ジムカーナ (モータースポーツ)

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ジムカーナでスラロームを走るRX-7(FC3S)

ジムカーナ (Gymkhana) は、自動車を用いて舗装路面で行われるスラローム競技の一種であり、タイムトライアルで争われる。一般的に大会会場ごとに異なるコースレイアウト(45秒~1分30秒程度の走行タイムを想定したもの)が設定され、大会当日に参加者に公表される。競技開始前に慣熟歩行(コース内に徒歩で立ち入り、路面状態やレイアウトを目視で確認すること)の機会が与えられた後、競技が開始される。1台ずつ出走し、各競技者は2回まで走行できる。2回のうち短い走行タイムをその競技者の記録とし、より短いタイムを記録した競技者を上位として順位が決定される。非舗装路で行われる場合はダートトライアルと呼ばれる。2輪でも同様の競技が存在する。

競技特性[編集]

会場となる場所は、レース用のサーキットコースに規制パイロンコーン)を置いてスラローム競技用のコースとする場合や、ショートサーキットやカートコースをほぼそのままで使う場合、ジムカーナ専用コースを使う場合、スキー場の駐車場などにパイロンでコースを設定する特設(非常設)会場などさまざまである。上位イベントのシリーズでは複数の会場を転戦することになり、競技者にはさまざまなコースの特性に合わせた運転技術と車両セッティングが要求される。いずれの会場においても、サイドターンなどで小回りな旋回を求められる低速セクションや、中速でのコーナリングや切り返し、高速からのハードブレーキング、そしてそれらを滑らかにつないでタイムロスを防ぐ走行ラインの取り方など、ひとつのコースであらゆる走行技術や戦略を必要とするレイアウトが設定される。

参加車両[編集]

車両は改造範囲・排気量・駆動方式・タイヤの種類(Sタイヤとレギュラータイヤの区別)などでクラス分けされている。公道を走行できる地方運輸局のナンバー付き車両のクラスが主流で、サンデースポーツとしてアマチュアドライバーが最も始めやすいモータースポーツの一つである。

また、市販車両を競技専用に改造した(公道を走行できない)車両のクラスや、競技専用に設計された車両のクラスもある。最上位クラスではフォーミュラ・スズキ隼に代表されるフォーミュラカーが参戦することもある。

参加条件[編集]

参加するための装備としては、一般的にはヘルメット(2輪用でも可)・レーシンググローブ(指が出るドライビンググローブや軍手などは不可)・長袖長ズボンの着用が最低限必要であるが、イベントの格式によってはレーシングスーツやレーシングシューズの着用を要求されることがあり、主催者への確認が必要である。また、公式戦と呼ばれるイベントはほとんどが年間のシリーズ戦になっており、国際自動車連盟(FIA)傘下の日本自動車連盟(JAF)が公認する競技である。よって参加するためには原則としてJAF競技運転者許可証(国内Bライセンス以上)の発給を受ける必要がある。ただし下位のシリーズではライセンスの不要なクラスが別途設けられていることもある。また、JAF公認イベント以外にもさまざまな入門レベルのイベントがあり、ライセンスがなくても参加できる。

イベントの格式[編集]

最上位のシリーズはJAF全日本ジムカーナ選手権であり、その下位に各地区の地方選手権が存在する。各地区内の公式戦はJAFに所属する各地区のJMRCという団体が管理しており、例として最も地区内の人口が多い関東地区では、上位から順に「JAF全日本選手権」-「JAF地方選手権(JMRCチャンピオンシリーズ併設)」-「JMRC関東ミドルシリーズ」-「JMRC各都県シリーズ」というヒエラルキー構造が形成されている。その他にもライセンス不要の多様な入門レベルのイベントが存在し、シリーズ戦になっているものもある。ただし、全日本選手権・地方選手権の出場資格ないし基準は一応規定があるが、それぞれの大会(競技会)主催者が判断しているため、ヒエラルキー構造は一概に信用できない。

発祥と発展[編集]

発祥は米軍が基地内で行っていたものと言われている。発展性については、ジムカーナは日本で独自に発展した競技であり、現在のところ世界選手権が開催される予定はない。 しかしながら東洋では近年盛んになっており台湾などでの国際大会など開かれた。全日本選手権ではプロ選手も参戦しているため、草の根モータースポーツとしての位置づけに疑問がもたれる。

外部リンク[編集]