トヨタ・アルテッツァ

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アルテッツァALTEZZA )/アルテッツァジータALTEZZA GITA )は、トヨタ自動車1998年から2005年にかけて販売した中型セダンおよびステーションワゴンDセグメント)である。日本国外では、同社が展開する高級車ブランド「レクサス」のエントリーモデル「IS」の初代モデルとして販売される一方、日本では国内向けの仕様変更などのうえ、日本名「アルテッツァ」としてトヨタ(ネッツ店)から販売された。プログレブレビスプラットフォームを共有しており、スポーツセダン/ショートスポーツワゴン(実質的には5ドアハッチバック)としての位置付けであった。2005年には日本国内でもレクサス展開が開始され、同年9月には後継車にあたる新型IS(2代目)が発売。取扱店もレクサス店に移行されたことでアルテッツァの名称は消滅した。

歴史[編集]

E10型(1998年-2005年)[編集]

トヨタ・アルテッツァ
SXE10/GXE10/JCE10型
フロント
Toyota Altezza.JPG
リア
Toyota Altezza 001.jpg
アルテッツァジータ
Toyota Altezza Gita 001.JPG
販売期間 1998年 – 2005年
設計統括 片山信昭
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドアセダン
ステーションワゴン
(5ドアハッチバック
エンジン 1G-FE型 2.0L 直6
3S-GE型 2.0L 直4
2JZ-GE型 3.0L 直6
最高出力 220仏馬力/5,800rpm
最大トルク 30.00kgfm/3,800rpm
変速機 4速・5速AT / 6速MT
駆動方式 FR / 4WD
サスペンション 四輪ダブルウィッシュボーン
全長 セダン:4,400mm
ジータ:4,505mm
全幅 前期型:1,720mm
後期型:1,725mm
全高 セダン:1,410mm
ジータ:1,420 - 1,435mm
ホイールベース 2,670mm
車両重量 1,300 - 1,540kg
別名 海外:レクサス・IS(初代)
-自動車のスペック表-
日本国内専用の3S-GE型エンジン
クロノグラフをモチーフとしたデザインのメーター(写真はレクサスISのもの)

もともとは「コンパクトなボディーでFRレイアウトのセダン」として開発がスタートしたが、後に同時期に開発途中だった他のスポーツセダンと統合され、さらにレクサスの販売戦略における欧州Dセグメント車(BMW・3シリーズメルセデス・ベンツ Cクラスなど)の対抗車種としての役割も担うことになったため、スポーツセダンとプレミアムセダンの両方の役割が求められることとなり、高剛性かつ日欧米の各地域の基準をクリアする衝突安全ボディーが採用された。そのために高出力のエンジンを搭載する一方、重量が当時としてはやや重めの1,300kg∼1,400kgとなった。

外観デザインはショートオーバーハング+大径ホイール+ロングホイールベースと、スポーツカーを意識したプロポーションとなっている。このスタイルは、後のトヨタやレクサスのFRセダン(S180系クラウン以降のFRセダンなど)に受け継がれている。なお、トヨタ車ながら内外装には同社のCIマークを装着していない[1]のが特徴である。大小2つの円を用いたデザインのリアコンビネーションランプと大幅に切り詰められた前後オーバーハング、17インチアルミホイールと低偏平(215/45偏平)タイヤ[2]、そしてクロノグラフをモチーフとしたデザインのメーターなどが採用されている。当初は2L直列4気筒搭載のスポーツ仕様である『RS200』にのみに6速MTが設定されていたが、後に直列6気筒搭載の『AS200』にも追加された。ステーションワゴンモデルである『ジータ』では、当初『AS200』のみに6速MTが設定されていたが後のマイナーチェンジで消滅し、全車ATのみの設定となっている。なおRS200のATは5速、AS200のATは4速、『ジータ』の『AS300』は5速であった。

エンジン・ドライブトレイン

エンジンは1G-FE直列6気筒エンジンと3S-GE直列4気筒エンジンを搭載している。どちらも2L。『ジータ』の『AS300』は直列6気筒3Lエンジンを搭載している。3S-GE型エンジンは吸気・排気の両方に可変バルブ機構VVT-i)を搭載し、MTの210馬力仕様にはチタンバルブを採用するなど、当時の最新技術が盛り込まれている。従来の3S型エンジンとは、横置きから縦置き仕様へと大幅に設計変更されている。また、RS200とAS200の6速MTモデルには、トルセンLSDが標準装着されている。発売当初、この3S-GE型エンジンはカタログスペック上において日本製2,000ccの自然吸気エンジンの中では最高出力となる210馬力であった。

サスペンション

プラットフォームは2代目アリストから採用された当時最新の「FRマルチプラットフォーム」の改良版で、プログレに採用されていたものをベースに改良されたものである。フロント、リア共にスープラなどのスポーツカークラウンなどの高級セダンにも用いられたダブルウィッシュボーン式サスペンションが採用され、サブフレームを介してボディにマウントすることで運動性能と乗り心地の向上、両立を図っている。また、前後重量配分が適正化されるよう、可能な範囲で車体の軽量化にも重点が置かれていた。MT車では、フロントはアリスト用、リアにはアリストより1サイズピストン径が大きいブレーキキャリパーローターが使われ、ホイールサイズも17インチのものが搭載された。制動性能は高く、当時の日本のブレーキアセスメント試験で最短制動距離を記録している[3]。後のマイナーチェンジではリア周りのボディ剛性が引き上げられ、リアサスペンションの路面追従性が向上した。そしてABSがGセンサー付の「スポーツABS」へ変更されるなど、走行性能のレベルアップが図られている。

内装

インテリアでは、スピードメーター(マイナーチェンジ後のRS200の6速MTはタコメーター)の内側に水温計油圧計(AS系は瞬間燃費計)・電圧計3つの計器を配したクロノグラフ形状のメーターを採用した。内装に使用される革はレクサスISのものよりグレードが落とされており、シフトレバーパーキングブレーキレバーのブーツには合成皮革(フェイクレザー)が使われていた。またシフトレバーは当初は全モデルでアルミニウム削り出しのノブを採用していたが、炎天下での使用に支障をきたすことなどから後に合成皮革を用いたタイプも登場している。

販売[編集]

初期型の室内装備は簡素な仕様に留められ、上級装備品である本革パーキングブレーキレバー&シフトレバーブーツ・リアセンターヘッドレスト・ドアカーテシーランプ・コンライトドアミラーヒーター・ステンレス製スカッフプレート・鍵付き起毛グローブボックスなどは、後に追加された高級仕様の「L-EDITION」(レクサスISに準ずる品質)にのみ設定されていた。また、ディスチャージヘッドランプはオプション設定でも存在しなかった[4]。なお、マイナーチェンジ後はディスチャージヘッドランプやドアミラーヒーターの標準装備化、パワーステアリングギアの高精度化、ギア比アップによるフィーリング向上等が行われた。さらに外装・内装パーツのブラッシュアップ(リアコンビ部のブラックスモーク塗装、フロントグリルのデザインをレクサスISと同一デザイン化など)が行われた。発売開始直後は若者を中心としてRS200のMT仕様が売れ筋だったが、後にアルテッツァ同様ネッツ店扱いであったチェイサーの廃止に伴い、他セダンからの乗換えと見られる40歳代以上のユーザーによるAS200のAT仕様の購入が中心となっていった[5]

年表[編集]

モータースポーツ[編集]

スーパー耐久のグループN+クラスに参戦した。通常のグループNより改造範囲が広いスーパー耐久の中でもさらに改造範囲が広く、スリックタイヤの使用が認められるというグループN+のレギュレーションのもとで強さを発揮し、2000年から2005年にかけてグループN+(2005年はST5クラス)のクラスチャンピオンを獲得した。またマカオグランプリ併催のギア・レースといった日本国外のレースにも出場し、2001年には織戸学がギア・レースで2位に入るなどの成績を残している。アルテッツァのワンメイクレースとしては、2000年 - 2006年に開催されていたネッツカップアルテッツァシリーズがあった。実績あるドライバーが参加したことに加え、より上のクラスへの登龍門としての役割も兼ねていた。

チューニング[編集]

発売当初はFRスポーツをアピールしていたこともあり、ライトからヘビーまでさまざまなチューニングベースとして使用された。ただ初期には車自体のキャラクターとユーザーの想像とが乖離していたことと、ミッションやデフのキャパシティが低く、改造した際の破損率が高かったことから、アフター業界ではバッシングの対象になってしまったこともある。ディーラー販売モデルとしてトムスによるボルトオンターボ仕様車280Tやモデリスタによるクオリタート(Qualitat)などが存在していたが、これはトヨタ系のディーラーおよびメーカーによるカスタマイズ販売では先駆けとなった車である。パワー向上のため、直列6気筒の1JZ-GTE型エンジンや2JZ-GTE型エンジンへのスワップ[6]、さらに大幅な改造を施してRB26DETT型エンジンを搭載した例もある。また日本国外では、セルシオ (LS430) などが搭載するV型8気筒エンジンに換装された個体も存在する[7]。なおTRDからは、路面追従性を引き上げた改良型のリアサスペンションメンバーが限定販売された。また、トムスではサイドフレーム強化ブレースやサスペンションメンバー強化ロッドなどが販売されていた。

車名の由来[編集]

  • アルテッツァ - イタリア語で「高貴」の意味。
  • ジータ - イタリア語で「小旅行」の意味。

その他[編集]

  • アルテッツァ・ジータが発売された直後、TOKYO FMのラジオ番組「TOYOTA SOUND IN MY LIFE」でお台場にある「MEGAWEB」から公開生放送を行ったことがある(通常はスペイン坂スタジオから放送)。番組にはアルテッツァ・ジータの開発担当者もゲスト出演していた。
  • アルテッツァが発売された当初、ディーラーにて『ネッツマガジン アルテッツァ』としてプレイステーションソフトが配布されていた。

脚注[編集]

  1. ^ フロントグリルには頭文字の「A」を図案化したエンブレムが装着され、ステアリングのセンターパッドやアルミホイールのセンターキャップには「ALTEZZA」の文字が入っているだけである。
  2. ^ RS/ASに設定される「Z-EDITION」に標準、それ以外はオプション
  3. ^ [1]
  4. ^ TRDやアフターパーツメーカーなどから後付けキットが販売されている。
  5. ^ ニューズ出版「HYPER REV Vol.98 トヨタ・アルテッツアNo.3」 2004年9月10日発行
  6. ^ ワゴンのジータが一部グレードで2JZ-GE型エンジン、基本コンポネートを共用するプログレが1JZ-GE/2JZ-GE型エンジン、日本国外仕様のレクサスISでは「IS300」が自然吸気の2JZ-GE型エンジンを搭載していたため、エンジンマウントなどのパーツが共用できる。
  7. ^ 実際に北米レクサスでは「IS430」の名称で、初代ISに3UZ型V型8気筒エンジンとスープラの6速マニュアルミッションを換装したモデルをSEMAショーなどに出展している。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]