グレゴリー・ペック

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グレゴリー・ペック
Gregory Peck
Gregory Peck
1948年
本名 Eldred Gregory Peck
生年月日 (1916-04-05) 1916年4月5日
没年月日 (2003-06-12) 2003年6月12日(87歳没)
出生地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 カリフォルニア州サンディエゴ
死没地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 カリフォルニア州ロサンゼルス
民族 イングランド系アメリカ人
アイルランド系アメリカ人
身長 190 cm
血液型 A型
職業 俳優
ジャンル 映画テレビドラマ舞台
活動期間 1944年 - 2003年
活動内容 1944年:デビュー
1962年アカデミー賞受賞
1996年:引退宣言
2003年:死去
主な作品
王國の鍵』『白い恐怖
子鹿物語』『白昼の決闘
紳士協定』『パラダイン夫人の恋
頭上の敵機』『ローマの休日
大いなる西部』『勝利なき戦い
ナヴァロンの要塞』『恐怖の岬
西部開拓史』『アラバマ物語
オーメン』『ブラジルから来た少年
モビー・ディック

エルドレッド・グレゴリー・ペックEldred Gregory Peck1916年4月5日 - 2003年6月12日)は、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンディエゴ出身の俳優

プロフィール[編集]

アイルランドおよびイングランド系の父親[1][2]イングランド系の母親[3]のもとに生まれる。

ボート漕ぎの選手としてオリンピックを目指しカリフォルニア大学バークレー校に進学。ボート部に在籍し活躍するも、第二次世界大戦で開催中止となり不参加に終わる。 薬剤師だった父の影響で医学を勉強していたが演劇に興味を覚え、卒業後ニューヨークに移って俳優養成学校のネイバーフッド・プレイハウスで演技を学んだ。 大学在学中、学費を稼ぐ為に一年間休学し、運送会社にトラック運転士として勤務、ニューヨークの俳優修行中にも、劇場案内人やタクシー運転士を経験している。 この時の経験が、後に一見不似合いなキャラクターである荒くれカウボーイ(白昼の決闘)、密漁船船長(世界を彼の腕に)、イカサマ賭博師(西部開拓史)の演技に活かされることとなった。

ブロードウェイの劇場でデビューの後、1944年映画デビュー。1962年には自主製作『アラバマ物語』でアカデミー主演男優賞を受賞した。 また共同製作者としてウィリアム・ワイラー監督と組みチャールトン・ヘストンを招いた(西部劇)の名作『大いなる西部』では身長190cmという大男同士の格闘を演じ、 同監督による『ローマの休日』の新聞記者役を演じた際にはオードリー・ヘプバーンの才能をいち早く見抜き、ヘプバーン本人を含めスタッフに様々な助言をし、映画を大成功に導き、ヘプバーンにとって最高の共演者となった。

ペックは初期のころからのイメージそのままに、1960年代後半から1970年代初頭までは、理知的で紳士な風貌が似合う役柄が大半を占めていたが、1976年のオカルト大作『オーメン』以降は打って変わって性格俳優的な雰囲気が漂うようになり、1978年ブラジルから来た少年』では、マッドサイエンティストを演じるなど変貌を遂げ、カルト映画ファンからも一目置かれる存在になった。

1996年に一度現役引退を表明したが、2年後にはTV映画作品『モビー・ディック』に出演、テレビを中心に活躍した。亡くなった2003年には、アメリカ映画協会が選んだ「映画の登場人物ヒーローベスト50」の第1位に『アラバマ物語』のフィンチ弁護士が選ばれており、誠実で正義感にあふれる彼のキャラクターは現在でも人々に愛されている。

政治に関してはリベラルな発言が多かったため、リチャード・ニクソン大統領からは政敵リストに載せられるほど警戒されていたという[4]。また、実際の彼も知的な紳士で、人格者として知られており[5]、その人望を買われて政界進出の噂が周囲から出た(オーソン・ウェルズにも大統領になるよう薦められていたという)が、本人は「すでに自分は大統領役や歴史上の偉人をもう何人も演じている。もうこれだけで充分ではないか?」と答え完全否定。あくまで俳優として職を全うすることを公言したエピソードが知られる。

アカデミー協会の会長やハリウッド俳優組合の会長など各種映画団体の会長や理事、アメリカ癌協会などでも理事を務めた。ダブリン大学のフイルム・スクールの後援者でもあった。2度の結婚で5人の子供がいる。

主な出演作品[編集]

日本語吹替は城達也が専属してつとめていた。なお、城の逝去後の新録に関しては田中秀幸が複数回担当している。

公開年 邦題
原題
役名 備考
1944 炎のロシア戦線
Days of Glory
ウラジミール 別題『栄光の日々』
王國の鍵
The Keys of the Kingdom
1945 愛の決断
The Valley of Decision
ポール・スコット
白い恐怖
Spellbound
ジョン・バランタイン
1946 子鹿物語
The Yearling
ペニー・バクスター ゴールデングローブ賞 主演男優賞 (ドラマ部門) 受賞
白昼の決闘
Duel in the Sun
1947 決死の猛獣狩り
The Macomber Affair
ロバート・ウィルソン
紳士協定
Gentleman's Agreement
フィリップ
パラダイン夫人の恋
The Paradine Case
アンソニー・キーン
1949 廃墟の群盗
Yellow Sky
ジェームズ・ストレッチ・ドーソン
頭上の敵機
Twelve O'Clock High
フランク・サベージ准将
1950 拳銃王
The Gunfighter
ジム・リンゴ
1951 艦長ホレーショ
Captain Horatio Hornblower
ホレイショ・ホーンブロワー
勇者のみ
Only the Valiant
リチャード・ランス
愛欲の十字路
David and Bathsheba
ダビデ
1952 世界を彼の腕に
The World in His Arms
ジョナサン・クラーク
キリマンジャロの雪
The Snows of Kilimanjaro
ハリー・ストリート
1953 ローマの休日
Roman Holiday
ジョー・ブラッドレー
春風と百万紙幣
The Million Pound Note
ヘンリー・アダムス
1954 夜の人々
Night People
スティーヴ・ヴァン・ダイク
紫の平原
The Purple Plain
ビル・フォレスター
1956 灰色の服を着た男
The Man in the Gray Flannel Suit
トム
白鯨
Moby Dick
エイハブ船長
1957 バラの肌着
Designing Woman
マイク
1958 無頼の群
The Bravados
ジム・ダグラス
大いなる西部
The Big Country
ジェームズ・マッケイ 兼製作
1959 勝利なき戦い
Pork Chop Hill
ジョー・クレモンス中尉
悲愁
Beloved Infidel
F・スコット・フィッツジェラルド
渚にて
On the Beach
ドワイト・ライオネル・タワーズ艦長
1961 ナヴァロンの要塞
The Guns of Navarone
キース・マロリー大尉
1962 恐怖の岬
Cape Fear
サム・ボーデン
西部開拓史
How the West Was Won
クリーヴ・ヴァン・ヴェイレン
アラバマ物語
To kill a Mockingbird
アティカス・フィンチ アカデミー主演男優賞 受賞
ゴールデングローブ賞 主演男優賞 (ドラマ部門) 受賞
1963 ニューマンという男
Captain Newman, M.D.
ニューマン
1964 日曜日には鼠を殺せ
Behold a Pale Horse
マヌエル
1965 蜃気楼
Mirage
デヴィッド
1966 アラベスク
Arabesque
デヴィッド・ポロック教授
1968 レッド・ムーン
The Stalking Moon
サム
1969 マッケンナの黄金
Mackenna's Gold
マッケンナ
0の決死圏
The Chairman
ジョン・ハサウェイ
宇宙からの脱出
Marooned
チャールズ・キース
1971 新・ガンヒルの決闘
Shoot Out
クレイ
1974 荒野のガンマン無宿
Billy Two Hats
アーチ・ディーンズ
1976 オーメン
The Omen
ロバート・ソーン
1977 マッカーサー
MacArthur
ダグラス・マッカーサー
1978 ブラジルから来た少年
The Boys from Brazil
ヨーゼフ・メンゲレ博士
1980 シーウルフ
The Sea Wolves
ルイス・ピュー中佐
1982 引き裂かれた祖国/ブルー&グレイ
The Blue and the Gray
アブラハム・リンカーン テレビ・ミニシリーズ
1983 赤と黒の十字架
The Scarlet and the Black
ヒュー・オフラハーティ司祭 テレビ映画
1987 サイレント・ボイス/愛は虹にのせて
Amazing Grace and Chuck
大統領
1989 私が愛したグリンゴ
Old Gringo
アンブローズ・ビアス
1991 アザー・ピープルズ・マネー
Other People's Money
アンドルー・ジョーゲンソン
ケープ・フィアー
Cape Fair
リー・ヘラー
1993 愛のポートレイト/旅立ちの季節
'The Portrait
テレビ映画
1998 モビー・ディック
Moby Dick
テレビ映画

脚注[編集]

  1. ^ Freedland, Michael. Gregory Peck: A Biography. New York: William Morrow and Company. 1980. ISBN 0688036198 p.10
  2. ^ United States Census records for La Jolla, California 1910
  3. ^ United States Census records for St. Louis, Missouri - 1860, 1870, 1880, 1900, 1910
  4. ^ Corliss, Richard. "The American as Noble Man" – Time Magazine – Monday, June 16, 2003
  5. ^ The Fairest LADY Audrey Hepburn

関連項目[編集]

外部リンク[編集]