視覚障害者5人制サッカー

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視覚障害者5人制サッカー(視覚障害者サッカー、通称:ブラインドサッカー)とは、視覚に障害を持った選手がプレーできるように考案されたサッカーである。競技は国際視覚障害者スポーツ連盟(IBSA)が統括しており、国際サッカー連盟(FIFA)が定めたフットサル(5人制室内サッカー)のルールを一部修正したものに沿って行われる。日本での視覚障害者5人制サッカーは日本ブラインドサッカー協会(JBFA)が統括する。

ルール[編集]

1チームはゴールキーパーを含む5人のプレーヤーで構成される。ゴールキーパーは視力的な制限は無いため視覚障害のない健常者が務めることが多い。チームにはプレーヤーの他に、フィールドの外にコーラー(ガイド)を置き、プレーヤーに方向や距離などを伝える。サイドラインにはボードが立っており、ボールがタッチを割ることは殆どない。また、ボールはプレーヤーに位置が分かるよう、音が鳴るように鈴を入れて作られている。試合時間は前後半各25分の、計50分間で行われ、その間に10分間のハーフタイムがある。

クラス[編集]

ゴールキーパー以外の4人のフィールドプレイヤーは、視覚障害の程度により、次の3つのクラスに分けられる。

  • B1 - 全盲またはほぼ全盲 - 光を全く感じないか、光を感じても手の影を認識できないクラス。
  • B2 - 弱視 - 手の影が認識でき、矯正後の視力が0.03未満、または視野が5度未満のクラス。
  • B3 - 弱視 - 矯正後の視力が0.03から0.1、または視野が5度から20度までのクラス。

大会[編集]

大会は、B1クラスとB2/B3クラスの2種類がある。

ゴールキーパーは、ゴール前の5×2メートルの長方形のエリア内のボールにのみ触れることが出来る。また、相手の攻撃状況をディフェンダーへ伝える役割も担う。コーラーは通常相手チームのゴール裏に立ち、ゴールまでの角度や距離を伝えたり、シュートのタイミングなどを指示する。なお、B1クラスではプレーヤーの条件を同じにするため、アイマスクを着用してプレーする。

B2/B3クラスでは、チームはB2およびB3クラスのプレーヤーで構成され、常に2人以上のB2クラスのフィールドプレーヤーがいる必要がある。

掛け声[編集]

ディフェンスの際、ボールを取りに行く時に、「ボイ!」(スペイン語で「行くぞ」の意)と声を掛ける。これは無駄な接触プレーを防ぐためである。

観客の対応[編集]

視覚障害者サッカーはボールの音や選手との掛け合いなど、聴覚を頼りとするスポーツであるため、プレーの妨害にならぬよう、プレー中に観戦客が声を出すことはマナー違反とされている。但し、チームがゴールした直後などプレー時間外ならばその限りではない。

歴史[編集]

視覚障害者5人制サッカーの始まり[編集]

ヨーロッパでの視覚障害者サッカーはスペインで始まった。スペインで最初の選手権大会は1986年に行われた。

日本での歴史[編集]

日本での視覚障害者サッカーは、1990年代頃から独自のルールでプレーされてきた。2001年に「視覚障害者の文化を育てる会」を中心とした視察団が、当時アジアで唯一視覚障害者サッカーを導入していた韓国を訪問し、IBSAの国際ルールに沿った視覚障害者サッカーの普及が始まった。

2002年5月に韓国ソウルにて日本韓国の国際試合が行われ、また同年8、9月に岐阜高山神戸にて行われた日本韓国ベトナムの3ヶ国によるアジアフレンドリーシップカップが行われた。

2002年10月には、日本視覚障害者サッカー協会(JBFA)が発足した。2003年3月9日には、東京多摩にて、第1回日本視覚障害者サッカー選手権大会が初の全国大会として実施され、以降毎年日本選手権大会が行われている。[1] 2011年12月には仙台にて第4回ISBAブラインドサッカーアジア選手権が開催された。

2014年11月にIBSAブラインドサッカー世界選手権2014が東京・渋谷で行われる。今まで同大会は主に南米や欧州で開催されており、アジア及び日本では初めて開催された。

参考文献[編集]

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  1. ^ 日本視覚障害者サッカー協会, ブラインドサッカーの歴史

関連項目[編集]

外部リンク[編集]