卓球

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卓球(たっきゅう)は、スポーツの一つである。競技者は卓球台を挟んで向かい合い、セルロイド製のボール1個を相手コートにむかって打ち合って得点を競う。競技は、シングルス、ダブルス、団体の3つに分けられる。

競技人口の多さは世界有数であり、メジャースポーツの一つといえる。

日本では温泉旅館の遊戯場で浴衣姿でするというイメージが付いてしまっているが、動体視力と反射能力、高い瞬発力や持久力が必要であり、技術面・フィジカル面ともに総合的な実力が必要である。ただ、初・中級レベルだと身体能力よりも技術面の比重が上回り、「体力が無くても勝てる」という側面や印象があることも否めない。しかしながら上級レベルの卓球はスポーツの中でも有数の身体能力を要求される競技であり、非常に筋力・体力を必要とする。世界最速のスポーツである。

トーナメント形式の試合
トーナメント形式の試合

目次

[編集] 卓球の起源

卓球の起源はイギリスと言われ、貴族の遊びがスポーツに発展したものと考えられている。 テーブルテニスと言われるように、卓球の元はテニスである。テニスが雨でできなくなったため、屋内でできないかと考えられた。 そして、卓球が誕生したのである。(しかしながら、テニスの元となったポームは屋内競技であった)

[編集] ルール

卓球台の上面は長さ2.74m、幅1.525mの長方形で、地面より76cmの高さに水平に位置する。台の長辺に垂直に張られたネットによって、台は2つのコートに等分される。ネットは台から15.25cmの高さに釣られ、台の両端に取り付けられたサポートによって支えられる。ボールは直径40mm、重さ2.7gのセルロイドまたは同質のプラスチック製で、色は白またはオレンジでなければならない。ラケットについてはラケットまたは、後述「用具」を参照。

1試合は、各ゲーム11点先取の7ゲーム制(4ゲーム先取)、5ゲーム制(3ゲーム先取)、または3ゲーム制(2ゲーム先取)で行われる。ただし、10対10になったときはデュース(厳密には10対10はテンオールと呼び、11対11以降をデュース)と呼ばれ、先に2点差を付けた方が勝ちとなる。 フルゲームなった際は、どちらかの選手(組)が、5ポイントになった時点で、エンドチェインジが、行われる。 2001年以前は1ゲーム21点先取の3ゲームまたは2ゲーム先取であった。

サービスは2本交代、ただしデュースのときは1本交代になる。サーバーはラケットを持っていない手(フリーハンド)の手のひらからほぼ垂直に16cm以上投げ上げ(台の下から投げてはいけない)、落ちて来るところをラケットによってエンドライン(台の後方)から打球し、まず自分のコートにバウンドさせ、次にネットの上部を越えるか迂回したのち相手のコートにバウンドさせなくてはならない。サービスがネットに接触して相手のコートに落ちた場合は、「レット(let)」といい、やり直しになる。それ以外の場合は、サーブミスになり、相手の得点になる。また、サーブをするときには、ボールを選手の体やユニフォームで相手選手から隠してはならない。

サーブされるか返球されるかして自分のコートに返球されたボールは直接、またはネットに接触した後に、相手のコートに落ちるように返球しなければならない。これが出来なかった場合、相手の得点になる。ボールを自分のコートで2バウンドさせたり、ボールを自分の体に当てたりラケットに2度続けて当てたりしてはならない。ラケットを持つ手の手首よりも先(指など)にボールが当たっり、ラバーに当たらずに相手のコートに入った場合はポイントにならない。相手が打ったボールが自分の台にバウンドする前に、台上にあるか、または台の方向に向かって飛んでいるボールを、直接ラケットや体に当ててはならない(台上でのボレーは禁止。 ボレーをすると相手の得点になる)。

ダブルスの場合、サービスはサーバー側コートの右半面からレシーバー側コートの右半面へと、交差するようにバウンドさせなければならない。ダブルスは、ペアは交互に打ち、サーブ権が相手に移動するとサーブをしていなかった選手がレシーブをすることになる。

団体戦は場合により様々な方式が取られている。現在(2007年)の世界卓球選手権などでは、双方のチームが3人の選手でシングルスにより最大5回対戦し、先に3勝した側が勝ちとなる方式が採用されている。北京オリンピックの団体戦では、3人の選手で4シングルス、1ダブルスを戦う方式が採用される予定となっている。

[編集] 歴史

現在の卓球はもともと19世紀後半にイギリスで生まれ、その後発展してきた。もともとテニス選手が、雨でテニスが出来ず退屈だったので室内のテーブルの上でテニスのまねごとをしたのが始まりといわれている。はじめの頃は長い柄のついたバドミントンのようなラケットとコルクの球を使用し、ラケットには革や紙やすりなどを張っていた。その後、ラケットは現在のように短くなり、ラバーゴム製のものになったが、長い間1枚ラバーしかなく、攻撃してもそれほど強い打球が打てなかったために、守りに徹した方が有利であった。1点とるのに、2時間以上もかかったという逸話が残っている。

この状況が変わるのは、第二次世界大戦後、日本において従来の1枚ラバーを裏返しにしてはる裏ラバーが使われ、後に世界中に広まることになってからである。裏ラバーは1枚ラバーよりもボールとの接触面積が広いためにより回転をかけやすく、回転をかけて攻撃することが可能になった。さらにその後、軍事用に用いられていた独立気泡スポンジが卓球の用具として使われるようになると、ラバーの反発力が飛躍的に向上し、強い打球が打てるようになった。また、裏ラバーとスポンジを貼りあわせた裏ソフトラバーや、一枚ラバーとスポンジを貼りあわせた表ソフトラバーが開発された。1950年代、日本は新しい用具を用いて世界選手権において各種目を総なめにした。

しかし1959年に国際卓球連盟は用具の制限に乗り出し、スポンジのみの使用は禁止され、その他のラバーについても厚みが4mmまでに制限された。2000年から、ボールの直径は38mmから40mmになった。これによってボールの空気抵抗が増し、従来よりもラリーが続くようになった。しかしその一方で回転がかけにくくなり、またラバーが回転の影響を受けにくくなったために、カット型や前陣速攻型のような戦型はより戦うのが難しくなっている。現在ではドライブ主戦型が主流である。

[編集] ユニフォーム

卓球のユニフォームは、上がTシャツ、下はハーフパンツ・スカートが基本である。打球したボールが見えにくくなるなどのデザインがされているものは国内の公式試合では使用不可で、使用が認められるのは日本卓球協会の公認品のみである。

また、個人がデザインしたユニフォームでも日本卓球協会が公認していれば使用可能である。2007年1月に行われた全日本卓球選手権では、東京キングコングの四元奈生美選手がワンショルダーとミニスカートという斬新なユニフォームで試合に出場し、注目を集めた。

[編集] 用具

卓球に使用するラケットは、主に木材から作られた板とゴム製のラバーとから構成される。板の部分のみをラケットまたはブレードと呼ぶことも多い。両者とも様々な種類、特徴を持った製品が存在し、選手はそれらの中から自分に合う用具を選択することができる。この2つには、メーカー名と、世界卓球連盟の承認、日本卓球協会の承認の表示が義務づけられている。また、ラバーには専用のクリーナーがある。ユニフォームにも、日本卓球協会の承認の表示が義務づけられている。シューズは、体育館シューズとして作られたものなら何を履いてもよい。

[編集] ラケットの種類

日本式ペンホルダーラケット
日本式ペンホルダーラケット
シェークハンド
手で銃の真似をするように握るタイプのラケット。両面にラバーを貼って使用する。
現在、多くの選手がシェークハンドであり、握り方の主流であるといえる。それはペンホルダーよりもバックハンド攻撃、特にバックハンドドライブがしやすいからだろう。反面、ミドルに来たボールに対して比較的処理しにくいと言う欠点もある。
ペンホルダー
ペンを持つように握るタイプのラケット。(通称)日本式ペンホルダーと中国式ペンホルダーに大別できる。通常、片面のみにラバーを貼り、その面だけで打球するが、両面にラバーを貼って試合中やラリー中に反転して打球したり(反転式)、弱点とされるバックハンドの技術を補うため裏面打法をする選手が多くなってきている。(現在のルールでは、裏面にラバーを貼っていなくても表面と違う色のラバーまたはシートを張らなければならない。)シェークハンドに比べ、手首を利かせた台上での操作性に優れ、ミドルに来たボールを比較的打ち易いと言う特徴がある。また、ラケット角度等を微調整しやすいが、その半面で、少しでも感覚がはずれるとミスにつながりやすいといった難しい面がある。日本式では、吸い付くような独特の打球感と弾みから桧単板が人気だが、国内の質の良い桧が減少し、高品質の桧単板が少なくなってきている。それに伴い、桧単板ペンホルダーは価格の高騰化も進んでいる。桧単板で有名なメーカーは、DARKERなど。
日本式ペンホルダー
グリップ部に主にコルクが使用されている。主に片面のみにラバーを貼る。ブレードの形状から角型、楕円型、丸型などに分けられる。日本、韓国などに使用選手が多い。いわゆる反転式のラケットはこの日本式ペンホルダーのうち、反転しても持ちやすいように設計しているものを指すことが多い。
中国式ペンホルダー
シェークハンドの柄を短くしたような形状をしている。ラバーを両面に貼る選手が多い。最近では王皓馬琳などの中国選手が裏面打法を取り入れたペン両ハンドドライブ型を完成させ、世界トップレベルで実績を残している。
ハンドソウ
拳銃を握るように持つタイプのラケット。曲がるドライブが打ちやすいといわれるが、使用している選手は非常に稀である。グリップの特性上、サービスに変化をつけるのが難しい。フォア面あるいはバック面を異質にする選手はさらに少ない。

伝統的には、ヨーロッパ出身の選手はほとんどがシェークハンドを使用し、一方アジアではペンホルダーが主流であったが、1980年代頃からはアジア各国においてもシェークを使用する選手の割合が増加し、ペンと同等かそれ以上になってきている。

[編集] ラケットの素材

ラケットは主に木材を原料としており、一枚の板からなると単板と、複数枚の板を貼り合わせて作られる合板とに区別できる。一定の割合以下なら木以外の材料を使用することが認められており、炭素繊維ベクトランファイバーアリレート)、ケブラーガラス繊維チタン、ザイロンなどの特殊素材を使用したラケットも使われている。

カーボンファイバーとアリレートを合わせたアリレートカーボンや、ケブラーとカーボンファイバーを合わせたケブラーカーボンと言う物もある

[編集] ボール

ボールはセルロイドまたは同質のプラスチック製のメンコと呼ばれる円形素材から4ヶ月かけて作られる。直径は40mm、重さは2.7gである。色は白と橙色とがあり、基本的にどちらを使用しても良い。周囲環境(照明、床、背景)、ユニフォームの色、卓球台の色によって見づらい場合はどちらかを選ぶことができる大会もある。完全な球形を作ることは技術上難しいため、どの程度球に近いかでグレード付けされている。最も高いものは3スターと呼ばれ、最低ランクの無印まで4段階に分けられる。グレード分けは、ボールを坂路に転がしたときのずれの大きさで決まる。完全な球ならば坂路をまっすぐ下り、ゆがみが大きいほどずれが大きくなる。通常、大会では3スターが使われる。

[編集] ラバー

卓球のラバーとは、ゴム製のシートとスポンジを貼り合わせたもの(但し一枚ラバーはシートのみ)。この部分にボールを当てて打球する。シートの片面は平らで、もう一方の面には粒、あるいはイボと呼ばれる円柱状の突起が密に並んでいる。

ラバーの色は明るい赤と黒のみが認められている。ラバーを貼った面の反対側の面には異なる色のラバーを貼るか、異なる色に着色しなければならない。これは、性質は異なるが色は同じ2枚のラバーをそれぞれの面に貼った場合に、相手選手が見分けられなくなるためである。厚さについては、ラバーシートの厚さは2mmまで、ラバーシートとスポンジの合計の厚さは4mmまで、と定められている。一般的にラバーは厚ければ厚いほど強い球が打てるが、コントロールは難しくなる。その他、粒の形状に関して規定が詳細に定められている。

[編集] ラバーの種類

裏ソフトラバー
シートの平らな面を外向きにしてスポンジと貼り合わせたラバー。ボールとの接触面積が大きくなるため、ボールに回転をかけやすい。現在最もよく使われている。特性により以下のように更に分類できる。(以下の分類の中間的な性質のラバーも多数存在する。)
高弾性・高摩擦系
反発力が高いためスピードが出やすく、シートの摩擦力が高いため回転をかけやすい。伸びのあるドライブを打つのに適している。もっともシェアの高いラバーである。日本のメーカーの得意分野。特に、バタフライ(タマス)のスレイバーやヤサカのマークⅤ等は40年以上もの歴史を持つ。
テンション系
特殊技術によりゴムが常に伸びたような状態になっており、より高い弾性を利用して強力なボールが打てるラバー。ハイテンションラバーは柔らかいものが多く、そのため、方向のコントロールはしやすいが、距離のコントロールが難しいので、初心者には使いづらい。ハイテンション型、エネルギー内蔵型などメーカーによって様々な呼び名がある。まだ登場してからの歴史は浅いが、攻撃型のトップ選手の間では愛用者が多い。初代ハイテンションラバーはバタフライのブライスである。ドイツ、日本のメーカーの得意分野。
粘着系
シート表面に粘着性があり、ボールに強い回転をかけるのに適したラバー。しかし、粘着の強いものでは、ボールがラバーに触れる時間が長くなるため、相手の回転の影響を受けやすい。カットマンや中国系の選手がよく使用している。スポンジが硬いものが多いため、同じ厚さの他種のラバーと比べると重量が重めのことが多い。中国のメーカーの得意分野。
コントロール系
柔らかいスポンジとシートを用い、ボールコントロールがしやすいように設計されたラバー。回転、スピード共にそれほど出ないが扱いやすく、安価で長寿命な事が多いため、初心者などを含め技術を身につける際に使用されることもある。競技段階に行くと、威力不足の感があり使用している人は少ない。
表ソフトラバー
シートの粒の面を外向きにしてスポンジと貼り合わせたラバー。ボールとの接触面積が小さいため球離れが早くなり、裏ソフトより相手の打ったボールの回転の影響を受けにくいとされる。前陣速攻型の選手が用いる場合が多い。粒が縦に並んでいる縦目のものと、横に並んでいる横目のものがある。特性により回転系・スピード系・変化系に分類される。
回転系表ソフト
粒の形状が台形で、大きめ。表ソフトの中でも回転がかかりやすいが、スピード系のように球離れが速くなく、また、ナックルなどの変化球も出しにくい。主に、スマッシュを主戦としながら、ドライブを織り交ぜるタイプの選手が多く使用している。
スピード系表ソフト
粒の形状が台形+円柱型で、粒は回転系より小さいものがほとんど。表ソフトの中ではもっとも球離れが速く、ナックル系の球も出しやすいが、回転系のように強い回転をかけるのは困難。主に、ドライブはつなぎで使い、スマッシュを主戦とするタイプの選手が多く使用している。
変化形表ソフト
粒は円柱型。ナックルなどの変化が出やすい設計になっている。
粒高ラバー
スポンジのついている粒高ソフトラバーと、ついていない粒高一枚ラバーの総称。表ソフトラバーよりも粒がさらに高く、細いのが特徴。表ソフト以上に自分で回転を与えるのは難しいが、相手の回転の影響も受けにくい。それ故、相手の回転をそのまま残して返球することも可能であるという特性もある。打ったときにその粒がボールを弾くため、普通に打球すると打った動作と反対向きの弱い回転がかかる場合が多い。とは言え、実際は相手の打球の質にも左右されるため、扱う側も予測しなかった回転や変化がでることもある。主にカット型や前陣攻守型の選手が変化を付けるために用いるが、反転型のラケットに貼って使用する場合もある。イボ高とも呼ばれるが、イボという語感を避け、粒高ラバーと称されることが多い。
一枚ラバー
表ソフトラバーからスポンジを除いたもの。第二次世界大戦以前はこのラバーしかなかった。あまり弾まず回転をかけにくいラバーだが、安定した打球を打てるという利点はある。現在このラバーを用いる選手は非常に少ない。
アンチラバー
見た目は普通の裏ソフトだが、摩擦が極端に少なく、回転がかかりにくい。主にカットマンが打球に変化をつける為に使用していたが、ルール改正により両面同色ラバー使用が禁止されてからは使用者が激減した。コントロール性を高めるため、やわらかいスポンジが使われている。

ボールを付けても落ちないほど粘着力が強くなることもある。

[編集] サイドテープ

ラケットが卓球台にあたったときにラケットが破損しないためにつける。ラケットのみを覆うように貼る人もいればスポンジまで覆うように貼る人もいる。一般的に幅は6mm・8mm・10mm・12mmがある。金属製のサイドテープもあり、ラケットの重量、重心を調節することが出来る。

[編集] スピードグルー

 ラバーとラケットを接着するための接着剤の一つ。一般の接着剤よりも有機溶剤を多く含んでおり、ラバーに塗るとスポンジの中で揮発して小さな気泡ができるため、スポンジが膨張する。この状態でラバーをラケットに貼ると、スポンジの膨張分だけシート面が横に引っ張られるため、常にゴムに負荷(テンション)がかかった状態となる。反発力と摩擦力が高くなり、打球音も高くなる。強く張った弦を弾くと高音で振動するのに似た原理と考えられる。スポンジが柔らかくなるため、シートが少し硬くなっても全体としては柔らかくなる。これを一般に"グルー効果"といい、テンション系ラバーは、この状態を模擬して作られている。主に攻撃型の選手に広く普及している。ただし、常にゴムに負荷がかかっているため、一般の接着剤を使用した時よりもラバーの劣化が速い。有機溶剤が人体に有害であるという理由から、有機溶剤を含む接着剤(スピードグルーに限らず、一般の接着剤も含む)の使用は日本国内においては2007年9月1日以降禁止された(国際大会では2008年9月1日より禁止となる)。また、小学生の大会では、2007年4月1日より使用が禁止されている。そのため、卓球用品メーカーは水溶性グルーやグルー効果のある補助剤(接着力は無い)を続々と発表している。

かつてのスピードグルーは、トルエンが含まれているものも多く、シンナー遊びと同様の卓球以外の不適切な用途に使用され、社会問題化した歴史がある。

[編集] 打法

ドライブ
ボールに強い前進回転を与える打法。多くの戦型の選手に幅広く用いられる。特にスピードを加えた強力なドライブをパワードライブという。対して、回転のよくかかったやや山なりの軌道のドライブをループドライブという(ティモ・ボルがループドライブの代名詞)。ボールに横回転を与えるドライブをカーブ(シュート)ドライブという。右利きの選手が打った場合、左回転のドライブをカーブドライブ、右回転のドライブをシュートドライブと言う。カーブドライブは(打球者からみて)利腕と反対側へ、シュートドライブは利腕側へ曲がる。また、相手のドライブに対して打つドライブをカウンタードライブという。
スマッシュ
ボールを弾くように、フラットに叩き付ける打法。決定打として打つ選手が多い。ドライブより小さいスイングで速いボールを打つことができる。弾道が直線的になるため、ハイリスク・ハイリターンの打法である。世界のトップ選手の中には初速が時速280km以上のスマッシュを打つ人もいる。
カット
ボールに後退回転を与える打法。上級レベルになると、下回転のほかにも、斜め下回転、横回転も織り交ぜる選手もいる。一般的には、カット型の選手が使う中・後陣での大きいスイングでの打法を言う。
ツッツキ
台上での小さなカットはツッツキと呼ばれる。レシーブでよく使われる。
ミート打ち
主に表ソフトラバーの選手が使う攻撃方法で、回転がかかったボールをスマッシュのように強くはじいてレシーブする打法。決定打になることが多い。ほぼ無回転
ストップ
相手の短い下回転系のボールに対し、相手コートに2バウンド以上するように小さく返す打法。低いストップに対しては物理的にドライブが打てないため、防御技術として有効。しかし浮いてしまうとチャンスボールとなってしまうことが多い。上級者のレシーブに多い。
プッシュ
押し出すように打つ打法で、主にペンホルダーのバック側の攻撃に使う。シェークハンドのバックハンドに比べて威力を出しにくいが、やり方によっては同等以上に打ち合うこともできる。
バックハンドスマッシュ(ペンホルダー)
ペンホルダー型のバックで、右足が前になりフリーハンドを引き、肘を軸に体重を乗せ相手コートに強打する打法。難しい技術の一つだが、会得すればその効果は大きい。
フリック
相手の短い下回転サービスまたは返球に対して、手首を使って台上で前進回転を与えて払うように返球する打法のこと。
ブロック
相手のスマッシュやドライブに対して、前~中陣でバウンドの上昇期 - 頂点で当てるように返球する守備技術。裏ソフトでブロックする場合、ラケット角度を的確に調整する必要がある。相手が打ってきた球を全てブロックし、つなぎ球を狙い撃ちするという戦術を取っている選手もいる。
ロビング
ボールを高く打ち上げて時間を稼ぎ返球する打法。相手のミスを誘うものだが、相手の強打を受けやすい。また、打球が高い分、バウンド時に回転の影響を受けやすいので、長谷川信彦のように、強烈な回転をかけて打つことで、相手にとって打ちにくい球となる。
フィッシュ
中 - 後陣でロビングよりも低い弾道で(一般的にはネットの高さよりやや高めの高さ)相手のボールを返す技術。ブロックの打球点より遅く、フィッシュの打球点は頂点を過ぎたものとされている。いわゆる相手の攻撃をしのぐ為のつなぎ球だが、ロビングに比べて打ちにくい。
相手の攻撃をフィッシュでしのいで、相手が攻めあぐねたところで一気に反撃をするといった戦法も用いられる。
チキータ
場合によりチキータ・レシーブなどという場合もある。
P.コルベル(チェコ)が発案した打法で、バックハンドの横回転系のフリックのことを言う。基本的にシェークハンドの選手が使用するが、ペンでも裏面打法を使えば可能である。

[編集] サービス(サーブ)の種類

フォアサービス
自分の利き腕に対してフォア側からラケットのフォア面を使って出すサービスのこと。シェークハンドでは、コントロールをよくする、より強い回転を欠けるために手首の可動範囲をひろげる、戻りを早くすることなどを目的として、選手によってグリップが違うことが多いが、似たような戦術を使う選手同士では似たグリップであることも多い。
バックサービス
台の中央付近に立って、ラケットのバック面を使って出すサービスのこと。早く戻れるため、前陣主戦方やカットマンがこのサービスを使うことが多い。
投げ上げサービス(ハイトスサービス)
サーブのトスをする際に、ボールを2メートル以上投げ上げて出すサーブのこと。慣れないと落ちてくる球の軌道が打球ポイントからずれてミスをすることが多いが、その分回転やスピードが増す。世界には、7~8メートルものトスを上げる選手もいる。
しゃがみ込みサービス
サーブを出す際に、膝を曲げてしゃがみ込みながら出すサーブのこと。大阪市にある王子卓球センターで出来た王子サーブなどがこれにあたる。非常に強い回転をかけることが可能だが、下半身が弱いと戻りが遅くなってしまい、逆に自分の首をしめることもある。
YG(ヤングジェネレーション)サービス
フォアサービスの一種であるが、通常とはラケットの動きが逆で、体の内側から外側にスイングして回転をかける。W・シュラガーを始め、T・ボル、水谷準といった選手も多く使う。

[編集] 戦型

シェーク
ドライブ主戦型
両面に裏ソフトラバーを貼り、フォアとバックの両ハンドからのドライブを主戦武器とする。ヨーロッパをはじめとして世界各国で一般的な戦型であり、現代卓球の主流といえる。中国の王励勤や日本の岸川聖也など、多数の選手がこの戦型である。
前陣速攻型
台から離れずに攻める戦型。ラケットのバック側には表ソフトを貼るのが普通。最近では、ドライブ型も好んで台から離れることはないため、それほど差はなくなってきている。素早く相手の球を打ち返せる反面、高い動体視力と反射神経が要求される。一般的に女子に多い。シンガポールのリ・ジャウエイ、日本の藤沼亜衣など。
カット主戦型
基本的には中 - 後陣からのカットによって守って点をとる。ラケットを振り下ろし、バックスピンをかける打球が下から浮き上がるような軌道を描く点や、希少な戦型である点から、野球のアンダースローの投手のような存在だといわれることがある。世界のトップレベルでは、守備力と共に攻撃選手並みの攻撃力を兼ね備えた選手が多い。この戦型は卓球におけるほぼ全ての打法を習得しなければいけない。そのうえ、後ろに下がれば下がるほど横に動く距離が多くなるため、瞬発力と体力も必要になってくる。また、現在では非常に攻撃的なカット主戦型もいる。日本ではカットマンという呼び方が定着しているがこれは和製英語で、英語圏では chopper と呼ぶ。韓国朱世爀や日本の松下浩二が有名。
前陣攻守型
台から離れずショートに対しての相手のミスで点を取る戦型。一般的にラケットのバック側に粒高ラバーを貼り、それによる変化ボールやコースの緩急で相手のミスを誘う。たいていフォア側には裏ソフトラバーや表ソフトラバーを貼り、フォアに来たボールはスマッシュする。女子選手に多い。日本の福岡春菜が有名。
ペン
ドライブ主戦型
主にフォアハンドドライブによって攻める。フットワークを活かしたダイナミックなプレーをする選手が多い。構造上シェークハンドドライブ型ほど強いバックハンドドライブを打つのは難しいといわれる。ただし、最近は中国を中心に、裏面打法によって強力なバックハンドドライブを打つ選手もいる。韓国の柳承敏、中国の王皓馬琳、日本の吉田海偉が有名。
前陣速攻型
表ソフトラバーを用いてできるだけ短い手数で攻撃につなげ、積極的に攻める戦型。主にスマッシュを決定打として用いる。ドライブ主戦型と同じく裏面打法でバックハンドドライブを打つ選手もいる。日本の田崎俊雄、中国の劉国梁(現中国ナショナルチームコーチ)などが有名。
異質ショート型
主に反転式や中国式のペンホルダーラケットを用いて、両面にラバーを貼り、このうち片面には粒高ラバーを貼るタイプを指す。裏ソフト+粒高、表ソフト+粒高の組み合わせが一般的。試合中は台の近くでプレーし、粒高ラバーによる変化で相手のタイミングを崩し、相手に隙が出来たら攻撃するのに加え、ラケットを反転し異なった球質の打球を出して相手のミスを誘うなど、守備的な戦型である。ラバーの基準変更やルールの変遷の中で、粒高ラバーの威力が昔より減少していることもあり、この戦型を採用しているトッププレーヤーは非常に少ない。女子では中国の陳晴や元中国代表でルクセンブルク倪夏蓮が有名。

[編集] 卓球の盛んな国々

  • 中国:世界最大の卓球大国。とくに女子は圧倒的に中国の選手が強い。選手層が厚く、行き場の無くなった強豪が数多く海外に流出し、結果的に世界中に帰化選手を送り込んでいる。
  • 香港:国ととしては中国の一部だが、卓球の国際試合には地域として参加する。当然ながら中国と似たプレースタイルの選手が多い。代表選手のほとんどが中国の帰化選手。
  • 台湾:中国ほどの強さはないが、ランク上位に顔を出すことがある。
  • 韓国:フットワークを生かしたダイナミックなプレーをする選手が多い。ソウル五輪アテネオリンピックでは男子単の金メダルを獲得。
  • 北朝鮮:男子は韓国の選手に似ており、女子は粒高や表ソフトを使った異質選手が多い。2002年のアジア競技大会の決勝で中国を破ったり、アテネでキム・ヒャンミ選手が中国系選手を倒し、銀メダルを獲得する等、実は中国の最大のライバルかもしれない。
  • 日本1950年代1970年代には、日本は世界のトップクラスであった。以後は停滞が続いている。女子が世界選手権団体で3大会連続銅メダルを獲得、男子は2005年世界ジュニア選手権団体戦で優勝、2008年世界選手権で銅メダル獲得するなど、復調の兆しもある。
  • ドイツ:卓球のプロリーグ(ブンデスリーガ)があり、男子では世界中から有力な選手が集まっている。
  • スウェーデン1980年代後半から1990年代にかけて、スウェーデンは男子の卓球の頂点を占めていた。最近は若手が育ってきていないため、かつての強さはない。
  • その他ヨーロッパの様々な国においても、卓球は盛んである。
  • 一般的にアジアとヨーロッパで盛んだが、前述したように中国の帰化選手が世界各地に散っているため、中国人の代表選手が多い国もある。

[編集] 主要な国際大会

[編集] 主な卓球リーグ

[編集] 有名選手

[編集] 世界チャンピオン(日本人)

[編集] 日本選手

[編集] 男子

[編集] 女子

[編集] ラージボール

ラージボール卓球(別名新卓球)は、一般的な卓球(硬式卓球)で使われているボール(直径40mm)よりも大きなボールを使って行われる卓球競技である。硬式卓球との主な違いは

  • 使用するボールが大きく(直径44mm)て軽い
  • ラバーには表ソフトラバーのみ使用可、但し粒高ラバーは不可
  • ネットの高さが2cm高い
  • ラバーは、赤・黒以外の色の物も使用が許可されている。
  • サービスのトスの高さ(硬式では16cm)の規定がない。

などである。

日本卓球協会が卓球の普及を目的として考案、ルール・用具規格等を1988年に制定した。ボールが大きく空気抵抗の影響が増大するため、ボールの速度、回転量が従来の卓球よりも減り、ラリーが続きやすくなるなどの特徴がある。 日本では高齢者でも手軽にできる生涯スポーツとして主に中高年に人気があり、多くの大会が開催されている。

[編集] 軟式(日本式)卓球

日本初の卓球統轄機関として大日本卓球協会が創立された1921年(大正10年)頃は日本独自の軟式(日本式)卓球にて競技が行われていた。硬式卓球との主な違いは

  • 使用するボールの直径は36.9mm以上38.9mm以下
  • ボールの重さは2g以上2.13g以下
  • ネットの高さが2cm高い17.25㎝

などである。

ラージボール卓球の普及や硬式卓球のルール変更に伴い日本独自の軟式(日本式)卓球は2001年(平成13年)度を最期に幕を閉じた。

[編集] 娯楽・文化としての卓球

卓球は、他のスポーツと比べ、ゲームをプレイする条件(ルールの理解、スキル、場所・道具・プレイヤーの確保)を満たすことが容易なため、老若男女問わず親しみやすく、観戦スポーツとしてではなく、実践スポーツとして広く日本人に愛されている。しかし卓球部員はいわゆるジョックではなくナードとして扱われることが一般的である。

2002年に映画『ピンポン』(窪塚洋介主演)が上映されて以降、にわかなブームが若者の間にも広まった。今日、素人卓球のメッカ、渋谷卓球倶楽部では、中学、高校時代は卓球とは無縁であったような若者たちも卓球を楽しむようになった。週末の夜ともなれば、10台以上ある卓球台は完全に埋まり、軒並み待ち時間が30分を超えるほどの盛況振りである。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク