ルノー・クリオ

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クリオ(Clio)は、フランスの自動車製造会社ルノー(Renault)の生産する小型乗用車である。

日本市場では「クリオ」の商標をホンダが所有(ディーラーの系列名として使用していた)するため、 ルーテシア(Lutécia)の名で販売されている。「ルーテシア」はパリの古名「ルテティア」に由来する。

目次

[編集] 歴史

[編集] 初代(1990年-1998年)クリオI

クリオI RN Ph2
クリオI RN Ph2 リア

1990年モンディアル・ド・ロトモビル(パリサロン)でシュペール5 の後継車としてデビューし、ヨーロッパでは同年秋に発売され、ヨーロッパで最も権威のある自動車賞であるヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤー1991年度)を受賞した。

後席とクォーターウインドウを廃したバンもラインナップされているが、ホイールベースを拡大し、大きな箱を背負ったフルゴネット(小型貨物の意)はエクスプレスExpress)を改良し、継続生産する方針となったため、設定されなかった。

エンジンバリエーションは当初、1.1L(C1E)/1.2L(C3G)/1.4L(E7J)/1.7L(F2,F3)のガソリンと1.9Lのディーゼルエンジン、LPガス・ガソリン切り替え式バイフューエル車がキャブレターまたは燃料噴射と組み合わせて設定された。

  • RL (Low: エントリーグレード)
  • RN (Normale :中間グレード)
  • RT (Top: トップグレード)
  • RC (Commerciale: 商業グレード)

4つの基本グレードの他に各種特別仕様とスポーツグレードが設定された。

  • Chipie: RLベース
  • Be Bop: RLベース
  • Super Chipie:
  • Oasis: RNベース
  • Fidji: RNベース
  • Alizé: RTベース
  • Night and day: RNベース
  • MTV: RTベース
  • NRJ: RNベース
  • Elle:
  • Symbol:
  • Shanghaï: RTベース
  • Olympique: RTベース
  • Aïda: RNベース
  • ICE:
  • Club Med: RNベース
  • Baccara:
  • Initiale:
  • Electrique
  • S
  • RSi
  • 16S/16V
  • Williams

さらに一部地域限定で下記のバージョンも存在した。

  • Ipanema
  • Buenaventura
  • Disc
  • Duet
  • Mecano

このうち日本には1991年から1.4LのRN、RT、Baccara(バカラ)、16Vの4グレードが当時の輸入元であったジヤクス (JAX) の手により全て左ハンドルで3ドアと5ドアが5速マニュアル(MT)または4速オートマティック(AT)で導入された。 なお、バカラは先代シュペール5に続き、本革の内装とコートを収納するケースを備え専用デザインのアルミホイールを標準装備する高級グレードである。

その後フロントのルノーバッジがリブ付きのタイプから、スムーズな新デザインのタイプに変更される。 1994年6月にマイナーチェンジされフェイズ2(Phase 2)へ移行する。主な外装の変更点は新デザインのフロントグリル、サイドモールディング、リアガーニッシュ、テールランプなどで、内装ではシートなどが変更された。ジヤクスがルノーの輸入から撤退したため、一時期輸入がストップしたのち、その後ヤナセグループフランス・モーターズが、このフェイズ2のRN 1.4L(4AT)、RT 1.8L(4AT)そして16V(5MT)を全て左ハンドルで導入した。 1996年に再びマイナーチェンジが実施されフェイズ3となり、ヘッドランプが丸みを帯びたウィンカーレンズ一体型になったほか、フロントグリル、ボンネットの形状も変更されていた。フォグランプは従来の角型から、R19やラグナと共通の丸みを帯びたタイプに変更。リアハッチにはハイマウントストップランプが内蔵されることになった。エンジンやオートマティックも一部変更を受け、日本へは当初RN 1.4Lの3速ATのみが3ドアと5ドアで導入された。



[編集] バリエーション

  • クリオ・ウィリアムズ

1993年にはホットハッチ「16S(日本ではルーテシア16V)」をベースに、当時のフォーミュラ・ワンウィリアムズチームの名前を冠したクリオ・ウィリアムズが発売され、日本では当時のインポーターであるフランス・モーターズによって10台が試験導入されたが正式導入には至らず、その他は一部の並行輸入業者によって輸入された。

ベースとなった16Sからの変更点は、外装ではスピードライン製のゴールドのスポーク型ホイール(タイヤサイズに変更はない)とハッチゲートと左右のリアフェンダーに貼られた「Williams」のステッカーに留まるが、足回りはR19のものに変更されトレッドの拡大化が図られている。また、内装においてもフロアカーペット、シートベルト、メーター類、シフトノブが専用色である青に変更され、シートがR19のものに変えられている。

[編集] 2代目(1998年-2005年-)クリオII

クリオII RN Ph1
クリオII 16V Ph2

1998年3月からヨーロッパで発売された。エンジンバリエーションは先代をほぼ継承しており、ガソリン1.2L、1.4、 1.6Lそしてディーゼル1.9Lが用意されていた。同年11月より、1.6L (K7M)と学習機能付きの電子制御""プロアクティブ"4速オートマチック変速機を組み合わたRXEの3ドアと5ドアが日本に導入された。なお、ワイパーの停止位置は左ハンドル仕様も右ハンドル仕様も同じ向きだが、右ハンドル仕様の運転席側アームは専用設計のダブルリンク式を採用している。 1999年1月に1.6L 16V (K4M)エンジンが追加。同年9月にこのエンジンを搭載したモデルが「16V」として専用ツインヘッドランプを与えられ、3ドア・5MTのみで日本に導入される。 1999年7月に1.4L 16V (K4J)エンジンが追加。 1999年11月に16Vと同じツインヘッドランプに加え本革シート、革巻きステアリング・ホイール、スーツケース、木目調パネル、専用アルミホイール、アルミ製ボンネットなどを標準装備した以前の「バカラ」の後継にあたる高級仕様「エクスプレッション」が追加導入された。 1999年12月に2.0L 16V (F4)エンジンを搭載し、エンジンや足回り、内外装などをルノー・スポールで独自にチューンしたモデル2.0 Renault Sport (ルノー・スポール)(RS)が追加される。このモデルは1年後の2000年12月に左ハンドルのみの展開で、日本正規導入を果たす。2000年1月には1.9L ディーゼルにターボを装着した「1.9 dTi」が追加されている。 2001年2月に1.2L 16V (D4F)エンジンを追加。同年4月から日本にも、1.4L (K4J) RXTが導入される。

2001年6月に内外装に大掛かりなマイナーチェンジが実施されフェイズ2に移行。外装では丸みを帯びていたヘッドランプが、三角形状となり、フロントグリル周辺も大きく意匠変更された。テールランプも形状こそ同じものの内部点灯部の配置やレンズ意匠が変更されており、見た目の印象が違っている。リアハッチの開閉ボタン部も変更され、従来より大きい物に変更された上、新たにルノーのバッジが付けられた。それに伴いフランス国内向けなどは、左下に装着されていたRENAULTのロゴが省かれている。内装ではダッシュボード、メーター周りの意匠を大きく変更、さらにステアリングホイール、リアヘッドレスト形状なども変更を受けた。日本では2002年3月にまず「RS」からフェイズ2が導入され、追って翌月に「1.4 RXT」もフェイズ2に変更された。

2004年に再度小変更が実施され、フェイズ3となった。外装の変更点はヘッドランプ・べゼルがブラックからシルバーに変更。その他メーターパネル内の燃料計と水温計がアナログ式からデジタル式に変更された。 2005年9月に後継車クリオ3が登場した後も、バリエーションを縮小した上で生産を継続。さらに新デザインのフロントバンパーやリアハッチ(ナンバープレートがリアバンパー移動)を与えらえたClio Campus(クリオ・キャンパス)も投入。 2007年以降もクリオ・キャンパスのみに絞り生産を継続。2009年6月にマイナーチェンジが実施され、フロントバンパー、フロントグリル、ヘッドランプなどを新意匠とし、誕生から10年以上が経つが廉価版としてフランス、ドイツ市場などで販売が続けられている。

Ph2 リア Ph2 室内
Ph2 リア
Ph2 室内


[編集] バリエーション

  • クリオ・ルノー・スポール 2.0

2.0LDOHCエンジンを搭載し、エンジンや足回り、内外装などをノルマンディ地方ディエップにあるルノー・スポールの専用工場で日産33台が生産されるスペシャリティモデル。メカクローム社によって加工されるシリンダーヘッドの吸気ポート、ノモニック製バルブ、大型化されたディスクブレーキ、OZ製15インチアルミホイールなど、レーシングカーのテクノロジーが注ぎ込まれている。5速マニュアルの3ドアハッチバックのみ。また、同車の「プレイステーション2バージョン」が2004年にヨーロッパで限定発売された。シートに「PS2」のロゴが刺繍で入るほか、フロントサイド部分にもロゴが入る。なお、ルノー・クリオ・ルノー・スポールは、プレイステーション2のソフト「グランツーリスモ4」内でドライブ(プレイ)することが出来る。

クリオ・ルノー・スポール V6 Ph1
  • クリオ・ルノー・スポール V6

外見こそクリオの3ドアハッチバックを基にしているが、左右に大きなFRP製のフレアフェンダーを備え、後席スペースをつぶし、より大型のV型6気筒エンジンを横置き搭載し、後輪駆動とした2人乗りスポーツカーである。3.0リッターのV型6気筒DOHC24バルブのエンジン (L7X) が使われている。前期型Ph(フェーズ)1(230Ps/6000rpm)と、後期型Ph2(255ps/7150rpm)が存在し、日本でも正規輸入が行われていた。また。ワンメイクレース用のベースモデル(クリオ トロフィー)もある。その成り立ちから5ターボの再来とも言われることも多い。

クリオ・ルノー・スポール V6 Ph2

Ph1はTWR(トムウォーキンショーレーシング)で製造され、Ph2はルノー・スポールで生産された。

乗り味は意外にも大味でGT的であるが、V6、3リッターエンジンをミッドシップに搭載した、特有の旋回性能、トラクションを生かせば登りでは結構速く走れる。しかし、ショートホイールベース+高重心(V6、3リッターエンジンの搭載位置が高い)のため、特にPh1は下り坂などでは、時としてピーキーな挙動を示すため、ある程度のスキルを要する。これは重量のあるパワートレーンと拡げられたトレッドからの入力に車体の剛性が追いついていないためで、サーキットのような路面不整の少ない状況でも、ハードブレーキングのたびにロックするホイールが異なる場合がある。なお、ABSやエアバッグは装備している。

サルーン
  • クリオ・サルーン

4ドアのノッチバックセダン仕様である。日本には導入されていない。地域によってクリオ・クラシック、クリオ・シンボル、タリアなど異なる車名で販売される。また、ルノーと日産自動車のアライアンス関係の下、メキシコなどでは「日産・プラティーナ」という名称で販売されている。

2008年に後継車種となるシンボルが発表されるが、同車はクリオIIIではなくクリオIIをベースとしている。

[編集] 3代目(2005年-)クリオIII

クリオ III Ph1
クリオ III Ph1 リア

[編集] カー・オブ・ザ・イヤー受賞

クリオの3代目として、2005年9月にヨーロッパで発売が開始された。傘下に収めている日産自動車のコンパクトカーのマーチノートとプラットフォームを共用する。3代目から車名の文字体が小文字の「Clio」(日本名Lutécia)から大文字の「CLIO」(日本名LUTECIA)に変更された。

ボディサイズは多少大型化したものの、ユーロNCAPの5つ星を獲得するなど安全性が飛躍的に向上している。安全性とパッケージングが評価を受け、発売直後の2005年11月に、2006年度のヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。なお、2004年に一足先にデビューしたルノー・モデュスは、このクリオIIIがベースである。なお、新型であるクリオIIIが導入された後も、一部の国ではクリオIIが、「クリオ・キャンパス」の名前で並行販売されている。

[編集] バリエーション

ボディタイプは3ドアと5ドアの2種類が用意される。エンジンは、1.2L、1.4L、1.6Lガソリンエンジンの他にオプションでLPガス・ガソリン切り替え式バイフューエル車、1.5Lディーゼルエンジンが用意される。また、本革シートや木目パネルを奢った往年の高級仕様「バカラ」を継承した「イニシアル(INITIALE)」仕様も用意されている。

ルノー・クリオ・ルノースポール
  • クリオ・ルノー・スポール

2006年春よりヨーロッパで発売された3代目クリオ・ルノー・スポールは、197馬力の高性能エンジンの搭載にあわせ、トレッドを50 mmも拡幅し、ロードホールディングを向上、さらにブレンボ製ブレーキや18インチホイールを搭載する。

2005年10月から開催されていた東京モーターショーコンセプトバージョンが展示されていた。

2009年10月からの日本市場にも導入されたが、新しく施行される法規に対応できなくなったことから2010年8月をもって販売を終了する。

[編集] 日本導入

カルロス・ゴーン会長が本国発売後半年以内に日本市場導入をする方針を明らかにしていたことに合わせ、2006年1月24日に日本でも発表され、3月20日から発売された。

ボディタイプは3ドアと5ドアの両方が用意される。エンジンは当初導入されるのは1.6Lガソリンの1種類のみで、これに5速マニュアル変速機および学習機能付きの電子制御"プロアクティブ" 4速オートマチック変速機の組み合わせが用意される。また、2007年12月10日には最上位グレードとなる「イニシアル・パリ」も追加された。

なお、価格は205万8千円から285万円(ユーロ高の影響により2008年4月1日に価格改訂)と、ボディサイズとエンジンが大きくなったことや、各種装備が充実されたことに伴い2代目より多少上がっている。

2010年3月からはマイナーチェンジされたモデルが販売を開始。エクステリアを一新し、それまで4m以内だった全長は4mを越えた。従来「イニシアル・パリ」のみに設定されていた横滑り防止機構を全車に設定。3ドアはルノー・スポールを除いて廃止、全車5ドアとなる。また、上級グレードの「イニシアル・パリ」と「éLe」を廃止し、モノ(単一)グレードとなった。なお、5速MTと4速ATは引き続き設定される。

[編集] 2度のヨーロッパカー・オブ・ザ・イヤー受賞

クリオIが1991年度にヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したほか、クリオIIIも2006年度にも受賞した。なお、同名車種が2回受賞したのは史上初である。(同じシリーズ車種という形では、同社のメガーヌ・セニック1996年に、次いで2003年メガーヌが受賞したケースがある)。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

[編集] 参考文献

  • L'Automobile MAGAZINE OCCASIONS mag N.28
  • Goo-net カタログ
  • web-CG ニュース
ルノー ロードカータイムライン 1980年代-   
タイプ 1980年代 1990年代 2000年代 2010年代
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0
コンパクト トゥインゴ トゥインゴII
5 / 7 シュペール5 ルーテシアI ルーテシアII ルーテシアIII
シンボルI シンボルII
モデュス
カングー カングーII/カングービボップ
14 9 / 11 19 メガーヌI メガーヌII メガーヌIII
フルエンス
ミドル 18 21 ラグナI ラグナII ラグナIII
20 / 30 25 サフラン ヴェルサティス サフラン/ラティテュード
ミニバン セニックI セニックII セニックIII
エスパスI エスパスII エスパスIII エスパスIV
クーペ フエゴ ラグナクーペ
ルノーアルピーヌ ルノーアルピーヌ アヴァンタイム
オープン ウインド
メガーヌI(カブリオレ) メガーヌII(クーペ・カブリオレ)
スパイダー
クロスオーバー セニックRX4 コレオス
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