マッスルカー

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マッスルカー(muscle car)とは、主に1960年代後半~1970年代のアメリカ車オーストラリア車の中で、特にハイパフォーマンスな車のことを指す。

概要[編集]

大抵の場合、「マッスルカー」と呼ばれる車はFR、2ドア、NA(もしくは巨大なエアスクープを持ったスーパーチャージャー付き)のV型8気筒エンジン、強烈なトルク(当時若者たちのトレンドと化していたドラッグレースのため)、そして重めの車重を持っている。アメリカ車と一部のオーストラリア車に与えられた呼び名であり、スポーツカーグランツーリスモとは異なる。「マッスルカー」の呼び方が広く一般に使われ始めたのは、1980年代になってからのことである。当時の日本では「スーパーカー」の1カテゴリ(ただし、近年のその語ほどの特別な車という意味でもなく)という認識であった。なお、欧州車や日本車などは、ハイパワーな車であっても「マッスルカー」と呼ばれることはない。

起源[編集]

広義の「マッスルカー」の起源は1955年の「クライスラー・300シリーズ」(現行のクライスラー・300とは別物)にさかのぼる。しかしながら、この車はかなり豪華で、そのうえ値段が高かった。

中型車に大パワーのエンジンを搭載する案は、1957年AMCが自社の中型4ドア車・レーベルに4連キャブレター付き(燃料噴射装置オプション)・255hpまたは190.2kWを発生する5.4エンジンを搭載した事によって具現化した。この車は1/4マイルを17秒で走りきり、当時のアメリカで「最強の4ドア車」と認められた。

マッスルカーが広まり始めたのは1960年代初期。ダッジ・ダート(413立方インチ・6.8リッター。当時の米国車は排気量を立方インチで表記していた)が嚆矢となり、1964年に427立方インチ・7リッターのフォード・サンダーバード(フォード・フェアレーンのマッスルカー版)、1965年に426立方インチ・7リッターのダッヂ・ヘミエンジンが発表された。

各国のマッスルカー[編集]

オーストラリアでは、ホールデンフォードが初期の頃から独自にマッスルカーを製造販売しており、その名残は現在でも見ることができる。

イギリスでは、一応のマッスルカーとしてフォード・カプリヴォクスホール・フィレンザが販売されていたが、欧州ではホットハッチ文化が強かったため、市民権は得られなかった。

現状[編集]

2000年代後半から、GM・フォード・クライスラーからマッスルカーのディティールを受け継いだ車(シボレー・カマロフォード・マスタングダッジ・チャレンジャーなど)が登場し、人気を博している。これらはかつてのマッスルカーと区別するために「ニューマッスルカー」または「モダンマッスルカー」と呼ばれ、同様に1960年代のマッスルカーは「オールドマッスルカー」と呼ばれる。

主な車種[編集]