道 (1954年の映画)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
La Strada
La Strada.jpg
監督 フェデリコ・フェリーニ
脚本 フェデリコ・フェリーニ
エンニオ・フライアーノ
トゥリオ・ピネッリ
製作 カルロ・ポンティ
ディノ・デ・ラウレンティス
出演者 アンソニー・クイン
ジュリエッタ・マシーナ
音楽 ニーノ・ロータ
撮影 オテッロ・マルテッリ
配給 日本の旗 イタリフィルム / NCC
公開 イタリアの旗 1954年9月22日
日本の旗 1957年5月25日
上映時間 104分
製作国 イタリアの旗 イタリア
言語 イタリア語
配給収入 1億1156万円[1] 日本の旗
テンプレートを表示

』(みち、: La Strada)は、1954年製作・公開のイタリア映画

フェデリコ・フェリーニ監督作品で、1956年のアカデミー外国語映画賞を受賞した。自他共に認めるフェリーニの代表作の一つ。フェリーニの作品の中では最後のネオリアリズム映画といわれる。アンソニー・クイン以外は日本では無名で、女優も美人とは言い難かったが、日本でも上映されると口コミで評判を呼んだ。

ストーリー[編集]

旅芸人のザンパノは芸の手伝いをする女が死んでしまったため、その姉妹のジェルソミーナをタダ同然で買い取った。粗野で暴力を振るうザンパノと、頭が弱いが心の素直なジェルソミーナは一緒に旅に出る。

道化の格好で芸をするジェルソミーナ。新しい生活にささやかな幸福さえ感じていたのだが、ザンパノの態度に嫌気が差し、街へと逃げていく。そこで陽気な綱渡り芸人イル・マット(ただし映画の邦訳では名前が出てこない)に出会う。ジェルソミーナはザンパノに連れ戻されるが、イル・マットのいるサーカス団に合流することになる。イル・マットはザンパノと古くからの知り合いらしく、何かとからかってザンパノを逆上させる。ある日、我慢の限界を超えたザンパノはナイフを持って追いかけるのだが、その行いで逮捕されてしまう。

イル・マットはサーカス団から追放され、ジェルソミーナに助言を与え去って行く。翌日、ジェルソミーナは釈放されたザンパノを迎え、2人だけで芸をする日々をすごした。しかし後日、ザンパノは故障した自動車を直す綱渡り芸人を見かける。仕返しする機会を待っていたザンパノは綱渡り芸人を撲殺する。

ジェルソミーナは、綱渡り芸人の死に放心状態となり、なきがらのそばから離れようとしなかった。ザンパノは、大道芸のアシスタントとして役に立たなくなったジェルソミーナを見捨て、居眠りしている彼女を置き去りにして去ってゆく。

数年の時が流れ、見知らぬ海辺の町に立ち寄ったザンパノは、耳慣れた歌を耳にした。ザンパノがたずねると、ジェルソミーナと思われる女が、しばらくその海岸を放浪していたが、誰にも省みられることなく死んでいったという。それはジェルソミーナがよくラッパで吹いていた曲だった。海岸にやってきたザンパノは、絶望的な孤独感に打ちのめされ、ひとり嗚咽を漏らすのだった。

キャスト[編集]

役名、俳優、テレビ版吹替声優[2]の順に記載。

主題曲[編集]

主題曲を始めとする本作の音楽は、フェデリコ・フェリーニ監督作品を数多く手掛けたニーノ・ロータが作曲した。

主題曲は、本作が日本で公開された1957年第8回NHK紅白歌合戦で日本語歌詞が付き、『ジェルソミーナ』として中原美紗緒が歌っている。

2010年バンクーバー冬季オリンピックフィギュアスケート男子シングル高橋大輔がこの曲を採用、同種目において日本人選手初のメダリスト(銅メダル)になった。

テレビ放送[編集]

日本では、NHK教育テレビ1971年11月23日の10:30~12:19に日本語吹替版での放送が行われた[2]他、近年はBSCSで字幕放送されることもある。

上記の吹替音源は、紀伊国屋書店シネフィルブルーレイ化の際に収録するため捜索したものの、権利元が音源を紛失しており、視聴者の録画もネット上で公募したが[4]見つからなかったため、現在はソフト収録や放映が出来ない状態となっている。

影響[編集]

大槻ケンヂは『くるぐる使い』にて同映画に対し「『道』は大好きな映画で、僕は何度見てもホロホロ泣いてしまうのです。」と述べていて、表題作の短編の下敷きに使用したことを明かしている[5]

男はつらいよ』などで知られる山田洋次は本作に影響を受けたことを公言しており、阿川佐和子司会の番組サワコの朝に出演した際も、音楽リクエストコーナーで、本作のニーノ・ロータのサントラを選んだ[6]

フェリーニを敬愛している井筒和幸は、自身の推薦映画を紹介する自著で、フェリーニの『8 1/2』『フェリーニのアマルコルド』と共に、本作を推薦している[7]

舞台[編集]

1984年版[編集]

文学座が「ジェルソミーナ」のタイトルで舞台化。主人公をジェルソミーナに変え太地喜和子が演じた。

公演日程
1984年10月26日 - 11月4日、PARCO西武劇場
スタッフ
共同脚本:金子成人小林勝也
演出:小林勝也
音楽:宇野誠一郎
舞台監督:鈴木正光
出演
太地喜和子北村和夫玉井碧金内喜久夫梅沢昌代三木敏彦安井裕美鵜沢秀行山名秀の田村勝彦篠倉伸子熟田一久永田紀美子伊藤喜久子菅生隆之塚本景子脇田茂奥山緑岡本正巳水原忍

2018年版[編集]

音楽劇」(La Strada)のタイトルで舞台化。 演出はデヴィッド・ルヴォー。主演・ザンパノを草彅剛が演じる。

公演日程
2018年12月8日 - 28日、日生劇場
スタッフ
演出:デヴィッド・ルヴォー
美術:伊藤雅子
衣裳:前田文子
音楽:江草啓太
振付:三東瑠璃
歌唱指導:西野誠
舞台監督:徳永泰子
主催:ぴあ梅田芸術劇場
脚本家:ゲイブ・マッキンリー
翻訳:阿部のぞみ
照明:西川園代
ヘアメイク:UDA
音響:長野朋美
クラウン指導:フィリップ・エマール
演出助手:山田翠
企画・制作:梅田芸術劇場


出演
ザンパノ:草彅剛
ジェルソミーナ :蒔田彩珠
イル・マット:海宝直人
モリール:佐藤流司
その他:池田有希子石井咲上口耕平、フィリップ・エマール、岡崎大樹金子大介鹿野真央土井ケイト西川大貴橋本好弘春海四方妃海風安田カナ

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)139頁
  2. ^ a b アーカイブス放送履歴”. NHK. 2013年2月19日閲覧。
  3. ^ 男性形はgelsomino
  4. ^ シネフィルDVDさんのツイート:2013年11月7日
  5. ^ 『くるぐる使い』(角川文庫、1998年)256頁
  6. ^ http://kakaku.com/tv/channel=6/programID=28900/episodeID=1168049/
  7. ^ サルに教える映画の話 バジリコ, 2005.10。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]