デイミアン・チャゼル

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デイミアン・チャゼル
Damien Chazelle
Damien Chazelle
2016年10月
本名 デイミアン・セイヤー・チャゼル
: Damien Sayre Chazelle
生年月日 (1985-01-19) 1985年1月19日(32歳)
出生地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ロードアイランド州プロビデンス
職業 映画監督脚本家
活動期間 2009年 - 活動中
配偶者 ジャスミン・マクグレイド(2010年 - 2014年)
著名な家族 バーナード・チャゼル英語版(父親)
主な作品
セッション
ラ・ラ・ランド

デイミアン・セイヤー・チャゼル[1]Damien Sayre Chazelle[dˈmiən][ʃəˈzɛl]1985年1月19日 - )はアメリカ合衆国映画監督脚本家。2009年にミュージカル映画『Guy and Madeline on a Park Bench』で映画監督、脚本家としてデビューした。2014年には同名の短編映画に基づいて製作された『セッション』が非常に高い評価を得た[2]。この映画は第30回サンダンス映画祭英語版で観客賞と審査員大賞(グランプリ)の両方を獲得した。第87回アカデミー賞では作品賞脚色賞を含む5部門にノミネートされ、3部門を受賞した。

2016年に公開された『ラ・ラ・ランド』は大好評を得た。第74回英語版ゴールデン・グローブ賞では作品賞 (ミュージカル・コメディ部門)監督賞脚本賞などノミネートされた7部門すべてを受賞した。第89回アカデミー賞では史上最多の14ノミネート(13部門)を受け、6部門を受賞した。チャゼル自身も史上最年少となる32歳で監督賞を受賞した[3]

生い立ち[編集]

ロードアイランド州プロビデンスに生まれた。父は計算機科学者プリンストン大学教授のバーナード・チャゼル博士。母・セリアは作家。

幼いころから映画を作ることを夢見ていたが、後に、ミュージシャンになろうとして高校でジャズ・ドラムに打ち込んだ。この時に厳格な音楽教師の指導を受けたことがチャゼルの出世作となった『セッション』を作る際に、大いに役立ったという[4]。チャゼルは「『セッション』の主役アンディー・ネイマンとは違い、自分の才能では偉大なミュージシャンになることはできないと本能で理解した。」と語っている[4]プリンストン高校卒業後、幼いころに夢見ていた映画製作の道を再び歩みだした[5]ハーバード大学の視覚環境学部で映画製作を学び、2007年に卒業した。在学中に出会ったジャスミン・マクグレイドと2010年に結婚したが2014年に離婚している[6][7]

キャリア[編集]

2009年、チャゼルは『Guy and Madeline on a Park Bench』で映画監督、脚本家としてデビューした。2013年にはホラー映画ラスト・エクソシズム2 悪魔の寵愛英語版』の脚本をエド・ガス=ドネリーと共に執筆した。また、同年公開のスリラー映画グランドピアノ 狙われた黒鍵』の脚本家としてもクレジットされている。チャゼルは「この2本はいわゆる『雇われ脚本家』として仕事をした。自分が一から書き上げた脚本で映画を作ってみたいと思いながら仕事をした。」と述べている[4]

『セッション』の製作案はプロデューサーたちの関心を引いたものの、出資してくれる人が現われなかった[8]。しかし、チャゼルの85頁の脚本が2012年のブラックリスト(映画化されていない脚本のなかでも特に優れた脚本のリスト)に載ったことで、映画化にこぎつけることができた。その資金集めのために『セッション』のコンセプトを基に短編映画を制作し、2013年1月に開催された第29回サンダンス映画祭英語版に出品した。その結果、フィクション短編部門の最優秀賞を獲得した[9]。完成版は2014年1月に開催された第30回サンダンス映画祭英語版に出品され、観客賞と審査員大賞(グランプリ)の両方を獲得した[10]。また、第40回ドーヴィル映画祭英語版にも出品され、グランプリと観客賞を受賞した[11]第87回アカデミー賞ではチャゼル自身の脚色賞をはじめ、5部門にノミネートされ[12]助演男優賞J・K・シモンズ)、録音賞編集賞の3部門を獲得した。

2016年、恋愛ミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』では監督と脚本を手がけた[13]ライアン・ゴズリングエマ・ストーンが主演を務めた同作は、第73回ヴェネツィア国際映画祭のオープニング上映作品に選出された[14]第41回トロント国際映画祭にて観客賞を受賞した[15]ゴールデングローブ賞 映画部門 作品賞(ミュージカル・コメディ部門)を受賞した。

フィルモグラフィ[編集]

タイトル 監督 脚本 製作 備考
2009 Guy and Madeline on a Park Bench Yes Yes Yes 監督デビュー作
撮影、編集、音楽兼任
2013 Whiplash Yes Yes No 短編映画
ラスト・エクソシズム2 悪魔の寵愛
The Last Exorcism Part II
No Yes No 原案・脚本
グランドピアノ 狙われた黒鍵
Grand Piano
No Yes No
2014 セッション
Whiplash
Yes Yes No 同名の短編映画に基づく
2016 10 クローバーフィールド・レーン
10 Cloverfield Lane
No Yes No マット・ストゥーケン、ジョシュ・キャンベルと共同
ラ・ラ・ランド
La La Land
Yes Yes No アカデミー監督賞受賞
2018 The Claim[16] No Yes No
First Man[17][18] Yes No No

参照[編集]

  1. ^ セッション”. シネマトゥデイ. 2015年1月10日閲覧。
  2. ^ Whiplash”. Metacritic. 2015年1月10日閲覧。
  3. ^ Bruton, F. Brinley (2017年2月27日). “Oscars 2017: Damien Chazelle Is Youngest to Win Best Director”. NBC. 2017年3月22日閲覧。
  4. ^ a b c Interview [Video: Damien Chazelle (“Whiplash”)]”. 2015年1月10日閲覧。
  5. ^ Damien Chazelle interview, Blacklist”. The Black List. 2014年10月12日閲覧。
  6. ^ Rottenberg, Josh (2015年2月13日). “Damien Chazelle's wild, crazy ride to the Oscars with 'Whiplash'”. Los Angeles Times. 2016年12月1日閲覧。
  7. ^ Lang, Brent (2016年12月7日). “'La La Land' Director's Ex-Wife Gets Last-Minute Executive Producer Credit (EXCLUSIVE)”. 2016年12月29日閲覧。
  8. ^ ‘Whiplash’ Is Sundance’s Hottest Film, A Music-Themed Drama Starring Miles Teller and J.K. Simmons”. 2015年1月10日閲覧。
  9. ^ 'Whiplash': Sundance-winning short to become full-length feature -- BREAKING”. 2015年1月10日閲覧。
  10. ^ Sundance 2014 winners: 'Whiplash' wins big”. 2015年1月10日閲覧。
  11. ^ 'Whiplash' Takes Top Prize in Deauville”. 2015年1月10日閲覧。
  12. ^ 2015 Oscar Nominations”. Rotten Tomatoes. 2015年1月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年1月15日閲覧。
  13. ^ Murthi, Vikram (2016年8月23日). “‘La La Land’ Trailer: Emma Stone Serenades Ryan Gosling in Romantic New Footage”. IndieWire. 2016年9月20日閲覧。
  14. ^ Erbland, Kate (2016年6月17日). “Damien Chazelle’s Ryan Gosling- and Emma Stone-Starring Awards Contender ‘La La Land’ Lands a Venice Premiere”. IndieWire. 2016年9月20日閲覧。
  15. ^ Hammond, Pete (2016年9月18日). “‘La La Land’ Wins Toronto Film Fest People’s Choice Award – Does It Boost Oscar Chances?”. Deadline. 2016年9月20日閲覧。
  16. ^ “Damien Chazelle script 'The Claim' to begin production this year” (en-US). Screendaily. (2017年3月13日). http://m.screendaily.com/5115834.article 2017年3月14日閲覧。 
  17. ^ Kroll, Justin (2016年12月29日). “Ryan Gosling, Damien Chazelle to Reteam on Neil Armstrong Biopic”. Variety. 2017年3月22日閲覧。
  18. ^ Stolworthy, Jacob (2017年3月8日). “First Man: Damien Chazelle and Ryan Gosling's Neil Armstrong biopic gets awards season release date”. インデペンデント. 2017年3月22日閲覧。

外部リンク[編集]