ウェス・アンダーソン
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ウェス・アンダーソン Wes Anderson | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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![]() ウェス・アンダーソン | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
本名 | Wesley Mortimer Wales Anderson | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
生年月日 | 1969年5月1日(53歳) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
出生地 |
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国籍 |
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職業 | 映画監督、映画プロデューサー、脚本家 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ジャンル | 映画 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
活動期間 | 1992年 - | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
主な作品 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
『天才マックスの世界』 『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』 『ライフ・アクアティック』 『ファンタスティック Mr.FOX』 『ムーンライズ・キングダム』 『グランド・ブダペスト・ホテル』 『犬ヶ島』 『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ウェス・アンダーソン(Wesley Anderson、1969年5月1日 - )は、アメリカ合衆国の映画監督、映画プロデューサー、脚本家。テキサス州ヒューストン出身。
経歴[編集]
1969年5月1日、テキサス州ヒューストンに生まれる[2]。父親は広告業界で働いており、母親は元考古学者で不動産ブローカーだった。母親のテキサス・アンは、自身が2001年に製作した『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』に登場するアンジェリカ・ヒューストン演じるエセル・テネンバウムのモデルにもなっている。ヒューストンにある共学の私立高校へ進学。『天才マックスの世界』の舞台にもなった場所で、アンダーソン自身もジェイソン・シュワルツマン演じる主人公のように演劇部の脚本と演出を手掛けた。
高校を卒業するとテキサス大学オースティン校で哲学を学び、この大学で俳優のオーウェン・ウィルソンと出会い、映画の共同制作を始める。短編映画『Bottle Rocket』がジェームズ・L・ブルックス監督の目にとまり、彼の製作のもとで劇場用にリメイクした『アンソニーのハッピー・モーテル』で長編映画の監督デビューを果たし、マーティン・スコセッシから激賞された。
2001年に発表した『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』でオーウェン・ウィルソンと共にアカデミー脚本賞にノミネートされるなど[3]、「ハリウッドでもっとも次回作を期待されている監督のひとり」とされる[4]。
2004年、ビル・マーレイ主演の『ライフ・アクアティック』を監督[5]。2006年、アメリカン・エキスプレスのコマーシャルに出演[6]。2007年、インドを舞台とした『ダージリン急行』がニューヨーク映画祭で上映される[7]。2011年、ロアルド・ダールの小説にもとづくストップモーション・アニメーション映画『ファンタスティック Mr.FOX』を監督し[8]、アカデミー長編アニメ映画賞にノミネートされた。
2012年、『ムーンライズ・キングダム』が第65回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出され、オープニング作品として上映される。本作は高い評価を獲得し、インディペンデント・スピリット賞では監督賞や脚本賞にノミネートされ[9]、第85回アカデミー賞でも脚本賞にノミネートされた。同年、プラダのために短編映画『 カステロ・カヴァルカンティ』を手がける[10]。
2014年の『グランド・ブダペスト・ホテル』は、第64回ベルリン国際映画祭のオープニング作品として上映され、銀熊賞 (審査員グランプリ)を受賞[11]。第68回英国アカデミー賞を始め、第80回ニューヨーク映画批評家協会賞[12] や第40回ロサンゼルス映画批評家協会賞、第50回全米映画批評家協会賞、第18回トロント映画批評家協会賞等にて脚本賞を受賞[13]。他にも第72回ゴールデングローブ賞で作品賞(ミュージカル・コメディ部門)を受賞し、第87回アカデミー賞では作品賞を含む9部門にノミネートされ、技術部門で4冠を受賞した。
2018年の『犬ヶ島』も、第68回ベルリン国際映画祭のオープニング作品として上映され、銀熊賞 (監督賞)を受賞し[14]、第91回アカデミー賞で長編アニメ映画賞にノミネートされた。
特徴[編集]
アンダーソン作品にはたびたび出演する常連俳優がおり[15]、盟友のオーウェン・ウィルソンをはじめ、ビル・マーレイ、アンジェリカ・ヒューストン、シーモア・カッセル、ルーク・ウィルソン、ジェイソン・シュワルツマン、そしてインド系俳優のクマール・パラーナらがいる。なお、弟のエリック・チェイス・アンダーソンは作家として活動しており、兄の作品にもこれまで4作品の出演を果たした。
フィルモグラフィー[編集]
長編映画[編集]
- アンソニーのハッピー・モーテル(1996年) - 監督・脚本・カメオ出演
- 天才マックスの世界(1998年) - 監督・脚本・製作総指揮・カメオ出演
- ザ・ロイヤル・テネンバウムズ(2001年) - 監督・脚本・製作・カメオ出演
- ライフ・アクアティック(2004年) - 監督・脚本・製作
- イカとクジラ(2005年) - 製作
- ダージリン急行(2007年) - 監督・脚本・製作
- ファンタスティック Mr.FOX(2009年) - 監督・脚本・製作・声の出演
- ムーンライズ・キングダム(2012年) - 監督・脚本・製作
- マイ・ファニー・レディ (2014年) - 製作
- グランド・ブダペスト・ホテル(2014年) - 監督・脚本・製作
- 犬ヶ島(2018年) - 監督・脚本・製作
- フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年) - 監督・脚本・製作
短編映画[編集]
- Bottle Rocket(1992年) - 監督・脚本
- ホテル・シュヴァリエ(2007年) - 監督・脚本・製作
- カステロ・カヴァルカンティ(2013年) - 監督・脚本
出演[編集]
- SING/シング(2016年) - 声の出演
- SING/シング: ネクストステージ(2021年) - 声の出演
脚注[編集]
- ^ “ARTIST WES ANDERSON”. 2021年1月4日閲覧。
- ^ Encyclopædia Britannica Almanac 2010. p. 38. ISBN 978-1-61535-329-3
- ^ “『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』でアカデミー賞脚本賞にノミネートされたウェス・アンダーソン監督、新作に豪華キャストを所望”. シネマトゥデイ (2012年7月16日). 2014年6月11日閲覧。
- ^ “3本の映画で天才と呼ばれている監督が来日”. シネマトゥデイ (2005年3月25日). 2014年6月11日閲覧。
- ^ Gilchrist, Todd (2014年5月31日). “The Life Aquatic 10 Years Later: Wes Anderson At His Best, Expectations At Their Worst” (英語). Forbes. 2014年6月11日閲覧。
- ^ “Rushmore, Rush-less: Wes Anderson's Films, From Worst to Best - 6. American Express Commercial: 'My Life, My Card' (2006)” (英語). Rolling Stone (2014年3月7日). 2014年6月11日閲覧。
- ^ Scott, A. O. (2007年9月28日). “The Darjeeling Limited (2007) - Brothers, and Their Baggage, in India” (英語). The New York Times. 2014年6月11日閲覧。
- ^ Rose, Steve (2009年10月23日). “Wes Anderson's Fantastic, 21st-century Mr Fox” (英語). The Guardian. 2014年6月11日閲覧。
- ^ Kilday, Gregg (2012年11月27日). “'Silver Linings Playbook,' 'Moonrise Kingdom' Dominate Independent Spirit Awards Nominations” (英語). The Hollywood Reporter. 2014年6月11日閲覧。
- ^ Brauvelt, Christian (2013年11月14日). “Is Wes Anderson's Prada short film an ad or art?” (英語). BBC. 2014年6月11日閲覧。
- ^ Osenlund, R. Kurt (2014年3月6日). “Interview: Wes Anderson” (英語). Slant Magazine. 2014年6月11日閲覧。
- ^ “ニューヨーク映画批評家協会賞発表”. 映画.com. (2014年12月2日) 2014年12月4日閲覧。
- ^ “『かぐや姫の物語』にまたもアニメ賞!トロント映画批評家協会賞で受賞!”. シネマトゥデイ. (2014年12月17日) 2014年12月18日閲覧。
- ^ “ベルリン映画祭、日本舞台のアニメ映画が監督賞受賞”. MBS NEWS (2018年2月24日). 2018年2月24日閲覧。
- ^ Mandell, Zack (2012年7月9日). “A look at Wes Anderson's films and why people love him” (英語). Examiner 2014年6月11日閲覧。
参考文献[編集]
- Matt Zoller Seitz (2013). The Wes Anderson Collection. Abrams Books. ISBN 978-0-8109-9741-7
- Peter C. Kunze, ed (2014). The Films of Wes Anderson: Critical Essays on an Indiewood Icon. Palgrave Macmillan. ISBN 978-1-137-40311-7
- 「特集 ウェス・アンダーソン」『ユリイカ』、青土社、2014年6月、 ISBN 978-4-7917-0272-5。
- 『ウェス・アンダーソンの世界 ファンタスティック Mr.FOX』、DU BOOKS、2015年11月、 ISBN 978-4-907583-43-9。
- 『ウェス・アンダーソンの世界 グランド・ブダペスト・ホテル』、DU BOOKS、2016年12月、 ISBN 978-4-907583-66-8。
外部リンク[編集]
- ウェス・アンダーソン - allcinema
- ウェス・アンダーソン - KINENOTE
- Wes Anderson - IMDb(英語)