英国アカデミー賞 作品賞
英国アカデミー賞における映画作品への賞は、作品賞(BAFTA Award for Best Film)、非英語作品賞(BAFTA Award for Best Film not in the English Language)、アレクサンダー・コルダ賞こと英国作品賞(Alexander Korda Award for Best British Film)の3部門が設置されている。1947年度以来毎年、英国映画テレビ芸術アカデミーによって選出されている。
賞の歴史[編集]
1947年度(第1回)以来、英国アカデミー賞の最優秀映画部門のタイトルは何度も変更されている。1967年まで、最優秀作品には英国作品賞(Best British Film)と総合作品賞(Best Film from any Source)の二つが毎年与えられていた。この場合、イギリスの映画は両方の部門でノミネートされることが可能であった。1968年からは単一の「作品賞」(Best Film)のみになり、イギリスとそれ以外の国の映画の区別が無くなった。
1982年度より英語作品とそれ以外の言語の作品の区別を始め、外国語作品賞(Best Foreign Language Film)が設置され、1988年度より非英語作品賞(Best Film not in the English Language)に改名された。従来と同様、外国語作品が同時に作品賞にノミネートされることが可能であったが、それまでどの作品も両方の部門で受賞することは無かった。1984年以来いくつかの外国語作品が作品賞を受賞したが、それが外国語作品賞も受賞するというわけではなかった。
1992年、英国作品賞として、アレクサンダー・コルダの名前にちなんでアレクサンダー・コルダ賞(Alexander Korda Award for Best British Film)が設置された。
1961年には総合作品賞で『誓いの休暇』と『ハスラー』が同時受賞した。
1976年までと1979年から1980年までは、賞は監督に贈られていた[1]。1977年から1978年、1981年から1984年までプロデューサーのみに与えられ、1985年からプロデューサーと監督の共同となり、そして1997年より再びプロデューサーだけとなった。
受賞と候補の一覧[編集]
1940年代[編集]
部門 | 映画 | 監督 | プロデューサー | 製作国 | |
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1947年(第1回) | |||||
総合作品賞 | 『我等の生涯の最良の年』 | ウィリアム・ワイラー | サミュエル・ゴールドウィン | ![]() | |
1948年(第2回) | |||||
総合作品賞 | 『ハムレット』 | ローレンス・オリヴィエ | ローレンス・オリヴィエ | ![]() | |
『十字砲火』 | エドワード・ドミトリク | エイドリアン・スコット | ![]() | ||
『落ちた偶像』 | キャロル・リード | キャロル・リード | ![]() | ||
『聖バンサン』 | モーリス・クローシュ | Viscount George de la Grandiere | ![]() | ||
『裸の町』 | ジュールズ・ダッシン | マーク・ヘリンジャー | ![]() | ||
『戦火のかなた』 | ロベルト・ロッセリーニ | ロッド・E・ガイガー ロベルト・ロッセリーニ |
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『アレッサンドロ・ブラゼッティ』 | アレッサンドロ・ブラゼッティ | ジュゼッペ・アマト | ![]() | ||
1949年(第3回) | |||||
総合作品賞 | 『自転車泥棒』 | ヴィットリオ・デ・シーカ | ジュゼッペ・アマト | ![]() | |
『ベルリン物語』 | ロベルト・A・シュテルメ | Alf Teichs | ![]() | ||
『アウシュウィツの女囚』 | ヴァンダ・ヤクボフスカ | ![]() | |||
『罠』 | ロバート・ワイズ | リチャード・ゴールドストーン | ![]() | ||
『第三の男』 | キャロル・リード | キャロル・リード | ![]() | ||
『黄金』 | ジョン・ヒューストン | ヘンリー・ブランク | ![]() | ||
『窓』 | テッド・テズラフ | フレデリック・ウルマン・Jr | ![]() |
1950年代[編集]
1960年代[編集]
1970年代[編集]
1980年代[編集]
1990年代[編集]
2000年代[編集]
2010年代[編集]
2020年代[編集]
部門 | 映画 | 監督 | プロデューサー | 製作国 | |
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2020年(第74回) | |||||
作品賞 | 『ノマドランド』 | クロエ・ジャオ | フランシス・マクドーマンド ピーター・スピアーズ モリー・アッシャー ダン・ジャンヴィー クロエ・ジャオ |
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『ファーザー』 | フローリアン・ゼレール | フィリップ・カルカソンヌ サイモン・フレンド ジャン=ルイ・リヴィ デヴィッド・パーフィット クリストフ・スパドーン |
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『モーリタニアン 黒塗りの記録』 | ケヴィン・マクドナルド | Adam Ackland Michael Bronner ベネディクト・カンバーバッチ Leah Clarke Christine Holder Mark Holder Beatriz Levin Lloyd Levin Branwen Prestwood-Smith |
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『プロミシング・ヤング・ウーマン』 | エメラルド・フェネル | エメラルド・フェネル トム・アッカーリー ベン・ブラウニング アシュリー・フォックス ジョシー・マクナマラ マーゴット・ロビー |
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『シカゴ7裁判』 | アーロン・ソーキン | スチュアート・M・ベッサー マット・ジャクソン マーク・E・プラット タイラー・トンプソン |
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2021年(第75回) | |||||
作品賞 | 『パワー・オブ・ザ・ドッグ』 | ジェーン・カンピオン | エミール・シャーマン イアン・カニング ロジェ・フラピエ ジェーン・カンピオン タニヤ・セガッチアン |
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『ベルファスト』 | ケネス・ブラナー | ケネス・ブラナー ローラ・バーウィック ベッカ・コヴァチック テイマー・トーマス |
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『ドント・ルック・アップ』 | アダム・マッケイ | アダム・マッケイ Kevin Messick スコット・ステューバー Betsy Koch Todd Schulman |
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『DUNE/デューン 砂の惑星』 | ドゥニ・ヴィルヌーヴ | メアリー・ペアレント ドゥニ・ヴィルヌーヴ ケイル・ボイター ジョー・カラッチョロ・ジュニア |
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『リコリス・ピザ』 | ポール・トーマス・アンダーソン | ポール・トーマス・アンダーソン サラ・マーフィ アダム・ソムナー |
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脚注[編集]
参考文献[編集]
- “Epinions List of BAFTA Award for Best Film Winners”. Epinions (2005年12月5日). 2006年8月12日閲覧。
外部リンク[編集]
- BAFTA Awards(英語)
- BAFTA Awards - インターネット・ムービー・データベース(英語)