レーシングカート

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レンタルカート(無限プレイングカート90)

レーシングカート (racing kart) とは、パイプフレームにむき出しのエンジン、タイヤ、シートなどを取り付けた、シンプルな構造の自動車の種類である。スプリントカートカート

現代日本語では遊園地など遊技場のカートは「ゴーカート」と区別されて用いられる場合が多い。また、米国のチャンプカー・ワールド・シリーズの旧名称は「CART」で、こちらはレーシングカートと誤解されることを防ぐためカタカナではなく英字表記されることが多い。またCARTと区別する目的もあり、英字表記はkartと綴るのが一般的である。

目次

[編集] 概要

操作はステアリングホイール・右足アクセル・左足ブレーキの3点でのみ行い、車を速く走らせることを楽しみ、競う。手だけで操作するもの、マニュアルトランスミッションが付いているもの(ミッションカート)、EVカートなど、ほかに種類はたくさんある。

[編集] レース

カートによるレースの様子

クラスは細分化され、一般の人間でも楽しめるレンタルカートを代表する4ストロークエンジンや、レース仕様の2ストロークエンジンに大きく分けられ、その中でも本場F1仕込のミッションも出現するなど、多くのニーズを取り組んでいる。最近ではアメリカで時速200km以上のカートも出現し、幅広い世代から支持を得ている。

近年は、レーシングドライバーの入門クラスに位置づけられており、F1などの上級クラスのドライバーのほとんどはカートの経験があるといっても過言ではない。

[編集] 構造

カートと乗用車や他の競技車両とは構造が幾分異なり、非常に単純な構造となっている。

  • サスペンションがカートにはない。これにより、シャーシだけでタイヤのグリップを得る技量が要求される。
  • ブレーキはリアのドライブシャフト上に一つだけしかない。(車種によってはフロントにもある)
  • ステアリングがフロントシャフトと直結しており、乗用車の2回転半に比べて左右に50度程度しか回らない。(走行中は30度以上回すことは少ない)
  • シートベルトはなく、バケットシートとよばれるFRPまたはカーボン製のシートのみで体を支える。
(左)レーシングカートのシャシー構造図。
(中)メンテナンス中のレーシングカート。非常に単純な構造である事が見てとれる。
(右)フェルナンド・アロンソが少年期に駆っていたレーシングカート。

[編集] 楽しみ方・競技への参加

[編集] レース(競技)

主催する団体の規則に従う必要がある。日本での主な団体はFIA-CIK(日本国内ではJAFが管理)とSLカートスポーツ機構があり、競技を主催している。また、カートショップ等が主催する競技もある。

他のモータースポーツと同様、主催者により統一されたルールの下、レーシングカートのクラスおよび格式は多種類ある。クラスによって使用するフレームやタイヤ、エンジンなどが細かく規定される、

  • スプリントカートの入門クラスでは、エンジンは100ccの2ストローク・空冷エンジンで15馬力程度、レギュレーションで改造などが禁止されているケースが多い。速度は直線で100 km/h、地べたを這うように車高が低いので体感速度はその数倍程度の性能・競技となっている。
  • 全日本選手権・世界選手権もある上位クラスでは、125ccの2ストローク・水冷エンジンが中心となり、チューニングも許可される。エンジン出力も30馬力を超え、コースによっては直線速度150km/hといった性能で競う。
  • また、二輪・四輪自動車用サーキットを直線速度200km/h程度で走るスーパーカートというものもある。

日本国内では競技に出るには資格は不要であるが、多くの主催競技ではルールマナーを覚えるため、講習を受けてモータースポーツライセンスを取得する必要がある(FIA傘下の団体主催競技、SLカートスポーツ機構が主催する競技など)。カートレースは他の自動車競技のカテゴリに比べて参戦費用が低いとされるが、全日本選手権レベルのシリーズに年間を通じて本格的に参戦するとなると大きな費用(年間で数百万円)がかかるのが現状である。

[編集] レース(競技)以外

カート車輌を所有して走行を楽しんだり、レースに参加する場合、保管と運搬は自分で行うか、カート・ショップやカート・サーキットに委託する。自己で車両を保有する場合、エンジンなどがセットになった完成車が新車で概ね50万円前後、フレームのみのコンプリートキットが同じく30万円程度から販売されている。一般の乗用車に比べると安価ではあるが決して安い値段ではないため、中古車も多数流通している。走行にはこれ以外にタイヤエンジンオイルガソリンなどの消耗品類が必要で、公式なレース参戦にはヘルメットレーシングスーツ等も用意しなければならない。さらにエンジンの定期的なオーバーホールなども必要になる。

車両を自己保有することなくカートを楽しむことができるレンタルカートもある。レンタル専用コース、あるいはカート・サーキットで持ち込み車両と時間帯を区切って営業されており、数千円でカート・サーキットを数周周回が出来る。レンタルカートで使用される車両は「スポーツカート」と呼ばれるスクーターのエンジンや4ストローク汎用エンジンを搭載したものが使われることが多く、2ストロークで50cc~90cc、4ストロークで160cc~270cc、直線速度70km/h程度。機敏な動きと良く効くブレーキ、強い前後横Gなどを感じながら車を操るモータースポーツの醍醐味を味わうことができる。自動遠心クラッチを装備するものが多いため、始動時に押しがけをする必要がないほか、スピンしてもエンジンが止まる事もなく、誰でも気軽に体験可能になっている。なおレンタルカートの場合、怪我防止のため運転時には長袖・長ズボンの着用を義務付けているところが多い(ヘルメット・グローブ類は大抵サーキットでレンタルできるようになっている)。

レンタル専用機種として市販スクーターのエンジンを流用したヤマハFK9、無限プレイングカートなどが販売されていた。現在の主流は、一般市販、もしくはレンタル専用フレームにHONDA GXシリーズやスバル EXシリーズなどの汎用4ストロークエンジンを搭載することが多い。

[編集] ステップアップ

カート(レーシングカート)の存在意義と魅力には「ハイスピード&ハイグリップマシンを安全なサーキットで操れる」ことや「年齢差を超えた相手との自動車レースでは味わえない競い合い」などがあるが、第一に忘れてはならないのが「モータースポーツの底辺カテゴリー」であるという点だ。

底辺イコールレベルが低いという意味ではない。自動車レースの最高峰の一角であるF1世界選手権出場選手の大半はレーシングカートの経験を経ているが、底辺カテゴリーであるこの競技をきちんと経験し、レースを学び、速さを磨く行為がF1に通じるカテゴリーなのである。

またカートそのものにも、世界カート選手権全日本カート選手権など世界タイトル・ナショナルタイトルを争うシリーズがあり、10代の若手ドライバーから40代のベテランまで幅広い年代のドライバーが戦いを演じている。これらのシリーズは非常にレベルが高く、F1ドライバーといえど上位進出は容易ではない。中にはテレビ中継が行われるシリーズもあり、日本でもオープンマスターズカートJ SPORTSで定期的に中継されている。

近年日本でもレーシングカートのレースでの成績いかんで上級カテゴリー(多くはジュニア・フォーミュラレーシングスクール)への推薦や抜擢を行うスカラシップシステムが盛んに取り入れられていることから(代表例はトヨタ自動車トヨタ・ヤングドライバーズ・プログラム(TDP)、本田技研工業フォーミュラ・ドリーム(FD)など)、「このカテゴリーで優秀ドライバーをふるいにかける」役割も果たしている。そのことから「レーサーになりたければカート経験をしっかり積むのが得策」と考えられている。

また日本自動車連盟(JAF)主催の全日本カート選手権でシリーズを戦い上位にランクされることで得られる特別ライセンスがある。これは通常18歳以上の年齢で運転免許の交付を受けてからしか乗ることのできない車両を用いた競技に参加することができる限定ライセンスで、成績優秀者に限り16歳からフォーミュラカーのレースに参戦することを許可する制度。この制度が始まって以来、全日本カート選手権出身の優秀若手ドライバーが数々輩出されている。2008年からウィリアムズF1のレギュラードライバーとなった中嶋一貴もこの制度を生かした一人である。

[編集] 歴史

元々アメリカ合衆国やイギリスを中心に、ソープボックスレース(エンジンを持たないカートで坂道を下るもの)という遊びがあった。主に子供の遊びとして行われたが、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでも2004年までソープボックスによるレースが行われていたように、大人でもソープボックスレースを楽しむものは少なくなかった。

  • 1956年 アメリカのアート・インゲルス (Art Ingels) がレース・カー製造業者のカーチス・クラフト (Kurtis Kraft) に従事しているときに造ったのが始まり、とされている。
  • 「ゴーカート(GO KART)」という商品名で売り出された。
  • カートは急速に世界に広まり、ヨーロッパ南米アジアにも浸透した。
  • 日本には、在日米軍が持ち込んだとされる。

1970年代前半当時の遊園地では単純に骨組みだけの様なゴーカートが一般で、ごく普通に幼稚園児でも一人で乗車していた。

[編集] トピックス

  • kartという綴りは、英語圏の熱心な愛好者達がわざわざそう綴るから、という(Kart racing 03:09, 19 May 2005版に、as the word is so spelled by enthusiastsとある)。
  • 1961年日活のスター俳優である赤木圭一郎が映画の撮影所でカートを運転して激突死した。
  • 2009年には、ドイツ国内選手権のKZ2クラスのレースにおいてトーマス・クノッパーが事故死した。
  • 2001年、当時既に3回のF1ワールドチャンピオンを獲得していたミハエル・シューマッハがドイツで開催されたレーシングカートのワールドカップに参戦した。現役F1チャンピオンがレーシングカートの世界選手権に出場するなど前代未聞の出来事であったが、シューマッハはかねてよりレーシングカートだけがF1ドライビングのトレーニングにもなりうる存在であると公言している。予選までクラッシュなどで苦戦を強いられたが、雨になった決勝レースでは2位でフィニッシュしている。この時、シューマッハがレースに参戦するため、当時トニーカートのワークスドライバーであった杉山貴英のシートを譲り受けての参戦となった。またシューマッハは世界有数のカートメーカーであるTONY KARTに資本参加している。
  • 著名なドライバーの名を架したブランドカートには、F1チャンピオン経験者のフェルナンド・アロンソのFA KARTやロバート・クビサのRK、元F1ドライバーで両足切断の大けがを負った「ザナルディー」、また財団への募金を目的にした「アイルトン・セナ」などがある。
  • 元F1ドライバーのフィリップ・ストレイフが主催し、毎年年末に行われている「交通遺児チャリティー、パリ・ベルシー インドアカート大会」には現役F1ドライバーを始め、過去にはアラン・プロスト、アイルトン・セナなども出場している。
  • ブラジルではオフシーズンにフェリペ・マッサ主催の24時間耐久カート大会が開催されることか近年恒例となっており、著名なドライバーが数多く参戦することで知られている。

[編集] メーカー

[編集] 関連項目

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