FIA 世界耐久選手権
| カテゴリ | ル・マンプロトタイプ (LMP) グランドツアラー (LM-GTE) |
|---|---|
| 国・地域 | インターナショナル |
| 開始年 | 2012年 |
| ドライバー | 30 |
| チーム | 21 |
| タイヤ サプライヤー |
P |
| 公式サイト | fiawec.com/ |
FIA 世界耐久選手権 (FIA World Endurance Championship,) とはフランス西部自動車クラブ (ACO) が組織し、国際自動車連盟 (FIA) が運営する耐久レースの世界選手権である。略称はWEC(読みは「ウェック」)。
1981年から1985年までの同名の大会についてはスポーツカー世界選手権を参照。
目次 |
概要[編集]
2010年よりACOが開催していたインターコンチネンタル・ル・マン・カップ(ILMC)を発展させたものであり、1992年まで開催されていたスポーツカー世界選手権の事実上の後継大会にあたる。ヨーロッパ、アメリカ、アジア各地域で2から3レースずつが行われる。
レース規定[編集]
開催されるレースは最低6時間以上の耐久レースとする。
車両規定[編集]
ル・マン・プロトタイプ (LMP)[編集]
レース専用に設計されたプロトタイプレーシングカー。自動車メーカー系ワークスや有力プライベーターが参加するLMP1と、プライベーターを対象としたLMP2に分けられる(LMP2は車両価格の上限額が設定されている)。LMP1車両ではディーゼルエンジンやエネルギー回生システムの使用を認めている。ヘッドライトは白。
- LMP1
- 全長4,650mm(リヤウィング含む)以下、全幅2000mm以下。
- 車両最低車重900kg。
- エンジン気筒数は自由。エンジン最大排気量は自然吸気ガソリンエンジンでは3400cc、過給式ガソリンエンジンでは2000cc、過給式ディーゼルエンジンでは3700cc。
- エネルギーの回生・放出は前輪か後輪いずれかの同軸上で行う(前輪の場合、120km/h以上で放出)。1回の稼働で最大500kJを発生。ピットレーン (400m) を補助動力のみで60km/hで走行できなければならない。
- ハイブリッドカーを除き、4輪駆動禁止。
- 燃料タンク最大容量はガソリンエンジン車75リットル、ディーゼルエンジン車60リットル。ハイブリッドカーの場合は2リットル少ない(73リットルと58リットル)。
- タイヤ最大径は28.5インチ、最大幅は16インチ。
- ゼッケンカラー及び順位識別灯[3]は赤■。ハイブリッドカーは白地に「HY」と書かれたゼッケンも着用
- LMP2
- 全長4650mm(リヤウィング含む)以下、全幅は2000mm以下。
- 最低車重900kg。
- エンジンは量産ベースのみ。ディーゼルエンジンは使用禁止。エンジンの最大排気量・気筒数は自然吸気エンジンでは5000cc8気筒、過給式エンジンは3200cc6気筒まで。
- 4輪駆動禁止。
- 燃料タンク最大容量75リットル。
- タイヤ最大径は28インチ、最大幅は14インチ。
- ゼッケンカラー及び順位識別灯は青■。
ル・マンGTエンデュランス (LM-GTE)[編集]
市販スポーツカーベースの競技車両。2010年までのLMGT1、LMGT2を2011年より1本化した。車両規格はLMGT2と同一だが、プロドライバーを対象としたLM-GTE Proと、アマチュアドライバーを中心とするLM-GTE Amの2クラスに分けられる。LM-GTE Amのチームは1年以上の年式落ち車両を使用する。ヘッドライトは黄色。
- 車両最低重量1245kg
- エンジン最大排気量は自然吸気ガソリンエンジンでは5500cc、過給式ガソリンエンジンでは4000cc。
- 4輪駆動禁止。
- フルAT、セミATギアボックス使用禁止。
- アクティブサスペンション禁止。
- カーボンディスクブレーキ禁止。
- 燃料タンク最大容量90リットル。
- タイヤ最大径は28インチ、最大幅は14インチ。
- ゼッケンカラー及び順位識別灯はLM-GTE Proが緑■、LM-GTE Amが橙■。
ドライバーの格付け[編集]
出場するドライバーはレース経験や実績に基づき「プラチナ」「ゴールド」「シルバー」「ブロンズ」という4段階のステータスに分類される。また、各カテゴリーにはドライバーのステータスに応じて以下の参戦条件が設定される。
- 最下級のブロンズのドライバーはLMP1に出場できない。
- LMP2のマシンでは、ドライバー編成(2名ないし3名)に最低1名はブロンズのドライバーを入れる。
- LM-GTE Amのマシンでは、ドライバー編成(2名ないし3名)にプラチナもしくはゴールドのドライバーは1人しか入れられない。
チャンピオンシップ[編集]
WECでは以下のチャンピオンシップが設定される。
- ドライバーズチャンピオンシップ
- 対象 - 一部を除く参戦ドライバー
- マニュファクチャラーズチャンピオンシップ
- ル・マン・プロトタイプ部門 - LMPを開発する自動車メーカー
- ル・マン・GTエンデュランス部門 - LM-GTEを開発する自動車メーカー
- クラスチャンピオンシップ
- LMP1トロフィー - LMP1クラスで参戦するプライベーター
- LMP2トロフィー - LMP2クラスで参戦するチーム
- LMGTE-PROトロフィー - LM-GTE Proクラスで参戦するチーム
- LMGTE-AMトロフィー - LM-GTE Amクラスで参戦するチーム
ポイントシステム[編集]
マニュファクチャラーズポイントは、各マニュファクチャラーの最上位のマシンに付与される。2012年は全8戦中6戦の有効ポイント制を採用する[4](ル・マン24時間レースを必ず含む)。各レース1位から10位のマシンにポイントが与えられ、11位以下の完走したマシンには半分のポイントが与えられる。ただし、ル・マン24時間レースのみ獲得ポイントが2倍になる。
| 順位 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 | 11位以下 | ポールポジション |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ポイント | 25 | 18 | 15 | 12 | 10 | 8 | 6 | 4 | 2 | 1 | 0.5 | 1 |
歴代チャンピオン[編集]
| 年 | ドライバーズ | マニュファクチャラーズ | クラス | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| LMP | LM-GTE | LMP1プライベーター | LMP2 | LMGTE-PRO | LMGTE-AM | ||
| 2012 | |||||||
2013年のレースカレンダー[編集]
| 大会名 | 開催日 | サーキット | 優勝ドライバー | 優勝車 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 第1戦 | シルバーストン6時間レース | 4月14日 | クリステンセン/デュバル/マクニッシュ組 | アウディ・R18 e-tronクアトロ | |
| 第2戦 | スパ・フランコルシャン6時間レース | 5月4日 | フェスラー/ロッテラー/トレルイエ組 | アウディ・R18 e-tronクアトロ | |
| 第3戦 | ル・マン24時間レース | 6月22-23日 | |||
| 第4戦 | サンパウロ6時間レース | 9月1日 | |||
| 第5戦 | オースティン6時間レース | 9月22日 | |||
| 第6戦 | 富士6時間レース | 10月20日 | |||
| 第7戦 | 上海6時間レース | 11月10日 | |||
| 第8戦 | バーレーン6時間レース | 11月30日 |
- 優勝ドライバーと優勝車の項目は、LMP1クラスのみ表示。
2012年のレースカレンダー[編集]
| 大会名 | 開催日 | サーキット | 優勝ドライバー | 優勝車 | HY | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 第1戦 | セブリング12時間レース | 3月17日 | カペッロ/クリステンセン/マクニッシュ組 | アウディ・R18 |
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| 第2戦 | WEC スパ・フランコルシャン6時間レース | 5月5日 | デュマ/デュバル/ジェネ組 | アウディ・R18 ウルトラ |
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| 第3戦 | ル・マン24時間レース | 6月16日 | フェスラー/ロッテラー/トレルイエ組 | アウディ・R18 e-tronクアトロ |
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| 第4戦 | シルバーストーン6時間レース | 8月26日 | フェスラー/ロッテラー/トレルイエ組 | アウディ・R18 e-tronクアトロ |
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| 第5戦 | サンパウロ6時間レース | 9月15日 | ヴルツ/ラピエール組 | トヨタ・TS030 HYBRID |
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| 第6戦 | バーレーン6時間レース | 9月29日 | フェスラー/ロッテラー/トレルイエ組 | アウディ・R18 e-tronクアトロ |
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| 第7戦 | 富士6時間レース | 10月14日 | ヴルツ/ラピエール/中嶋組 | トヨタ・TS030 HYBRID |
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| 第8戦 | 上海6時間レース | 10月28日 | ヴルツ/ラピエール組 | トヨタ・TS030 HYBRID |
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- 優勝ドライバーと優勝車の項目は、LMP1クラスのみ表示。
- HYの項目は、 優勝車がハイブリッドカーか否かを○×にて表示。
日本開催[編集]
新生・世界耐久選手権(WEC)の1戦として、開催初年度の2012年から日本の富士で6時間レースが開催された。富士での世界選手権は2008年のF1日本GP以来4年ぶり、耐久レースの世界選手権としては1988年のWEC-JAPAN以来24年ぶりの開催となった。日本においてもSWC時代の1992年鈴鹿1000km以来20年ぶりの開催となった。
開催初年度は、F1日本GPの1週間後と言う日程、トップカテゴリーのLMP1に参加するワークスがアウディとトヨタのみ、WEC-JAPAN時代のようにメディアグループのバックアップが無いなど不安要素もあったが、両陣営の主力ドライバーが中嶋一貴、アンドレ・ロッテラー、ブノワ・トレルイエなど日本でもおなじみの顔ぶれだったこともあり主催者発表で32000人の観衆とまずまずの成功を納めた。
予選でポールポジションをトヨタ・TS030 HYBRIDの中嶋一貴が獲得。日本人の世界選手権でのポールポジション獲得は、1987年WEC-JAPANの和田孝夫、1988年同じくWEC-JAPANの岡田秀樹以来3人目の快挙となった。
決勝でもトヨタの勢いは止まらず、2位アウディ・R18 e-tron クアトロに11秒の差を付けて優勝した。耐久レースの世界選手権で日本人が優勝するのは、1985年WEC-JAPANの星野一義/松本恵二/萩原光(松本/萩原はドライブしていない)、1992年モンツァの小河等以来の事である。
レース結果[編集]
| 開催年 | 開催日 | 開催地 | シリーズ名 | レース形態 |
優勝 | PP | 出走 | 観衆 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| # | ドライバー - 周回数 / 車種 | # | ドライバー - タイム / 車種 | |||||||
| 2012年 | 10月14日 | 富士 |
WEC | 6時間 | 7 | 233周 / トヨタ・TS030 HYBRID |
7 | 1分27秒499 / トヨタ・TS030 HYBRID |
27 | 32,000 |
脚注[編集]
- ^ 2012年ル・マン24時間/WEC/各ル・マン・シリーズの主要レギュレーション - 日本ミシュランタイヤ モータースポーツレポート(2012年3月28日)
- ^ a b FIA世界耐久選手権(WEC)とは? - トヨタ・モータースポーツ
- ^ 車体の左右側面に3つのLEDランプがあり、その点灯数で各クラスの順位を識別する。クラス別に色分けされている。クラス1位は1つ点灯、2位は2つ点灯、3位は3つ点灯。4位以下は点灯なし。
- ^ WEC、トヨタを考慮し2012年のポイント制を変更 (2012年2月16日掲載)