ビリヤード

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ビリヤード(billiards)は、室内で行うスポーツ競技のひとつ。撞球(どうきゅう)、球撞き(たまつき)ともいう。フランス語で棒を指すbilleが語源とされている。

(語源については疑義あり。ノート:ビリヤードでの議論を参照)

ビリヤードはまた玉突きとも呼ばれ、ビリヤードの球がいくつか連なって衝突する様子から「玉突き衝突」「玉突き事故」という表現に用いられる。[1]

1996年には社団法人日本図書館協会日本十進分類法(NDC)の改定を行い「玉突き」という表記を「撞球」という表記に改めるなどの動きも見せている。[2]

ポケットビリヤードのテーブルその他用具
ポケットビリヤードのテーブルその他用具
ポケットビリヤードのボール(球)
ポケットビリヤードのボール(球)

目次

[編集] 概要

ビリヤードとは、ラシャと呼ばれる布を張ったスレート(人工の石)のテーブル上で「キュー」と呼ばれる棒を使い、静止している球を撞き、別の球に衝突させてそれらの球が起こすアクションを自分の思い通りにコントロールしようとすることを目的とした競技である。他の多くの球技と異なる点は、体力の優劣、年齢によって勝敗が左右される要素が少ないことであり、そのため子供から年配者まで幅広い年齢層のプレイヤーが楽むことができる[3]。また各プレイヤーの実力に合わせて適切なハンデを振ることにより、初級者からプロまでが同じテーブルで直接対戦することができる。

ビリヤードのプレイは常に一人で静止した球を撞き、対戦相手と直接球を撞き合うことはないため、ショットの成否は全て自らのプレイによる結果であり、よい結果を残すには強い精神力が求められる。従って体格や体力において優れていれば必ず勝てるとは言えず、それらよりも技術の熟練度や、プレッシャーに負けない精神力を備えているほうがよい結果を残す[4]ことが多い。技術の緻密さ、ゲームを有利に進めるための戦術を競う競技であることから、メンタルスポーツのひとつとされる。

[編集] ビリヤードの起源

ビリヤードの起源については諸説あり、中国イタリアフランスイギリススペインのいずれかで発明されたとされる。かつてはビリヤードは「ベルメル」と呼ばれており、中近東から戻った十字軍兵士がベルメルをヨーロッパへ持ち込んだとする説もある。

ビリヤードは元々屋外のスポーツでクロッケー競技に似ているものだったと言われる。スペインでは「ビロルダ」というスティックでボールを転がし、2本のポールの間に入れて競技されものが「ビラルダ」を経て、最終的に「ビリヤード」になった。

1469年、世界初のビリヤードテーブルはルイ11世のために作られた。そのビリヤードテーブルは石版にクロスが敷かれ、真ん中にひとつだけ球を落とす穴があるものだった。しかし、同世紀の他のフランス国王、教会はビリヤードを「罪深きもの」として見なし、遊ぶことを禁じていた。

[編集] ビリヤードの分類

ビリヤードは使用するテーブルの形状によって大きくキャロム競技とポケット競技に分けられ、それぞれによって使用する道具等が若干異なる。主にイギリスを中心とした旧英連邦諸国において人気が高い競技のスヌーカーもテーブルにポケットがあり、ポケット競技に含められることもあるが、テーブル表面積が2倍近くあり、使用するボールが小さく、目の付いたラシャによりボールが自然とカーブするなど競技特性が異なること、ボールをポケットへ落とすことだけではなく、相手にボールを落とすチャンスを与えないセーフティープレーにより相手のファールを誘って点数を得ることも重要な戦略となっているなど、そのゲーム性は大きく異なるためポケット・ビリヤードとは別競技として扱われる場合が多い。

  • ビリヤード
    • キャロムビリヤード
    • ポケットビリヤード
    • スヌーカー

これらの競技はいずれもキューを用いて行われるスポーツであることから、キュースポーツ(Cue Sport)とも呼ばれている。

[編集] 器具と用語の解説

[編集] テーブル

ポケットビリヤード用のテーブル。6ヶ所にボールを落とす穴「ポケット」がある
ポケットビリヤード用のテーブル。6ヶ所にボールを落とす穴「ポケット」がある
分解されたテーブル
分解されたテーブル

ビリヤードをプレイするための台のことをビリヤードテーブル、あるいはそのまま単にと呼ぶ。テーブルの台座部分は主にスレートと呼ばれる石板やその代用品でできており、ラシャ(羅紗、クロスとも呼ぶ)と呼ばれる柔らかい専用の布でその表面が覆われている[5]

テーブルの周囲は主に木製のエプロンもしくはスカートと呼ばれる外枠で覆われている。スカートの上面はレールと呼ばれ、その上面はスレート面よりも一段高くなっており、その段差の内側にはラシャを張ったゴムの壁が三角柱を横に寝かせたような状態で貼り付けられている。このゴムの壁をクッションと呼び、球が当たると跳ね返るようになっている。このクッションの内周は長辺と短辺の比が2:1の長方形となっている。一般的なビリヤードテーブルのサイズは長辺の長さで示される。

ポケット競技やスヌーカーで使用されるテーブルには四隅と長辺の真ん中の合計6箇所に「ポケット」と呼ばれる穴が開けられており、ボールがそこへ入ると落ちるようになっている。このような台をポケットテーブルと呼ぶ。一方、キャロム競技に使用されるポケットのないテーブルをキャロムテーブルと呼ぶ。ポケットテーブル、キャロムテーブル共にそれぞれの競技によって大きさの違うテーブルが存在する。なお、スヌーカー競技用のテーブルをスヌーカーテーブルと言って呼び分ける場合もある。

ビリヤードテーブルは非常に大きく重量がある[6]ため、分解して室内へ運び入れて組み立てられる。しかし、ビリヤードは球同士を衝突させて、それらの球のアクションを支配しようとするという競技であるため、ボールが偏った動きをしないようにスレート面が限りなく水平かつ平滑であることが求められる。そのためビリヤードテーブルの脚はそれぞれ高さを微調整できるようになっており、複数枚で構成されるスレート面はスレート[7]同士の継ぎ目に段差ができないよう慎重に設置される。

またビリヤードをストレスなくプレイするためにはテーブル端でキューを振るだけの余分な空間と幾つかのインテリアを置くための空間が必要となるため、例えば長辺が9フィートのポケットテーブル1台を設置するためには最低でも20畳ほどの空間が必要となる。

[編集] ボール

コーナーポケットそばの手球と1番ボール
コーナーポケットそばの手球と1番ボール
観戦者に手球の動きを伝えるための「点」が付いているドットボール
観戦者に手球の動きを伝えるための「点」が付いているドットボール
ポケットビリヤードで使われている的球
ポケットビリヤードで使われている的球

詳細はビリヤードボールを参照。

ビリヤードで使用するボール(玉、球、ともに「たま」と読む)はフェノール樹脂などの硬質なプラスチックで作られ、大きさは競技によって異なるが概ね5~7cm程度のサイズである。ボールがどの方向にも正しく転がっていく必要があるため、非常に精密に作製されている。プラスチックが実用的になる以前は木材や象牙で作られていた。

ビリヤードではキューを振って先端のタップでボールに触れて転がす。この一連のアクションを指して「撞く」、「突く」と表現する[8]。また、競技中においてはボールに接触が許されているのはキュー先に取り付けられたタップのみであり、タップ以外の場所でキューで触れたり、ボールを置き直すなどの必要がない場合に手で直接ボールに触れることはファールとなる。

[編集] 手球

プレイヤーがキューで撞く球を手球又はキューボール (cue ball) と呼ぶ。手球の色は競技によって異なるが、概ね白やクリーム色をしている[9]。基調は無地だが、ポケット競技で使用される手球には赤または青で小さな丸印、三角印、あるいはブランドマークなどが描かれているものをよく見かけることができる。また、競技を観戦している視聴者にも手球の回転が理解できるように大きめのドット(点)を描いた「ドットボール」もよく利用されている。

その他、狙った位置を撞くことができているかをチェックできるようにある面から見て同心円を描いてある「プラクティスボール」など練習用の手球が数種類ほど発売されている。ただし、実際の競技で利用されることはない。

[編集] 的球

手球を転がして狙い当てようとするボールを的球オブジェクト・ボール(object ball)と呼ぶ。的球は手球と区別しやすいように、手球とは異なる色に着色されている。白色の手球に対して様々な色に着色されていることからカラーボールと呼ぶこともある。ポケット競技で使われる的球には通常、表裏の対極となる2箇所に1から15までの番号が描かれているが、キャロム競技やスヌーカーで使用される的球には番号は描かれていない。

通常のプレイで的球をキューで撞いてはならないが、ナインボールなどで先行権を決めるための「バンキング」、またポケット競技の1つであるスクラッチ・ゲームにおいては的球を直接撞くこともありうる。ただし的球をキューで撞くことは的球にチョーク汚れをつけることになるため、お店によって禁じている場合が多い。上記ゲームをプレイする場合はお店に一言断りを入れておくなどの注意が必要である。

[編集] キュー

詳細はキュー_(ビリヤード)を参照。

ビリヤードのプレイにおいて、球を撞く棒状の道具をキュースティック (cue stick) 、省略してキュー(cue)と呼ぶ。プレイヤーが手球の狙った点を撞きやすいように、先になればなるほど細くなっており、手元に近い部分ほど太くなっている。またキューは大抵の場合、持ち運びができるよう真ん中から2本に分かれるようになっていて、真ん中から先の部分をシャフト、柄の部分をバットと呼び、継ぎ目の部分をジョイントと呼ぶ。分割できないワンピースのキューもある。

ポケットビリヤードで使用されるキューは、40インチ(約101センチ)以上(Billiard Congress of Americaのルールブックによる)であれば長さや重さに制限はないが、150cmほどの長さで500gをやや超えるものが主流である(キューの重さはオンスで表記され、主流の18~19オンスは約510グラム~約538グラムとなる)。ゲームの種類やショットによって、これとは長さや重さの異なったキューを使用することもある。

自分で所持しているキューをマイキューと呼ぶ。一方、店に備え付けのキューはハウスキュー(俗に芝キュー)と呼ぶ。

キューはビリヤード場や専門店、インターネットを含む通信販売などにて購入できる。様々なメーカー(後述)がキューを販売しているが、大きく分けてプロダクション・キューカスタム・キューに分けられる。 プロダクション・キューは大量生産されているキューで、ビギナー、ライトプレイヤーを含めた一般のプレーヤーの多くが使用している。一方、職人による手工品をカスタム・キューと呼ぶ。 ハウスキューに使用されていることの多い、比較的安価なプロダクション・キューは装飾も単色の塗装のみのものであったり、柄が入っていても塗装によるものであったりする場合が多いのに対し、比較的高価なプロダクション・キューやカスタム・キューはインレイ(貝殻などを埋め込んだ装飾)や、ハギ(木の組合せによる装飾)などが施されており、また同じような柄であってもその文様が微妙に異なっていたりする。 またカスタム・キューはオーダーメイドによるものも多く、値段もプロダクション・キューに比べ非常に高価であることが多い。一般に、プロダクションキューよりも良い木材を用いて製作させることから、性能も高いとされる。

キューの多くは木製であるためにプロダクション・キューの新品の同一商品においても、使用される木材の成長度合いや採取された年月、部位、また乾燥度合いなどが違うため一本ごとにシャフトやバットのしなり具合などが違う。そのため全く同じ性能のキューは存在しないともいえる。上級者の場合、それぞれのキューの個性を感じ、自分に合ったキューを見つけ、またそのキューの特性にあわせたプレイができるが、あるレベルに達しないプレイヤーは違いが分からないため自分に合うキューも分からず、またプレイのスタイルも確立してないためキューに合わせることもできない場合が多い。従って最初のマイキューなどは、デザインや重さ・振りやすさなどで好みのものを選ぶのが良いとされている。

ビリヤードをプレイする時、ほとんどの店に貸し出し用のキューが用意されているため必ずしもマイキューを用意する必要はないが、上述のようにキューは一本一本個性が異なるため、ビリヤードを志す者であればなるべく早いうちにマイキューを購入し、なるべく同じ環境で練習するほうが自分のプレイスタイルを固めるためによい。[10]

キューには、プレイキューと呼ばれるプレイ全般で使われるキューの他に、ブレイクショット(特にポケット競技の中でセーフティブレイクを採用しないナインボールやエイトボールの初回のショット。パワーブレイク、ハードブレイクと呼ばれる)を行うためのブレイクキュー、ジャンプショットを行うためのジャンプキューなど特定の目的にのみ使用されるものもある。これらは主にポケット競技で使用される。ただしスヌーカー競技においてはジャンプショットはファウルとなり、またラックも異なるためパワーブレイクをすることは殆ど無いためプレイキュー1本のみが用いられる。キャロム競技においても通常のプレイ用とは別にプレイキューよりも若干短いマッセ専用のキューを使用する者もいる。 プレイキューだけを所有している人も多いが、上級者あるいは資金の豊富なものはブレイクキューやジャンプキューも所有していることもある。またそれらを複数所有するものもいる。また蒐集だけを目的とするコレクターもいる。

[編集] キューの種類

プレイキュー
通常のプレイ時に使用するもの。
ブレイクキュー
ブレイクは通常のショットに比べ非常に大きな力が加わり、キューやタップへのダメージも大きく、破損の可能性が高くなるのでプレイキューを使ってブレイクすることはあまり推奨されておらず、ブレイク専用のキューを用いるプレイヤーが多い。自身で所有していない場合、ハウスキューを用いる事もある。後述のブレイク・ショットの項目も参照。
ジャンプキュー
ジャンプショット専用のキュー。手球を上から撞くために通常のプレイキューでは取り回しがしにくいため、ジャンプキューはプレイキューよりも短い。後述のジャンプショットの項目も参照。

[編集] キューの部品

シャフト
シャフトは真ん中より先の部分を指し、主にメープルなどの堅い木でできており、先には破損防止のためにプラスチック象牙ベークライトなどのキャップ状のものが付いている。これは先角(さきづの、あるいはフェラル、俗にコツ)と呼ばれる。先角の先には皮製のタップが取り付けられ、ルール上手球に触れてよいのはタップ部分のみとされている。
シャフトは大きく分けてノーマルシャフト(1本の角材から削りだしたもの)とハイテクシャフト(1つあるいは複数の木材から作成した複数のピースを貼り合わせて1本のシャフトにしたもの)がある。ハイテクシャフトは、様々なメーカーから発売されているが、314、ハイブリッドシャフト、ACSSなどがある。ハイテクシャフトは、ディフレクション(俗にトビと言われる)を軽減する効果がある。
シャフトはブリッジ(キューの先端を支える、利き腕とは逆の手のこと)をスムースに前後できなければならないため、ニスなどの塗装のないものが好まれるが、すべりをよくするためにFRPグラスファイバー[11]などでコーティングされているものも存在する。その際、一般的な木製のシャフトであればすべりをよくするために紙やすりなどで研磨し、ニスを剥がしてしまうこともあるが、FRP製のシャフトにおいてはそのような行為は推奨されていない。
バット
バットとはキューの真ん中より後の部分で柄にあたる。シャフトとは異なりブリッジを通過することはあまりないため、装飾を保護するため全体的にニスで塗装されているものが多い。またキューを構えた際、手で持つ部分周辺をグリップと言い、糸を巻いてあるものが一般的である。他に糸を巻いた上からニスを塗装してあるもの、糸を巻いていないものなどがある。また糸を巻いてある場合であっても、糸を巻いていない部分と段差が極力生じないように工夫されている。プレイヤーの好みにより、最初から巻いてある糸をほどいてその部分に皮やコルクを巻いたり、滑り止めのゴムチューブを装着してプレイする人もいる(そのためのグッズも販売されている)[12]
バットの一番後ろの部分(キュー尻)からは金属製のネジが差し込まれていることがあり、このネジのことをウェイトねじ、バランスねじなどと呼ぶ。キュー自体の重さを替えるためにこのネジを交換したり、取ってしまうこともあるが、キューのバランスが変化すること、またバットの強度が落ちる場合もありうるので慎重に行うべきである。なおゴム製の蓋(俗に尻ゴム、バンパー)をしてあることが多い。このゴム蓋はキューを立てたときのクッションの役割も果たしている。またキューによってはキュー尻に、さらにエクステンションといわれるバットを継ぎ足すことができるものもある。
またバットがさらに分割できるようになっているものもあり、これは分割したバットとシャフトを接続することでジャンプキューとして使用できるようにしたものである(ブレイク&ジャンプキュー)。 ただしジャンプ&ブレイクキューはジャンプショット専用キューと比べると性能が落ちるとし、ジャンプキューとブレイクキューをそれぞれ別々に所有するプレイヤーもいる。
ジョイント
ジョイントはシャフトとバットの継ぎ目でネジ状になっており、主に金属製であることが多い。ジョイント部に金属を用いない、いわゆる木ネジと呼ばれるキューは、打球感がより素直に感じられると言われている。いかにしっかりとシャフトとバットを接続するかというところで各メーカーの工夫がされており、ダブルジョイント、トリプルジョイントというように大小のネジを組み合わせたもの、雄ネジと雌ネジの形状を変化させたもの(ウェービーピン)、接合面をすり鉢状にしてあるもの、またすばやく着脱ができるユニロックなどがある。
タップ
タップはシャフトの先端にあるフェラルのさらに先に取り付けられる、主に牛や豚ので作られた厚さ 5mm - 8mm 程度の円柱状のパーツである。これは手球に回転をかける上で非常に重要な部分である。(タップがついていなければ手球の中央付近しか突くことができず、手球に多彩なアクションを加えることが困難となるが、あらゆるショットにおいて常に回転をかけなければならないということではない。)
タップはそのままではつるつると滑ってうまく的球に回転がかからない上、ショットミス(キューミスという)を起こしやすいので、チョークと呼ばれる専用の滑り止めを使用する。タップの革の質や固さ、繊維の細かさや、チョーク自身の硬度などで、的球への回転のかかり具合や、かかるタイミング、打球感、耐久性などに影響があり、非常にデリケートな部分である一方、あるレベルのプレイができるようになるまではこういったことには意識が行かないのが一般である。
初心者はチョークの塗布を忘れがちであるが、チョークを全くつけないとキューミスが増え、タップに思わぬダメージを与えることがある。
またタップは一枚革のもの、複数の革を貼り合わせた積層タイプのもの、樹脂製など様々な種類があり、それぞれに特徴がある。樹脂製のタップは、最近公式試合に使用できるようになり、プロ・アマチュア共に使用する人が増加している。樹脂製タップは非常に硬いため、比較的強いショットを求められるブレイクキュー及びジャンプキューに使用される。しかしその硬さゆえに撞くことができる撞点が限られ、手球に微妙なタッチを加えることができないのでプレイキューにはあまり使用されない。一部ビリヤード店では球に傷が付く恐れがあるとして、使用を禁止している場合がある。

[編集] 補助器具など

チョーク

チョークはタップと手球の摩擦係数を増加させるために使用される道具のことである。チョークをタップへ塗り付けないとタップが手球表面を滑りやすくなり、ショットミス(キューミスという)を起こしやすくなる。

一般にチョークの主成分は黒板用のチョークと同じ炭酸カルシウムであり、1辺2 - 3cm程度の立方体に固められた状態で販売されている。ビリヤードで使用するチョークには研磨剤も配合されており、これがタップの表面に食い込むような形で付着するようになっている。一方、黒板用のチョークには研磨剤が配合されていないため、使用してもタップにはあまり付着しない。この研磨剤によりタップは少しずつではあるが摩耗していく。

チョークを使用する際、指へチョークが付着しないように使用面を除いた5面が包装されており、使用面にはわずかに窪みがつけられているものが多い。青や緑、赤、ベージュなどに着色されているものが販売されているが、ラシャに付着してもあまり目立たない色を選んで使うことが推奨される。

その他、手汗をよくかく人がキューの滑りをよくするために使用するグローブパウダー、手球が遠い位置にあり、ブリッジを組むにも手が届かない場合に使用するメカニカル・ブリッジ、一時的にキューの長さを伸張することができるエクステンション、ポケット競技においてボールを並べる時に使うラックと呼ばれる器具もゲームによって使われる。

[編集] ビリヤードのプレイ

ビリヤードのゲームのほとんどは二人(それ以上のこともある)で行い、一方のプレイヤーがミスショットをするによってプレイヤーが交代する。言い換えると相手が失敗しない限り自分がプレイすることはできないし、自分が失敗しない限り主導権を握り続けることができる。それは即ちビリヤードとはいかにミスショットをしないゲームかということを表すともいえる(ここでいうミスショットとは、ファウルのほかに得点とならないショットを含む)。ナインボールで例えるならば、バンキングによって先攻を得た後、1番から9番までノーミスで突き切り、それを定められたセット数繰り返すことが一番確実な勝利方法といえる。

ミスショットをしないためには常に正確な狙い(エイミング)、ショットを毎回行う必要があるが、非常に強いプレッシャーのかかる場面においては普段どおりのショットができないことも多い。どのような局面であっても一定の精神状態を保ち続けることが安定したショットをする上で重要となることから、ビリヤードはメンタル・スポーツであるとされている。

またあるショットによって得点を上げたとしても、その次のショットを行うに当たってどの位置に手球を持っていくと自分にとって有利になるのかを考えておく必要があり、これをポジショニング・プレーと言う。 ポケット競技では的球をポケットし、手球を次の的球を狙いやすい位置に持っていくことを「ネキストを出す」と表現する。ネキストとは「next」(ネクスト)がなまったものと考えられており、「ネキ」と省略することも多い。ポジショニング・プレイを「ネキ出し」と言う事もある。(ポケットすることを「入れ」、ポジショニングプレーを「出し」と言うこともある) キャロム競技ではポケット競技と異なり、テーブルの上から的球が消えることはないため手球の止まる位置だけではなく、的球が止まる位置や、それぞれの球が走るコースなども考慮しなければならず、より高度なポジショニング・プレーが求められる。3つ球、4つ球競技において極力球の位置を動かさずに連続して得点を上げるセリー突きもポジショニング・プレーの一つといえる。

[編集] マナー

各ゲーム共通のマナーとして以下のようなものがあげられる。

  • くわえタバコでプレイしない。
  • テーブルに飲食物を置かない。
上記2点についてはビリヤードのラシャを参照。
  • 空いているテーブルにもたれない。
  • プレイヤーの意識を引くような言動をしない。
大声で騒いだりしないことも当然であるが、他のプレイヤーの正面あたりに入り込まないように心がける、やむを得ず入ってしまった場合はむやみに動いたりしないことが推奨される。
  • 道具を乱暴に扱わない。
  • カラーボールをキューで突かない。

[編集] 体格差について

ビリヤードは非常に大きなテーブルを使用するため、どうしても手の届かないところに手球が行くことがある。身長の高い人間・手足の長い人間は小柄な人間・手足の短い人間よりもそういう場合は普段と同じフォームでプレイできる範囲が大きくなるため、若干有利になるといえる。また威力のあるブレイクや強い回転をかけるショットを求める場合は、ある程度の筋力と体重があったほうがのぞましいとされる。

しかしどれほど大柄な人間であっても手球と的球の位置によってはレスト(メカニカル・ブリッジ)を使わざるを得ない状況になるため[13]、大柄な人間が小柄な人間より圧倒的に有利であるとは言い切れない。また車椅子を使用するプレイヤーもいることから、プレイヤー自身の努力によって肉体の体格差をかなりのところまで跳ね返すことができると考えられる(これはプロのビリヤード選手をみても、体格などに統一性が見られないことからも推測できる)。

ビリヤードにおいては体格差よりも、正確なショット、プレッシャーに負けない精神力の方が重要といえる。

この節は執筆の途中です この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています。

[編集] キャロム・ビリヤード

キャロムテーブル
キャロムテーブル

キャロム・ビリヤード(俗にキャロム)はビリヤード競技のひとつ。手球を撞きワンショットで手球を2つ以上の異なる的球に当てるキャロム・ショット(英:キャノン・ショット)を行うことを競技の目的としている。キャロム・ショットが成立した場合は得点となり、競技者は続けて撞く事ができる。

キャロム・ゲームは白球2つと赤球1つ(競技によっては2つ)を用い、2人で行うものが多い。白球は競技者がそれぞれの球を自分の手球として保持し、他方の手球を的球として用いることができる。競技者が撞くことのできる手球はゲーム終了まで変更できない(ショット毎にどちらの白球でも自由に選んで撞いて良い「エニーエニー」と呼ばれるルールも存在する)。ふたつの手球は同色・同型であり、区別がつかなくなる場合もあるため、将棋における玉将のように一方の白球に小さな黒丸或いは黒い点を2つ付けた「黒球」(俗称)を用いていたが、日本ビリヤード協会が制定した統一ルールでは、一方の手球は黄色く着色されたものを利用するように明記された[14]

キャロム・ショットが成立するまでに必要な条件を設ける事で競技にはバリエーションがあり、それぞれの競技ごとに難易度が異なっている。四つ球ボークラインカードル)、スリークッションが公式競技としては有名。またバンドゲーム(ワンクッション)もJPBFなどで公式試合が行われているが、日本ではスリークッションほどは普及していない。

キャロム・ビリヤードを行うテーブルはキャロム・テーブルと呼ばれ、球を落とすためのポケットはなく、四方が完全にクッションで囲われている。また、テーブルのサイズから中台(9フィートサイズ)、大台(10フィートサイズ)と呼ばれる。中台では主に四つ球、三つ球が競技され、大台では主にスリークッションが競技されている。

大台にはヒーターが内蔵されており常時保温されている。これはラシャを湿気から守りコンディションを一定に保つためである。ラシャは湿気が少なく乾燥しているほどボールが転がる距離が長くなるため、スリークッションなどで用いる重量のある手球を安定して長い距離走らせる必要が多い競技では外気に影響されないよう、ヒーターによる温度コントロールが必要となる。

[編集] ポケット・ビリヤード

ポケット・テーブルを使って行う競技をポケット・ビリヤードと呼び、様々な競技ルールがある。手球をキューで撞き、競技ごとに定められたルールに従って的球に衝突させポケットに落としていく。また、手球はポケットに落としてはならないという点が各競技の基本ルールである。2008年現在、プロトーナメントで利用されるテーブルは9フィートが公式サイズ[15]となっている。

ロシアン・ピラミッド用のポケット
ロシアン・ピラミッド用のポケット

ポケット・ビリヤード用の台には、四隅と各長辺中央の、計6つのポケットが設けられている。それぞれのポケットにはネット等が張られて床に落ちないようになっており、ボールがネット内に溜まる(pool)ことからプールとも呼ばれる所以となっている。アメリカでは「ビリヤード」と言えばキャロム・ビリヤードを指すことが多いため、ポケット・ビリヤードについてはプール[16]という呼称が一般的に用いられる。日本国内においてはポケットにネットが張られているテーブルは少なく、ポケットに落ちた後はレール下に備え付けられたドレーンを伝って自動的に一箇所に集められるボールリターン構造になっているものが利用されている。

ポケットの形状は競技や国によりよって異なることがあり、ロシアン・ピラミッドで利用されるテーブルのポケットは逆ハの字、中国のポケットテーブルはスヌーカーのようにカーブ状になっているものが存在[17]している。

公式競技としては、ナインボールエイトボールローテーション・ゲームストレートプール(14-1、フォーティーン・ワン)、ワンポケット・ゲーム等が有名である。また、一人でも行えるゲームとしてボウリングと同じ採点方式をポケットビリヤードに応用したボウラードJPBAのプロテストに採用されている)等がある。

[編集] ブレイクショット

詳細はブレイクショットを参照。

スヌーカーも含め、ポケットビリヤードではセットの開始時に、複数の的球が決まった形に固めてセットされる。そのままでは的球をポケットすることが困難なため一番最初のショットはこれを崩す(散らす)ために行われる。これをブレイクショットと呼ぶ。1つの手球で複数の的球を散らす必要があるため、通常のショットよりも非常に大きなエネルギーを手球に与える必要があり、そのためキューやキュー先(タップ、フェラル)へ大きな力が加わる。そのためタップの劣化が進むためにタッチが変わることを嫌い、ブレイクショットには専用のキュー(ブレイク・キュー)を用いるプレイヤーが多い。ブレイク・キューを個人で所有していないプレイヤーのなかには、ハウスキューで代用する人も多い。また場合によってはタップやシャフトを破損することもある。

  • ボウラードなどはできる限り毎回同じような配置にすることがスコアを伸ばす際有利に働くため、さほど強いショットを行わないことが多い。またナインボールなどでも同様の理由から毎回一定の強さのブレイクを行うプレイヤーもいる。こういったゲームをプレイする場合、あえてブレイク・キューを使用しない人もいる。

[編集] ジャンプ・ショット

ジャンプ・ショットとは手球が的球を飛び越えるように放つショットのことである。14-1やワンポケット、スヌーカー競技においてはジャンプショットは禁止されている。

ジャンプ・ショットはキューをやや上方より突き下ろすことで手球をラシャに叩きつけるようにショットし、手球の反発力を利用してジャンプさせる。キューを上から突き下ろすという独特のフォームを取るため、通常よりも若干短いキュー(ジャンプキュー)を使用することが多い。

かつてはそのフォームから、キューのシャフトをバットから取り外し、シャフトだけでジャンプショットを放つプレイヤーが多かった。しかしBilliard Congress of Americaによってキューの長さは最低40インチ(約101センチ)以上と定められ、シャフト単体ではこの長さに足りないため、シャフトに通常のバットよりも短いバットを付け加えたものが、ジャンプキューの始まりと言われている。

現在では各キュー・メーカーよりさまざまなタイプのジャンプキューが発売されており、バットよりもシャフトの方が短いもの、バットの方が短いもの、非分割タイプのもの(ワン・ピース・キュー)、ブレイクキューと兼用のもの(バット部分がさらに分割できる)などがある。

なお、ビギナーが手球の下端を強く突くことで故意にキューミスさせ、手球をジャンプさせるシーンを見かけるが、故意のキューミスによるジャンプはルール上ファウルであることに注意されたい。

  • ドローショットのミスによるミスジャンプはファウルではない(もちろん正しい的球に手球があたり、ノークッションファウルの適用外である必要がある)。

またジャンプさせた手球を狙った的球の上部に当て、その的球をさらにジャンプさせる高等テクニックもある(的球ジャンプ)。

現在、ジャンプキューの使用はナインボールやエイトボールの一部のルールでしか認められていない。例として、WPA主催の世界ナインボール選手権および世界エイトボール選手権では使用可能だが、USオープンIPTAPA・JPA等ジャンプキューが使用できない大会もある。USオープンとAPAでは、レギュレーションを満たすキューによるジャンプショットをすることはルール上問題ない。 アール・ストリックランド等一部のプレーヤーは、高度な技術を必要とするためプレーの妙味であったセーフティの応酬が、誰でも簡単にジャンプショットを可能にするジャンプキューの出現によりつまらなくなってしまったとしてジャンプキューに批判的な立場をとっている。

[編集] アーティスティック・ビリヤード

アーティスティック・ビリヤードはビリヤード競技のひとつ。俗に曲球とも呼ばれる。ポケット・テーブルで行われるものと、キャロム・テーブルで行われるものがある。JPBFではアーティスティック・ビリヤード選手権を開催している。

ポケット・テーブルで行われるものは複数の的球を定位置に置き、ワンショットで全ての的球をポケット・インさせるというものが多く、的球を決まった位置に置くことからセットボールと呼ばれる。日本ではこの分野においては木村義一プロなどが有名である。

日本ではTV番組「新春かくし芸大会」において堺正章(2004年)、恵俊彰(2007年)などがプロより技術指導を受けて挑戦したこともある。

キャロム・テーブルで行われるものは決まった位置に2個の的球と1個の手球を置き、マッセや「切り押し」「切り引き」と呼ばれる、他の競技よりも手球に鋭い回転を賭けるショットを多く用いて全ての的球に手球を当てることを目的とする。配置によって難易度が変わり、その難易度によって5-10点の得点が与えられる。日本ビリヤード協会(NBA)のキャロムビリヤード競技規定によると、一つの配置を規定条件と呼び、複数の規定で得た合計得点によって勝敗が判定される。一つの規定においてプレイヤーは3回の連続した試技が許され、一度成功するとその規定の得点が与えられる。[18] [19]

[編集] 海外では

[編集] アメリカ

日本と違い、アメリカ英語ではbilliardsと言った場合キャロムを指すことがあり、ポケットのあるゲームはpoolpocket billiardなどと呼んで区別する場合があるので注意が必要である。

日本ではあまり見かけないが、アメリカではバー等に設置されたコイン式の有料ビリヤード台を良く見かける。この台はコインを入れると手球を含む16個のボールが貸し出されるようになっており、このような台ではもっぱらエイトボールが、ゲームに負けた方が次のゲームのゲーム代を置いて次のプレーヤーと交代し勝者が続けてプレーするというスタイルで気軽な娯楽として楽しまれている。 しかし、ゲーム中に手玉がポケットされてしまうとゲームが続行できないため、この様な台では的球と違うサイズの手玉を用いる事により機構上対応されている。とはいえ、手球以外の玉は一度ポケットされる次にコインを入れるまで出すことができない。エイトボールのルール上8番ボールをミスポケットすると即負けとなるのは、このコインテーブルの機構に由来する。 (近年のナインボール・ルールで理由を問わず的球を台上に戻さないようになったのは、主にアメリカにおけるテレビ放送の都合によるスピードアップを目的としてのものであり、上記コインテーブルの仕組が原因ではない)

[編集] フィリピン

フィリピンではビリヤードは「貧者のゲーム」と言われており、安い料金でプレイできる。料金は1ゲームごとに精算する店舗が多く、ナインボールが7ペソ/ゲーム、エイトボールが10ペソ/ゲームとなっている。そのため、ゲームがすぐに終わってしまい結果として割高な料金を支払うことになるナインボールよりも1ゲームのプレイ時間が長いエイトボールが好んで遊ばれている。

また国内で広く一般的に浸透しているため、ゴーゴーバーでは水着の女性とビリヤードが遊べるサービス産業が存在したり、スラムでは線路を不法占拠してビリヤードに興じるなどの問題が起きている。

[編集] 日本での試合形式の概要

ここでは日本における試合形式について言及する。

[編集] キャロム・ビリヤード

[編集] ポケット・ビリヤード

一般にはシュートアウトなしのテキサスエクスプレスのナインボールが最も多くプレイされているが、レベルに応じてプレイヤー同士でルールを取り決めてゲームを行うのが普通である。日本の住宅事情から、自宅にはテーブルを持たず、ビリヤード専門店に通うのが愛好者の間で一般的である。店ごとに決められた時間あたりの料金を支払ってプレーする。客のほぼ全員が現金を賭ける麻雀ほどではないが、ギャンブルを行う者が多い。

公式戦
公式戦は、ビリヤードに関連する団体が主催して行う試合である。想定される参加者の所属する地域に関しては、全国レベルのものから、参加者の所属する地域をある程度限定するもの、地域対抗の形式のものなど各種ある。参加者に対してハンディキャップは設定されないことが多い。公式戦にはアマチュアのみ参加できるものと、アマチュアとプロの両方が参加できるオープン戦があり、オープン戦には国内オープン戦と国際オープン戦がある。オープン戦の場合アマチュアの参加が限定されることもある。[20]
ハウストーナメント
各地のビリヤード場が主催して行う試合である。想定される参加者の所属する地域は、ほとんどがその店舗の近隣を想定されているが、そのように規定されている場合は少ない。公式戦と異なり、異なる技量の参加者同士が拮抗したゲームが行えるよう、参加者の技量「クラス(級)」に対してハンディキャップを設定する、あるいは参加者の技量を参加条件として限定している場合が多い。

[編集] 日本におけるクラス(級)とハンディキャップ

アマチュア・プレイヤーの技量は「クラス」(「級」とも言われる)に分けられる。

[編集] キャロム・ビリヤード

各個人が「持ち点」と呼ばれる点数を持ち、その持ち点によってハンディが決定する。

[編集] ポケット・ビリヤード

ビギナー、C、B、A、SAなどの等級に分けられている場合が多いが、各等級の明確な定義は定められていない。またプロがアマチュアのハウストーナメントなどにゲストとして参加する場合、別にクラスが設けられることが多い。ほとんどの場合クラスは自己申告に基づいて運営されており、参加者の実際の技量を絶対的に示す基準になりえておらず、「異なる技量の参加者が拮抗したゲームを行う」という本来の機能を果たしていないと指摘する意見もある。

  • ビリヤードのプレイは数値に表せるものではないため、万人に通用する明確な基準を作成するのは非常に困難である。

またクラスをあまり細かく分けすぎるとハンディの振り方が煩雑になり、大雑把過ぎると異なった実力の2人が同クラスとなり不公平感が生まれるなど、調整が非常に困難な部分である。なお一度クラスを申告した場合、その後同じ試合のより下位のクラスとして出場することは認められないことが多く、そのため明らかに上のクラスの実力があっても下のクラスから昇格しようとしない人間も多い。また女性は男性よりも有利なクラスが設けられていることもあり(体力・体格・腕力面よりもプレイ人口比率面からの優遇と考えられる)、公平に見て実力の劣る男性が、上級者である女性にハンデを振らなければならないという場合が生じることもある。

なおここでいう「同じ試合」とは、例えばあるお店で開催される月例会(マンスリーハウストーナメント)において、一度A級として出場した場合翌月以降もA級での出場となる、という意味でありそれ以外の試合に出場する場合はこの限りではない。(ただしあまり推奨されないし、認められないことも多い)
  • ナインボールにおいては獲得すべきセット数に差をつけることでハンディを決定する。(例:A級3セット、B級2セット、C級1セットのハンディの場合、A級プレイヤーが3セット取るまでにC級プレイヤーが1セット取れば、C級プレイヤーの勝利となる)
  • ローテーションにおいては獲得すべき点数に差をつけることでハンディが決定する。(例:A級180点、B級120点、C級60点とし、その得点を先に獲得した者の勝利となる)
  • 主に関西でプレイされることの多いジャパンナイン(あるいは5-9)という特殊なナインボールゲームのルールにおいては、セット数などによる勝敗という概念がないため、加点となる的玉の個数、またはその点数、あるいは点数の入り方などによって調整する。
  • その他競技によってさまざまなハンディの振り方がある。

[編集] ビリヤードから分化したゲーム

ビリヤードは穴に入れる関係上、ある程度の高さの台が必要になる。この手間を省く為に台を傾け、キューを右下に固定したものがフランスで作られ、愛用した貴族の名をとって「バガテル」と呼ばれる様になった。バガテルはアメリカに渡り、さらに独自の進化をとげて、フリッパーピンボールとなった(バガテル以降の詳細は「ピンボール」参照)。

またバガテルはアメリカから日本に入るとスマートボールとなり、これがさらに発展してパチンコとなった。

[編集] キューの主なメーカー(ブランド)

  • プロダクションキュー
    • ADAM(アダム)
    • Cutec(キューテック)
    • Lucasi(ルカシー)
    • Mali(マリー)
    • McDermott(マクダモット)
    • Meucci(メウチ)
    • MEZZ(メッズ)
    • PREDATOR(プレデター)
    • Schon(ショーン)
    • Viking(バイキング)
    • Zesty(ゼスティー)
    • J&J(ジェー&ジェー)
  • カスタムキュー
    • AC
    • AE
    • Balabushka(バラブシュカ)
    • Barenbrugge(バレンブルーギー)
    • Barnhart(バーンハート)
    • Bender(ベンダー)
    • Black Boar(ブラックボア)
    • Capone(カポン)
    • Coker(コーカー)
    • Cognoscenti(コグノセンティ)
    • Dan Dishaw(ダンディショウ)
    • Dale Petty(デールペリー)
    • Dayton(デイトン)
    • Espiritu(エスピリチュ)
    • Gina(ジナ)
    • Jacoby(ジャコビー)
    • Joss(ジョス)
    • Joss West(ジョス ウエスト)
    • Judd(ジャッド)
    • Kikel(キケル)
    • Lambros(ランブロス)
    • Manzino(マンツィーノ)
    • McDaniel(マクダニエル)
    • McWorte(マクウォーター)
    • Mike Cochran(マイク コクラン)
    • Mottey(モッティ)
    • Nitti(ニッティ)
    • Olivier(オリビエ)
    • Padgett(パジェット)
    • pechauer(ペシャウアー)
    • pfd(ピーエフディー[ポール ドレクスラー])
    • Prather(プレーサー)
    • Prewitt(プルーイット)
    • rc3(アールシースリー[リチャードチュディ])
    • Richard Black(リチャード ブラック)
    • Robinson(ロビンソン)
    • Samsara(サムサラ)
    • Schick(シック)
    • Schrager(シュレーガー)
    • Showman(ショウマン)
    • South West(サウス ウェスト)
    • Schick(シック)
    • Szamboti(ザンボッティ)
    • TAD(タッド)
    • Ted Harris(テッド ハリス)
    • Tim Scruggs(ティム スクラグズ)
    • Tomas Wayne(トーマスウェイン)
    • 吉村

[編集] ビリヤードを題材とした作品

[編集] 映画

  • ハスラー(The Huster)(1961年 アメリカ
  • ジェームズ・コバーンの新ハスラー(The Baltimore Bullet)(1980年 アメリカ
  • 道頓堀川(1982年 日本
  • ハスラーザ・ファイナル(Io chiara e Lo scuro)(1983年 イタリア
  • ナンバーワン(Number One)(1984年 オーストラリア
  • ビリー・ザ・ハスラー(Billy The kid And The Green Baize Vampire)(1985年 イギリス
  • ハスラー2(The Clolor Of Money)(1986年 アメリカ
  • ハードショット(Hard Knuckle)(1987年 イギリス
  • キス・ショット(天使のキス・ショット)(Kiss Shot)(1989年 アメリカ
  • スティックメン(STICKMEN)(2000年 ニュージーランド
  • ナイン(2000年 日本
  • プールホールジャンキー(Poolhall Junkies)(Warner 2003年 アメリカ
  • 孔雀 女ハスラー捜査官(2007年 日本

[編集] 漫画

スポーツ漫画#ビリヤード漫画も参照のこと。

[編集] 小説

[編集] ゲーム

[編集] 関連項目

[編集] 参考文献

  • 図解スポーツ大百科(第1刷 p.143 - 145)
  • PHW(2006年12月号 p.60 - 61)
  • 朝日新聞(2007年7月24日)
  • CUE'S(2006年5月号 p.114)

[編集] 脚注

  1. ^

    [1] [2]

  2. ^ 日本十進分類法(9版、正誤表1)において分類表記が「玉突き」から「撞球」へ変更。(図書館雑誌1996年3月号および1998年6月号掲載)
  3. ^ 千葉国体資料:ビリヤード競技のご紹介
  4. ^ 「POOLPLAYER ISABU」(著:山下東七郎)によると、ビリヤードの才能の一つとして「決して揺れない心」と表現されている。
  5. ^ 日本では緑や青地のラシャを見かけることがほとんどであるが、赤やベージュといった色も存在する。
  6. ^ ポケットビリヤード用の9フィートテーブルはスレート重量も併せて総重量が400kg程度になる。
  7. ^ 9フィートサイズのポケットテーブルは概ね3枚のスレートで構成される。
  8. ^ 英語ではshotと表現されるが、日本では「打つ」と表現されることは少ない。
  9. ^ キャロム競技では黄色のものを利用している場合もある。また、ロシアン・ピラミッドでは的球が全て白色となっているためバーガンディなどの色を使っている。
  10. ^ [3]
  11. ^ [4]
  12. ^ [5]
  13. ^ 人によっては状況次第で利き腕と逆のフォームを作ってプレイする人もいる
  14. ^ NBAルールブック(初版、キャロムビリヤード競技規定 第2章 第2条 第3項、および第4項)
  15. ^ 1950年代のアメリカでは10フィートサイズのものが公式テーブルとして採用されていた。(CUE'S(2007年7月号 p.25)を参照のこと)
  16. ^ プールという言葉には長年悪いイメージがついていたが、それは競馬の「ノミ屋」を指す言葉poolroomの意味合いが変化したためで、ノミ屋達が観客がレースの合間に遊べるようにビリヤード台を設置したことが事の始まりである。長い時間を経てpoolroomは「ビリヤードをするための部屋」という印象が強くなり、ビリヤードは次第にギャンブル色が強いものへと認識されるようになった(以上はCUE'S(2006年5月号 p.114)の記述を参照)。また「pool」という単語自体にも「プール賭博」という意味がある。
  17. ^ Billiard Wave(2002/03/16放送)
  18. ^ [6]
  19. ^ 『キング・オブ・ザ・ハスラー』(谷津太郎)で詳しく描写されている。
  20. ^ 全日本ポケットビリヤード選手権大会は主なアマチュア全国大会の優勝者や、国内オープン戦のベストアマなどに限定される。
  21. ^ 作者死去のため未完という説が流れたが、実際は原稿を落とし続けた為連載中止。1~4巻のみ刊行。

[編集] 外部リンク

ウィキメディア・コモンズ