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東京電力ホールディングス

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東京電力グループ > 東京電力ホールディングス
東京電力ホールディングス株式会社
Tokyo Electric Power Company Holdings, Incorporated
東京電力ホールディングスロゴ
東京電力ホールディングス本社
東京電力ホールディングス本社
(東京都千代田区内幸町)
種類 株式会社
機関設計 指名委員会等設置会社[1]
市場情報
東証プライム 9501
1951年8月24日上場
略称 東電
TEPCO
東京電力HD
本社所在地 日本の旗 日本
100-8560
東京都千代田区内幸町1丁目1番3号[2]
北緯35度40分8秒 東経139度45分31秒 / 北緯35.66889度 東経139.75861度 / 35.66889; 139.75861座標: 北緯35度40分8秒 東経139度45分31秒 / 北緯35.66889度 東経139.75861度 / 35.66889; 139.75861
本店所在地 100-8560
東京都千代田区内幸町1丁目1番3号
設立 1951年昭和26年)5月1日[2]
(東京電力株式会社)
業種 電気・ガス業
法人番号 1010001008825 ウィキデータを編集
事業内容 グループ会社の経営管理,原子力・水力・新エネルギー発電事業[3]
代表者 小早川智明取締役代表執行役社長
山口裕之(取締役兼代表執行役副社長
酒井大輔(代表執行役副社長)
資本金 1兆4009億円
(2024年3月31日現在)[4]
売上高 連結:6兆9183億89百万円
(2024年3月期)[4]
営業利益 連結:2788億56百万円
(2024年3月期)[4]
経常利益 連結:4255億25百万円
(2024年3月期)[4]
純利益 連結:2678億50百万円
(2024年3月期)[4]
純資産 連結:3兆5380億22百万円
(2024年3月31日現在)[4]
総資産 連結:14兆5954億80百万円
(2024年3月31日現在)[4]
従業員数 連結:38,183人
単体:7,200人
(2024年3月31日現在)[4]
決算期 3月31日
会計監査人 EY新日本有限責任監査法人
主要株主 原子力損害賠償・廃炉等支援機構 54.75%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口)6.05%
日本カストディ銀行(信託口)2.27%
東京電力グループ従業員持株会 1.43%
東京都 1.20%
(2024年3月31日現在)[4]
主要子会社 東京電力フュエル&パワー 100%
東京電力パワーグリッド 100%
東京電力エナジーパートナー 100%
東京電力リニューアブルパワー 100%
関係する人物 木川田一隆
平岩外四
立川勇次郎
外部リンク www.tepco.co.jp ウィキデータを編集
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東京電力ホールディングス株式会社(とうきょうでんりょくホールディングス、: Tokyo Electric Power Company Holdings, Incorporated[5])は、東京電力グループの事業持株会社である。1951年に設立された東京電力株式会社が、電気事業法の一部改正[注釈 1]による電力小売全面自由化およびそれに続く発送電分離に対応するため、同年同日に持株会社体制へ移行して社名変更した[6][7]日経平均株価の構成銘柄の一つ[8]

略称は東京電力東電(とうでん)や東京電力HD、または商号の英文表示[5]の頭文字からTEPCO(テプコ)が用いられている。東証プライム上場企業である。

会社概要

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東京電力パワーグリッドの供給区域
  かつての東京電力の送配電区域
  管轄境界(※都道府県境界と異なる部分のみ)
  電源周波数境界

1883年明治16年)に渋沢栄一により設立された東京電燈が始まりとなる。根津嘉一郎が東京電燈の経営に参画していたことから根津財閥の流れも汲む[9]。その後、国家総力戦体制に伴う大日本帝国による国策により、第二次世界大戦直前の1939年昭和14年)4月、発電および送電設備が、半官半民の企業であった日本発送電の管轄となり、さらに太平洋戦争直前の1941年(昭和16年)8月には首都圏における送電事業が関東配電に移管させられた。太平洋戦争終結後、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)による再編命令が下され、日本発送電は第2次指定で指定持株会社に指定され、1950年(昭和25年)11月24日にGHQがポツダム命令を発したことで電気事業再編成令と公益事業令が公布され、1951年(昭和26年)5月1日、関東配電の営業地域を引き継ぐ形で発足した。

1951年昭和26年)の設立以来、現在に至るまで、自社または子会社の一般送配電事業者としての送配電区域に自社の保有する原子力発電所を置かない電力会社として知られる[注釈 2][注釈 3]。また、複数の都道府県を営業区域とする一般電気事業者としては日本で唯一、都道府県名を社名に使用していた。

商用電源周波数は、東京電燈がドイツ帝国から輸入した50Hz仕様の発電機を採用し、その後に至るまで、東京電力管内では50Hzでほぼ統一されている。ただし、群馬県甘楽郡および吾妻郡では60Hzとなっている[10]

創立60周年となる2011年(平成23年)3月11日時点で、同社のコーポレートスローガンは「いつもの電気、もっと先へ。」であった。そして、持株会社体制となった2016年(平成28年)4月1日より(創立65周年)、グループ全体の新ブランドスローガンとして「挑戦するエナジー。」が導入された。

福島第一原子力発電所事故の復旧および損害賠償のために、日本国政府による公的資金が注入され、認可法人である原子力損害賠償・廃炉等支援機構が議決権の過半数超(潜在的には3分の2超)を有する大株主となっている[11]。同機構は実質的に国の機関であり、当社は同機構を介して国有企業化され、日本国政府の管理下にある。

なお、第二次世界大戦以前に存在し、のちに東京電燈(関東配電などの前身)に合併された東邦電力子会社の「東京電力」は、同名異企業である。

株主

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2011年前

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2011年福島第一原子力発電所事故直前の有価証券報告書による、[12]

大株主(2010年3月31日[12] 割合
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) 4.47%
第一生命保険相互会社 4.07%
日本生命保険相互会社 3.90%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 3.81%
東京都 3.15%
株式会社三井住友銀行 2.66%
株式会社みずほコーポレート銀行 1.76%
東京電力従業員持株会 1.52%
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口4) 1.03%
株式会社三菱東京UFJ銀行 0.98%
27.35%

2011年後

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2012年7月31日に、原子力損害賠償支援機構(現 原子力損害賠償・廃炉等支援機構)が、A種優先株式(転換権付有議決権)16億株、B種優先株式(転換権付無議決権)3億4000万株を1兆円で取得し、議決権ベースで50.11%を有する筆頭株主、および親会社以外の支配株主となった。B種優先株式には、同株式1株をA種優先株式10株に転換する権利が付与されており、原子力損害賠償・廃炉等支援機構は潜在的には総議決権の3分の2超(約75%)の議決権(定款の変更や事業譲渡、分割、合併、解散など特別決議となる議案を単独で株主総会に提案し決議することが出来る力)を確保している。この第三者割当による既存株式の希釈率は約2千パーセント(議決権ベースで100.43%)であったが、東京証券取引所への上場は維持されている。

支配株主となった原子力損害賠償・廃炉等支援機構は、官民共同出資で設立されているが、特別の法律に基づく認可法人であり、理事長と監事の任命権は内閣が有している。また、運営委員会委員や廃炉等技術委員会委員・副理事長・理事の任命、業務計画、予算、資金計画などには、日本国政府の認可が必要である。同機構の副理事長は元警察官僚(元大阪府警察本部長、元内閣情報官)、5名の理事のうち常勤の2名は、財務省と経済産業省から出向のキャリア官僚、1名は独立行政法人国立研究開発法人日本原子力研究開発機構、旧動燃)の元役職員である。

同機構による東京電力への出資金(1兆円の優先株引き受け)や、10兆円強におよぶ資金援助の原資は、日本国政府が交付もしくは日本国政府保証により同機構が借り入れたもの[注釈 4]であり、同機構は管理運営・財政において実質的に国の機関である。したがって、東京電力は同機構を介して半国有化され、日本国政府の管理下にある[11]。経済産業省から同機構に出向のキャリア官僚(経産省課長級、同機構連絡調整室長)が当社の取締役指名委員会委員および執行役会長補佐兼社長補佐兼営業企画担当(共同)に就いている。

当社は「国が直接又は間接に補助金などを交付し、又は貸付金などの財政援助を与えているもの」および「国が資本金を出資したものが、更に出資しているもの」として、会計検査院の選択的検査対象である[13]

巨額の損害賠償と公的資金

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2011年11月以降、原子力損害賠償・廃炉等支援機構(実質は日本国政府)より、毎月数百億から数千億円規模の資金援助を受けており、2021年度末現在で累計10兆2282億円に達している[14]。当社は機構からの交付資金を特別利益として会計処理しており、交付された資金と同額を特別損失として賠償金に充てている。この資金援助には明確な法的返済義務が課せられておらず、当社は交付された資金を負債として計上していない[15][16]。機構からの資金援助を収益と認識する会計方針については、「(資金交付金の)申請にあたっては、資金援助の内容や額について、原子力損害賠償支援機構と調整していることや、機構法の趣旨などを勘案すれば、申請を行った時点で、原子力損害賠償支援機構資金交付金を受け取る起因が発生しており、実質的に収益が実現している」と説明している[17]

これにより、当社は損益計算書上の赤字決算貸借対照表上の債務超過を回避している。交付された資金は、各原子力事業者が機構に納付する一般負担金、東電が機構に納付することになる特別負担金、機構が保有する東電株式の売却益などによって国庫に回収されることになっているが、2021年の会計検査院の試算によると、資金の国への回収が終わるのは2044年(令和26年)~2064年(令和46年)で、仮に全額を回収出来たとしても、国は1519億円~2388億円の利払いを負担することになる[18][19][20]

一部債権者に対して原子力発電所事故による補償を拒否するなどの行動をしているとも報じられている[21]

国は、上述の資金援助とは別に、福島第一原子力発電所1-4号機の廃炉・汚染水対策に関する研究開発等、研究施設の整備等及び実証事業に対して、毎年数百億円規模の財政措置を講じている。

歴史

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  • 1951年
    • 5月1日 - 松永安左エ門(電気事業再編成審議会委員長)のGHQへの説得による、国会決議より効力が強いGHQポツダム政令を元に、戦時統合によって発足した関東配電と日本発送電を再編して、東京電力株式会社設立。
    • 8月24日 - 東証1部に上場。
  • 1953年11月18日 - 東京電力初の石炭火力発電所、潮田火力発電所3号機が運転開始。
  • 1955年1月6日 - 戦後初の新設石炭火力発電所、鶴見火力発電所(鶴見第二火力発電所)1号機が運転開始。
  • 1956年2月13日 - 戦後初の大規模石炭火力発電所、新東京火力発電所1号機が運転開始(のちに石油専焼に転換)。
  • 1957年4月20日 - 石炭火力発電所、千葉火力発電所1号機が運転開始(のちに石油専焼に転換)。
  • 1959年8月18日 - 千葉火力発電所4号機完成で火力発電の出力が水力発電を上回る(火主水従へ)。
  • 1960年
    • 3月25日 - 石炭火力発電所、品川火力発電所1号機が運転開始(のちに石油専焼に転換)。
    • 10月15日 - 石炭火力発電所、横須賀火力発電所1号機が運転開始(のちに石炭・石油混焼を経て石油専焼に転換)。
  • 1961年7月5日 - 石炭火力発電所、川崎火力発電所1号機が運転開始(のちにナフサを経てLNGに転換)。
  • 1962年8月31日 - 東京電力初の重油専焼火力発電所、横浜火力発電所1号機が運転開始(のちに石油・LNG混焼に転換)。
  • 1963年1月6日 - 石油火力発電所、五井火力発電所1号機が運転開始(のちにLNG専焼に転換)。
  • 1964年2月29日 - 千住火力発電所廃止。
  • 1965年
    • 9月28日 - 第一次長期公害対策開始。
    • 12月10日 - 東京電力初の揚水発電所矢木沢発電所2号機が運転開始。
    • 11月26日 - 都市配電近代化対策委員会設置。
  • 1967年12月 - 石油火力発電所、姉崎火力発電所1号機が運転開始(のちに石油・LNG混焼に転換)。
  • 1970年4月 - 世界初のLNG専焼火力発電所、南横浜火力発電所2号機が運転開始。
  • 1971年
  • 1972年7月28日 - 本社社屋を現社屋に移転。
  • 1973年 - 潮田火力発電所廃止。
    • 6月16日 - 国内炭専焼火力としては最後となる新東京火力発電所が重油専焼火力に転換。
    • 11月5日 - エネルギー危機に対して緊急節電を要請。8日には22時以降のネオン消灯を呼びかけ。
  • 1974年
    • 1月16日 - 電気使用制限が実施される。
    • 8月1日 - LNG火力発電所、袖ケ浦火力発電所1号機が運転開始。
    • 9月 - 日本で初めて単体出力100万kWを達成した鹿島火力発電所5号機が運転開始。
  • 1975年
    • 5月17日 - 新福島変電所新設。
    • 6月 - 全火力発電所にNOx(窒素酸化物)計測器設置。
  • 1977年
    • 6月30日 - 省エネルギーセンター設立。
    • 9月6日 - 銀座にお客様相談室開設。
  • 1978年
    • 3月24日 - 光ファイバー通信システムの運用開始(京北〜鳩ヶ谷)。
    • 9月1日 - ワシントン事務所開設。
    • 11月2日 - 福島第一原子力発電所3号機の制御棒が操作ミスより5本脱落し、日本初の部分的臨界トラブルとなる[22]
  • 1979年11月21日 - 省エネルギーモデルビル完成(大塚支社)。
  • 1980年4月18日 - 石油火力発電所、広野火力発電所1号機が運転開始。
  • 1981年
    • 7月16日 - 最大電力3000万kW突破。
    • 9月11日 - 新高瀬川発電所全竣工。最大出力128万kW。ダム水路式揚水発電所。
  • 1982年
  • 1983年4月1日 - 東京・光が丘パークタウンで地域熱供給開始。
  • 1984年4月1日 - お客さまの声をサービス向上に生かす「エコー・システム」発足。
    • 6月30日 - 鶴見火力発電所廃止。
    • 7月2日 - 広野火力発電所2号機で初の国産天然ガス(磐城沖ガス田)の使用開始。
    • 11月3日 - 電力館公開開始。
    • 11月26日 - 横須賀火力1号機でCOM試験使用開始。
  • 1985年
  • 1986年
    • 3月23日 - 暴風雪により送電鉄塔が損壊。大規模な停電が発生。
    • 5月22日 - 地域雷観測レーダー網完成。
    • 7月4日 - 玉原発電所全竣工。最大出力120万kW。ダム水路式揚水発電所。
  • 1987年
    • 4月22日 - 東京証券取引所において株価が9,420円と、東京電力上場来の最高値を記録した。
    • 5月26日 - 大井火力発電所爆発事故。中央部の第二原油サービスタンクが爆発・炎上した。この火災で作業員4名が死亡。作業員1人が全身やけどの重傷、消防士1人が負傷した[23]
    • 7月23日 - 首都圏大停電発生。猛暑による急速な電力需要の伸びに供給が追いつかず、電力供給停止となった大規模な停電事故。
    • 9月18日 - LNG火力発電所、東扇島火力発電所1号機が運転開始。
東京電力のCI
(1987年〜2016年)
新豊洲変電所(2018年11月21日撮影)

東日本大震災以降

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論点は福島第一原子力発電所事故の影響参照

  • 2011年
    • 3月11日(金曜日) - 東北地方太平洋沖地震(震災名:東日本大震災)およびこれに伴う津波被害により、運営する発電所の多くが被災する(2原発・8火力・18水力[32])。さらに福島第一原子力発電所福島第二原子力発電所が運転停止し、津波による浸水で、福島第一原子力発電所の非常用発電機が停止し停電沸騰水型原子炉に注水ができなくなる事態となる『福島第一原子力発電所事故』が発生し、3月12日3月14日に、原子炉建屋が水素爆発で建物や原子炉が破壊される事故が発生した。
    • 3月13日(日曜日) - 震災の影響で多くの発電所が運転停止したことで、電力需要に対して電力供給量が不足する事態となったため、21時に明日14日(月曜日)より計画停電を開始する緊急の記者会見が発表された。発表直後に公式ウェブサイトにアクセスが集中、輻輳により周知不足につながった。
    • 3月14日(月曜日) - 同日以降1都8県(東京都区部では荒川区足立区のみ対象)で計画停電を開始。鉄道の運休や間引き運転を実施したため、周知不足により鉄道利用者や千葉県茨城県の被災地に混乱が生じる。その後同年4月8日には、電力供給量が安定したことと、電力消費量が減少しつつあるものとして、同年6月3日まで「計画停電は原則として実施しない」旨を発表した。
    • 4月5日 - 東京証券取引所で、株価が1951年12月11日に付けた上場来安値393円を約59年ぶりに下回った。
    • 4月25日 - 全ての役員報酬を40〜50%、管理職の年俸を約25%、一般社員の年収を約20%、それぞれ削減すると発表した。削減額は年間で計540億円となる。役員の報酬削減の内訳は会長、社長、副社長、常務の取締役計20人が報酬の50%、執行役員29人は40%。4月から当面の間削減する。管理職以下は7月から実施する[34]
    • 5月20日 - 2011年3月期の決算概要を発表した。前年比約3500億円の増収、経常ベースでは約1100億円の増益となったが、特別損失として、約1兆7000億円を計上し、当期純損益は約1兆2000億円の最終赤字となった。この金額は、金融機関を除く事業会社において、過去最大の数字とのこと。また、役員人事として、同年6月28日の定時株主総会の承認を前提に、取締役社長の清水正孝、取締役副社長の武藤栄らが退任することが発表された。
    • 8月10日 - 東京電力初の事業用太陽光発電浮島太陽光発電所が運転開始。
  • 2012年
    • 1月 - 世界で最も社会的に無責任な企業を選ぶパブリックアイ賞(通称:世界最悪企業賞)で2位入賞。投票レースでずっとトップを走っていたが、投票直前になってヴァーレ票が急追し2位になったため、「何らかの組織票が動いたのではないか」と指摘する声もある[35]
    • 3月 - 2012年4月より事業者向け電気料金を平均17%引き上げる方針。家庭向けの電気料金を2012年7月にも10%値上げする方向で調整することを申請[36][37]
    • 3月末時点で、第一生命保険日本生命保険が、東電の株券を売却したため、東京都が大株主になった[38]
    • 6月27日 - 原子力損害賠償支援機構を割り当て先とする優先株式を発行し、同機構を介して日本国政府から1兆円の公的融資の注入を受けることを株主総会で承認。7月31日に原子力損害賠償支援機構が50.11%の議決権を取得、実質的に国有企業化された[39]
    • 7月18日 - 東京株式市場で株価が120円と上場来最安値を記録。
    • 7月31日 - ブラック企業大賞の『大賞』を受賞した[40]
    • 11月 - 東日本大震災の影響で発生した、福島第一原発関連の事故に関係する賠償や除染を万全の体制で行うことを目的に、こうした業務を担う本社機能を全面的に福島県内に移し[41]、新しく「福島本社」(仮称)と位置づけて、東京本店の副社長級の幹部をはじめ、数百人を東京から異動させ[42]、これまで賠償の実務に当たってきた社員らを含め、4000人超規模とする方針を固め、調整を進めていることにが明らかとなった[43]
  • 2013年
    • 1月1日 - 福島県双葉郡広野町楢葉町にまたがる)のJヴィレッジ内に「福島復興本社」を開設(代表・石崎芳行。業務開始は1月4日より)。
    • 2月1日 - 川崎火力発電所2号系列第1軸(50万kW)が運転開始。震災後初となる大型火力。
    • 5月15日 -「原子力安全監視室」を設置して、元イギリス原子力公社 安全・保証担当役員のジョン・クロフツを室長にした[44]
    • 9月27日 - 原子力規制委員会に対し柏崎刈羽原子力発電所6・7号機の安全審査を申請。広瀬直己社長は、たとえ(柏崎刈羽原発の)再稼動が遅れたとしても、経費削減によって経常損益の黒字化は達成可能と発表した[45]
    • 9月28日 - 広瀬直己社長は福島第一原発5号、6号を廃炉にすると発表[46]。5号6号の設備を廃炉センターとして有効活用する計画を明らかにした[47]
  • 2015年
  • 2016年
    • 1月12日 - 家庭用電力小売全面自由化に向けて、ソフトバンクと提携し「ソフトバンクでんき」を発表。同年4月1日から東電・中部電力関西電力エリアで提供開始。持株会社発足後の提供開始であるため、東電側は「東京電力エナジーパートナー」が担当する(2017年1月31日を以て中電・関電エリアでの新規契約受付終了)。
    • 3月7日 - 福島復興本社がJヴィレッジ内から双葉郡富岡町の浜通り電力所内に移転[50]
  • 2020年10月26日 - 福島復興本社が富岡町から双葉町産業交流センター内に移転[51]

持株会社体制移行後

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発電施設

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  • 持株会社体制への移行に伴い、東京電力(現・東京電力ホールディングス)が保有していた発電施設は、原子力発電所を除き、子会社に移管されている。
  • 各発電所は、東京電力ホールディングス本店(東京都千代田区内幸町)にある中央給電指令所からの指令で運転しており、その運転出力指令値や運転モードの信号の送信、出力値や発電電力量の記録などの送受信のための通信システムは、マイクロ波多重無線通信、架空および地中電線路に設置された光ファイバ複合架空地線(OPGW)や全誘電体自立型(ADSS)光ケーブル、光ファイバケーブルよる有線光通信衛星通信などにより冗長化されている。本店にはマイクロ波無線通信のための多数のパラボラアンテナが設置された鉄塔が建てられている。
  • 下掲の表で総出力には長期計画停止中、定期点検中の号機を含む。廃止された号機、建設中の号機は含まない。

原子力発電所

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2箇所(建設中1箇所)、821万2000kW(2019年8月1日現在)

いずれも沸騰水型原子炉の系譜に連なる(東京電力初の原子炉に沸騰水型が採用された経緯も参照)が、1980年代にK-PWR加圧水型原子炉の一種)の採用を検討したこともある。東日本大震災以後、全原子力発電所が発電中止となっている。当社は、事業地域内(東京電力パワーグリッドの供給区域内)に原子力発電所を有したことは無い。

発電所名 原子炉型式 総出力(kW) 号機 出力(kW) 運転開始 所在地 備考
東通原子力発電所 改良型沸騰水型軽水炉 277万
(予定)
青森県下北郡
東通村
1号機は建設中(中断中)
2号機は計画中だが建設未定
2018年8月28日本格的な地質調査を開始[60]
柏崎刈羽原子力発電所 沸騰水型軽水炉
改良型沸騰水型軽水炉
821.2万 1号機
2号機
3号機
4号機
5号機
6号機
7号機
110万
110万
110万
110万
110万
135.6万
135.6万
1985年9月18日
1990年9月28日
1993年8月11日
1994年8月11日
1990年4月10日
1996年11月7日
1997年7月2日
新潟県
刈羽郡刈羽村

原子力発電所における事故

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稼働する全ての原子力発電所で火災、放射性物質漏れ、臨界といった事故が発生している。スリーマイル原子力発電所事故に対する東京電力の対応のように、他の原子力事故を受けて対策を強化する例も見られたが、2011年(平成23年)3月11日に発生した福島第一原子力発電所事故炉心溶融を伴い、原子炉建屋が水素爆発で破壊され、大規模な放射性物質漏れを起こす大事故となった。

この影響で、福島第一原子力発電所で進められていた増設計画も中止された(詳細は福島第一原子力発電所7、8号機の増設計画の経緯を参照)。また福島県庁の復興計画では『原子力に依存しない安心安全の福島県』を基本理念にして、福島県内にある福島第二原子力発電所の全基廃炉を求めている。

原発事故の反省と総括
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2013年(平成25年)3月29日、「経済性を最優先するあまり、原発という特別なリスクを扱う会社でありながら、経営層のリスク管理に甘さがあった」「事前の備えが十分であれば防げた事故だった」とする、事故への総括と改革プランが、東京電力の改革監視委員会で了承された。

改革プランでは、原発のリスクを公表する「リスクコミュニケーター」という専門の担当を設けることや、緊急時の指揮命令系統において、1人の責任者が管理する人数を最大7人以下に制限することなど、提言が盛り込まれた。しかし、原子力発電所への社会の理解を得られる見通しは、全く立ってない[61]

原子力発電所以外の発電施設

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原子力発電所以外の発電施設は、以下のように子会社へ移管されている。

過去に存在した発電施設

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火力発電所

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発電所名 使用燃料 総出力(kW) 廃止時期 所在地
千住火力発電所 石炭、重油 7.5万 1964年 東京都足立区千住
新東京火力発電所[注釈 6] 重油 48.2万 1991年 東京都江東区豊洲
鶴見火力発電所 44.5万 1984年 神奈川県川崎市川崎区
潮田火力発電所 石炭 ? 1973年

原子力発電所

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発電所名 原子炉型式 総出力(kW) 運転開始時期 廃止時期 所在地 備考
福島第一原子力発電所 沸騰水型軽水炉 469.6万 1971年 2014年 福島県双葉郡
大熊町
双葉町
東日本大震災および
福島第一原子力発電所事故により全号機停止。
7、8号機は2011年5月に計画中止。
1〜4号機は2012年4月19日廃止。
5、6号機は2014年1月31日廃止。
福島第二原子力発電所 440万 1982年 2019年 福島県双葉郡
楢葉町
富岡町
東日本大震災により全号機停止。
運転再開はせず、全基廃炉を
2019年令和元年)7月31日決定。

電源調達入札制度について

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  • 1995年(平成7年)の電気事業制度改革において電源調達入札制度が創設され、卸供給事業者(IPP・独立系発電事業者)11社と供給契約を結んでいる[62]

12箇所、238万8600kW

卸供給事業者 契約電力(kW) 供給開始 所在地 備考
日立造船茨城発電所 10.27万
10.9万
1999年6月
2006年6月
茨城県常陸大宮市
日立製作所臨海発電所 10.28万
8.61万
2000年6月
2006年6月
茨城県日立市
住友金属工業鹿島火力発電所 47.5万 2007年6月 茨城県鹿嶋市 現:日本製鉄 2号機(64.5万kW)計画中
川崎製鉄千葉クリーンパワーステーション 38.18万 2002年6月 千葉県千葉市 現:JFEスチール
東亜石油水江発電所 23.8万 2003年6月 神奈川県川崎市川崎区
昭和電工(川崎事業所) 12.42万 1999年6月 神奈川県川崎市川崎区 現:レゾナック・ホールディングス
日石三菱石油精製横浜製造所 4.85万 2000年6月 神奈川県横浜市神奈川区 現:ENEOS
新日本石油精製(根岸製油所 34.2万 2003年6月 神奈川県横浜市磯子区 旧:日石三菱石油精製
現:ENEOS
トーメンパワー横須賀(横須賀パワーステーション 20.2万 2006年6月 神奈川県横須賀市 現:エフビット横須賀パワー。運営は東京発電に委託。
荏原製作所(藤沢工場) 6.4万 1999年6月 神奈川県藤沢市
トーメンパワー寒川(寒川パワーステーション 6.55万 1999年6月 神奈川県高座郡寒川町 運営は東京発電に委託。
ポリプラスチックス(富士工場) 4.7万 2000年6月 静岡県富士市
  • 事業者名はいずれも契約当時。

関係会社等

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東京電力ホールディングスを事業持株会社として、東京電力パワーグリッド、東京電力エナジーパートナー、東京電力リニューアブルパワー、東京電力フュエル&パワーがそれぞれの子会社・関連会社を有し、東京電力グループを構成している。

東京電力ホールディングス[63]

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  • 関連会社
    • TNクロス
    • KK6安全対策共同事業
    • 嬬恋蓄電所合同会社
    • 福島送電
    • 日立システムズパワーサービス
    • エナジー・アジア・ホールディングス社
    • 日本原燃
    • 日本原子力発電
    • 東京エネシス
    • やまなしハイドロジェンカンパニー
    • 原燃輸送
    • 日本原子力防護システム
    • 国際原子力開発
    • SAP-Japan
    • ソーラー・ルーフトップ・シーイー・ナイン社
    • ロゴス・テプコ・リニューアブルズ社
    • 原宿の杜守
    • 白山工業
    • エイドン・リニューアブルズ社
    • ロゴス・テプコ・シンガポール1・ホールド社
    • ロゴス・テプコ・シンガポール・アセット・アルファ社

東京電力パワーグリッド[63]

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  • 子会社
    • 東京電設サービス
    • 東電タウンプランニング
    • 東電用地
    • テプコ・ソリューション・アドバンス
    • テプコ・パワー・グリッド・ユーケー社
    • アジャイルエナジーX
    • 東電物流
    • エナジーゲートウェイ
    • TEPCO光ネットワークエンジニアリング
    • FI1社
  • 関連会社
    • 新日本ヘリコプター
    • ディープ・シー・グリーン・エナジー社(香港)
    • NTT TEPCOデータセンター特定目的会社
    • 楽天モバイルインフラソリューション
    • 関電工
    • グリーンウェイ・グリッド・グローバル社
    • グリッドスカイウェイ有限責任事業組合
    • 東光高岳
    • GDBL
    • アット東京
    • 日本ユーティリティサブウェイ
    • 大同工芸
    • 昭栄電気産業
    • トライトン・ノール・オフト・ビッドコ社
    • タワーライン・ソリューション
    • 東光東芝メーターシステムズ
    • トライトン・ノール・オフト社

東京電力エナジーパートナー[63]

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  • 子会社
    • テプコカスタマーサービス
    • ファミリーネット・ジャパン
    • 日本ファシリティ・ソリューション
    • 東京電力フロンティアパートナーズ合同会社
    • 森ヶ崎エナジーサービス
    • PinT
    • ハウスプラス住宅保証
    • 自然エネルギー
    • TEPCOホームテック
    • テプコ・エナジー・パートナー・インターナショナル(タイ)社
    • NFパワーサービス
    • HFP試験センター合同会社
  • 関連会社
    • 東京エナジーアライアンス
    • TEPCO i-フロンティアズ
    • T&Tエナジー
    • LIXIL TEPCO スマートパートナーズ
    • プライムソリューションズ
    • エバーグリーン・マーケティング
    • 虎ノ門エネルギーネットワーク
    • 東京都市サービス
    • HPキャピタル
    • ハウスプラス確認検査
    • 三井不動産TEPCOエナジー

東京電力リニューアブルパワー[63]

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  • 子会社
    • テプコ・リニューアブル・パワー・シンガポール社
    • フローテーション・エナジー社
    • 東京発電
    • フローテーション・エナジー・タイワン社
    • ブラックウォーター・オフショア・ウインド・ホールド社
    • ブラックウォーター・オーダブルエル・オフショア・ウインドファーム社
    • フローテーション・エナジー・ピーティーワイ社
    • フローテーション・エナジー
    • グレイストーンズ・オフショア・ウインド・ホールド社
    • グレイストーンズ・オーダブルエル・オフショア・ウインドファーム社
    • ホワイト・クロス・オフショア・ウインド・ホールド社
    • ホワイト・クロス・オフショア・ウインドファーム社
    • シードラゴン・ホールド社
    • フローテーション・エナジー・シードラゴン・ピーティーワイ社
    • シードラゴン・オフショア・ウインド・ピーティーワイ社
    • タイワン・オフショア・ウインド社
    • 都留バイオマス発電合同会社
  • 関連会社
    • みらいえのしま合同会社
    • ベト・ハイドロ社
    • クンチャナ・エナジー・レスタリ社
    • テトラ・スパー・デモンストレータ社
    • 小安地熱
    • グリーン・ボルト・ホールド社
    • セノス・ホールド社
    • アクアコネクトなみえ
    • ダリアリ・エナジー社
    • ベトナム・パワー・デベロップメント社
    • オフショア・ウインド社
    • グリーン・ボルト・オフショア・ウインドファーム社
    • セノス・オフショア・ウインドファーム社

東京電力フュエル&パワー[63]

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現在は関係会社でない企業

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かつて存在した企業

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など

関連団体・施設

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関連団体

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広報施設

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運動施設

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現存しない主な関連団体・企業

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  • 東京電力病院 - 新宿区信濃町にあった企業立病院で、一般患者の診療は行っていなかった。事業合理化のため2014年閉鎖。
東京電力病院
  • 電力館 - 渋谷区神南にあった企業博物館東電ピーアールの解散により閉館した。地下に変電所が所在する都合により土地建物の売却ができなかったため、現在も東京電力が、隣接する東京電力渋谷支社と併せて土地建物を保有している。建物にはシダックスが入居している。
電力館


売却

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福島第一原子力発電所事故賠償金を捻出するために、愛知県名古屋市中区の賃貸マンションを売却[66]KDDIリビタ関東天然瓦斯開発株式を売却した。

東電ライフサポートを大和ハウス工業に売却[67]

2012年7月27日、東京電力総合グラウンド杉並区に売却。

2013年8月28日、銀座支社本館を読売新聞グループ本社および読売新聞東京本社に売却が決定[68]。解体跡地には、読売並木通りビルが建設され、メインテナントとして無印良品銀座店が入居した。

統合

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東電工業、東電環境エンジニアリング、尾瀬林業を「東京パワーテクノロジー」に統合させる[69]

東電ホームサービスをティー・オー・エスに統合し、社名を「テプコカスタマーサービス」に変更し、東電ホームサービスと東電広告を「東電タウンプランニング」に統合する[70]

コーポレートスローガン

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  • 「明日をひらくエネルギー」(1987〜2001.10)
  • 「前へ。先へ。あなたへ。SMILE ∞ ENERGY 」(2001.10〜2010.9)[71]
  • 「いつもの電気、もっと先へ。」[72](2010.9〜2011.3.11)
  • 「挑戦するエナジー。」(2016.4〜)[73][74]

主な提供番組

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当然のことながら、いずれの番組も上記テリトリーのみでの提供であった。同一県内で複数の電力会社のエリアとなっている静岡県では、他社(中部電力)との共同提供や共同制作CMも放送された。ただしBSデジタル放送の民放各局で同社が提供していた番組は、全国での視聴が可能であった。

イメージキャラクターとして、でんこちゃんが安全・省エネを呼びかけるCMが有名であった。その他の企業CMにおいては後述の出演者による作品が放送されていた。

広報用CM(インフォマーシャル形式)としては長らく、60秒形式の「TEPCOインフォメーション」(担当:岸ユキ生田智子)が放送されていたが、2006年10月からは30秒形式の「東京電力 for you」(担当:辛島小恵)に変更された。

なお、東京電力の発電所が置かれている地域[注釈 7] では発電所の広報を目的とした独自のCMが放送されていた。特に青森・新潟・福島の3県では原子力発電への理解を求める内容で、東北電力と共同でのCMも存在し、青森県の視聴者が多い岩手めんこいテレビでも放送の実績があった。

東京電力は、年間220億円以上の広告費を使用してきたと言われる。2010年度の広告費[注釈 8]は269億円であり、関東地方でしか電気を売らないのにもかかわらず、全国の広告費上位ランキングで10位に入っていた。

2011年3月時点の提供番組

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2011年3月11日に発生した東日本大震災に伴い、2012年2月現在、以下の番組では既にスポンサーから降板した(一部に放送を休止している番組もある)。 また該当する番組では、提供クレジット表示を行わないのに加え、同社の通常のCMの放送に替えて、ACジャパン公共広告CMの放映、ならびに同社からの福島第一原子力発電所事故と、その影響による計画停電についてのお詫び、および同社から全需要家に対する節電へのお願いを伝える内容の、社告形式のCM等が放映されている。また、でんこちゃんシリーズのCMも打ち切りとなった。

過去

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問題・不祥事

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天下り問題

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福島第一原子力発電所事故以降、経済産業省と電力会社の天下り問題が、監督官庁である経済産業省傘下だった原子力安全・保安院の原子力発電所における安全基準のチェックを甘くさせる構造にしたとして批判が集まった。

逆に、官民人事交流というかたちで、監督官庁である経済産業省や環境省に当社従業員を出向(天上り)させている[75][76]。2021年10月1日現在、内閣官房内閣サイバーセキュリティセンターに1名、環境省大臣官房に1名、同省環境再生・資源循環局に1名、同省地方環境事務所に26名の当社(子会社を含む)社員が出向している[77]

大手メディアとの癒着問題

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東京電力上層部と大手マスメディア関係者の中華人民共和国への接待旅行が明らかになった。2011年3月30日の会見において、この件について問われた代表取締役の勝俣恒久は「全額東電負担ではない。詳細はよく分からないが、たぶん、多めには出していると思う」「マスコミ幹部というのとは若干違う。OBの研究会、勉強会の方々。誰といったかはプライベートの問題なので」「責任者の方によく確認して対応を考えさせていただきたい。2〜3日中にどういうことになっているか照会したい」と述べた[78]。照会結果は未だに公表されていない。

原子力損害に対する賠償・除染問題

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東京電力を相手に民事訴訟が起こされ、朝日新聞社によると「放射性物質は無主物であり東電が除染する責任はない」と答弁したとされており[79]、判決もその主張が認められて原告が敗訴した。損害賠償請求権の時効は通常3年、民事訴訟の時効は10年で、いずれにしても東京電力が優勢であるが、東京電力は損害賠償の請求権の時効について、「事故から3年たったら(賠償請求が)終わりになるということは全く考えていない」(広瀬直己社長、2013年1月10日福島県庁舎にて)[80]と、法律上の時効を過ぎても請求に応じる考えを明らかにしている[81]

しかし一方で、2013年春以降になって東電が、原発事故で避難した社員に対して、支払った賠償金を事実上返還するよう要求するケースが多発していることが、2014年に入って判明しており、中には、原子力損害賠償紛争解決センター(原発ADR)による和解案を拒否するケースも出ている。これらの返還請求が出て以降、復旧作業に関わる社員の退職が相次いでいるとされ、復旧作業への悪影響が懸念される状況となっている[82]。また、東電が、立入制限区域から転居した社員に対しては賠償を打ち切る内容の独自の基準を定めていることも判明している[83]

原子力損害賠償・廃炉等支援機構(実質的には日本国政府)から特別資金援助というかたちで10兆円超(2021年3月末現在)の損害賠償資金の交付を受けている。これは、無利子の融資であり、仮に将来的に全額が返済されたとしても、国は1千億円以上の利払いを負担することになる[84][19]

東京電力は、放射性物質で汚染された がれき撤去の際、飛散防止剤を10倍から100倍に薄め、散布回数も大幅に減らすよう指示している[85]。原子力規制庁は、このせいで飛散防止効果が落ち、2013年夏に放射性物質の飛散が起きたとし、東京電力に行政指導している[85]。また、飛散防止剤メーカーの担当者は、「これでは飛散防止効果はない、飛散は当然」という旨を述べている[85]

政治家との繋がり

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以下は、福島原発事故以前の状況である。2012年平成24年)以降は、事実上の「国有企業」であり、政治献金はできない。

自民党への献金

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東京電力の役員の大半が自民党の政治資金団体「国民政治協会」に対し、2007年から3年間で計1703万円の政治献金をしている[86]

政治家のパーティー券購入

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東京電力は2010年までの数年間の間に自民党の麻生太郎甘利明大島理森石破茂石原伸晃、元自民では与謝野馨無所属(当時))、平沼赳夫たちあがれ日本(当時))、民主党では仙谷由人枝野幸男小沢一郎(当時)の政治資金パーティー券を大量購入している[87]

東京電力株を保有する政治家

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2009、2010年資産等報告書による[88]

関連する人物

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歴代社長・会長

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歴代社長
氏名 在任期間 出身校 出身部署 備考
安蔵弥輔
1951年5月 - 1952年9月 東京帝国大学電気工学科 -
2 高井亮太郎
1952年9月 - 1958年 - 石炭納入を巡る汚職事件を受け引責辞任
3 青木均一
1958年 - 1961年 東京高等商業学校
(現在の一橋大学
-
4 木川田一隆
1961年 - 1971年 東京帝国大学経済学部 営業
5 水野久男
1971年 - 1976年 東京帝国大学法学部 総務
6 平岩外四 1976年 - 1984年
7 那須翔 1984年6月 - 1993年6月 東京大学法学部
8 荒木浩 1993年6月 - 1999年4月
9 南直哉 1999年4月 - 2002年9月 企画 原発データ改竄事件により引責辞任
10 勝俣恒久 2002年9月 - 2008年6月 東京大学経済学部 柏崎刈羽原子力発電所のトラブルによる引責辞任
11 清水正孝 2008年6月 - 2011年6月28日 慶應義塾大学経済学部 資材 東大出身者以外の社長は47年ぶり。
福島第一及び福島第二原発の事故による引責辞任
12 西澤俊夫 2011年6月 - 2012年6月 京都大学経済学部 企画 勝俣恒久の直系・懐刀と称される
13 廣瀬直己 2012年6月 - 2017年6月 一橋大学社会学部 企画・営業
14 小早川智明 2017年6月 - 現職 東京工業大学工学部 法人営業 59年ぶりの理系出身者。恩賜発明賞受賞者。
歴代会長
氏名 在任期間 出身校 出身部署 備考
新木栄吉 1951年 - 1952年 東京帝国大学法科大学 -
2 新井章治 1952年 早稲田大学大学部政治経済学科
3 安蔵弥輔
1952年 - 1954年 東京帝国大学電気工学科
4 菅礼之助
1954年 - 1961年 東京高等商業学校
(現在の一橋大学)
5 青木均一
1961年 - 1966年
6 木川田一隆
1971年 - 1976年 東京帝国大学経済学部 営業 -
7 平岩外四 1984年 - 1993年 東京帝国大学法学部 総務
8 那須翔 1993年 - 1999年 東京大学法学部
9 荒木浩 1999年 - 2002年
10 田村滋美 2002年 - 2008年 東北大学工学部
11 勝俣恒久 2008年 - 2012年 東京大学経済学部 企画
12 下河邉和彦 2012年 - 2014年 京都大学法学部 -
13 数土文夫 2014年 - 2017年 北海道大学工学部
14 川村隆 2017年 - 2020年 東京大学工学部
15 小林喜光 2021年 - 現職 東京大学大学院

経営者

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外部出身者

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官界
財界
学会

社員および関係者

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政界
国会議員
都道府県知事
その他
官界
財界
学会
スポーツ
文化
芸能
その他
  • 蓮池透(北朝鮮による拉致被害者家族連絡会副代表。元東京電力原子燃料サイクル部サイクル技術担当部長)

家族が東電関係者

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企業CM出演者

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原子力・プルサーマル発電推進広告
環境保護事業推進広告
Switch!シリーズ
TEPCOひかり
電気温水器
TEPCOインフォメーション(広報用CM、インフォマーシャル)
東京電力 for you(広報用CM、インフォマーシャル)
  • 辛島小恵
その他
  • 1990年代には人体化したアリクイのキャラクターが登場するアニメーションのCMがあり、『JNNニュースの森』(TBS)の天気コーナーのオープニングキャッチにもCMのアニメ映像が転用されていた。

テレビ番組

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脚注

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注釈

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  1. ^ 「電気事業法等の一部を改正する等の法律(平成27年法律第47号)」による。
  2. ^ 同社の原発がある福島県新潟県青森県(未稼動)は、いずれも東北電力ネットワークの送配電地域である。柏崎刈羽原子力発電所の1号機は東北電力との共同開発。
  3. ^ ただし、事業地域である茨城県には日本原子力発電(原電)が保有する東海第二発電所があり、東京電力も原電から電力を購入している。また沖縄電力は原子力発電所を保有していない。
  4. ^ シンジケートローン方式による民間借入および機構債の発行。
  5. ^ レベル7認定は同年4月12日[33]
  6. ^ 新東京火力発電所跡地には、地下式では世界初の50万ボルト変電所である新豊洲変電所が建設された。
  7. ^ 中部電力管内の長野県東北電力管内の新潟県福島県青森県
  8. ^ 普及開発関係費とよばれる宣伝広告費、各地にある電力館等のPR施設の運営費や、電力事業普及キャンペーン費用など。
  9. ^ マンスリーゲストの番組のため、震災・事故以前から2011年3月末で終了は告知されていたが、後番組「神津カンナのあんな話こんな話」ではCM枠に計画停電に関する問い合わせ先告知やACジャパンのスポットが流れているので予約されている。
  10. ^ 静岡第一テレビでの提供は1979年7月以降、平日・土曜の夕方枠のみ。
  11. ^ 「石破政調会長-マナ娘がよりによって東電に入社」(週刊文春、2011年4月28日号) 記事の中で石破自身がインタビューに答え、娘の東電入社を認めている。

出典

[編集]
  1. ^ ガバナンス体制 - 東京電力ホールディングス株式会社
  2. ^ a b 会社概要”. 東京電力ホールディングス株式会社 (2016年4月1日). 2016年7月31日閲覧。
  3. ^ 会社分割によるホールディングカンパニー制移行及び商号変更について (PDF)
  4. ^ a b c d e f g h i 東京電力ホールディングス株式会社『第100期(2023年4月1日 - 2024年3月31日)有価証券報告書』(レポート)2024年6月27日。 
  5. ^ a b 東京電力ホールディングス株式会社定款 (PDF) 第1条に規定。
  6. ^ 事業概要 会社情報 東京電力ホールディングス”. 2016年7月3日閲覧。
  7. ^ 沿革 会社情報 東京電力ホールディングス”. 2016年7月5日閲覧。
  8. ^ 構成銘柄一覧:日経平均株価 Nikkei Inc. 2021年10月8日閲覧。
  9. ^ 山梨近代人物館 第16回展示 紹介人物・根津嘉一郎: 山梨県立博物館 -Yamanashi Prefectural Museum-”. www.museum.pref.yamanashi.jp. 2024年9月7日閲覧。
  10. ^ 電気の知識 電源周波数”. 株式会社YAMABISHI. 2013年12月11日閲覧。
  11. ^ a b 資源エネルギー庁『平成23年度エネルギーに関する年次報告(エネルギー白書2012)』第3章第5節「7.賠償の実績及び業務の改善」41-42頁 (PDF)
  12. ^ a b 東京電力『有価証券報告書平成21年度(第86期)』2011年6月28日、34頁。オリジナルの2011年4月8日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20110408192007/https://www.tepco.co.jp/ir/tool/yuho/pdf/201006-j.pdf 
  13. ^ 検査の対象 会計検査院
  14. ^ エネルギー白書2022 全体版(PDF形式:19,410KB)” (PDF). 経済産業省資源エネルギー庁. p. 22 (2022年6月7日). 2023年1月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月18日閲覧。
  15. ^ 東京電力株式会社に対する「資金の交付」による支援の中止を求める意見書 日本弁護士連合会、2011年12月15日
  16. ^ 国立国会図書館調査及び立法考査局経済産業課(山口聡)「東電支援をめぐる問題」 調査と情報 No. 859、2015年3月25日
  17. ^ 特別損益の計上に関するお知らせ” (PDF). 東京電力ホールディングス (2017年4月28日). 2023年3月18日閲覧。
  18. ^ 東京電力株式会社に係る原子力損害の賠償に関する国の支援等の実施状況に関する会計検査の結果について 会計検査院、2018年3月23日
  19. ^ a b 東電支援、資金回収が長期化 国民負担も増 会計検査院が試算 日本経済新聞、2018年3月23日
  20. ^ 令和3年度決算検査報告 > 第4章 国会及び内閣に対する報告並びに国会からの検査要請事項に関する報告等 > 第3節 特定検査対象に関する検査状況 > 第2 東京電力ホールディングス株式会社が実施する原子力損害の賠償及び廃炉・汚染水・処理水対策並びにこれらに対する国の支援等の状況について”. 会計検査院 (2022年11月7日). 2024年2月13日閲覧。
  21. ^ 平成26年1月21日付毎日新聞朝刊31面
  22. ^ 東電原発不正事件と臨界事故 福島老朽原発を考える会(ふくろうの会)2021年7月13日閲覧。
  23. ^ “東電大井火力発電所 原油タンク爆発炎上 作業員3人が死亡、3人けが”. 読売新聞: p. 1. (1987年5月26日) 
  24. ^ Designer Interview 永井一正 - 日本のロゴII(成美堂出版2008年)191頁
  25. ^ 東京電力 CIデザイン NIPPON DESIGN CENTER 2021年7月13日閲覧。
  26. ^ 姉崎火力発電所6号機の営業運転再開について 1999年2月17日
  27. ^ プレスリリース 2009年 今夏の需給見通しについて 東京電力株式会社 2009年6月16日配信 2013年7月13日閲覧。
  28. ^ プレスリリース 2011年 今夏の需給見通しと対策について(第2報) 東京電力株式会社 2011年4月15日配信 2021年7月13日閲覧。
  29. ^ 常陸那珂火力発電所1号機の営業運転開始について 2003年12月12日
  30. ^ 「東西連係ガス導管」の運用開始について 2009年3月27日
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関連項目

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外部リンク

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