ニュルブルクリンク24時間レース

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ニュルブルク24時間レース
Nürburgring - Nordschleife.svg
開催地 ニュルブルクリンク・ノルドシュライフェ
初開催 1970年
耐久時間 24時間
最多勝利
(ドライバー)
ティモ・ベルンハルト (5)
ペドロ・ラミー
マルセル・ティーマン
最多勝利
(チーム)
Manthey Racing (5)
シュニッツァー・モータースポーツ
最多勝利
(マニファクチャー)
BMW (19)

ニュルブルクリンク24時間レース(ニュルブルクリンク24じかんレース、24 Hours Nürburgring)とは、ドイツニュルブルクリンクで毎年開催される、ADAC主催の耐久レースのこと。24時間でどれだけ長い距離を走れるかを競う。毎年5月から6月の初夏に開催される。

現在は大手損害保険会社のチューリッヒ保険冠スポンサーとなっており、イベントの正式名称も「ADACチューリッヒ24時間レース」(ドイツ語: ADAC Zurich 24h Rennen)であるが、日本では前記の名称や「ニュル24耐」等の略称で知られている。

概要[編集]

元々はADACが主催するローカルイベントだったが、第1回のレースが開催されるとたちまち人気が集まり、今ではヨーロッパ中に中継されるほどの人気ぶりである。

大きな特徴として、参加するチームが、ワークスやプライベーターを併せてきわめて多いという事が挙げられ、現に2007年は、合計228チームがレースに参加した。その為、一つのピットを2、3のチームがシェアする光景が見られるほか、スタートを3グループに分けるなどの対応が成される(第3グループが出走した直後に第一グループのトップコンテンダーのマシンが戻ってきてしまう場面も見られる)。

また、レース主催者ADAC Nordrhein e.V.は、日本人の三浦健史氏を世界で唯一、大会公認コミッショナー/コーディネーターとして認定している。[1]

コース[編集]

ニュルブルクリンク北コース
コースレイアウト

競技は、ドイツ北西部ラインラント=プファルツ州 ケルン南方のニュルブルクにある「ニュルブルクリンク」で行われる。予選は北コースのみで行うが、GPコースも連結して行い、スタート/ゴールラインやピットはGPコースを利用する。

オールドコースとも呼ばれる北コースは、荒れた路面や連続するコーナーから、全開で一周走るだけで“一般公道を800km走るのと同じくらい”ダメージを受けると言われるほど過酷なサーキットである。そこを24時間走り続けると、マシンにかかる負担はあまりにも大きく、レース後半になると、目に見えるダメージを負ったり、そこをテープなどで補修したマシンが目立つ。

参加チーム/車両[編集]

2011年シーズンに参戦したランボルギーニ・ガヤルド
2011年シーズンに参戦したフォルクスワーゲン・ゴルフ
スポーツカーに限らず多様な車種が毎年参戦する

前述の通りニュル24耐の大きな特徴は、ワークスやプライベーター併せて参加チームが極めて多いことである。総合優勝を狙うワークスから、自慢の愛車をカスタマイズしてレースに臨むプライベーターなど、実に200以上のチームが毎年参戦している。

参加車両も多彩で、BMW・M3ポルシェ・911GT3など以外にも、ヒュンダイ・クーペホールデン・コモドアフォルクスワーゲン・シロッコなど多種多様な車種が参戦している。中には修理跡のあるようなプライベーターの車両や、往年の名車(MiniBMW・320isなど)も参加していた。ただし,2011年からはレギュレーション変更により、製造後10年以上経過した車両は参加が出来なくなった。

また、トヨタ・ハリアーハイブリッド(2005年)、ホンダ・シビックハイブリッド(2007年)やBMW・320d(1998年 総合優勝)のように、ハイブリッドカーディーゼル車なども参戦している。

日本チーム[編集]

2008年シーズンに参戦したFALKEN MOTORSPORTS TEAMの日産・フェアレディZ
2007年シーズンに参戦したホンダ・シビックハイブリッド

初めて日本チームが参戦したのは1990年で、nismoがスカイラインGT-R(R32)でグループNクラス優勝。翌1991年にもnismoがスカイラインGT-R(R32)でグループNクラス優勝。1999年タイヤメーカーのオーツタイヤが、N1耐久シリーズのチャンピオンチームを母体とした「FALKEN MOTORSPORTS TEAM」を結成し、スーパー耐久やJGTCのR33型日産・スカイラインGT-Rで参戦した。 FALKEN MOTORSPORTS TEAMは、1999年のR33型日産・スカイラインGT-Rに続き、2000年はGT500仕様トヨタ・スープラで参戦、2001年以降は毎年R34型日産・スカイラインGT-Rのスーパー耐久シリーズ用車両を改造したマシンで参戦し、特に2002年には総合5位に入賞するなどの活躍ぶりだった。2005-6年は一度活動を休止するも、2007年より日産・フェアレディZで復帰(突然のエンジントラブルにより、総合33位、クラス11位)した。2011年からはベース車両をポルシェ・911GT3Rに変更して参戦を続けており,その一方で他チームへのタイヤの供給も行っている.

他には、毎年ホンダ勢の活躍も目立っており、地元ディーラーの支援を受けつつ、毎年クラス優勝を競っている。

2011年にはドイツの地元チームのシュルツモータースポーツが日産・GT-Rを使用して参戦し、山内一典らの運転でSP8Tクラスのクラス優勝(総合36位)を飾り、翌2012年にはGTアカデミーチームの山内一典らが運転するGT-Rが同クラスでクラス優勝(総合30位)した。また同年には、水野和敏率いるGT-Rの市販車開発チームが、GT-Rの開発の一環としてほぼ市販車のままのGT-Rで参戦し、これは極めて異例のことであった。

スバルSTI2008年からWRX STIで参加、いずれも完走し、2011年にSP3Tクラスでクラス優勝(総合21位)、翌2012年にも同クラスでクラス優勝(総合28位)した。

トヨタも、2008年にコンセプトカー段階のレクサス・LFA(当時は「LF-A」表記)を開発を兼ねて持ち込み話題を呼び、以後もGAZOO Racingチームで毎年参戦を続け、2010年にSP8クラスでクラス優勝(総合18位)、2012年にも同クラスでクラス優勝(総合15位)を飾っている。また2012年にはトヨタ・86も初参戦しSP3クラスでクラス優勝(総合46位)している。

クラス[編集]

参戦車両は大まかに3つのディビジョンに分別される(※表記は2006年度以降のもの)。

特に総合優勝を狙うようなワークス勢はディビジョン2のSP7/SP8に属する。
ディビジョン1
表記:D1T〜D3T、AT(S1、S2、HS1、HS2)
改造範囲の狭い小型車、ディーゼル車、ハイブリッドカーのためのカテゴリー。
DMSB(ドイツ自動車協会)の定める車両規定に準じたクラス、HSはハイブリッド車両。
D1T〜D3T&ATは2009年度に発足した新しいクラス。
D1T〜D3Tはディーゼル+ターボ車のクラス。
ATは環境エンジン搭載車のクラス。
ディビジョン2
表記:SP1〜SP8、SP3T〜SP4T&SP8T、SP9〜SP10、SP Cup1、E1-XP、V1〜V6&VD
FIAグループAスーパー2000規定に基づく車両のカテゴリー。
排気量、過給器の有無でSP1からSP8までに分類される。
V1〜V6&VDはVLN(ニュル耐久シリーズ)の規定に準拠した車両のクラス。
SP9、SP10、SP8Tは2009年度に発足した新しいクラス。
SP3T〜SP4T&SP8Tはターボ車のクラス。SP8Tの排気量は2,500cc-4,000cc。
SP9はFIAのGT3、SP10はSROのGT4の規定に準拠した車両のクラス。
ディビジョン3
表記:N1〜N5
FIAグループN規定に基づくカテゴリーで、改造範囲が狭く、プライベーター(主にサンデーレーサー)が参加する。
各クラスに付加されている数字は、それぞれ排気量によって所属するクラスを示す。

※2009年度からエンジンの排気量が1,750cc以上の車両でないと参戦出来ないように変更された(SP1&SP2&N1は廃止)。

過去の優勝車/チーム[編集]

開催年 ドライバー 車両 チーム
1970 ドイツの旗 ハンス=ヨアヒム・スタック
ドイツの旗 クレメンス・シケンタンツ[1]
BMW・2002 TI BMW Tuning
1971 ドイツの旗 Ferfried Prinz von Hohenzollern
オーストリアの旗 Gerold Pankl
BMW・2002 アルピナ
1972 ドイツの旗 ヘルムート・ケレナース
オーストリアの旗 Gerold Pankl
BMW・2800 CS アルピナ
1973 オーストリアの旗 ニキ・ラウダ
ドイツの旗 ハンス=ペーター・ヨイシュテン
BMW・3.0 CSL アルピナ
1974 オイルショックのため中止
1975 オイルショックのため中止
1976 ドイツの旗 Fritz Muller
ドイツの旗 Herbert Hechler
ドイツの旗 Karl-Heinz Quirin
ポルシェ・911カレラ
1977 ドイツの旗 Fritz Muller
ドイツの旗 Herbert Hechler
ポルシェ・911カレラ
1978 ドイツの旗 Fritz Muller
ドイツの旗 Herbert Hechler
ドイツの旗 Franz Geschwendtner
ポルシェ・911カレラ Valvoline Deutschland
1979 ドイツの旗 Herbert Kummle
ドイツの旗 Karl Mauer
ドイツの旗 Winfried Vogt
フォード・エスコート Cavallo Matras
1980 ドイツの旗 Dieter Selzer
ドイツの旗 Wolfgang Wolf
ドイツの旗 Matthias Schneider
フォード・エスコートRS2000 Berkenkamp Racing
1981 ドイツの旗 Helmut Doring
ドイツの旗 Dieter Gartmann
ドイツの旗 Fritz Muller
フォード・カプリ Gilden-Kolsch
1982 ドイツの旗 Dieter Gartmann
ドイツの旗 クラウス・ルドヴィク
ドイツの旗 クラウス・ニードヴィーツ
フォード・カプリ Eichberg Racing
1983 コース改修工事のため中止
1984 ドイツの旗 Axel Felder
ドイツの旗 Franz-Josef Brohling
ドイツの旗 Peter Oberndorfer
BMW ・635 CSi Auto Budde Team
1985 ドイツの旗 Axel Felder
ドイツの旗 Jurgen Hammelmann
ドイツの旗 Robert Walterscheid-Muller
BMW・635 CSi Auto Budde Team
1986 ドイツの旗 Markus Oestreich
ドイツの旗 オットー・レンジング
ドイツの旗 Winfried Vogt
BMW・325i Linder Rennsport
1987 ドイツの旗 クラウス・ルドヴィク
ドイツの旗 クラウス・ニードヴィーツ
イギリスの旗 スティーブ・ソパー
フォード・シエラコスワース Eggenberger
1988 ドイツの旗 Edgar Doren
ドイツの旗 Gerhard Holup
ドイツの旗 Peter Faubel
ポルシェ・911カレラ
1989 イタリアの旗 エマニュエル・ピロ
イタリアの旗 ロベルト・ラヴァーリア
フランスの旗 ファビアン・ジロワ
BMW・M3(E30) Team Bigazzi
1990 ドイツの旗 Altfrid Heger
ドイツの旗 ヨアヒム・ヴィンケルホック
ドイツの旗 Frank Schmickler
BMW・M3 Evo.2(E30) Linder Motorsport
1991 ドイツの旗 ヨアヒム・ヴィンケルホック
デンマークの旗 クリス・ニッセン
ドイツの旗 アルミン・ハーネ
BMW・M3 Evo.2(E30) シュニッツァー・モータースポーツ
1992 ベネズエラの旗 ジョニー・チェコット
ドイツの旗 クリスチャン・ダナー
ベルギーの旗 Jean-Michel Martin
ベルギーの旗 マルク・デュエツ
BMW・M3 Evo.2(E30) Team Bigazzi
1993 ブラジルの旗 Tonico de Azevedo
オーストリアの旗 フランツ・コンラッド
ドイツの旗 Ornulf Wirdheim
ドイツの旗 Frank Katthofer
ポルシェ・911カレラ Konrad Motorsport
1994 ドイツの旗 Karl-Heinz Wlazik
ドイツの旗 Frank Katthofer
ドイツの旗 Fred Rosterg
BMW・M3(E36)
1995 イタリアの旗 ロベルト・ラヴァーリア
ベルギーの旗 マルク・デュエツ
ドイツの旗 Alexander Burgstaller
BMW・320i Team Bigazzi
1996 ドイツの旗 Johannes Scheid
ドイツの旗 サビーネ・レック
ドイツの旗 Hans Widmann
BMW・M3(E36) Scheid Motorsport
1997 ドイツの旗 Johannes Scheid
ドイツの旗 サビーネ・レック
ドイツの旗 Hans-Jurgen Tiemann
ドイツの旗 ペーター・ザコウスキー
BMW・M3(E36) Scheid Motorsport
1998 ベルギーの旗 マルク・デュエツ
ドイツの旗 Andreas Bovensiepen
ドイツの旗 Christian Menzel
ドイツの旗 ハンス=ヨアヒム・スタック
BMW・320d シュニッツァー・モータースポーツ
1999 ドイツの旗 ペーター・ザコウスキー
ドイツの旗 Hans-Jurgen Tiemann
ドイツの旗 クラウス・ルドヴィク
ベルギーの旗 マルク・デュエツ
ダッジ・バイパーGTS-R ザクスピード
2000 ドイツの旗 ベルント・マイレンダー
ドイツの旗 ミハエル・バーテルス
ドイツの旗 ウヴェ・アルツェン
ドイツの旗 Altfrid Heger
ポルシェ・911GT3-R Porsche Zentrum Koblenz
2001 ドイツの旗 ペーター・ザコウスキー
ドイツの旗 ミハエル・バーテルス
ポルトガルの旗 ペドロ・ラミー
クライスラー・バイパーGTS-R ザクスピード
2002 ドイツの旗 ペーター・ザコウスキー
オーストリアの旗 ロベルト・レヒナー
ポルトガルの旗 ペドロ・ラミー
クライスラー・バイパーGTS-R ザクスピード
2003 ドイツの旗 マヌエル・ロイター
ドイツの旗 ティモ・シャイダー
ドイツの旗 マルセル・ティーマン
オペル・アストラ V8クーペ OPC Team Phoenix
2004 ドイツの旗 ディルク・ミューラー
ドイツの旗 ヨルグ・ミューラー
ドイツの旗 ハンス=ヨアヒム・スタック
ポルトガルの旗 ペドロ・ラミー
BMW・M3 GTR(E46) BMWモータースポーツ
2005 ポルトガルの旗 ペドロ・ラミー
アメリカ合衆国の旗 Boris Said
オランダの旗 Duncan Huisman
イギリスの旗 アンディ・プリオール
BMW・M3 GTR(E46) BMWモータースポーツ
2006 ドイツの旗 ルーカス・ルーア
ドイツの旗 ティモ・ベルンハルト
ドイツの旗 マイク・ロッケンフェラー
ドイツの旗 マルセル・ティーマン
ポルシェ・911GT3-MR Manthey Racing
2007 ドイツの旗 マルク・リープ
ドイツの旗 ティモ・ベルンハルト
フランスの旗 ロマン・デュマ
ドイツの旗 マルセル・ティーマン
ポルシェ・911GT3-RSR Manthey Racing
2008 ドイツの旗 マルク・リープ
ドイツの旗 ティモ・ベルンハルト
フランスの旗 ロマン・デュマ
ドイツの旗 マルセル・ティーマン
ポルシェ・911GT3-RSR Manthey Racing
2009 ドイツの旗 マルク・リープ
ドイツの旗 ティモ・ベルンハルト
フランスの旗 ロマン・デュマ
ドイツの旗 マルセル・ティーマン
ポルシェ・911GT3-RSR Manthey Racing
2010 ドイツの旗 ヨルグ・ミューラー
ブラジルの旗 アウグスト・ファルファス
ドイツの旗 ウベ・アルツェン
ポルトガルの旗 ペドロ・ラミー
BMW・M3 GT2 BMWモータースポーツ
2011 ドイツの旗 マルク・リエブ
ドイツの旗 ティモ・ベルンハルト
フランスの旗 ロマン・デュマ
ドイツの旗 ルーカス・ルーア
ポルシェ・997GT3-RSR Manthey Racing
2012 ドイツの旗 マルク・バッセン
ドイツの旗 クリストファー・ハーセ
ドイツの旗 フランク・スタップラー
ドイツの旗 マルクス・ビンケルホック
Audi R8 LMS ultra Audi Sport
(Team Phoenix)

脚注[編集]

  1. ^ ニュルブルクリンク24hレース日本版総合情報サイトにてサーティフィケイトが公開されている

関連項目[編集]

外部リンク[編集]