豊洲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
日本 > 東京都 > 江東区 > 豊洲
豊洲
晴海大橋より豊洲のビル群
晴海大橋より豊洲のビル群
豊洲の位置(東京都区部内)
豊洲
豊洲
豊洲の位置
北緯35度39分16.3秒 東経139度47分47.31秒 / 北緯35.654528度 東経139.7964750度 / 35.654528; 139.7964750
日本の旗 日本
都道府県 Flag of Tokyo Metropolis.svg 東京都
特別区 Flag of Koto, Tokyo.svg 江東区
地域 深川地域
人口
(2022年(令和4年)12月1日現在)[1]
 • 合計 40,249人
等時帯 UTC+9 (日本標準時)
郵便番号
135-0061(豊洲センタービルを除く)、
135-60XX(豊洲センタービル(XX=地階・階層不明の場合は90、1階以上は階数))[2]
市外局番 03[3]
ナンバープレート 江東
※座標は豊洲駅・豊洲駅前交差点付近
「ゆりかもめ」から見た豊洲駅周辺

豊洲(とよす)は、東京都江東区町名。現行行政地名は豊洲一丁目から豊洲六丁目。郵便番号豊洲センタービルを除いて、135-0061。豊洲センタービルの郵便番号は135-60XX(XXには地階・階層不明の場合は90、1階以上の場合は階数(例えば、9階なら09、21階なら21)が入る)[2]

概要[編集]

File:7-Eleven store Toyosu branch Tokyo Japan 20140319.jpg
セブン-イレブン1号店の豊洲店

1923年大正12年)の関東大震災の瓦礫処理で当地および東雲などが埋め立てられた[4][5]。このエリアは、長らく工業地として使われてきた。東京都港湾局専用線の路線網が整備され貨物列車が行き交う風景が豊洲の日常であった。

1980年代後半までは、IHIなどの工場、新東京火力発電所東京電力、廃止→新豊洲変電所)などのほかに、各種物流倉庫が立地し、これらの従業員向けの商店社宅等もあるという状況が続いた。この時代、日本初コンビニエンスストアともいわれるセブン-イレブン日本法人の一号店や、当時珍しかったフィットネスクラブドゥ・スポーツプラザ)が立地していた。転機としては、1988年(昭和63年)の有楽町線豊洲駅開業と産業構造の変化がある。

1992年(平成4年)の豊洲センタービルの完成を皮切りに区画整理が本格化し、住宅地商業地への移行が進んだ。さらに大規模な高層オフィスビルの建設も進み、日々街の風景が変わっていくという状況が続いた。都心に近いという立地条件の良さもあり人気の住宅地となった。人口増加に対応して小学校の新設も行われた。

東京ガス都市ガス製造工場(東京瓦斯豊洲工場)の跡地に豊洲市場が建設されることになったが、土壌には環境基準を大幅に上回るヒ素シアンベンゼンなどの汚染物質が含まれていることが明らかになった。これは2001年(平成13年)に東京ガスが公表している。

2007年(平成19年)10月6日の専門家会議ではさらに、環境基準の1,000倍に当たる高濃度の有害物質ベンゼンが検出されたと報告された。1,000倍の数値を計測した地点は、これまでの調査から、高い濃度は予想されていなかった[6][7][8]

2018年10月に卸売市場の一つである築地市場が閉鎖され豊洲市場が開場した。

市場に関するニュースが増えて以降、「とよす」を平板で読むメディアが多いが、本来の読みは「よす」と「と」にアクセントを置く。ただし、「豊洲『駅』」や「豊洲『市場』」のように「豊洲」以降の言葉がつく場合は平板。

地理[編集]

江東区深川地域(詳細な区分では豊洲地区)内に当たる。東京都中央区月島晴海の南方、江東区東雲有明の北方、江東区枝川の西方に位置する。全域が埋立地である。 東京湾埋立5・6・7号地。

地名の由来[編集]

1937年昭和12年)7月、この埋立地に町名がつけられる際、将来の発展を願い、豊かな土地になるように「豊洲」とした。「洲」は「州(サンズイなし)」ではない。

  • 豊洲一丁目 - 第3期隅田川改良工事の5号埋立地に成立。
  • 豊洲二丁目 - 第3期隅田川改良工事の5号埋立地および豊洲突堤埋立工事、豊洲拡張埋立工事で成立。
  • 豊洲三丁目 - 枝川改修工事の7号埋立地に成立。
  • 豊洲四丁目 - 枝川改修工事の6号埋立地に成立。
  • 豊洲五丁目 - 第3期隅田川改良工事の5号埋立地および豊洲物揚場背面埋立工事で成立。
  • 豊洲六丁目 - 豊洲突提先埋立工事で成立。

アーバンドック[編集]

アーバンドックの跳ね橋と水上バスのりば

三井不動産によって開発が行われた街区の商業施設や高層住宅の名前に付けられた愛称である。造船所の遺構が残されており、水上バス乗り場として再利用されている。「アーバンドック ららぽーと豊洲」・「アーバンドックパークシティ豊洲」など。

地価[編集]

1990年代都心に近い一方で他地域の同水準の物件に比べて坪単価が2-3割安かった豊洲では埋立地の開発が進んだ[9]

豊洲では2011年平成23年)までの10年間に7,620戸もの新築マンションが供給され、駅別に見たランキングでは川崎(7,803戸)に次ぐ第2位であった[9]

現在では高級指向を持つファミリー層などが住むタワーマンション街となっている[10]

住宅地の地価は2017年(平成29年)の公示地価によれば、豊洲4-11-30の地点で60万円/m2となっており、江東区内で最も地価が高い[11]

河川[編集]

世帯数と人口[編集]

2022年(令和4年)12月1日現在の世帯数と人口は以下の通りである[1]

丁目 世帯数 人口
豊洲一丁目 2,143世帯 4,158人
豊洲二丁目 1,512世帯 3,682人
豊洲三丁目 3,276世帯 7,787人
豊洲四丁目 4,570世帯 10,986人
豊洲五丁目 3,694世帯 8,521人
豊洲六丁目 2,123世帯 5,115人
17,318世帯 40,249人

小・中学校の学区[編集]

区立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる[12][13]

丁目 番地 小学校 中学校
豊洲一丁目 全域 江東区立豊洲北小学校 江東区立深川第五中学校
豊洲二丁目 全域
豊洲三丁目 全域
豊洲四丁目 全域 江東区立豊洲小学校
豊洲五丁目 全域 江東区立豊洲西小学校
豊洲六丁目 全域 江東区立有明西学園

交通[編集]

鉄道[編集]

道路[編集]

首都高速道路[編集]

主な施設[編集]

公共機関[編集]

教育機関[編集]

企業・オフィスビル[編集]

大規模集合住宅[編集]

商業施設[編集]

ホテル[編集]

  • 三井ガーデンホテル豊洲プレミア(豊洲ベイサイドクロスタワー内)
  • ホテルJALシティ東京 豊洲
  • ラビスタ東京ベイ(ミチノテラス豊洲内)

その他[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b 世帯と人口(毎月1日)”. 江東区 (2022年12月1日). 2022年12月1日閲覧。
  2. ^ a b 郵便番号”. 日本郵便. 2019年8月30日閲覧。
  3. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2017年12月20日閲覧。
  4. ^ 6:豊洲の歴史 ~ 東京湾岸 | このまちアーカイブス | 不動産購入・不動産売却なら三井住友トラスト不動産”. smtrc.jp. 2022年5月28日閲覧。
  5. ^ 災害ガレキと神戸港”. 防災リテラシー研究所 (2018年12月26日). 2022年5月28日閲覧。
  6. ^ 江戸湊と東京湾 (PDF) 、国土交通省・関東地方整備局。
  7. ^ 東京都臨海域における埋立地造成の歴史 at the Wayback Machine (archived 2005年12月22日) 遠藤毅、東京地学協会
  8. ^ 豊洲新市場予定地における土壌汚染対策等に関する専門家会議 at the Wayback Machine (archived 2010年9月23日) 東京都中央卸売市場
  9. ^ a b 「首都圏の駅別マンション供給、川崎が首位、2位は豊洲――工場跡・湾岸の再開発映す。」『日本経済新聞』、2012年2月8日朝刊、15面。
  10. ^ 三木理恵子 (2014年6月9日). “子ども急増 豊洲「キャナリーゼ」、ご存じですか?”. 日経BP. 2019年9月9日閲覧。
  11. ^ 国土交通省地価公示・都道府県地価調査
  12. ^ 区立小学校の通学区域”. 江東区 (2019年4月4日). 2019年8月30日閲覧。
  13. ^ 区立中学校の通学区域”. 江東区 (2019年4月4日). 2019年8月30日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]