蒼天航路
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| 蒼天航路 | |
|---|---|
| ジャンル | 歴史フィクション 三国時代(中国史) 軍事・政治 |
| 漫画 | |
| 作者 | 李學仁(原案) 王欣太(漫画) |
| 出版社 | 講談社 |
| 掲載誌 | モーニング |
| 発表号 | 1994年47号 - 2005年50号 |
| 発表期間 | 1994年10月 - 2005年11月 |
| 巻数 | 単行本 全36巻 文庫本 全18巻 |
| 話数 | 全409話 |
| アニメ | |
| 総監督 | 芦田豊雄 |
| 監督 | 冨永恒雄 |
| シリーズ構成 | 高屋敷英夫 |
| キャラクターデザイン | チームいんどり小屋
|
| 総作画監督 | 加野晃 吉田大輔 |
| 音楽 | 村井秀清 |
| アニメーション制作 | マッドハウス |
| 製作 | 日本テレビ D.N.ドリームパートナーズ バップ |
| 放送局 | 日本テレビ(放送局参照) |
| 放送期間 | 2009年4月6日 - 放送中 |
| 話数 | 全26話(予定) |
| コピーライト表記 | ©・李學仁・王欣太/講談社 VAP・NTV・D.N.ドリームパートナーズ |
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『蒼天航路』(そうてんこうろ)は、原案・李學仁(イ・ハギン)、漫画・王欣太(きんぐ ごんた)による漫画。1994年10月から2005年11月まで「モーニング」で連載されていた。
目次 |
[編集] 概要
中国の歴史的英雄曹操を主人公として、新しい解釈のもとで三国志の世界を描いた長編。漫画自体の完成度と、三国志の正史と演義のエピソードへの独自のアレンジで高い評価を受ける。
王欣太が当時の編集長に「ブロードウェイのミュージカルのように三国志を描いてみないか?」と言われたことをきっかけに連載が決まった。連載当初は、原作・李學仁、作画・王欣太の分業により進行。1998年9月に李學仁が死去して以降は、王欣太一人によって執筆された。ちなみに王欣太は連載前は三国志の知識は全く無くわずかに孔明の名前を聞いたことがある程度であったという。
単行本の累計発行部数は1200万部を超える。1998年度(平成10年)第22回講談社漫画賞一般部門を受賞。
[編集] ストーリー
舞台は中国後漢末期から三国時代。日本でよく知られる『三国志演義』ではなく、『三国志(正史)』を基に脚色されている。作品中ではしばしば、正史に記されている記述を交えながら描写する。ただし、完全に正史に則っているわけではなく、演義の登場人物も登場する(例:後漢王朝の司徒である王允の養女・貂蝉など)。また、青龍偃月刀、蛇矛など演義には登場するが史実では当時開発されていなかった武器も登場する。
悪党と言われてきたものは、本当に悪党なのだろうか。
善玉と言われてきたものは、本当に善玉なのだろうか。
というモノローグから、『三国志演義』では悪役であった曹操に「最も人に興味を示した英雄」としてスポットライトを当てる。屯田制の採用や政治・文学における儒教からの分離等の政策からパイオニア的精神を中心に据えた曹操像を導き出し、劉備・諸葛亮との対立を(ある種の儒教的精神により美化されて来たイメージと定義した上で)その延長線上に置く。
ストーリーは既成概念や旧体制からの脱却、空虚な観念論より実利の追求という曹操の行動原理を軸にして展開する。官渡の戦いでは最大の領袖である袁紹を没落した漢帝国の利権に群がる「変革を求めぬ者」と断じる。華佗との対立や荀彧とのすれ違いも、徹底した現実主義・実利主義者である曹操と「儒」の価値観に縛られるものの摩擦という観点で描かれている。また、儒教社会に対する当時の消極的なアンチテーゼでもあった隠者を取り上げ、彼らの思想性を曹操の生き方と重ね合わせるエピソードは、リアリストの法家である曹操が、その実老荘の思想を色濃く反映していることを示唆した味わい深いものとなった。
[編集] 登場人物
各登場人物の詳細については各リンク先を参照。本項では必要最小限の情報と作品における特徴的な描写に留める。便宜上、三国鼎立以前に没した登場人物も主に活躍した陣営や血縁によって魏・呉・蜀の項で記述する。なお声優はテレビアニメ版のものを記述する。
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。
[編集] 魏
- 曹操(字・孟徳、幼名・阿瞞)
- 声:宮野真守(子供時代:井上喜久子)
- 本作品の主人公。
- 富士額と瞼の縦に走った独特なラインが特徴(この目の特徴は曹操の子らにも現れている)。一人称は「俺」。あらゆる物事に才を発揮する万能人。既存の概念にとらわれない破格の発想を持ち、当時としては飛躍した言動や行動で敵・味方を含めて多くの人間を困惑させつつも惹きつける。その志向はすでに幼少時代から完成させられていた。「最も人に興味を示した英雄」として描写され、才能さえあれば平民でさえ名前を覚えており、出自に関係なく重要職に登用する。反面、家柄や儒教思想など既成概念に固執する者には激しく憤慨する事も。初期は自らの運命を「天意」と言って憚らなかったが、次第に人としての天下を目指すようになる。帝位の禅譲を拒否したのはそのためである。従来の天下人・政治家としてだけでなく文人としての曹操も頻繁に描かれる。極度の女好き。蜂が苦手。気まぐれな性格で軍師が立てた策も平然と変更したりする事も。
- 夏侯惇(字・元譲)
- 声:草尾毅
- 曹操の従兄弟・幼馴染であり、挙兵以来の最古参である「四天王」の筆頭。他の四天王のメンバーからは「惇兄」と呼ばれる。曹操陣営では唯一、曹操を字で呼び捨てにし対等な口で話すなど無二の親友として描かれ、時には曹操に冗談めかして「母親」と呼ばれる。曹操の破天荒な言動に困惑しつつもそれを楽しみにしているきらいがある。物事の本質を見抜くことに長けており、隻眼ゆえに両目では量れない人との間合いを見いだしている。
- 作中で夏侯惇が左目を矢で射抜かれたのは董卓討伐のときだが史実では徐州での呂布との戦いのときであり、かなり早い時期に隻眼になっている。また、作中で華雄を斬った人物(正史では孫堅、演義では関羽とされている)。
- 夏侯淵(字・妙才)
- 声:稲田徹
- 四天王の一人。弓の名手で剛弓の描写が多い。鰌髭がトレードマーク。前半は目立った活躍の場はないが、後半では「王たる将」として曹操にその才を見込まれる。定軍山にて劉備軍に敗れて戦死。旗揚げ以来の股肱の臣で一国を任せられた存在の死は、劉備の脳裏に関羽を連想させ、同じ運命が待ち受けていることを暗示していた。許褚の人物評では「狼」。
- 曹仁(字・子孝)
- 声:千葉一伸(子供時代:高城元気)
- 四天王の一人。第1話から登場する。史実では曹操よりも一回りほど年下であるが作中では同年代という設定。前半では戦果を挙げられずやや道化的な役回りを演じるが戦歴を重ねて成長し、後半では厳格な猛将として描かれる。若年時の端整な顔立ちと中年以降の禿オヤジのギャップが大きいキャラである。
- 曹洪(字・子廉)
- 声:江川央生
- 四天王の一人。前半に目立ったキャラクター付けはされていなかったが後半では鬼教官として味方や敵の武将の戦い方を採点する。周りの将らに憚ることなく己の貪欲な本性をさらけ出す(これは吝嗇であったために曹丕との間に確執がおきたとする、正史の中のエピソードに基づいていると思われる)。下弁での張飛との一騎討ちで左腕を失うが顔色一つ変えず指揮を執り続けた。
- 許褚(字・仲康)
- 声:桜井敏治
- おっとりとした性格で、丸々と太った巨漢。その類稀な怪力は、寺の鐘を持ち上げられるほどであり、巨大な棍棒を両手に持ち戦場で暴れる場面もある。曹操とは少年時代に出会っており、成人後一度は山賊に身を落とすが曹操に再会し、ボディガードとして常に曹操の身辺を警護する。時には戦場における曹操の癒し係的な存在ともなる。張飛=「猪」、馬超=「鷹」、趙雲=「蜂」など敵将をしばしば動物に例え、その観察眼の確かさは曹操の評価が高い。しかし曹操自身を喩えよという問を考えるとわからなくなってしまう。
- 典韋
- 声:小野健一
- 頭に角のようなものがありその姿は鬼を髣髴とさせる。初登場時に、許褚との棒引きで互角の勝負をするなど、相当な力の持ち主である。登場期間は短く、宛城で壮絶な死を遂げるシーンがハイライトであるのは正史や演義と共通する。ただ曹操への忠義よりも武士としてのプライドの方が大きなウェイトを占めていたようである。
- 荀彧(字・文若)
- 声:吉野裕行
- 雌伏中の曹操の軍師に志願するという形で初登場する。史実ではこの頃22歳だが、本作では10代前半のこましゃくれた秀才少年で、その知謀で歴戦の軍人たちをもたじろがせる。乱鎮圧後、一旦曹操の下を離れ西域を一人で旅して異民族と交わりを深め、王佐の才を開花させる。数年の後曹操の下へ帰還。以後、曹操陣営では許褚と並んで最も明るく茶目っ気あるキャラクターとなった。「あいやーっ」が口癖。曹操陣営の中では最も劉備に好印象を持っている。曹操の覇業を最も大きな視点で理解しながらも、後年は儒の思想を捨てきれず曹操の臣と漢の臣という立場の間で葛藤する。史実でも謎とされる荀彧の最期へ向かっての曹操との関係は物語の前半から伏線が張られており、そのラストシーンは伏線の回収を果たすと共に、その最期の難解さを描き切っている。
- 郭嘉(字・奉孝)
- 戦が終わるとすでに次の戦での兵法を頭で描いているほど戦好きの軍師。童顔で釣り上がった目が特徴。何事もハッキリ言う性格で曹操に対してもしばしば手厳しい指摘を行う。
- 官渡の戦い以降では、戦の匂いがしないからと、政略じみた軍議に参加しない等不良ぶりが目立つ様になるが、曹操に万里の長城を越える様進言するなどしてさらに鬼謀の軍師の力量を大いに発揮、烏丸族撃破の立役者となる。烏丸撃破後、烏丸兵と張遼軍で神出鬼没の遊軍として行動したいと曹操に進言した所、独立して国を作るつもりかと問われる等、曹操からは一介の軍師を越えた存在、王の誕生として喜ばれる。が、その後病に臥し曹操と語らいながら死没。なお、赤壁の戦いにおける、戦艦同士を鎖で繋ぎ合わせる「連環の計」は郭嘉が烏丸討伐時に考え出し、それを張遼が曹操に献策したものとなっている。
- 荀攸(字・公達)
- 荀彧の六歳上の甥。曲者揃いの曹操陣営軍師の中では控えめな性格で顔つきも地味だが、内には気骨があり最もしぶとい軍師とされている。布陣がとても上手く、赤壁の戦いでは呉の吾粲から「こんなものを考えつくのは天下に一人か二人」と評される。物真似が得意。外見は佐久間象山がモデル[2]。最初は荀彧とは似つかず長めの顔であったが、最後はかなり似てくる。
- 程昱(字・仲徳)
- 声:谷口節
- 曹操陣営の軍師の中では最も年上で背が高く髭が立派という史実どおりの風貌で描かれる。他の軍師達と比べると目立った活躍がなく、本人ものちにその事で悩む。しかし、駐屯先の合肥で自らの精神が劉馥・蒋済・温恢ら次代の人士に受け継がれている事を知り、晴々と引退を宣言する。
- 賈詡(字・文和)
- 張繍の参謀として初登場。張繍とは馬が合う。宛城で曹操をあと一歩まで追い詰める活躍を見せる。その後、張繍と共に降伏し曹操の配下になる。曹操軍の中で最も酷薄で残忍な軍師を自称するが、何かと曹操の気まぐれに振り回される事が多い。しばしば自分の智に自惚れるが、それに見合った才能の持ち主である。
- 張遼(字・文遠)
- 最強の武にこだわる武人。董卓陣営にいた時、呂布と関羽の一騎討ちに感銘を受けた事がきっかけで関羽の得物である青龍刀を使用する。呂布の部下として彼の勇猛さに心酔していたがその死後はさらなる最強の武を求めて曹操の配下になる。郭嘉とはお互いに敬意を抱いており鳥丸討伐時にはコンビを組む。正史同様、合肥防衛戦で鬼神の強さを見せる。
- 楽進(字・文謙)
- 小柄ながらも退く事を知らない胆勇の将で、兵卒として初登場した頃から体中に生傷が刻まれていた。史実とは違い、演習中の彼を曹操が見出して将軍に抜擢するという設定になっており、同時期に仕官した荀攸から、戦場で兵法を体得することになる。その荀攸には、「彼は軍を率いてこそ輝く将、まして引くことなど一切考えない」と高く評価された。張飛と戦うことにより初めて退く事を知る。合肥で凌統に受けた傷がもとで死亡。
- 徐晃(字・公明)
- 猫のように伸びた髭が特徴的で気さくな性格。「死ななければ負けではない」という信念を持ち、常に安全な退路を頭に留める逃げ上手。「負けずの徐晃」の異名を持つ。しかし決して凡将ではなく、夏侯淵の元で各地の賊や群雄討伐に活躍した他、荊州争奪戦では作中最強の武を誇る関羽と一騎打ちを為し、樊城救援を成功させるなど、異名にふさわしい戦の実力を持っている。
- 張郃(字・儁乂)
- 袁紹配下時代は作中では描かれず、西涼攻めで初登場する。自分の中の天賦の才を生涯をかけて掘り起こそうと努力し続ける「歴戦」の将であり、史実においても半世紀に渡り戦場に生きている。漢中攻防戦以降の不甲斐無い戦績を悔やんだことに対し、曹操から敗北こそを自分の経験にすべきと説かれる。
- 于禁(字・文則)
- 初登場は青州黄巾党との戦い。元々は鮑信の部下で彼の遺志に従い曹操に仕える。剛毅な性格で、昔は侠であったらしい。樊城での関羽への降伏も堂々としたものに描かれている。
- 李典(字・曼成)
- 発明家として霹靂車(投石器)、超大型弩弓といった攻城戦用兵器から仕込武器のような対人武器まで様々な武器を開発し、その多くの発明品は彼の死後も徐晃等が使用した。明るく能弁な性格で対照的な性格の張遼、楽進とは犬猿の仲。武人としての戦死でなく、文官として死ぬことを望んでいる。甘寧に負わされた傷がもとで死亡。
- 張繍
- 元董卓旗下の涼州騎馬軍を率いる最後の将で、後に賈詡と共に曹操に降伏する。臣下の賈詡曰く「与しやすそうにみえて実は想像以上に手ごわく、私の軍略に最も合う」将であり、平時は小人物のような描写が多いが、戦場では豪放に戦う男。
- その最期は正史とは異なり長坂の戦いで趙雲に討たれるというもので、その死は賈詡を動揺させた。
- 鄒氏
- 元は張済の室。宛城にて曹操と官能の果てを目指す。宛城を張繍らに包囲された際、脱出の足枷になることを恐れた曹昂により、曹操の目の前で斬られる。
- 李通(字・文達)
- 作中では幼名の「万億」で呼ばれる。敵陣を縦まっ二つに貫き切り裂く戦を好む。赤壁後に病死。
- 満寵(字・伯寧)
- 初登場は赤壁の戦い。額の傷が特徴的。関羽との戦いでは曹仁の副将として戦い、関平と二度に渡り一騎討ちを行う。
- 臧覇(字・宣高)
- 張遼ともに呂布配下だった武将。名前だけは序盤から出てくるが、実際に登場するのは物語後半になってからである。「常山の蛇」の用兵で呂蒙を感嘆させる。
- 丁美湖(ていみこ)
- 声:遠藤綾
- 曹操の許婚で、正室となる。あまり素直な性格ではないが、何かと奔放な曹操の事を気にかけている。曹昂の死をきっかけに離縁。
- 卞玲瓏(べんれいろう)
- 声:田中敦子
- 曹操の側室だったが、丁美湖の離縁後に正室となる。歌妓の出身で曹操に出会う以前は董卓の愛人だった。若き頃の野望は「皇帝を産む」こと(後に実子曹丕が帝位につくことで実現)。懐の広い女性で他の夫人の子にも分け隔てなく愛情を注ぎ、新しい夫人との初夜を忘れた曹操をたしなめた事も。
- 曹昂(字・子脩)
- 曹操の長男。母は劉夫人。母の死後は丁美湖に育てられる。天文の心得があり、宛城で星を見て自分の天命を知る。張繍と賈詡の奇襲の際、自らの馬を差し出して曹操を救出するが、自分はその身代わりとなり死亡した。
- 曹丕(字・子桓)
- 曹操の子。母は卞玲瓏。容姿は青年時代の曹操に似る。冷徹な性格。曹操の後継者として家督を継ぐが彼の目指すものは「奸雄の類の住めぬ世」で父のそれとは大きく異なる。
- 曹彰(字・子文)
- 曹操の子。母は卞玲瓏。曹丕の弟。勇猛だが熱くなりやすい性格。猛獣と格闘できたという正史のエピソードに基づき、孫権が飼う虎(仁)と戦い、心臓を素手で且つ一撃で抉り出した事も。曹操からは「黄鬚」(黄色い髭)と呼ばれている。
- 曹植(字・子建)
- 曹操の子。母は卞玲瓏。曹丕、曹彰の弟。純朴な性格で感性的な詩を詠み、奇抜な服装と酒を好む。曹丕の妻である甄桃に想いを寄せ、その想いを曹丕に感づかれたかのような描写もある。詩才は曹操を越え(というより、唐代以前における中華最高の文学者とされ)、さらに政治の才をも有する。当事者間では互いにどうとらえているのかは描かれなかったが、曹操の後継者の地位を巡り、曹丕との間で派閥争いがあった。曹彰とは仲がいい。
- 甄桃(しんよう)
- 曹丕の正室。元は袁煕の室。官渡の戦いの後、落城する袁家の城から初陣の曹丕が奪っていく。実は曹操にも狙われていた。さらに曹植も狙っていた。
- 曹休(字・文烈)
- 曹操の甥。曹仁・曹洪とは血縁だが、曹操と血の繋がりはない。漢中攻めで初登場。優秀だがまだ若く、雷銅・呉蘭に隙を突かれそうになったところを曹洪に助けられ注意を受ける。
- 司馬懿(字・仲達)
- 涼しげな容貌の若者。人ごみを嫌い、いつも後ろの方にいる。首が180度回る狼顧の相で曹操を驚かせる。濡須口での戦いや張魯との戦いに従軍するが、この人物が歴史の主役となるのは曹操の死後であるため、作中での活躍は少ない。
- 崔琰(字・季珪)
- 華佗とともに「儒」を象徴する人物として描かれる人物。曹操に媚び諂う現在の儒者の情勢を嘆き、あくまで「才」と「徳」は不可分であると説き、本来の「儒」の誇りと権威をとり戻そうとする。
- 何晏(字・平叔)
- 外見のモデルは浅野忠信[2]。幼き頃より曹家で育てられる。曹植の親友で互いに「植(ちー)ちゃん」「晏ちゃん」と呼ぶ仲。遊び人で怠け者、やや冷めたような言動が多い。体が弱く五石散という麻薬を常用している。妻は曹操の娘で、いわゆるできちゃった結婚をする。「毒を以って毒を制せ」という曹操の命により敢えて曹操の嫌う儒の道へと進む。
- 劉曄(字・子揚)
- 曹操の合肥訪問に付き従って初登場。光武帝の子、阜陵王劉延の末裔。世俗と交わるをよしとせず、滅多に他者と言葉を交わさず、表情を表にだすこともない。魏国の諜報を一手に任されており、吉本の乱、魏諷の乱を鎮圧する。乱の情報を握った上でわざと反乱分子を全て集結させ、乱の関係者全てを炙り出したところでそのことごとくを処断するという苛烈な策を用いる。
- 劉馥(字・元穎)
- 赤壁後に曹操が合肥を訪れた時には故人。曹操に揚州刺史に任ぜられ、単身で何もない空城を8年で7万の民を抱く一大城市に興した。無から一を生み、一を発展させていった彼に曹操は最大限の敬意を払った。作者が作品内で忘れて欲しくない人物10人の内の1人と語っている。
- 温恢(字・曼基)
- 曹操が合肥を訪れた時に初登場。劉馥死後に揚州刺史の後任になる。とても小柄なうえに頭でっかちな体型。合肥の戦いで張遼の容貌を真似て「遼来々」と叫びながら進軍するが、その体型のためにバレてしまうなど三枚目的な役割もあったが、質実剛健な職務姿勢は曹操等の評価も高い。「合肥の刺史は、あらゆる防御に精通している」と豪語し拳法で呂蒙の攻撃を捌くなど、相応の実力を持っている。
- 蒋済(字・子通)
- 曹操が合肥を訪れた時に初登場。白黒逆転の瞳が特徴的。先の揚州刺史・劉馥の死後、その遺志を受け継ぎ、温恢の副官として合肥を発展させる。曹操の漢中攻めの際には側近の軍師となり、曹操に漢中からの撤退を決断させる。
- 張既(字・徳容)
- 馬超との戦いの際に初登場。有能な外交官であり、それまで涼州との交渉で活躍してきた。そのため魏の人物でありながら韓遂などとは親しい仲でもある。また関中以西の情勢に詳しく、後に漢中攻防戦では曹洪の副将として従軍した。人見知りが激しく、外見も気弱な印象を受けるが、一人で丸腰のまま敵陣の中に入り込み韓遂の本陣まで行ったり、張飛を相手に槍一本で立ち向かったりと、意外と剛胆な面も見せる。
- 郭淮(字・伯済)
- 夏侯淵の軍に派遣された若き軍師。高い計算能力(作中では頭の中でそろばんを弾く描写になっている)で夏侯淵を補佐する。夏侯淵の死後はその軍をまとめ、将として成長する。曹操の漢中撤退の際、伏兵100を率いて漢中の山中に潜む。後に山賊を雇い入れ、孟達、劉封率いる関羽軍の別働隊の補給線をかく乱する。
- 趙儼(字・伯然)
- 西涼攻めで初登場。史実通り篤実な性格。徐晃と共に樊城救援を行う。ちなみに演義には名前も出ていない。
- 龐悳(字・令明)
- 始めは馬超の家臣であり西涼の乱で曹操軍と戦う。その後、馬超と袂を分かち曹操に仕える。樊城での関羽との交戦がハイライトであるのは正史や演義と共通する。
- 成公英
- 韓遂の参謀。韓遂を慕っていて、彼には忠よりも孝に近き心で仕えていた。韓遂亡き後、自らの意思で曹操軍に投降。張既の仲介もあり龐悳とともに、曹操軍において涼州の武の花を咲かせることを誓う。
- 魏諷(字・子京)
- 物語終盤に登場。強い眼力とパーマがかった髪が特徴。学問の場に赴き「崇息」と呼ばれる独特の呼吸法で同志を増やす。関羽の樊城攻略の際に、大規模なクーデターを起こそうと企むが、内通により計画が発覚し、曹丕によってその首を斬られる。実は赤子の頃から少年時代の孔明によって煽動家としての運命を決定付けられていた。養父は曹操の徐州虐殺の生き残り。銭申という猿を連れている。
- 曹節
- 曹操の娘。曹操によく似ている。献帝の後宮に姉の曹憲、妹の曹華とともに貴人として迎えられる。頭の中は曹操の話でいっぱいである。献帝と気が合い、後に伏皇后に代わり彼の正室となった。
- 張奐(字・然明)
- 声:福田信昭
- 双斧・投げ斧の達人。十常侍の不正を正す証拠を持ちながらも隠遁していたが、曹操に見出され、若き曹操軍を支える将となる。黄巾の乱において、食料砦襲撃の際に戦死。
- 曹騰(字・季興)
- 声:野沢那智
- 曹操の祖父。中常侍と呼ばれる高級宦官であり、跡継ぎのために曹嵩を養子とした。幼い曹操の才覚を見抜き、生きがいとした。
- 曹嵩(字・巨高)
- 声:家中宏
- 曹操の実父。中常侍・曹騰の養子となる。曹騰には柔和な人物と評される。何をしでかすか分からない曹操に手を焼き心配している。後に兗州牧となった曹操に自領に招かれるが、その途中で賊の襲撃に遭い殺害された。
- 白蓮(びゃくれん)
- 声:百々麻子
- 曹操の実母で曹嵩の妻。奔放な若き曹操の事を心配していたが、一方で信頼している面を窺わせる。
- 辛(しん)
- 声:茶風林
- オリジナルキャラクター。洛陽北部尉時代の曹操の秘書官として登場。曹操に「有能な秘書官」と評される。黄巾の乱後は登場しない。
- 宋鎰(そういつ)
- 声:掛川裕彦
- オリジナルキャラクター。洛陽北門守備隊長として登場。黄巾の乱に際し、諜報のため黄巾軍に潜入するが、実戦部隊に組み込まれて抜け出せなくなる。後の黄巾の乱では曹操の部隊に参加している。
- 汎(はん)
- オリジナルキャラクター。逞しい女傑で体格や武力も並みの男に勝る。青洲黄巾党の老師達に張角の後継者として育てられた。青洲黄巾党が曹操に降伏した後は、その軍団を再編した青州兵を率いて曹操軍の一翼を担った。
- 山隆(さんりゅう)
- オリジナルキャラクター。官渡の戦い時に登場。曹操軍の平凡な一兵卒。顔中にピアスを開けていて、坊主頭で腕に刺青し、関西弁で話す。食うため女にモテるために兵となった単純な若者で、雑兵の象徴として描かれた。曹操の命により兵卒となった夏侯惇と同じ幕舎での寝泊まりをきっかけに、彼を心から信頼し憧れるようになり常に戦いでは行動をともにする。窮する陣営から逃亡者が続出する中、最期まで逃げなかった。
- 山隆という名前や外見は王欣太の亡くなった友人「ヤマモト」に由来する。
[編集] 呉
- 孫堅(字・文台)
- 声:相沢正輝
- 西洋人のような顔立ちが特徴。作中では「帝王」と称せられる。曹操とは違った形で物事の合理性を追求しており、曹操もその実力を認める。夏侯惇も孫堅のカリスマ性を見抜いており、孫堅もまた夏侯惇を評価している。若年の周瑜の才能を見抜いており、「孫家はいつか周瑜に乗っ取られるぞ」と冗談まじりに孫策に話している。史実よりやや早く董卓死亡以前に死を遂げている。
- 孫策(字・伯符)
- 声:松風雅也
- 孫堅の長男。豪胆な性格。漢民族である筈だが何故か満州族特有の辮髪をしている。作中では「覇王」と称せられる。江南平定戦初期においては、民から熱烈な歓迎を受けるが、その反面で、攻められた側からはおびただしい怨嗟を受けるようになる。それが元で刺客に狙われ、いよいよ曹操のいる中原に軍を進めようとした矢先、毒矢を受けてしまう。尚も若さに任せて軍を進めるが、毒に耐え切れずに道中で倒れる。激しい吐血の後、眉間がガラスのように割れ、止め処なく血を吹き出して、壮絶な最期を迎えた。
- 孫権(字・仲謀)
- 孫堅の次男。少年期は無邪気な性格で虎の仁(じん)をはじめ様々な動物になつかれており、孫策と周瑜にその器を早くから見出されていた。孫策の死後はやや無気力感が漂う。しかし、頭の中では終わる事のない自問自答を繰り返しており、赤壁の大戦、曹操・劉備との対面、合肥の戦い、関羽討伐などを通して王として成長していく。
- 曹操とは互いに忌々しく思いながら、親子のような感情も覚え合う間柄になる。
- 黄蓋(字・公覆)
- 声:奈良徹
- 前半は、韓当、程普とまとめて扱われる。赤壁前半戦の奇襲においては、白旗を掲げる曹軍の兵士に容赦なく射殺命令を下した。演義のエピソードである苦肉の策も描かれており、亡き大君(孫堅)の意志を掲げ、曹操船団に接近する。
- 韓当(字・義公)
- 声:藤真秀
- 黄蓋・程普らとともに初期から孫堅に仕える武将。張飛のような激しい顔つきではないが、虎ひげをたくわえている。
- 程普(字・徳謀)
- 声:森訓久
- 韓当同様、目立った出番は無いが、赤壁では最古参の将として威を示し、たびたび周瑜に詰問する。程普・魯粛が相次いで逝去した際、その報せを聞いた孫権が、血が流れるほど唇を噛み締めた事から、孫軍の中での存在の大きさが伺える。
- 周瑜(字・公瑾)
- 声:遊佐浩二
- 孫堅時代は少年らしく少し軽めの人物描写もあったが、孫策時代に再登場してからは外見・性格共に従来の智に優れた礼節ある美青年のイメージを踏襲。許都に密かに潜入した時に荀彧と会見している。赤壁時から孫堅・孫策亡き後の孫呉の覇業を一人で支える重荷に心身を次第に蝕まれていく。
- 祖茂(字・大栄)
- 声:西嶋陽一
- 孫堅配下の武将。華雄との戦いで押される軍勢を立て戻すため、孫堅の目印である赤い頭巾を被って囮役となった。
- 太史慈(字・子義)
- 孫策と一騎打ちをして仲間に加わる。統率力が高く義理堅い性格で、兵士たちからは絶大な信頼を得ている。とてもインパクトのある登場をしたが、その後は一切登場しない。だが、よくみると整列した呉の将軍達の中に小さくではあるが描かれている。
- 魯粛(字・子敬)
- 巻き髪が特徴。曹操の宣戦布告に怖気づく呉陣営でひとり啖呵を切るなど性格は正史を踏襲しており、外見もそれに見合った放蕩的な姿で描かれている。周瑜から絶大な信頼を得ている。また劉備を一目で「天下の器」と見抜き、孫呉と劉備との間を取り持った。
- 張昭(字・子布)
- 君主・孫権を始め若く好戦的な呉の武将たちを頑固親爺のように厳しく諫言・叱咤しながらも温かく見守る。仙人のような長い頭が特徴。しかも作品後半になるに従って、どんどん長くなる。
- 張紘(字・子綱)
- 初期は張昭共々やや長い頭の形をしていたが、次第に張昭は縦に長く、張紘は逆三角のように横に大きくなった。孫権陣営の重臣であるが、張昭と違って地味な役柄である。
- 諸葛瑾(字・子瑜)
- 一見して人とは思えぬ驢馬のごとき面相(顔が長くて孫権からからかわれた史実を踏まえたと思われる)をしており、出番は少ないながら、その顔は読者に強烈な印象を与える。親兄弟、親族を上手く似せて書かれることが多い本作品だが、弟である諸葛亮と外見上の共通点は見当たらない。赤壁まで諸葛亮に付き従う謎の老人と童子が、どちらも人間と馬相の顔のふたりの対になっており、なんらかの関連性が伺える。
- 孫燁夏(そんようか)
- 「燁夏」は本作オリジナルの名前。「江南随一、孫家の娘(女)」と評されるように、気丈夫な女性として描かれる。孫一族と劉備以外の者は、その直視から目をそらしてしまう。関西弁で話すのが特徴。政略結婚で劉備の下へ嫁ぐが、実際に劉備の器には大いに惚れ込む。
- 呂蒙(字・子明)
- 赤壁の戦い直前に孫権に抜擢された、いわゆる「八頭の獣」のひとり。童顔で額に傷がある。生来の気質からか、一度に三つ以上の事を考えると鼻血を出して卒倒してしまうが、尋常ではない量の努力で智を身に付け、周瑜没後に孫呉の司令官となる。仲間からは貧乏臭いと思われているらしく、本人もそれを気にしている。
- 甘寧(字・興覇)
- 「八頭の獣」のひとり。元河賊の頭。暗殺・奇襲を得手とし、戦略の一端として一度ならず曹操の目前にまで迫っているが、時に阻まれ全て未遂に終わっている。鉤のついた剣を用いていたが、張遼と戦い軽くいなされて撤退を許してからは、手の甲に巻いた2本の剣を得物とする。雉の背飾りが付いた衣装を纏う。寝ている時も警戒を怠らず武器を手放さない。
- 蒋欽(字・公奕)
- 「八頭の獣」のひとり。前頭部に生えた二房の触角のような髪が特徴。江南一の弓の使い手。特徴的な大型の鏃を使う。合肥の戦いでは、張遼を待ち伏せて正面から射たものの、難なくいなされてしまう。後、対関羽包囲網では、磨き続けた武をもって関羽と対峙する。それまでほとんど無傷だった関羽に切り傷を与えるも、馬忠もろとも青龍刀で突き殺される。しかし、彼が関羽の馬の首を刎ねた事が、関羽捕縛に繋がった。
- 徐盛(字・文嚮)
- 「八頭の獣」のひとり。白い髭をたくわえた老人の姿で登場する。自分の乗った船が敵陣の真ん中に座礁してしまったが、そのまま日暮れまで戦いつづけたほどの剛胆な性格。
- 周泰(字・幼平)
- 「八頭の獣」のひとり。背は低いががっしりした体格で寡黙な武人。大斧を武器として用いる。
- 陳武(字・子烈)
- 「八頭の獣」のひとり。得物は投槍。吾粲とは古い知り合いらしく、かつて一緒に虎刈りを行っていた。合肥の戦いで張遼から孫権を守ろうとして張遼に斬られる。
- 凌統(字・公績)
- 「八頭の獣」のひとり。赤髪で、編みこんだ(?)前髪が特徴的な若者。史実であるような甘寧との確執は表立っては描かれていないが、甘寧が魏軍の馬を見事に強奪したおりに、歯を噛み締めている。
- 潘璋(字・文珪)
- 「八頭の獣」のひとり。外見、性格と共に温厚なイメージを受けるが、ならず者の「悪たれ」ばかりを集めた軍を率いる。自身も元「悪たれ」。関羽との戦いでは自軍の兵士が次々に殺されていく光景に耐えられなくなり、自ら関羽に向かい飛び出していくという一面も見せる。
- 吾粲(字・孔休)
- 赤壁の戦い時に初登場。曹操軍の陣容を分析し、火計で攻めることを考案する。赤壁の戦いの後は呂蒙達を智で補佐する。
- 孫皎(字・叔郎)
- 孫権のいとこ。酒席で甘寧にからんだエピソードと共に登場し、打撃技を得意とする。史実では関羽討伐に一役買った後病死するが、作品内では関羽と一騎打ちをおこない敗れて斬られた。関西弁を喋る。
- 陸遜(字・伯言)
- 終盤のみの登場。穏やかな性格の美男子で、すぐに熱くなる呂蒙をたしなめるのが主な役目。辺境の異民族との戦いで武功を挙げ、呂蒙の推挙で対関羽戦に参陣した。自身の中央での無名さを利用して関羽軍を油断させる。一騎打ちで関平を討ち取るなど、武芸にも秀でいている。
- 丁奉(字・承淵)
- 潘璋配下の若き将。阿獞(馬忠)の力を見込んで関羽と相対させる。笛が得意。お団子頭であることやその立ち振る舞い、赤壁の戦い時に曹操が匿われた村の少女との酷似から、読者の間では女性説も持ち出された。
- 阿獞(あとう)
- 見た目は人間離れしており、また馬の頭を生のまま食うことを好むなど、そのありさまは妖怪を髣髴とさせ、丁奉以外の人間には恐れられている。阿獞と呼ばれているが本名は不明で、命を賭して関羽を捕縛した功により、死後に孫権から“馬忠”の名を与えられた。
[編集] 蜀
- 劉備(字・玄徳)
- 声:関智一
- どちらかといえば史実に近い、高祖・劉邦を髣髴とさせる義理人情に厚く爽快な性格の人物として描かれており、演義で見られるような聖人君子像は見受けられない。風貌も正史の記述に基づき、非常に長い腕と大きな耳の持ち主。自称「幽州の北斗七星」。一人称はほぼ全編で「おいら」であり、なぜか江戸っ子のべらんめぇ口調。関羽と張飛には「長兄」と呼ばれる。
- 自らを「天下の器」と豪語し、昼は草鞋を売りながら、夜は侠の頭「鬼嚢」として困った人達を助けていた。関羽・張飛と義兄弟の契りを交わし、徒手空拳から天下を志す。作中で最も「人間臭い」性格の人物で、危機にさらされる度に、天下人としてのプライドを投げ捨ててしまう場面もしばしばある。しかし幾多の困難を乗り越えて自身の器を再確認していく。作者曰く、登場人物の中では最も作者に性格が似ているという。
- 関羽(字・雲長)
- 声:諸角憲一
- 「立派な体躯と美髯をもち青龍偃月刀を愛用する、義侠心と理知に富んだ忠義の士」と従来のイメージを踏襲。肌の色は赤みを帯びている。自称「義侠の積乱雲」。美髯団という義侠集団の頭目として登場。若き日の劉備と出会い、その民を想う心意気に打たれ、張飛とともに義兄弟の契りを交わす。劉備には「関さん」、張飛には「雲長兄ぃ」と呼ばれる。呂布と互角に渡り合うなど、作中最強の人物の一人として描かれている。武人としての才のみならず、曹操に降っていた時期には曹操に為政者としての素質をも見出されているなど、敵味方を問わず曹操に最も高く評価された人物。晩年には荊州を任され、劉備が漢中王に即位すると北伐を開始。樊城を攻め立て、神々しいまでの武を奮う。
- あくまでも大地に根ざした理想を掲げる曹操とは対称的に神へ昇りつめる存在であること、魏・呉・蜀全ての君主に出会いそれぞれの英雄の器を見定める役割から極めて重要な人物として描かれている。また作者は終盤の活躍を描くにあたり、神である関羽への礼を失しないよう自分の描いたイラストを基に神棚まで作ったという。
- 張飛(字・益徳)
- 声:関貴昭
- 「巨躯に虎髭を生やし蛇矛を扱う、無学・粗暴・大酒飲みながら侠気溢れる豪傑」と関羽同様に従来のイメージを踏襲。自称「義侠の雷動」。正史に準拠しているため字は益徳。欄外の人物紹介ではくどいほどに「三国志演義では張飛翼徳として描かれている」と毎回紹介されていた。しかし講談師などの間ではこの頃からすでに翼徳と演義の字が間違って流布している模様。劉備と関羽には字の「益徳」で呼ばれる。
- 先に義兄と仰いでいた関羽が敵対していた劉備と義兄弟となったため、自身もなし崩し的に劉備の義弟となってしまう。そのためか序盤はあまり劉備に敬意を払っている節は伺えないが、徐々に息の合うコンビネーションを形成していく。
- 発言そのものは常識に根ざしたものが多く、劉備、関羽という英雄ならではの突飛な言動に振り回されているため、三兄弟の中では半ばツッコミ役に近い。作中では、呂布との一騎打ちなど関羽に出番を取られることが何回かあった。そのため演義に比べると活躍が少ないが、ほとんど全編で劉備と行動を共にしているので、登場は多いほうである。長坂の戦いでは天下無双の武を見せる。許褚の人物評では「猪」。
- 趙雲(字・子龍)
- 声:森川智之
- 美形で冷静沈着といった従来のイメージからは外れていない。感情が表に出すことは少なく、無口。劉備曰く「きれいな男、返り血ひとつ浴びない武人」。初登場の際には袁紹の陣営を単騎で通り抜け、公孫讃陣営に参陣を願い出て、袁紹の息がかかっていないことを証明するため敵将の麹義を一撃のもとに討ち取った。母を亡くした後、喪に服して目を閉じている間に一時的に失明するも、再会した劉備によって再びその眼は開くことになる。一軍の将としてよりも一武人としての色合いが強く、曲芸じみた手綱さばきで数多の戦場を駆け巡った。許褚の人物評では「雀蜂」。
- 諸葛亮(字・孔明)
- 作者曰く「従来の三国志を有り難がっている人達に感じた違和感全てを持ってきたキャラクター」。また、連載前は三国志を全く知らなかった作者が唯一名前だけは知っていた人物。
- 董卓の死後に中性的な少年として登場。従来で言い伝えられるような額面通りの知識者・智恵者としてではなく、劉備との初対面の場ではいきなり男性器を露出するなど作中最大の色物人物として、また正と奇を自在に操ると嘯き幻想世界と現実世界を眺望できるような常識離れした異才として描かれている。また、言動も突飛で飄々とし、劉備を天下人として覚醒させたかと思えば、敵のはずの曹操にも興味をもち接近する。しかし、曹操は彼の名も存在も認識すら出来ず、両者の相手に対する関心の落差は大きい。
- 赤壁の戦いまでは幻想世界側での立ち居地が色濃く、常に異国の女性数人(最も登場機会の多かった黒人の女性は黄夫人と思われる)と、老人2人、少年2人を付き従えていた。赤壁以後は、銀髪が黒髪に変わり3つあった瞳孔が1つにまとまり、外見・性格共に従来のイメージに近い人物像となる。しかし、曹操を強く意識しながらも曹操にはまともに認識されないのは変わらない。
- 劉冀(りゅうき、字・公徳)
- オリジナルキャラクター。劉備の長子。劉備が徐州にいた頃に生まれたと思われる。幼くして儒の思想を語り、漢帝国への忠誠心は父・劉備よりも強い。曹操の徐州再侵攻の際、関羽や他の劉備の親族と共に捕虜となり数年を曹操の下で暮らす。長坂の戦いの中で、父と自身の天命を知るが、直後に背中に矢玉を受ける。その後一切作中には登場しないため、この時に死亡したと考えられる。
- 糜亀研(びきけん)
- 劉備の室。兄に糜竺。口元にほくろがある。おっとりしているが気丈な性格。何か悩み事がある時に劉備はよく彼女を抱く。劉備からは「亀ちゃん」と呼ばれていた。長坂の戦いにて、崩壊する馬車より阿斗を守るも重傷を負い死去。
- 徐庶(字・元直)
- 劉備軍初の軍師。僧形をしており全身傷だらけ。己の「方寸」(心臓のこと)に従い生きることを信条としている。長坂の戦いでは錯乱した劉備に替わり兵を動かすも、曹操軍に捕縛される。その後、曹操軍の陣中で、自分の存在が歴史上「劉備に孔明を紹介した人物」としてしか語られないことを悟り、激昂して全身から血を噴き出す(その後舞台から姿を消すが死んだかどうかは不明)。
- 馬超(字・孟起)
- 西涼の乱の首謀者。作者曰く「キーワードは『凶気の桜』」。曹操との戦いでは精神的な潔癖さと脆さを見せ、単騎で曹操を追い詰めるも逆撃を被り多くの仲間を失う。退却の最中、己の心情を崇高に優先した結果、生き残った龐悳らと訣別することになり、失意のうちに彷徨いたどり着いた劉備の元でその器の大きさに触れ、人としての心を取り戻した。以後は劉備の夢のために武を振るう。許褚の人物評では「鷹」。
- 龐統(字・士元)
- 従来の風采の上がらない醜男というイメージとは違って、無頼漢めいたクールな美男として描かれる。何故か片腕がないが、おそらく当時の中国において四肢欠損は非人間と等しい扱いを受けていたことから、「醜男」の面を踏襲したものと思われる。長坂逃避行の後、曹操と荀彧との会話の中で名前のみ登場するが、実際に作中で描かれるのは劉備の蜀侵攻時のみである。孔明との関係は描かれない。粗末な着衣に言動も不遜で、主君劉備に対しても物怖じせずに発言するが、それを受け入れる劉備に心服している。矢傷で息を引き取る際、孔明を呼び寄せるよう進言して戦死する。
- 黄忠(字・漢升)
- 劉備の蜀獲りの際、劉備旗下の将軍として初登場。漢中戦において法正の密命を受け、定軍山の麓で劉備と対峙していた夏侯淵を討とうと目論むも、逆に負傷させられる。その後、諸葛亮が潜ませていた兵の矢によって致命傷を負った夏侯淵に対し、負傷しながらもとどめを刺した。その後、療養を命ぜられる身であったにも関わらず、罠が張られた曹操軍補給路を一人で潰して生還するなど、「老黄忠」ぶりを示す。
- 魏延(字・文長)
- 劉備の蜀獲りの際、黄忠と共に初登場。当初は一騎兵であったが、緒戦の活躍で将軍に抜擢された。戦場では荒々しい性格で土佐弁で話す荒武者だが、平時は緊張しやすい。史実であったような、諸葛亮との確執は描かれていない。
- 法正(字・孝直)
- 劉璋の配下であったが、孟達と共に劉備に寝返り、蜀獲りを勧めると同時にその軍師となる。感性的な孔明とは対照的に理知的な軍略を繰り広げ、部屋には膨大な量の書簡がある。定軍山の戦いで無名ながらその実力を如何なく発揮するが、激務がたたって戦線離脱することになった。その翌年死去。
- 簡雍(字・憲和)
- 鬼嚢時代から劉備に付き従っていたようだが、初登場は蜀への侵攻時。楽観的な性格で劉備のよき相談相手。劉璋から玉製の帯留めをくすねるなど盗っ人時代の癖が抜けていない。心のこもった言葉で劉璋に降伏を勧める。
- 劉禅(字・公嗣、幼名・阿斗)
- 少年期の彼が僅かに登場。従来の暗愚な君主というイメージはなく、正史の記述と劣勢な蜀を数十年間にわたり維持した実績を根拠にむしろ利発で聡明な少年として描かれている。孫燁夏の影響で関西弁で喋る。
- 趙累
- 樊城攻防戦時に関羽軍の都督として初登場。平凡な容姿だが戦局を正確にとらえられる冷静さと呉の奇襲に激しく憤慨する熱い心を併せ持つ。関羽とは古馴染みであるらしく、絶大な信頼をよせられており、関羽が戦だけに集中することができるよう軍の配置や兵糧の手配を担当する。
- 雷銅
- 漢中争奪戦から登場。虎髯を蓄え、蛇矛を持ち、性格までもが張飛にそっくりな人物。ただし力量は遥かに及ばず劣化コピーのような存在でもある。呉蘭とコンビを組むが曹洪の攻撃を受け下弁で戦死。
- 呉蘭
- 雷銅同様に漢中争奪戦より登場。彼もまた青龍刀に長髯、威厳ある喋り方と関羽のバッタモノ的存在(おまけに関羽から譲られた古着を纏っている)。雷銅とコンビを組まされる。2人のやり取りは完全にパロディコントであり、よりによって上司となった張飛を辟易させた。曹洪軍の攻撃を受けた際、背中に無数の矢を受け、崖から落ちた様子からそのまま即死、あるいは史実通りの運命を辿ったと思われる。
- 劉封
- 劉備の養子。関羽最後の出兵の時に初登場。孟達と共に上庸城を守備した。孟達によって、その若さによる血気に逸る言動をたしなめられる。
- 関平
- 三国志演義では関羽の養子として描かれるが本作では史実通り実子。また、読みは一般的な「かんぺい」ではなく半濁音のない「かんへい」である。本格的に登場するのは終盤であるが、幼少期の関平らしき人物が長坂の戦いに登場している。髯の長短以外は容姿、性格とも関羽に瓜二つの若者。実戦経験がほとんど無いにもかかわらず満寵に「とんでもない血統」と驚愕されるほどの武の才能を持つ。一方で過剰に礼を重んじるなど古風で合理性に欠ける一面があり、関平の存在そのものが関羽軍の強さと脆さを象徴していた。
[編集] 袁紹陣営
- 袁紹(字・本初)
- 声:てらそままさき
- 曹操の幼馴染。序盤は従来のイメージ通り、プライドの高い貴公子として描かれている。良くも悪くも常識人で、奇抜な行動の目立つ曹操とは対照的である。その実力は曹操も「無駄な才能がないが故に疲れを知らん」「俺が袁紹に敗れることはおおいに有り得る」と高く評価している。しかし、官渡の戦いの途中で激太りし性格が豹変、ポジティブシンキングの塊のような人物になる。その姿は袁紹が考え辿り着いた「天下人」の姿だったのだが、曹操に「醜い」と憤慨される。
- 袁譚(字・顕思)
- 袁紹の長男。父袁紹が冀・并・青・幽の四州をおさめた後に青州を預かる。父からは「蛮勇を足し加える必要がある」、「天下に見事な均衡を与えることができる男」と評されるほど冷静沈着だが、それゆえに「王の風格」が理解しきれず苦悩する。
- 袁煕(字・顕奕)
- 袁紹の次男。甄姚の元夫。父からは「武勇を足し加える必要がある」と評される。兄袁譚、弟袁尚が跡目争いをしているなか、どちらにも与せず、中立を保つ(やや弟に期待をよせる節も見受けられる)。官渡大戦頃まではエリート意識をもった冷静な人間であったが、敗戦後は心労からか、人が変わったかのようにやせ細り、頭も禿げあがってしまった。北へ逃れるも弟ともども公孫康に斬られる。
- 袁尚(字・顕甫)
- 袁紹の三男。末弟ながら偉大な父を心より尊敬しており、父を目標とする。考えるより先に行動してしまうタイプのようで思慮に欠けるきらいがあり、父からは「智勇を足し加える必要がある」と評された。長兄袁譚との確執も描かれている。次兄袁煕とは対照的に、官渡敗戦後も最後の最後までエリート意識を保っていたが、兄ともども公孫康に斬られる。
- 顔良
- 声:天田益男
- 袁紹軍で文醜と並び二枚看板と呼ばれている。白馬津で関羽に斬り捨てられるのは同じであるが一般に流布している猪武者ではなく、軍を束ねる能力も持ち合わせた人物。作中では侠者であった過去を持つらしく、同じく侠者の過去を持つ関羽を知っており、関羽の古い呼び名「長生」に言及した唯一の人物である。
- 文醜
- 声:宇垣秀成
- 顔良と並んで二枚看板と称される袁紹軍最強の武将。顔良亡き後、北方の騎馬民族を率いて曹操軍を追撃する。曹操による軍を分断される用兵にも屈せず見事に対応しきり将器を荀攸に絶賛される。曹操にあと一歩まで迫ったが届かず戦死。
- 麹義
- 声:西嶋陽一
- 袁紹軍の武将。公孫瓚との戦いで先陣を切るが、公孫瓚軍に加勢した趙雲の単騎駆けによって一刀の下に斬り伏せられた。
[編集] 董卓・呂布陣営
- 董卓(字・仲頴)
- 声:大塚芳忠
- 外見のモデルはマーロン・ブランド[2]。北方民族と交流があったためか、北方民族と同じような髪型と衣装を纏っている。何夫人を性行為中に首の骨を折って殺害、裸体の女性達を椅子として使用する、百頭近い牛を崖から突き落として足場を作るなど桁違いの悪逆非道ぶりを披露する。だが、その一種のカリスマ性とも言えるほどの圧倒的な存在感には、従来の器の小さい狡猾な人物のイメージは感じられない。これは一部の歴史家の「董卓の悪事は史実以上に誇大化されている」という見解に対して、作者の「(あまりにも残虐だったため事実が矮小化されたと考えた)董卓は史実以上の悪人だったのではないか」という見解を反映させたものであるため。
- 李儒
- 声:宮林康
- 董卓の幕僚。何進の檄を受けた董卓に上洛を促す。
- 徐栄
- 声:郷里大輔
- 董卓の部下。得物は矛と剣の二刀流で、自身に一斉に放たれた矢を腕の一振りで払いのけるほどの力を持つ。精兵3万を率いて反董卓連合軍を迎え撃った。その戦いで袁紹の無能さを悟ると共に曹操の強大さを感じ取り、董卓に曹操を討つことを誓うが、呂布の暴走を止めようとして逆に頭を握り潰されてあっけなく死亡した。
- 華雄
- 声:島田敏
- 董卓配下の武将。勇猛な性格で、戦闘に際しては一騎討ちを好む。孫堅とは旧知の間柄だった。董卓の命で、反董卓連合軍に呼応して挙兵した孫堅軍と戦闘し緒戦を有利に戦うが、突如現れた夏侯惇との一騎討ちに敗れ、討ち取られた。
- 李傕(字・稚然)
- 声:沢りつお
- 董卓の部下。董卓の信任ある人物の一人。華雄を破り勢いに乗る孫堅軍の対応策を上申するなど、頭の切れる人物。董卓の死後は涼州兵を率いて長安に来襲し、王允らを殺した。
- 郭汜
- 声:逢坂力
- 董卓の信任ある部下の一人。董卓死後は李傕とともに長安に侵攻する。
- 樊稠
- 声:西嶋陽一
- 董卓の信任ある部下の一人。
- 張済
- 声:近藤浩徳
- 董卓の信任ある部下の一人。その没後は甥の張繍が継いだ。また鄒氏は妻に当たる。
- 呂布(字・奉先)
- 声:小山力也
- 多くの三国志作品同様、最強の武人として描かれる。ドレッドヘアーと独特の吃りが特徴。龍になりたがっており、しばしば自らを龍に例える。戦自体を目的とする純粋な戦士故に、戦以外に自分を見出す事ができない不器用な男でもある。丁原に仕えていたが、董卓に見出されるとその場で丁原の体を真っ二つに切り裂き寝返る。興奮すると顔中の血管が葉脈のように浮き上がり、勢いに任せて近くの者の頭を握り潰したりする。愛用の赤兎馬は董卓から奪ったものをそのまま譲り受けた。貂蝉に一目惚れした時は泉で赤兎馬と殴り合っていた。自分とそっくりな娘がいる。得物は主に矛と剣を用い、双戟や演義での方天画戟も扱う。「最強の戦士」から「見事な将」に成長していき、陳宮に王者の格を感じさせた。
- 愛馬の赤兎馬は曹操軍に投降した侯成に矢で射られた後、呂布に首を刎ねられ死ぬため『三国志演義』等のように関羽に受け継がれることはない。
- 陳宮(字・公台)
- 声:辻親八
- 当初は曹操配下であったが徐州侵攻の際に決別し、呂布の軍師となる。呂布が「最もしっくりくる」君主であり、その武に心酔している。初めは呂布に体を折り畳まれたりと悲惨な目に遭わされっぱなしであったが、徐々に呂布と信頼関係を築いてゆく。
- テリー伊藤に似ていると指摘されることが多いが、作者の前作「HEAVEN 」に同じ顔のキャラがいてそこから引っ張ってきたようである(そのキャラのモデルはチャップリン+ジャック・ニコルソン)[2]。
- 高順
- 呂布配下の将。陳宮から張遼とともに「呂布軍の宝」と称される。帰順か死かと問うた曹操に対し、呂布と陳宮の死に殉ずることを望み、部下への厚遇を遺言に処刑された。よく描かれる陳宮との不和は作中になく、むしろ信頼し合っていたようである。
[編集] その他群雄勢力
- 袁術(字・公路)
- 声:柴田秀勝
- 群雄の一人。袁紹の異母兄弟。父孫堅の兵を返還する代わりに孫策から玉璽を譲り受け、皇帝を僭称する。当初は人間の姿をしていたが、登場する度に外見が猿のようにデフォルメされていき、最後にはとうとう尻尾を生やし、猿そのものになる。呂布にも「猿」と喩えられた。玉璽を側女の尻に押すなど、スケールの小さい愚行を行い、聖戦を称し許都に侵攻するも荀彧の前に敗北する。
- 公孫瓚(字・伯珪)
- 声:喜多川拓郎
- 群雄の一人。劉備とは学友。乱世の趨勢を静かに見つめ天の時を待ってから天下を狙おうとしていたが、袁尚率いる袁紹軍に滅ぼされる。
- 陶謙(字・恭祖)
- 声:亀井三郎
- 反董卓連合諸侯として登場。後に曹嵩らが自領内で賊徒に殺害されてしまうと、その責任をめぐって曹操と対立、劉備を頼る事になる。間もなく劉備に徐州を譲ると言い残して病没した。
- 張邈(字・孟卓)
- 声:広瀬正志
- 反董卓連合諸侯として登場。諸侯たちの内では冷静に物事を分別しており、曹操を買っていた。その後も曹操に好感を抱いていたが、曹操から寝返ろうとしていた陳宮に利用されて呂布を自軍に引き入れる事になってしまう。
- 孔伷(字・公緒)
- 声:長嶝高士
- 反董卓連合諸侯の一人。戦線での士気は低い。
- 劉表(字・景升)
- 荊州の牧。学者を始め戦乱を逃れた民を積極的に受け入れていた。子供のような目鼻立ちで人当たりよく振舞うが本性は野心家で、集めた学者や劉備たちも利用しようとしていた。実は本気で曹操と覇権を争うつもりはなく、自身の知を学問として後世に残すことが真の目的であったが、そのことを孔明に見抜かれ、しかもそれが到底不可能であるということを宣告され半ばショック死に近い形で病死。
- 劉璋(字・季玉)
- 劉備入蜀前の成都を治める。丸々とした体つきに長い睫毛、分厚い唇とおばさんぽい風貌である上、どことなくオネエ言葉な喋り方をするため一見色物キャラのようにも見えるが、実は父・劉焉の代から堅実に領国を守った名君。劉備の猛攻を受け次々と家臣たちが去る中、籠城戦で徹底抗戦を貫こうとする一方、中央の争いから逃げ、暖衣飽食を貪っていただけでなかったかと苦悩する。しかし降伏勧告の使者として現れた簡雍の「子供たちの笑い声が止まないこの地を治める人が暗君であるはずがない」という言葉に救われ降伏を受諾。簡雍に伴われて静かに開城した。
- 韓遂(字・文約)
- 涼州最大の軍閥の長。老齢ながら若い女性を常に傍に侍らせ、生卵をひと飲みにし、音曲にあわせて歌い踊るなど、精力的な人物として描かれている。若いころは洛陽で遊び人をしており、その時に曹操と出会う。抗戦と和睦を巧みに使い分け、長きにわたって西涼の叛乱を陰で支えるフィクサー的な存在。馬超の乱の趨勢を読み、曹操と講和を結ぼうともする。だがそれは彼ら涼州人が生きていくためには強者に常に戦いを挑みつつ、何度でも立ち上がらなければならない、という信念があっての行動である。
[編集] 後漢朝
- 劉宏(霊帝)
- 声:佐々木望
- 後漢朝の皇帝。悪人ではないが、暗愚であり統治能力はほぼ皆無で張譲の言われるがままとなっている。
- 劉弁(少帝)
- 声:洞内愛
- 霊帝の子で、劉協の異母兄。父の死後、外戚の何進によって幼くして擁立されるが、才覚には欠けている。董卓の上洛とともに廃位させられ、後に殺害された。
- 劉協(献帝)
- 声:矢口アサミ
- 霊帝の子として生まれる。董卓により皇帝として擁立され、のちに曹操により推戴される。聡明なイメージという点では史書と同じだが、作中では傀儡の皇帝という様子は許都に移ってからは全くなく、曹操から「天」についての話を聞きたがるなど、曹操に非常に好意を持った人物として描かれる。自ら曹操に帝位を禅譲すると言ったこともあった。
- 張譲
- 声:有本欽隆
- 十常侍の親玉。皇帝をたぶらかして権力を握っている。男性器を切られた宦官だが性欲絶倫で、女性を陵辱する趣味がある。水晶に目をつけ玩具にするが、曹操が奪還しに来た際に、顔を刀で斬られ傷を負う。その後も十常侍として権力を盾に何進を暗殺するが、袁紹の襲撃に遭う。帝を確保し董卓を招き入れる事によって再起を図るが、董卓の悪党としての度量を読み違え、刑死を宣告される。原作ではその死まで描かれることはなかったが、アニメ版では董卓の残虐な台詞が改変されている代わりにオリジナルの処刑シーン(引き裂かれて絶命)が挿入されている。
- 蹇碩
- 声:真殿光昭
- 十常侍の一人で苦労しながら今の地位を築いてきた。何度か曹操を排斥しようとしたが悉く失敗。のちに霊帝が崩御したことを利用し、権力を伸ばしていた何進を亡き者にしようと画策するが、あっさり罠が見破られる。これらの度重なる失敗からとうとう張譲に見限られ「謀反の首謀者」として捕らえられ、首を斬られた。
- 趙忠
- 声:園部啓一
- 十常侍の一人。蹇碩と謀って曹操を陥れようとする。
- 何進(字・遂高)
- 声:宝亀克寿
- 大将軍。家柄は低いが、妹を霊帝劉宏の皇后として中央に進出する。黄巾の乱に際してはその討伐を命ぜられる。後に宦官勢力と激しく対立し、各地から群雄を呼び寄せるが、先手を討たれて殺害される。
- 何太后
- 声:渡辺美佐
- 霊帝劉宏の皇后で、何進の妹。劉協を世継ぎにと望む劉宏に迫って、その死後は実子である劉弁を皇帝に就ける。後に政敵だった宦官と結んだり、董卓に比護を求めたりと狡猾に生き残りを図るが、董卓によって首を折られ殺害される。
- 永楽太皇太后
- 霊帝劉宏の生母。何進と宦官たちの対立には劉協を推す。後に何者かに毒殺された。
- 橋玄
- 声:平野正人
- 洛陽の裁判官。その公私混同を一切許さぬ厳格さから「洛陽の鬼神」と恐れられている。張譲によって罪に問われる事になった曹操を詰問するが、逆にその志に圧倒される。
- 陳蕃(字・仲挙)
- 十常侍の専権を皇帝に訴え出ようとしたところ、十常侍の偽の勅令にしたがった張奐に殺されてしまった。その上奏文は張奐を経て曹操の元に渡る事となる。
- 皇甫嵩(字・義真)
- 声:西村知道
- 黄巾党討伐の際に頴川で指揮を取っていた将軍。乱世となって下級の武官が幅を利かせるのを複雑に思っているが、融通の利く所もある。
- 丁原(字・建陽)
- 声:仲木隆司
- 何進によって要職に取り立てられる。董卓が権力を握ると、愚帝(劉弁)擁立の咎で斬罪を宣告される。直後、養子の呂布を使って董卓に対抗しようとするも、寝返った呂布によって殺害された。
- 伍孚
- 何進によって要職に取り立てられる。何進が死に董卓が権力を握ると、丁原とともに斬刑を宣告される。
- 蔡邕(字・伯喈)
- 声:龍田直樹
- 文人。董卓の悪逆非道を史書に書き連ねたことで群臣から董卓に訴えられるが、逆にその才能を董卓に認められ、自身も董卓の思想に感服する。董卓の死後は王允によって投獄され、尚も董卓の偉業を史書に記そうとしたために、王允に処刑された。蔡文姫の父。
- 王允(字・子師)
- 声:大林隆介
- 司徒。十常侍の専横を訴えるなど気骨ある人物。西涼の董卓と結んで中央に進出しようとする董卓の後ろ盾となる。しかし董卓の暴政が苛烈を増して行くと自らの名が負の歴史として書かれる事を恐れ、董卓の排除を図る。呂布により董卓が討たれた後は、後世に残る名にとらわれ、董卓の残党を引き入れて呂布を討とうとするが、逆に董卓の残党により命を落とした。
- 貂蝉
- 声:朴璐美
- 王允の養女。創作上の人物であるが作者の意向で「三国時代の女性の代弁者」という役割で登場する。元々は陰気な性格の醜女だったが自ら瞼を切って整形し董卓を討つため彼に近づく。一度は暗殺に失敗したが妃として後宮に入れられ、呂布に近づき董卓を討たせる事に成功する。董卓の器を認めており、呂布は天下を取れる器では無いと考える。董卓の残党が呂布を討とうとした際に殺されてしまう。呂布は彼女の死に涙していた。
- 士孫瑞(字・君栄)
- 声:小原雅人
- 王允の部下。王允に董卓誅殺を相談される。計画は成功するが、後世に残る名にとらわれるようになった王允に半ば失望する。その後、李傕に密告するがそのまま李傕によって殺された。
- 王肱
- 声:清川元夢
- 東郡太守。威厳はあるが至って小人物。黒山賊による農民反乱を鎮圧するために曹操に援軍を求める。
- 蹇朔(けんさく)
- 声:藤本譲
- 皇帝の側近くに仕える大官で、十常侍・蹇碩の叔父にあたる。甥の威光を笠に着ていたが、曹操が洛陽北門に発した禁令を犯したために五彩棒打ちの刑となり、二打目を待たずにショック死してしまった。
- 亶公(ぜんこう)
- 声:牛山茂
- 霊帝劉宏の叔父。珍しいものを好む性癖を蹇碩の曹操排斥の策謀に利用されかかるが、曹操の機転によって真実を知り、曹操に与するようになる。
- 阿政(あせい)
- 声:鈴木勝美
- 洛陽の宮中警備隊長。昇進をちらつかされて蹇碩の曹操排斥計画に協力し、北門で亶公を処罰した曹操を詰問するが逆にやり込められる。
- 左嶺(されい)
- 声:梅津秀行
- 曹操が県令として赴任した冀州頓丘の副県令。合理的な県政を主張する一面もあるが、一方で徴税のごまかしなどで私腹を肥やしていた。曹操に賄賂を贈ってその権限を保とうとするが、間もなく曹操に断罪される。
- 奇華(きか)
- 曹操が県令として赴任した冀州頓丘の署長。左嶺や馬喚とともに悪政を敷いていたが、曹操によって処刑される。
- 馬喚(ばかん)
- 声:大畑伸太郎
- 曹操が県令として赴任した冀州頓丘の官僚。曹操に悪政を咎められて、左嶺・奇華とともに処刑された。
- 厳忠(げんちゅう)
- 声:稲葉実
- 黄巾の乱での皇甫嵩の副将。曹操・孫堅を率いて張曼成率いる昆陽の食料砦を攻めるも、苦戦を強いられる。曹操軍と孫権軍の活躍によって食料砦が陥落すると兵糧の奪取しようと砦に侵入する。しかし黄巾党の援軍を恐れた曹操によって砦は焼き払われてしまった。
[編集] 太平道・黄巾党
- 張角
- 声:関俊彦
- 太平道の首領。もともと天下に野心は無かったが、曹操が広めた「蒼天已死」という言葉を天下の声と考え、漢王朝打倒を決意する。「劉備は後に天子となり、関羽は後の世に神となる」と関羽に予言する。弟子達を率いて黄巾の乱をおこすが、やがて病に倒れ大量の血を吐き、これからおとずれるであろう3匹の龍が覇を争う大乱世を予感しながら死んでいった。
- 張宝
- 声:目黒光祐
- 張角の次弟。弟の張粱とともに太平道の中核を組織し、黄巾の乱を起こすと地公将軍と称した。
- 張梁
- 張角の末弟。漢王朝の衰えを予見し、兄たちとともに黄巾の乱を指導する。人公将軍と称して最大の激戦地・昆陽を指揮する。
- 馬元義
- 太平道の幹部。洛陽で工作を行うが、反乱に反対する味方の密告によって捕らえられ、処刑されてしまう。
- 波才
- 太平道の幹部。侠の出身。会見を申し入れた劉備を味方に引き込もうするが、油断した所を首を刎ねられた。
- 張曼成
- 声:秋元羊介
- 太平道の最重要拠点である昆陽の食料庫を守る将。侠の出身で武芸に優れている。食料庫を攻める官軍を相手に善戦し、張奐を一騎打ちの末に破るが、夏侯惇との連戦によって討ち取られた。
- 羅厳(らごん)
- 声:土師孝也
- 太平道の幹部。侠の出身で、関羽はかつて彼に世話を受けた。元は義侠の力で天下の安寧を目指していた。
[編集] その他
- 水晶(すいしょう)
- 声:桑島法子
- オリジナルキャラクター。西域出身の褐色肌の美少女であり、茶屋の使用人。少年時代の曹操と恋に落ちたが、時の権力者張譲に召抱えられ、慰み者となる。曹操が救出しようとしたが、衛兵により殺害された。最終回にも登場。
- 華佗(字・元化)
- 「神医」と称される医師。人類史上初めて全身麻酔手術を行なったとされる。「儒」を絶対的なものと考えており、作中では「儒」を象徴する人物として曹操と対比される。
- 李烈(りれつ)
- 声:三宅健太
- 青年時代の曹操たちと抗争していた爆裂団の首領。「上将」を名乗って仲間を増やし、始皇帝を崇めている。夏侯惇たちに賞金をかけるなどしていたが、曹操との舌戦に敗れ、突如現れた許褚によって倒された。なお部下たちは曹操の部下となり、黄巾の乱では曹操隊の一角を担っている。
- 孫進(そんしん)
- 幽州に巣食う悪党の首魁。役人と手を結んで民を苦しめていたが、張飛の襲撃を受けて一刀両断にされた。
- 譙の長老
- 龍のごとき角や髭が生えている赤色の亀。物語の後半、曹操が故郷の譙を訪れて以来、傍観者として度々曹操の元に現れる。読心術を使える模様。譙の長老たる亀として地元の人々に知られており、曹操は幼い頃この亀を転がして遊んでいたらしい。
[編集] 書籍
[編集] テレビアニメ
[編集] 概要
次回予告終了後、ミスヤングマガジン2008の中川美樹とミス週刊少年マガジン2008の佐藤さくら、2人による『蒼天少女』というミニコーナーが差し込まれる。
第4話では、同じく三国志を舞台とした映画『レッドクリフ』のジョン・ウー監督が声優として出演した。なお、これはテレビ放送限定のためDVD版には収録されない。
[編集] スタッフ
- 総監督:芦田豊雄
- 監督:冨永恒雄
- シリーズ構成:高屋敷英夫
- キャラクターデザイン:チームいんどり小屋(加野晃、林祐一郎、Cindy H Yamauchi、吉田大輔、梅原隆弘、まつしたあきこ)
- 総作画監督:加野晃、吉田大輔
- 美術監督:緒続学
- 色彩設計:今川かずゆき
- 撮影監督:高橋宏司
- 音響監督:本田保則
- 音楽:村井秀清
- プロデューサー:中谷敏夫、田村学
- アニメーションプロデューサー:諸澤昌男、隈部昌二、小林弘靖
- アニメーション制作:マッドハウス
- 製作著作:日本テレビ、D.N.ドリームパートナーズ、バップ
- ナレーション:中尾隆聖
[編集] 主題歌
- オープニングテーマ「909」
- 歌:TRIBAL CHAIR
- エンディングテーマ「ピンホール」
- 歌:OGRE YOU ASSHOLE
[編集] 各話リスト
| 話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 少年 曹操 | 高屋敷英夫 | 芦田豊雄 | 中川聡 | 牛島勇二 choi kyung seok 高鉾誠 |
| 2 | アモーレ | 冨永恒雄 | 内田佑司 | 井上善勝 酒井政子 |
|
| 3 | 北門の鬼 | 博多正寿 | 金沢勝眞 | 大庭秀昭 | Kim Dong Jun Jang Kil Yong |
| 4 | 炎の宴 | 中川聡 | 大野和寿 | 福世孝明 | |
| 5 | 天下の器 | 山田隆司 | 吉川博明 | 中村近世 | 青木真理子 |
| 6 | 蒼天已死 | 長尾粛 | 牛島勇二 Choi Kyung Seok |
||
| 7 | 天・地・人 | 柳瀬雄之 | 又野弘道 | 小山知洋 | |
| 8 | 業火の奸雄 | 藤澤俊幸 | 工藤進 | 福世孝明 | |
| 9 | 董卓上洛 | ふでやすかずゆき | 吉川博明 | 中川聡 | 高鉾誠 |
| 10 | 群雄、立つ | 影山楙倫 | 大庭秀昭 | Lee Hyun Joung Jang Hee Kyu |
|
| 11 | 汜水関 | 高屋敷英夫 | 吉川博明 | 内田佑司 | 井上善勝 酒井政子 高鉾誠 |
| 12 | 孫堅昇天 | 長尾粛 | 大野和寿 | 福世孝明 | |
| 13 | 魔王対魔神 | 林祐一郎 | 大庭秀昭 | Kim Dong Jun Jang Kil Yong |
|
| 14 | 強の始まり | 博多正寿 | 高林久弥 | 岩田義彦 | 青木真理子 |
[編集] 放送局
| 放送地域 | 放送局 | 放送期間 | 放送日時 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 関東広域圏 | 日本テレビ | 2009年4月7日 - | 火曜 24時59分 - 25時29分 | 制作局 |
| 中京広域圏 | 中京テレビ | 2009年4月17日 - | 金曜 26時56分 - 27時26分 | |
| 近畿広域圏 | 読売テレビ | 2009年6月22日 - | 月曜 26時49分 - 27時19分 | MONDAY PARK枠(第3部) |
[編集] 脚注
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- モーニング公式サイト
- 画伝 蒼天航路 特設ページ(e-1day モーニング25周年特集サイト内)
- 蒼天航路紹介ページ(モーニング25周年特集サイト内)
- 日テレ公式サイト
| 講談社漫画賞一般部門 |
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| 日本テレビ(日テレ) 火曜24:59枠 | ||
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| 前番組 | 番組名 | 次番組 |
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蒼天航路
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