テルマ&ルイーズ
テルマ&ルイーズ | |
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Thelma and Louise | |
監督 | リドリー・スコット |
脚本 | カーリー・クーリ |
製作 |
リドリー・スコット ミミ・ポーク |
出演者 |
スーザン・サランドン ジーナ・デイヴィス ハーヴェイ・カイテル マイケル・マドセン ブラッド・ピット |
音楽 | ハンス・ジマー |
撮影 | エイドリアン・ビドル |
編集 | トム・ノーブル |
配給 |
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公開 |
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上映時間 | 129分 |
製作国 |
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言語 | 英語 |
製作費 | 1650万$[1] |
興行収入 |
$45,360,915[1] ![]() ![]() |
『テルマ&ルイーズ』(Thelma and Louise)は、1991年に公開されたアメリカ映画。監督はリドリー・スコット、脚本はカーリー・クーリ、主演はスーザン・サランドンとジーナ・デイヴィス。
第64回アカデミー賞において6部門にノミネートされ、脚本賞を受賞し、2016年にはアメリカ国立フィルム登録簿に追加された。
しばしば「90年代の女性版」アメリカン・ニュー・シネマと評されており、また、ブラッド・ピットの出世作としても知られる。
撮影の凡そ半分はユタ州モアブ市で、また映画の終盤で主役の2人が旅をするシーンはデッドホース・ポイント州立公園で敢行されている。
アメリカの連続殺人犯アイリーン・ウォーノス元死刑囚とその恋人ティリア・ムーアの物語がモデルとされるが、これは日本の映画会社が公開時に流したデマ情報。アイリーンが逮捕され、犯罪を告白したのが1991年1月であり、映画の脚本はそれよりも数年前に完成していた。世界中のwikipediaを参照しても、このデマが流れているのは日本版だけとなっている。
主な登場人物がアーカンソー州出身という設定のため、アメリカ南部独特の方言や俗語が頻繁に使用されている。故に、会話のジョークはアメリカ人以外には理解し難いものも多い。本作の日本語への翻訳は、字幕は戸田奈津子、吹替は丸山垂穂が其々担当している。
ストーリー[編集]
舞台はアーカンソー州の小さな町。レストランでウエイトレスとして働く独身女性のルイーズと専業主婦のテルマは親友同士であった。ルイーズは退屈な毎日に、そしてテルマは自分を家政婦同然に扱う夫のダリルから逃れるためにドライブへと繰り出した。夕食のために立ち寄ったバーで、テルマは日頃の鬱憤を晴らすかのように酒を飲み、悪酔いしてしまう。そこに、バーの店員であるハーランがテルマを口説きに来た。彼女はハーランと共に店の外へと消えた。なかなか戻ってこないテルマを心配したルイーズが店の外へ出るとなんとテルマはハーランに強姦されかかっていた。ルイーズはテルマが自宅から持ち出した拳銃をハーランに突き付けた。ハーランはテルマを解放するも、興奮が収まらずルイーズに対し侮辱的な言葉を浴びせた。憤慨したルイーズは拳銃の引き金を引きハーランを射殺してしまった。この瞬間から、二人にとって思い出作りとなるはずだった旅行は一転して逃避行と化した。
キャスト[編集]
※括弧内は日本語吹替
- ルイーズ - スーザン・サランドン(塩田朋子)
- テルマ - ジーナ・デイヴィス(佐々木優子)
- ハル - ハーヴェイ・カイテル(菅生隆之): 刑事
- ジミー - マイケル・マドセン(西凜太朗): ルイーズの恋人
- ダリル - クリストファー・マクドナルド(田中正彦): テルマの夫
- マックス - スティーヴン・トボロウスキー
- J.D. - ブラッド・ピット(川島得愛): ヒッチハイカー
- ハーラン - ティモシー・カーハート(木下浩之): バーの店員
スタッフ[編集]
- 監督、製作:リドリー・スコット
- 製作:ミミ・ポーク
- 脚本:カーリー・クーリ
- 撮影:エイドリアン・ビドル
- 音楽:ハンス・ジマー
- 主題歌:グレン・フライ - 「Part Of Me, Part Of You」
受賞/ノミネート[編集]
- 第64回アカデミー賞
- 受賞: 脚本賞
- ノミネート: 監督賞/主演女優賞(サランドン/デイヴィス共に)/撮影賞/編集賞
- 第49回ゴールデングローブ賞
- 受賞: 脚本賞
- ノミネート: 作品賞(ドラマ部門)/主演女優賞(サランドン/デイヴィス共に)
- 第45回英国アカデミー賞
- ノミネート: 作品賞/監督賞/主演女優賞(サランドン/デイヴィス共に)/オリジナル脚本賞/作曲賞/撮影賞
- 第1回MTVムービー・アワード
- ノミネート: 女優賞(サランドン単独)/コンビ賞(サランドン/デイヴィスのコンビに対し)
エピソード[編集]
- スーザン・サランドンが演じたルイーズの役は当初、女優のシェールに出演が依頼されていたが断られた。
- ブラッド・ピットは1度オーディションを落ちているが、J.D.役を演じるはずだったウィリアム・ボールドウィンが『バックドラフト』に出演する事になり降板したため、急遽出演する事になった[2]。また、ブラッド・ピットが演じたJ.D.の配役を選考するオーディションには、当時無名であったジョージ・クルーニーが5度参加した。結果的に役はピットが演じることとなったが、後に2人は映画『オーシャンズ11』で共演。以降プライベートにおいても深く交流する間柄となった。
- ダリル役は当初はデニス・クエイドが演じることになっていた。
- ブラッド・ピットは当時下積み生活を送っており、経済的に貧しかったがこの映画で注目され次々仕事が入った為、生活費の心配がなくなったという。彼の当時の出演料は推定6000ドルとされている[2]。
- スーザン・サランドンは、ジーナ・デイヴィスとのキスシーンについて 「あれは性的なものではなく、絆を確かめ合うようなもの」 だったと、ドキュメンタリー映画 『セルロイド・クローゼット』 の中で語っている。
- アイリーン・ウォーノスをモデルにした映画には本作の他に『モンスター』がある。
- ロックスター社が発売した『グランド・セフト・オートV』の作中には、本作のラストシーンのオマージュと思われるイベントが存在する。
DVD[編集]
- 2006年8月23日にソニー・ピクチャーズエンタテインメントより『テルマ&ルイーズ アルティメット・コレクション』が発売された。映画本編がDTS音声で収録されている他、メイキング映像や「もうひとつのエンディング」、劇場予告編などが収められている。
脚注[編集]
- ^ a b “Thelma and Louise (1991)” (英語). Box Office Mojo. Amazon.com. 2010年10月19日閲覧。
- ^ a b 2007年8月号「日経エンタテインメント!」(日経BP社)の連載「負け組ハリウッドの肖像」
外部リンク[編集]
- テルマ&ルイーズ - allcinema
- テルマ&ルイーズ - KINENOTE
- Thelma and Louise - オールムービー(英語)
- Thelma and Louise - インターネット・ムービー・データベース(英語)
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