アルティメット
アルティメット (ultimate) は、バスケットボールとアメリカンフットボールを合わせた様な競技で、フライングディスク(いわゆるフリスビーだが、フリスビーは商標であり一般名称ではない)を用いる。100m×37mのコートで争われ、コートの両端から18m以内はエンドゾーンと呼ばれる。7人ずつ敵、味方に分かれて一枚のディスクを投げ、パスをつないでエンドゾーンを目指す。エンドゾーン内でディスクをキャッチすれば得点が記録される。1960年代にアメリカ合衆国で始まったニュースポーツで、世界選手権や、クラブチームトーナメントも行われている。ワールドゲームズの公式種目。
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[編集] 名称
アルティメットとは英語で「究極」という意味であり、フライングディスク競技の中で、投げる・取る・走るといった様々な能力が要求されることから、名前の通り究極のスポーツであるということから名付けられた。
[編集] 概要
- 審判がおらず、セルフジャッジで行われるのが特徴。
- 女性のみで構成されるウィメンズや、ウィメンズに所属しない選手で構成されるオープン、オープンとウィメンズが混合で行うミックス、30歳以上のみで構成されるマスターの各カテゴリーがある。
- 大学でも人気があり、毎年全日本学生アルティメット選手権大会の試合が行われ、日本体育大学・早稲田大学・慶應義塾大学・上智大学・日本大学・成蹊大学・びわこ成蹊スポーツ大学・大阪体育大学・中京大学などが強豪で日本一を目指し覇権を争っている。
- 公式サイズのフライングディスク(175g)を使う。
[編集] アルティメットの醍醐味
- アルティメット特有のダイビングキャッチ・ダイビングカット
アルティメットではフライングディスクを地面に落としてはならない。そのため、オフェンスはディスクを落とさないためにダイビングキャッチを試みる。野球のダイビングキャッチとの違いは、フライングディスクには浮力があるため、かなり高い位置でのダイビングキャッチが見られるというところにある。また、ディフェンスは同様に野球のヘッドスライディングのごとくダイビングカットを試みる。このダイブはまさに華麗であり、空中での攻防戦がアルティメットの最大の魅力と言える。 (しかし、それと同時にダイビングには体を強打する事による怪我の危険性は避けて通れない。プロ野球でも1994年の立浪和義選手の脱臼、2009年の中心性脊髄損傷による 赤星憲広選手の引退等がよく知られている。胸部に衝撃を受けることにより起きる心臓震盪の可能性も他のスポーツより数段高くなる。)
- ボールではなくフライングディスクを用いることにより広がるオフェンス
ボールは必ず放物線を描き、すぐに落ちる。しかし、フライングディスクはその形状により、また投げ方を工夫することにより、浮かしたり、狙った場所に落としたり、曲げたりすることが可能である。自分と投げたい相手との直線状にディフェンスがいても簡単にかわすことが可能なのである。上記のダイビングキャッチもこのフライングディスクの浮力があることにより華麗に映るのである。唯一の弱点は風に煽られやすいことである。このため、オフェンスのスローが自由に出来ないことがある。
[編集] ルール等概要
[編集] 試合時間
- 基本的にはどちらかのチームが決勝点をとるまで試合が続く、以下のタイムキャップと併用されることも多い。ただし国内の大会では試合時間が定められている事もある。
- 予め定められた点数をどちらかのチームが先取すると、その時点でコールドゲームになる。30分なら11点、40分なら13点、50分なら15点といった具合に、時間に基づいて決勝点も変化する。
- ハーフタイムがある場合、決勝点の半分の点(17点なら9点)をとるとハーフタイムになる。
[編集] タイムキャップ制
試合時間が終了した時点で、決勝点に届いていなければ延長戦となるシステム。20分など、大会毎に決められた時間が延長される。どちらかのチームが決勝点、もしくはタイムキャップに入った時点で勝っているチームの得点+2点を先取した方が勝ち。
- 時間内に決着がつかなければ次のように取り扱われる。
[編集] 出場人数
- 1チーム7人。
- 交代は得点が入ったときに何人でも何回でも自由に交代出来る。
- 怪我人が出て交代した場合、交代した人数と同数まで相手チームも交代することが出来る。
- ミックスの場合、レディースが3人または4人以上出場すること。その決定権はオフェンス側チームにある。
[編集] コート
- 大きさ:縦100m×横37m
- 64m×37mのプレーイングゾーンと、その両端にある18m×37mの2つのエンドゾーンから成る。
- エンドゾーン:味方からのパスをこのゾーンの内部でキャッチすると1点となる。エンドゾーンは4つのコーンで示される。
- 周囲のライン:ライン上はコートに含まれず、アウト・オブ・バウンズである。
- ゴールライン:エンドゾーンとプレーイングゾーンの間のライン。ライン上はプレーイングゾーンに含まれる。
- エンドライン:エンドゾーン奥のライン。コートに含まれない。
- ブリックポイント:ブリックルールを採用したときにプレーが開始されるポイント。各ゴールラインから20mのところに設けられる。
[編集] ルール
- ディスクを持っているプレーヤー(スローワー)は、キャッチの後2歩まで歩いて良いが、それ以上歩くとトラベリングの反則となる。また、バスケットボールと同様、軸足を定めてピヴォットを踏んでよい。
- スローワーは、ディスクを投げた後、自分以外のプレーヤーにディスクが触れるまで、ディスクに触れてはならない。
- スローワーは、マーカーにつかれてから10秒以内(マーカーがカウントする)にディスクを放さなければならない。ストーリングアウトになった場合TOとなる。
- マーカーがストーリング出来るのは、スローワーから3m以内の位置にいる場合である。また、カウントし始めてからマーカーが代わった場合、カウントは0に戻される。
[編集] 試合の流れ
- 試合開始5分前に両チームの主将がフリッピングを行い、勝った方のチームがオフェンスかディフェンス、または陣地を選択し、決定する。
- 両チームの選手がゴールラインに整列し、後攻のチームAが相手側に向かってスローイングすることでゲームスタート(スローオフ)。
- オフェンス側チームが、スローオフをキャッチミスしたりして触れた後に地面に落としてしまった場合TOとなる。
- 先攻のチームBがディスクを拾って攻める。
- ディスクを持っているプレイヤーは、どの方向にもパスを投げることが出来るが、ピボット(軸足を決めてもう片方の足を動かすこと)によってディフェンスを交わし、パスをする。軸足が動いたり、軸足を変更したり、歩いてしまうとトラベリング。ディフェンスにマークされてから10カウントされるまでにディスクを放さなければならない。
- 攻守の交代は、地面にディスクがついた場合、ディスクがフィールドから出た場合、ストーリングアウトの場合、相手チームの選手にキャッチされた場合などに起こる。
- 相手エンドゾーン内にいる味方にパスを出せば得点となり、1点入る。
- チームAが得点をしたら、エンドを変更し(得点したチームがそのままエンドゾーンに残る)、ゲーム開始時と同様に各陣ゴールラインに整列、チームAのスローイン、チームBのキャッチでBのオフェンスになる。このように繰り返して、時間または決められた得点によりゲームが決する。
[編集] TOが起こる場合
TOとは攻守交替のことで、必ずしもプレーを止める必要はない。エンドゾーン内でTOが起こった場合は、その位置から最も近いゴールライン上までディスクを運び、再開する。
- オフェンス側のスローミス、あるいはディフェンス側のブロックにより、ディスクが地面に落ちた場合。この場合、オフェンス側はディスクが落ちた位置、ディスクが出たライン上から再開する。
- ディフェンス側がディスクをキャッチした場合。
- ディスクがコート外に落ちた場合、コート外のものに触れた場合、コート外にいるプレーヤーに触れた場合。
- プレーヤーがコート内からジャンプしてキャッチし、コート外に着地する前にディスクを放した場合はインプレー。
- ストーリングアウトになった場合。
[編集] プレーが止まる場合
- ファウルやヴァイオレーションが起こった場合(ダブルチームやファーストカウントの1回目のコールを除く)。
- タイムアウトやハーフタイム。
- インジャーコールがあった場合。
- 得点が入った場合。
- ファウルやヴァイオレーション、アウト・ノットコールなどに対するコンテストが起こった場合。
[編集] 反則
アルティメットでは身体接触をファウルと呼び、その他の反則はヴァイオレーションと呼ぶ。セルフジャッジのため、各プレーヤーがルールをしっかりと覚えていなければならない。反則のコールに対して異議を唱えることをコンテストと言い、お互いのプレーヤーが納得できなければプレーを反則のコールが起こるひとつ前の段階に戻す、ワンバックというルールも存在する、非常に紳士的な競技であるため、スピリット・オブ・ザ・ゲームに則って行われなければならない。
[編集] ファウル
身体接触全般。チェック後、ディフェンス側のファウルの場合カウントは0から、オフェンスファウルの場合はファウル時のカウントから再開される。スロー時にディフェンスファウルをコールしても味方にパスが繋がった場合、プレーオンとコールすることによりプレーを止めずに続けることが出来る。
プレーヤーが所持しているディスクをはたいたり、あるいはプレーヤー自身に対するファウルをすることによりディスクを落としたり奪ったりする反則。カウントはファウルと同じ。
オフェンスのキャッチ時にディフェンスが起こすファウル。ファウルが起こらなければ確実にキャッチできたと予想される場合はキャッチが認められる。また、エンドゾーン内でキャッチングファウルが起きた場合、ファウルがあった地点から最も近いゴールライン上から再開される。キャッチできたと予想される場合は得点が認められる。
ディフェンス側がファウルによりオフェンスをコート外、あるいはエンドゾーン外に押し出す反則のこと。この場合キャッチはコート内でなされたものと認められ、エンドゾーンの場合は得点が認められる。
[編集] ヴァイオレーション
走路妨害の反則。故意かどうかに関わらず、相手の進路(5m以内)を横切ること。チェック後、コール時のカウントから再開。
ディスクを持った後に3歩以上歩いたり、持っているプレーヤーの軸足が浮いたり、ずれたりすること。また、両膝をついてスローするとトラベリング。カウントはピックと同じ。
ストーリングカウントが早いと感じるときにコールする。プレーを止めずにカウントを2戻す。同じターンにもう一度同じ反則があった場合、チェック後カウント0からの再開となる。
ディスクを持っているプレーヤーの3m以内に2人以上相手チームのプレーヤーがいる状態。カウントはファストカウントと同じ。
[編集] 用語
[編集] 戦術
ポジショニングをすること、またはそのポジショニングをスタックと言う。縦に並んで左右のスペースを用いるヴァーティカルスタックと、横に2列並んで前後のスペースを用いるホライゾンタルスタックがある。
1人のオフェンスに対し、1人のディフェンスがつくディフェンス方法。
それぞれのディフェンスが定められたゾーンを守るディフェンス方法。1-3-3、2-3-2が主流であり、それを変形させた3-3-1、3-2-2、4-2-1など様々なゾーンディフェンスが存在する。
マンツーマンとゾーンの中間と言えるディフェンス方法。定められたスペースに入ってきたオフェンスに対しマンツーマンでつく。2人を2人で見る2人クラムというように一部のメンバーだけで行うことも可能。
1ターン内にディフェンススタイルを変更することにより相手の混乱を誘う作戦。ゾーンからマンツーマン、マンツーマンからゾーン、クラムからマンツーマンなどはしばしば用いられる。
- フォースミドル(FM)
相手のオフェンスを真ん中に寄せるようにするディフェンス方法。リスクは伴わないが、TOさせることもまた難しい。
サイドスローあるいはバックスローのみを投げさせるようにするディフェンス方法。守りやすいが、リスクを伴う。
[編集] ビーチアルティメット
ビーチアルティメット (beach ultimate) とは、その名の通り、ビーチで行うアルティメットのことであるが、ルールが若干異なる。
[編集] ルール
- 各チーム5名からなる2チームの対戦が行われる。ミックスで行われ、オープンが3人かレディースが3人かはオフェンス側に決定権がある。
- コートは5対5で行われるため、通常のコートより小さく設定される。
- ブリックポイントは設けられず、ブリックを採用した場合はゴールラインの真ん中から再開される。
[編集] 主な国内大会
[編集] スケジュール
- 4月 東日本フレッシュマンズカップ
- 主催:日本学生フライングディスク連盟(JSFF)、予選会場:篠崎緑地(小岩)、決勝会場:アミノバイタルフィールド(飛田給)
- 5月 中部・西日本フレッシュマンズカップ
- 6月 全日本ミックスアルティメット選手権大会
- 主催:NPO法人日本フライングディスク協会(JFDA)、会場:菅平
- 6月 東日本ジュニアカップ
- 主催:JSFF、会場:年度によって異なるのでJSFFホームページ等参照のこと。
- 7月 東日本社会人アルティメットリーグ(主催:JFDA)
- 8月 全日本学生アルティメット選手権大会
- 主催:JSFF、東日本予選会場:ひたちなか、中部・西日本予選会場:堺、本戦会場:富士川緑地公園(富士)、決勝会場:駒沢陸上競技場)
- 9月~11月 全日本アルティメット選手権大会
- 主催:JFDA、東日本予選会場:ひたちなか、中部予選会場:岡崎、西日本予選会場:堺、本戦会場:ひたちなか、決勝会場:夢の島競技場
- 11月 全日本学生新人アルティメット選手権大会
- 主催:JSFF、会場:富士川緑地公園(富士)
- 11月 GAIA CUP
- 主催:株式会社クラブジュニア、会場:富士川緑地公園(富士)
- 3月 ドリームカップ
- 主催:株式会社クラブジュニア、会場:富士川緑地公園(富士)
他にビーチアルティメットの大会や、地方ごとの小規模の大会が多く開かれている。
[編集] 関連人物
[編集] 外部リンク
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