伊達忠一
伊達 忠一 だて ちゅういち | |
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2019年6月、国会にて | |
生年月日 | 1939年1月20日(85歳) |
出生地 | 日本 北海道芦別市 |
出身校 |
北海道立衛生検査技師養成所卒業 北海道芦別高等学校卒業 |
前職 | 臨床検査技師 |
現職 | 札幌臨床検査センター代表取締役会長 |
所属政党 | 自由民主党(細田派) |
称号 | 桐花大綬章 |
第31代 参議院議長 | |
在任期間 | 2016年8月1日 - 2019年7月28日 |
天皇 |
明仁 今上天皇 |
選挙区 | 北海道選挙区 |
当選回数 | 3回 |
在任期間 | 2001年7月30日 - 2019年7月28日 |
北海道議会議員 | |
選挙区 |
(芦別市選挙区→) 札幌市厚別区選挙区 |
当選回数 | 4回 |
在任期間 |
1983年4月 - 1987年4月 1991年4月 - 2001年 |
その他の職歴 | |
自由民主党参議院幹事長 (総裁:安倍晋三) (2014年 - 2016年) |
伊達 忠一(だて ちゅういち、1939年〈昭和14年〉1月20日 - )は、日本の政治家。札幌臨床検査センター代表取締役会長。
参議院議員(3期)、参議院議長(第31代)、国土交通大臣政務官(第2次小泉改造内閣)、内閣府副大臣(第2次安倍内閣)、自由民主党幹事長代理、自由民主党参議院国会対策委員長、自由民主党参議院幹事長などを務めた。
経歴
[編集]北海道生まれ。芦別市出身[1]とも上士幌町出身[2]とも言われる。北海道芦別高等学校卒業。北海道立衛生検査技師養成所卒業。臨床検査技師。1963年4月から札幌医科大学付属病院検査部に勤務し、1965年9月に札幌臨床検査センター株式会社を設立した[3]。
1983年4月、芦別市から北海道議会議員に初当選。1987年4月の選挙で落選後、1991年4月の選挙で札幌市厚別区に国替えし、計4期務めた[3]。
2001年の第19回参議院議員通常選挙で参議院議員に初当選。2004年9月30日、第2次小泉改造内閣の国土交通大臣政務官(国土関係の施策、北海道開発関係の施策の担当[4])に就任[3]。
2007年の第21回参議院議員通常選挙では、新党大地・民主党・国民新党が推薦した無所属新人多原香里の猛追を振り切り再選。
安倍内閣、福田康夫内閣、麻生内閣で自由民主党副幹事長を務めた。また、自民党参議院幹事長代理、幹事長代理、国会対策委員会筆頭理事・副委員長などを務めている[3]。
2012年、第2次安倍内閣で内閣府副大臣(沖縄・北方対策、科学技術などの担当)に就任。2013年の第23回参議院議員通常選挙では2位に40万票近い差をつけトップで3選。同年9月に内閣府副大臣を退任し、10月より自民党参議院国会対策委員長を務める[3]。
2014年9月、自民党参議院幹事長に就任[5]。
2016年8月、第191回国会の参議院本会議において参議院議長に選出された[6]。2017年2月に参議院改革協議会を7年ぶりに設置した[7]。
2018年11月12日、2019年の第25回参議院議員通常選挙には出馬せず、政界を引退する意向を示した[8]。
2019年、桐花大綬章受賞[9]。2020年、紺綬褒章受賞[10]。
政策
[編集]2013参院選 毎日新聞候補者アンケートによると
- 憲法9条の改正に賛成し、自衛隊の役割や限界を明記すべきとしている[11]。
- 集団的自衛権の行使に賛成[11]。
- 日本の核武装について、国際情勢によっては検討すべきとしている[11]。
- 閣僚の靖国神社参拝は問題ない[11]。
- 村山談話・河野談話を見直すべきでない[11]。
- TPP交渉参加に賛成[11]。
- 雇用の金銭解決制度に賛成[11]。
統一教会との関係
[編集]2015年、伊達は、同じ臨床検査技師出身で、日本臨床衛生検査技師会会長を務めていた宮島喜文に、翌年の参議院議員選挙への立候補を打診[12]。2015年8月28日、宮島が出馬の意向を固めたことが報じられた[13]。しかし「票が足りない」と踏んだ伊達は安倍晋三首相に世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の組織票を回すよう依頼。安倍は了承し、選挙公示直前に教団の関連団体「世界平和連合」の推薦が決まり[12]、宮島に統一教会の票が回った[14][15]。自民党は比例代表で19議席を獲得し、宮島は党内得票数17位で初当選を果たした[16]。
2019年7月の任期満了をもって伊達は政界を引退。同年10月5日、統一教会の関連団体「天宙平和連合」(UPF)がホテルナゴヤキャッスルで開いた「ジャパンサミット&リーダーシップカンファレンス」に出席し、基調講演を行った[17][18]。2020年2月3日から5日にかけて、天宙平和連合は韓国高陽市のキンテックスで「ワールドサミット2020」を開催[19]。このうち4日に開催された世界平和頂上連合総会[20]に出席しスピーチした[注 1]。同年8月9日、統一協会がネットワーク中継したイベント「RALLY OF HOPE 神統一世界安着のための100万希望前進大会」にオンラインで参加。2022年2月11日と12日、統一教会の関連団体がソウルのロッテホテルワールドで「Think Tank 2022 フォーラム分科セッション」を開催。伊達は11日に元衆議院議員の原田義昭とオンラインで参加し、演説を行った[22]。これらはいずれも、宮島の当選の見返りとして参加したものだったと、伊達はのちに北海道テレビの取材で証言している[14][15]。
安倍は首相を退いたものの、2021年11月11日に清和政策研究会の会長に就任。派閥名も「安倍派」となり[23]、依然として権勢を振るっていた。伊達は2022年の参院選に向け、安倍に対し、宮島に統一教会の票を回すよう再び依頼するが、安倍は、かつて自身の首相秘書官を務めた元職の井上義行に票を回すと述べ、拒否[14][15]。再選の望みが薄いことを悟った宮島は同年4月に公認を辞退し、不出馬を選んだ[24]。同年7月の選挙で、自民党は比例代表に特定枠2人を含め計33人の候補者を擁立し、18議席を獲得。井上は11番目の得票数で通算2期目の当選を果たした[25]。
人物
[編集]所属団体・議員連盟
[編集]- 神道政治連盟国会議員懇談会[28]
- みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会[28]
- 自民党国際人材議員連盟
- 日韓議員連盟
- 北京オリンピックを支援する議員の会
- TPP交渉における国益を守り抜く会
- 臨床検査技師制度改革議員連盟
- 自民党遊技業振興議員連盟
- パチンコチェーンストア協会(政治分野アドバイザー)[29]
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ [1] 参議院選挙候補予定者プロフィル]
- ^ 参院選2013 プロフィール 読売新聞[リンク切れ]
- ^ a b c d e 公式ホームページ プロフィール
- ^ 第161回国会 国土交通委員会 第1号
- ^ 政審会長に鶴保氏 参院自民が新体制
- ^ 参院議長、自民・伊達忠一氏が軸 副議長は民進・郡司彰氏で調整 臨時国会8月1日召集へ 産経新聞 2016年7月12日
- ^ 参院改革協議会、7年ぶり設置へ 日本経済新聞 2017年2月1日
- ^ 伊達参院議長、政界引退表明=「若い人に頑張ってもらう」 時事通信社
- ^ “秋の叙勲、柄本明さんら4113人 伊達忠一氏に桐花大綬章”. 日本経済新聞. (2019年11月3日) 2021年2月17日閲覧。
- ^ 『官報』第388号、令和2年12月7日
- ^ a b c d e f g 2013参院選 毎日新聞候補者アンケート
- ^ a b “旧統一教会側の支援受けた自民・宮島氏 陣営幹部「教団の力すごい」”. 朝日新聞 (2022年8月20日). 2022年8月25日閲覧。
- ^ “日臨技会長の宮島氏が参院選出馬へ 近く自民に公認申請”. MEDIFAX web (2015年8月28日). 2022年8月25日閲覧。
- ^ a b c “【解説】伊達前参議院議長 安倍元総理に旧統一教会票を依頼”. 北海道テレビ (2022年7月28日). 2022年7月29日閲覧。
- ^ a b c “【前参院議長の告白 完全版】伊達忠一氏 安倍元総理に旧統一教会票を依頼”. 北海道テレビ (2022年7月28日). 2022年7月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月27日閲覧。
- ^ “比例代表 自由民主党”. 2016参院選 NHK選挙WEB. NHK. 2022年7月11日閲覧。
- ^ 鈴木エイト (2019年10月17日). “<政界宗教汚染~安倍政権と問題教団の歪な共存関係・第9回> “統一教会”の国際会議に自民党国会議員大量出席、清和会会長が来賓として講演”. ハーバー・ビジネス・オンライン. 扶桑社. 2022年11月22日閲覧。
- ^ ハーバー・ビジネス・オンライン編集部編著『日本を壊した安倍政権』扶桑社、2020年12月2日、116-118頁。ISBN 978-4594086749。
- ^ “ワールドサミット2020”. 世界文化体育大典. 2022年7月26日閲覧。
- ^ “真の父母様と統一運動の歴史 2013-2020”. 光言社. 2022年10月12日閲覧。
- ^ 鈴木エイト (2020年2月19日). “<政界宗教汚染~安倍政権と問題教団の歪な共存関係・第27回> 統一教会大規模イベントへトランプ・金正恩・文在寅が祝賀メッセージ。韓鶴子訪朝団に日本の元首相と安倍側近が参加の噂も!?”. ハーバー・ビジネス・オンライン. 扶桑社. 2022年11月22日閲覧。
- ^ “『True Peace』2022年陽暦4月号” (PDF). PeaceTV. 2022年7月25日閲覧。
- ^ “安倍派に衣替え 自民・細田派”. 時事通信社 (2021年11月11日). 2022年7月14日閲覧。
- ^ 自民、参院で2氏公認 1氏が辞退 - 日本経済新聞 2022年4月15日
- ^ “比例代表 自由民主党 参議院選挙結果・開票速報”. 参議院選挙2022特設サイト. NHK. 2022年7月11日閲覧。
- ^ “自民2議員、高校無償化法案「賛成」 ボタン押し違える”. 朝日新聞. (2010年3月31日). オリジナルの2010年4月2日時点におけるアーカイブ。 2016年11月26日閲覧。
- ^ 閣僚の靖国参拝を批判=伊達氏 時事通信 2014年4月22日
- ^ a b 俵義文、日本会議の全貌、花伝社、2016年
- ^ 「パチンコ・チェーンストア協会」(PCSA)
関連項目
[編集]議会 | ||
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先代 山崎正昭 |
参議院議長 第31代:2016年 - 2019年 |
次代 山東昭子 |
先代 渡辺孝男 |
参議院行政監視委員長 2009年 - 2010年 |
次代 末松信介 |
先代 加納時男 |
参議院経済産業委員長 2006年 - 2007年 |
次代 渡辺秀央 |
公職 | ||
先代 白眞勲 藤本祐司 前川清成 |
内閣府副大臣 西村康稔 寺田稔と共同 2012年 - 2013年 |
次代 後藤田正純 西村康稔 岡田広 |
先代 鶴保庸介 佐藤茂樹 斉藤滋宣 |
国土交通大臣政務官 岩崎忠夫→石田真敏 中野正志と共同 2004年 - 2005年 |
次代 石田真敏 後藤茂之 吉田博美 |
党職 | ||
先代 脇雅史 |
自由民主党参議院幹事長 2014年 - 2016年 |
次代 吉田博美 |