4.3 4.0 3.6 3.7 3.9 3.8 23.2
アーケード版
ゲーム誌『ゲーメスト』(新声社)誌上で行われていた「第5回ゲーメスト大賞」(1991年度)において、ベストアクション賞9位、ベスト演出賞8位、年間ヒットゲーム27位を獲得した[11]
メガドライブ版
  • ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では6・6・5・5の合計22点(満40点)となっている[12][7]。レビュアーは「元から全ての背景を描き込んでいるためSFC版よりウルトラマンが小さく見え迫力がスケールダウン」とグラフィック面でSFC版より劣っていると指摘、「操作が複雑、かなり高くジャンプできるようになったのは逆に操作しにくい」、「怪獣の回復がやけに早い、難易度はやや難しい、BGMがチープ」と音楽、難易度、操作性に関して否定的な評価をしている[7]
  • ゲーム誌『メガドライブFAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、17.7点(満30点)となっている[9]。また、1998年に刊行されたゲーム誌『超絶 大技林 '98年春版』(徳間書店)では、「パンチ、キック、光線技などで敵にダメージを与え、最後にスペシウム光線でとどめをさすという、TVどおりの設定がマニアの血を熱くする」と演出面に関して肯定的なコメントで紹介されている[9]
項目 キャラクタ 音楽 お買得度 操作性 熱中度 オリジナリティ 総合
得点 3.3 2.8 3.3 2.9 2.8 2.6 17.7
  • ゲーム本『メガドライブ大全』(2004年太田出版)では、「二頭身のSDキャラでなく、初めて『八頭身のウルトラマン』をゲーム化しようとした鼻息は高く買える作品」、「『トドメはスペシウム光線』のこだわりにも共感できるが、ベムラーを体力0まで痛めつけても、必殺技のゲージが不足して、マンが時間切れで倒れるのはすっきりしない。『バラージの石』ほか演出は充実」とゲームシステムに関しての問題点を指摘しているが、演出面に関して肯定的に評価している[10]

脚注[編集]

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  1. ^ 「5月24日号特別付録 ファミコンディスクカード ゲームボーイ スーパーファミコン オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第10号、徳間書店、1991年5月24日、 240頁。
  2. ^ 「7月号特別付録 メガドライブ&ゲームギア オールカタログ'93」『メガドライブFAN』第5巻第7号、徳間書店、1993年7月15日、 7頁。
  3. ^ 関口聖 (2006年1月20日). “バンダイネット、iモード向けに「ウルトラマン」” (日本語). ケータイ Watch. インプレス. 2019年5月25日閲覧。
  4. ^ iモード向け「バンダイコレクション」に「ウルトラマン」が登場” (日本語). ITmedia Moblie. アイティメディア (2006年1月20日). 2019年5月25日閲覧。
  5. ^ a b c d e f Ultraman for SNES (1991)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2018年6月24日閲覧。
  6. ^ a b ウルトラマン まとめ [スーパーファミコン]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2016年3月12日閲覧。
  7. ^ a b c ウルトラマン まとめ [メガドライブ]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2019年5月25日閲覧。
  8. ^ a b c 「超絶 大技林 '98年春版」『Play Station Magazine』増刊4月15日号、徳間書店/インターメディア・カンパニー、1998年4月15日、 169頁、 ASIN B00J16900U
  9. ^ a b c 「超絶 大技林 '98年春版」『Play Station Magazine』増刊4月15日号、徳間書店/インターメディア・カンパニー、1998年4月15日、 827頁、 ASIN B00J16900U
  10. ^ a b 「Chapter 02 1989年」『メガドライブ大全(企画・編集:CONTINUE)』太田出版、2004年9月29日、163頁。ISBN 9784872338805
  11. ^ a b c d 「ゲーメスト大賞11年史」『GAMEST MOOK Vol.112 ザ・ベストゲーム2 アーケードビデオゲーム26年の歴史』第5巻第4号、新声社、1998年1月17日、 16 - 17頁、 ISBN 9784881994290
  12. ^ 「新作ゲームクロスレビュー」『ファミコン通信』第8巻第16号、アスキー、1993年4月16日、 38頁。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]