三菱東京UFJ銀行

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株式会社三菱東京UFJ銀行
The Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ, Ltd.
Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ logo.svg
Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ 2012.JPG
種類 株式会社
市場情報 非上場
略称 BTMU
本社所在地 日本の旗 日本
100-8388
東京都千代田区丸の内二丁目7番1号
設立 1919年(大正8年)8月25日
(株式会社三菱銀行
業種 銀行業
代表者 代表取締役会長永易克典(ながやす かつのり)
代表取締役頭取平野信行(ひらの のぶゆき)
代表取締役副頭取:小山田隆(おやまだ たかし)
資本金 1兆7119億5810万3845円
2011年3月31日現在)
発行済株式総数 127億773万8122株
純利益 連結7197億9500万円
単体6392億6300万円
当期純利益、同)
純資産 連結8兆9074億4500万円
単体7兆3937億9600万円
総資産 連結163兆1231億8300万円
単体153兆4534億1100万円
決算期 3月31日
主要株主 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 100% 
関係する人物 永易克典(取締役会長)
外部リンク http://www.bk.mufg.jp
特記事項:数値は同行の「第6期決算公告 (PDF) 」による。2010年3月31日現在。
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三菱東京UFJ銀行のデータ
統一金融機関コード 0005
SWIFTコード BOTKJPJT
店舗数 国内773
海外73
貸出金残高 649,8171,500万円
預金残高 1144,6372,100万円
譲渡性預金を含む)
特記事項:
店舗数は同行ウェブザイトの記述[1]、預金残高については同行の「第6期貸借対照表 (PDF) 」(34頁目)の数値による。いずれも2010年3月31日現在。
テンプレートを表示
東京営業部・新丸の内支店および事務拠点が入居していた大手町ビル(2012年解体)
多摩ビジネスセンター(東京都多摩市

株式会社三菱東京UFJ銀行(みつびしとうきょうユーエフジェイぎんこう、英語: The Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ, Ltd.; BTMU)は、三菱UFJフィナンシャル・グループ傘下の子会社都市銀行である。為替略称は「ミツビシトウキヨウUFJ」。

概要[編集]

2006年1月1日東京三菱銀行 (BTM) とUFJ銀行 (UFJ) が合併して誕生した。当初は2005年10月1日を合併日と発表していたが、みずほ銀行における失敗事例を教訓に、合併時のコンピューター・システムの接続作業に万全を期するため、合併が3ヶ月延期されている。存続会社は東京三菱銀行であり、金融機関番号(0005)や本店所在地も旧東京三菱(遡れば三菱銀行)と同じである。なお、SWIFTコードについては東京銀行をそのまま引き継いでいる[注 1]。登記上は1月1日に商号変更、1月4日に合併となっている[注 2]

旧UFJの前身である三和銀行の流れを引き継ぎ、大阪市京都市堺市指定金融機関を受託している[注 3]。また、同じく旧UFJの前身である東海銀行の流れを引き継ぎ、愛知県および名古屋市豊橋市の指定金融機関も受託している。一方、旧BTMはいずれの都道府県・政令指定都市の指定金融機関にされていなかったが、東京都公営企業出納取扱金融機関東京都交通局等)を旧第一勧業銀行・旧富士銀行とともに引き受けていたことから、現在はみずほ銀行と共に受託している。

外国為替専門銀行であった東京銀行時代の流れで、東京・大阪の各国際線主体の空港ターミナルビル内には成田空港支店、成田空港支店成田空港第2ビル出張所[注 4]、大阪中央支店関西空港出張所[注 5]がそれぞれ設置されている[注 6]。また名古屋営業部中部国際空港出張所は、地元愛知県でも店舗網が強かった、旧UFJの流れで設置された出張所である[注 7]

また東京銀行時代より発行されてきた割引金融債(「ワリトー」等)については、1996年の東京三菱銀行発足以降も6年間は特例として発行を認められたため、当行発足後も旧東京銀行店舗およびその承継店舗で債券償還(払い出し)の取り扱いを継続している。

なお、東京三菱銀行は公的資金の返還を早期に完了させるなど、旧4大メガバンクの中では財務の健全性が強い銀行であった。不良債権処理の遅れたUFJ銀行を統合した事により、公的資金注入行に再転落したが、2006年6月9日にはその返済も完了させている。これを受け、1998年から自粛していた政治献金も、銀行業界の先陣を切って再開する方向で調整に入っていたが、不良債権処理を完了させてその間法人税を免除されたのに[2]政治献金の再開は国民感情を逆撫でするという批判を受けて見送りとなる。

2007年1月、カブドットコム証券が当行を所属業者とする銀行代理店業務を行うこととなり、「三菱東京UFJ銀行カブドットコム支店」(旧東京三菱店扱い)が開設された[3]

2008年には同行が設立関与したインターネット専業銀行であるじぶん銀行を所属業者とする銀行代理店業務を締結し、当行窓口や店舗設置のメールオーダーで同行の普通預金新規口座開設の媒介を行っている。

2009年1月を以て新システム移行が完了して、旧東京三菱店と旧UFJ店の共同店舗化も活発に行われているが、2013年6月現在も旧東京三菱店と旧UFJ店の間の(システム上での)店舗統合は一切行われておらず、発表もされていない[注 8]。ただし、各種振込手数料について共同店舗間の振込は「同一店宛」の手数料が適用される[注 9]

2015年2月には、関西文化学術研究都市内の大阪ガス所有地5ヘクタールを取得していたことが明らかとなった。取得は事務センターを新設することを目的としたもので、同年度中の着工を予定していると報じられている[4]

駅の案内表示や道案内などで「東京三菱UFJ銀行」「三菱UFJ銀行」などと表記されているケースが多くあるが、これらは誤表記である。

旧三菱銀行の流れから三菱グループの企業で構成される三菱金曜会や三菱広報委員会に加盟する一方[5][6]、旧三和銀行の流れから三和グループの企業で構成される三水会みどり会にも加盟している[7]

沿革[編集]

凡例

無印:三菱東京UFJ銀行
〈菱〉:(旧)三菱銀行
〈和〉:(旧)三和銀行
〈海〉:(旧)東海銀行
〈京〉:(旧)東京銀行
〈btm〉:(旧)東京三菱銀行
〈ufj〉:(旧)UFJ銀行
※ 何れも現在の同名銀行とは別会社である。

  • 1880年(明治13年) - 〈菱〉郵便汽船三菱会社(現在の日本郵船)から三菱為換店が分離独立。
  • 1885年(明治18年) - 〈菱〉三菱為換店閉鎖。従業員は第百十九国立銀行に移籍。
  • 1895年(明治28年) - 〈菱〉三菱合資会社銀行部、第百十九国立銀行の業務を継承して設立。
  • 1919年(大正8年)8月 - 〈菱〉株式会社三菱銀行、三菱合資会社銀行部の業務を継承して設立。
  • 1929年(昭和4年)5月 - 〈菱〉三菱銀行、株式会社森村銀行を合併。
  • 1933年(昭和8年)12月 - 〈和〉株式会社三十四銀行株式会社山口銀行(※)及び株式会社鴻池銀行が合併し、株式会社三和銀行となる。
  • 1940年(昭和15年)10月 - 〈菱〉三菱銀行、株式会社金原銀行を合併。
  • 1941年(昭和16年)6月 - 〈海〉株式会社愛知銀行(※)、株式会社名古屋銀行(※)及び株式会社伊藤銀行が合併し、株式会社東海銀行となる。
  • 1942年(昭和17年)
    • 4月 - 〈菱〉三菱銀行、株式会社東京中野銀行を合併。
    • - 〈和〉三和銀行、辻林銀行を阪南銀行と分割合併。
    • - 〈和〉三和銀行、京都の乙訓銀行より営業譲受。
  • 1943年(昭和18年)4月 - 〈菱〉三菱銀行、株式会社第百銀行を合併。
  • 1945年(昭和20年)
    • 5月 - 〈和〉三和銀行が三和信託株式会社及び株式会社大同銀行(※)を合併。
    • 9月 - 〈海〉東海銀行が株式会社岡崎銀行、株式会社稲沢銀行及び株式会社大野銀行を合併。
    • 10月 - 〈和〉三和銀行が株式会社大和田銀行[注 10]を合併。
  • 1946年(昭和21年)12月 - 〈京〉株式会社横浜正金銀行の第二会社として株式会社東京銀行が設立され、同行の業務を引き継ぎ普通銀行として開業。
  • 1948年(昭和23年)10月 - 〈菱〉三菱銀行、持株会社整理委員会より「三菱」商号使用禁止を命じられ、商号を千代田銀行に改称。
  • 1951年(昭和26年)〜1952年(昭和27年) - 〈和〉三和銀行、大阪府南部の一部店舗を泉州銀行に譲渡。
  • 1953年(昭和28年)7月 - 〈菱〉千代田銀行、商号を三菱銀行に復帰。
  • 1954年(昭和29年)8月 - 〈京〉東京銀行、外国為替銀行法に基づく外国為替専門銀行に転換。国内店舗の大部分を第一銀行三井銀行大和銀行他数行に譲渡。
  • 1960年(昭和35年)4月 - 〈和〉三和銀行は信託部門を東洋信託銀行株式会社(現・三菱UFJ信託銀行株式会社)に譲渡。
  • 1962年(昭和37年)12月 - 〈海〉東海銀行は信託部門を中央信託銀行株式会社(現・三井住友信託銀行株式会社)に譲渡。
  • 1967年(昭和42年) - 〈菱〉三菱銀行、カード会社「ダイヤモンドクレジット株式会社」(後のディーシーカード、現・三菱UFJニコス)を設立。
  • 1968年(昭和43年) - 〈海〉東海銀行、カード会社「株式会社ミリオンカード・サービス」(現・三菱UFJニコス)設立。
  • 1991年(平成3年)10月 - 〈海〉東海銀行が三和信用金庫(東京都中野区)を合併。
  • 1992年(平成4年)10月 - 〈和〉三和銀行が東洋信用金庫を合併。(但し、各店舗は大阪府内の信金が譲受)
  • 1993年(平成5年)4月 - 〈菱〉三菱銀行が霞ヶ関信用組合を合併。
  • 1995年(平成7年)
    • 8月 - 〈海〉東海銀行が東海信託銀行を設立。
    • 11月 - 〈和〉三和銀行が三和信託銀行を設立。
    • 12月 - 〈海〉大阪信用組合が経営破綻。東海銀行がその営業のうち不良債権を除く部分を譲り受けることが決まり、1997年(平成9年)に営業譲渡を受ける
  • 1996年(平成8年)4月 - 〈菱・京〉三菱銀行と東京銀行が合併し、株式会社東京三菱銀行となる。
  • 1999年(平成11年) - 〈和〉東洋信託銀行が三和信託銀行を合併。
  • 2001年(平成13年)
  • 2002年(平成14年)1月 - 〈和・海〉三和銀行と東海銀行が合併し、株式会社ユーエフジェイ銀行となる。
  • 2004年(平成16年)10月 - 〈btm〉東京三菱銀行がディーシーカードのフランチャイジーとなり、銀行本体によるICキャッシュカード一体型クレジットカード(スーパーICカード)発行業務を開始。同カードのICキャッシュカード機能において掌静脈認証による生体認証を導入(クレジットカードの銀行本体発行および生体認証装置の一斉導入は都銀初)。
  • 2005年(平成17年)10月 - 〈btm・ufj〉三菱東京フィナンシャル・グループがUFJホールディングスを事実上の救済合併。株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループが誕生。東京三菱銀行とUFJ銀行はその傘下会社となる。
  • 2006年(平成18年)1月 - 〈btm・ufj〉東京三菱銀行とUFJ銀行が合併し、株式会社三菱東京UFJ銀行となる。
  • 2006年(平成18年)
  • 2007年(平成19年)
  • 2008年(平成20年)
    • 5月 - 東京三菱店(旧:東京三菱銀行)およびUFJ店(旧:UFJ銀行)の国内預金勘定系システムを新システムへ統合するシステム統合作業を店舗毎に段階的に開始。このシステム統合で旧東海銀行の通帳は使用不可となった。
    • 5月12日 - セブン銀行ATMにおいて、新システムへの統合が完了した旧:東京三菱店口座(全店が対象)のキャッシュカード出金が不能となるシステムトラブルが約2万件発生。
    • 6月26日- じぶん銀行が開業。同行を所属業者とする銀行代理業務(口座開設申込取次)を開始。
    • 8月1日 - 三菱UFJニコスを完全子会社化(同年8月8日に持株の一部を農林中央金庫へ譲渡)。
    • 10月20日 - 全国のJAバンク農協・都道府県信連)とのATM・CD相互出金無料提携を開始。
    • 12月 - UFJ店の勘定口座を新システムへ統合する作業が全て完了し、UFJ店のATM以外のシステム統合作業が完了。
  • 2009年(平成21年)1月 - UFJ店のATM端末を新システムへ統合する作業が全て完了。全店のATMの画面・メニューが新システム仕様に更新され、これを以て全てのシステム統合作業が完了。
  • 2010年(平成22年)
  • 2011年(平成23年)12月 - 信用保証委託先をそれまでの三菱UFJニコスからジャックスとする個人向け無担保証書貸付ローン(マイカー教育ローン等)の取扱開始(リフォームローンについては2006年に開始済)。
  • 2015年(平成27年)1月5日 - 三菱東京UFJ銀がTOBを実施し7割超の株式を取得したアユタヤ銀行とBTMUバンコク支店の業務を統合[8][9]

振込サービスの独自化[編集]

グループ本支店への振込手数料[編集]

三菱UFJフィナンシャル・グループ2006年5月22日から、同行および同グループの三菱UFJ信託銀行両社の個人預金者を対象に、自動化手段を利用して行う両社及びじぶん銀行の本支店宛振込の手数料を一律無料化した。(ただし、じぶん銀行宛については同行営業開始時から)。

この内三菱東京UFJの預金者について振込手数料無料の対象となるのは、

である。

しかし、2013年12月20日から実施されたATMサービス内容の改定に伴い、ATM利用時の振込手数料の無料化は廃止となった[10][注 11]

ATM本支店振込の当日付取扱時間帯拡大[編集]

同行は2008年5月12日の新システム稼動開始から、同行ATM(システム移行前のATMを含む)による本支店(一部の振込専用支店を除く)の普通預金・貯蓄預金宛振込の当日附(月曜~金曜の平日に限る)扱い時限を、従来の15時から18時に繰り下げた(2007年11月26日発表)。なお、同行の当座預金(一部カードローン口座を除く)・一部の振込専用支店宛は15時までで変わらない。

キャッシュカード利用提携[編集]

府中支店(東京都)

BTMUでは自行ATMのみならずコンビニATMや一部の提携行との間での他行ATM手数料無料化を行うなどの利便性向上策を行っている(コンビニATMについては、現在は施策変更によって有償化され、メインバンクプラスでの優遇によって無料回数が決まる形にされた。イオン銀行については、時間内無料を継続)。その一方で、東京スター銀行との間では、同行の一方的な手数料無料化施策に反発し、2008年11月4日をもってBTMUのキャッシュカードを東京スターのATMで利用不可とするなどの軋轢を生んでいる。

三菱東京UFJとディズニーキャラクター[編集]

三菱東京UFJ銀行は、日本の銀行で唯一「ディズニーキャラクター」をイメージキャラクターとして採用している。

これは、前身である三菱銀行が、三菱地所東映が協力して行っていた、日本へのディズニーランド誘致に呼応し、1962年12月1日にディズニー・プロダクションズ(当時)と版権契約を結び、ディズニーキャラクターを使用した「絵入り通帳」の取り扱いを開始して以来続いているものである。日本へのディズニーランド誘致は、結局三菱地所と競合していた三井不動産京成電鉄企業連合が権益を獲得した(このためTDR内には三井住友銀行が出店している)ものの、以後現在に至るまでディズニーキャラクターが採用され、現在は通帳、カード類、キャンペーンの景品などに使用されている。

ちなみに、旧富士銀行も同時期に採用を図ろうとしたが、ディズニー社側の承諾を得られず断念している。

なお、「絵入り通帳」の取り扱い開始当初は、「普通預金」と「積立預金」の2種類の通帳が用意され、普通預金には「ディズニー預金」という名前が付けられた。また、キャラクターは、ドナルドダックバンビシンデレラピノキオなどが採用された。さらに、1963年1月からは、「ディズニー貯金箱シリーズ」が始まり、第1号である「ドナルドダック」の貯金箱が配布された。

携帯電話専業銀行「じぶん銀行」の設立[編集]

2006年4月、同行とKDDIの共同で、auをはじめとする携帯電話の利用者向けに、預金口座・決済・消費者金融等の取引を提供するための専業銀行を合弁会社として設立することに合意し、当初2007年度上半期までの開業を目指していたが[11]、このたび準備会社として、2006年5月25日に設立されたモバイルネットバンク設立調査株式会社が、2008年6月17日に銀行業免許を取得し、じぶん銀行に社名を変更した。出資比率はKDDIと三菱東京UFJの折半出資となり、同年7月17日に営業開始した[12]

関係が親密な地方銀行[編集]

旧三菱銀行系
旧三和銀行系
旧東海銀行系
  • 中京銀行(三菱東京UFJ銀行持分法適用会社)

関係が親密な大口融資先[編集]

旧三菱銀行


旧三和銀行


旧東海銀行


不祥事[編集]

以下はすべて、2006年の三菱東京UFJ銀行発足後の1年半ほどの間に明らかになった事案である。金融庁は、2007年6月11日の同行への処分に際し、「(三菱東京UFJ銀行は)他のメガバンクに比べ問題が突出して多い」と指摘している。

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中国・深圳支店による過大融資

三菱東京UFJ銀行深圳支店は、2003年(当時はUFJ銀行深圳支店)、現地の大手医薬品メーカー三九集団が株式を上場する際、必要とする資金10億人民元(約140億円)を融資した。だが、当時の三九集団の業績や事業規模を踏まえると、あまりに多額の融資であった。これは実態を伴わない「不実融資」と認定され、中華人民共和国の金融当局は三菱東京UFJ銀行に対し28億円の罰金を支払うよう2006年2月に命じた[16]。また、当時の同支店の資金量は4億元超で、同行に許可されていた業務範囲を逸脱した取引ともみなされた。
三菱UFJの中国内業務に関しては、2006年にも中国銀行業監督管理委員会による摘発を受けている。システム開発を担当していた上海支店の中国人行員は、プロジェクト受注に際して業者から5万9,000元の賄賂を受け取り、懲役1年を言い渡された[17]

96万人分の個人情報紛失

三菱東京UFJ銀行新宿中央支店、上野中央支店など85ヶ店において、個人情報合計96万人分を紛失したと2006年10月5日に発表した[18]。内訳は、ATMが出力する明細表86万人分、伝票3万5,000人分、マイクロフィルムの内部資料3万8,000人分、紙の内部資料1万8,000人分である。
資料には顧客の氏名・口座番号・取引金額が記載され、一部には電話番号・住所・生年月日・届出印・振込み明細などまで含まれているものもあった。同行では、個人情報を営業店から管理センターへ集約する作業を実施中だったが、その過程で資料の一部を紛失した。誤って廃棄した可能性が高く、外部へ流失した恐れは少ないとしており、発表時点で悪用は確認されていない。
日本の金融機関による個人情報紛失としては、個人情報保護法の改善勧告第1号となったみちのく銀行の131万人に次ぐ規模である。

米国法人のマネーロンダリング対策過怠

金融機関に求められるマネーロンダリング(資金洗浄)監視体制が十分に整備されていないとして、2006年12月19日、米国の金融当局は業務改善命令の行政処分を三菱UFJフィナンシャル・グループに下した[19]。2004年にも決済専門のカリフォルニア州子会社が資金洗浄対策を怠って行政処分を受けており、2度目の処分となるため、当局は事態を重く見て、異例ながら個別案件に対する処分内容を公表した。過去の教訓が生かされなかった結果、全グループを対象とする厳しい処分に拡大した。
2007年1月には、子会社のユニオン・バンク・オブ・カリフォルニアも、米通貨監督庁により検査を受けている[20]。これらの処分に伴い、三菱UFJは米国での金融持株会社(Financial Holding Company)資格の取得を見送り、銀行証券の一体経営による投資銀行業務で遅れをとることになった。

同和利権団体への不正融資

部落問題の解決を目的として設立された大阪市の外郭団体である飛鳥会は、元理事長により私物化され同和利権と化していた[21]。旧三和銀行時代には元理事長に対し数十億円規模の融資を続けており、役員もこの事実を把握しながら、問題の解決を先送りし、融資はほとんど回収不能となった。2006年にこの元理事長が逮捕されて問題が表面化した後も、旧UFJ・旧東京三菱の経営陣間で情報が共有されず、また旧東京三菱出身の役員の一部には「我々の案件ではない」として処分を免れようとする動きもあった。
2007年2月15日、金融庁は、三菱東京UFJ銀行の内部管理体制に重大な問題があるとして、一部業務停止命令を下した。同行の全法人向け営業拠点で新規融資を3ヶ月停止し、法人向け営業拠点の新設を停止、経営責任を明確化し業務改善計画を提出することを求めた。
この事件では、一連の問題に直接的に関与した三菱東京UFJ銀行淡路支社次長も、業務上横領幇助で逮捕されている。

学生採用担当者によるわいせつ事件

採用活動中、同行に応募してきた女子大学生に「あなたの評価は高い」「応援したい」などと内定をちらつかせ、わいせつ行為に及んだ三菱東京UFJ銀行員が、2007年5月19日、強制わいせつ容疑で逮捕された[22]。この行員は2007年4月8日午後に、国立大学4年の女子大生(21歳)を大阪市北区のカラオケ店内に呼び出し、抱きついたり、キスした疑いがかけられている。女子大生は抵抗し現場から逃れ、被害届を出した。
行員は女子大生の同窓生を名乗り、大学枠別の採用担当者を装っていたが、実際に採用の補助業務も担っていた。この補助業務中に、学生のエントリーシートなどから連絡先を知った可能性があるとみて、大阪府警は行員の勤務先である三菱東京UFJ銀行難波支社など3つの関連箇所を、家宅捜索した[23]
同容疑者は別の学生にも同様のわいせつ行為を行ったとして、6月11日に再逮捕された。尚、同容疑者は後日懲戒解雇処分となった[24]

投資信託販売での不適切処理

2007年6月11日、金融庁は三菱東京UFJ銀行に対し、複数業務に跨がる行政処分を出した[25]。銀行窓口での投資信託の販売で多数の不適切な処理が見つかったため。合わせて、不祥事が相次ぐ海外業務についても改善命令が下された。
投信の販売では、銀行利用者が購入を注文した商品とは別のものを誤って取り次いだにもかかわらず、財務局への過誤報告や顧客に対する損失補填などの定められた対応をしないケースが多数発覚した。複数の同行支店で、3年程度の間に約100件のこうした不適切処理が発生していた。日本銀行によるゼロ金利政策の長期化を背景に、投資信託による資産運用を求める利用者が増加しており、金融庁は消費者保護の観点から金融機関への監視を強めていた[26]。金融庁が投信の窓販に拘る処分を発動するのは初めて。
旧UFJでは過去に同様の問題が発覚したため、厳しい社内規定に改めていたが、三菱UFJへの経営統合後に旧東京三菱の緩い規定に合わせられていた。内部管理体制の甘さと経営陣の意識の低さに加え、「顧客軽視も甚だしい」「他のメガバンクに比べ問題が突出して多い」と金融庁に指摘されている[27]。旧三菱銀行はバブル景気期にも、生命保険会社と組んで高齢者顧客に融資とセットで変動性商品の変額保険を売り込み、 その後多くの訴訟案件を抱えた経緯がある[28]

海外支店での横領

海外業務では、資金洗浄対策過怠に加え、現地職員による横領・不正引き出しが数十件発生していたことを公表した。この処分により、発足後の1年半あまりで国内外から受けた処分は7分野に及ぶこととなる[29]

信用情報12万件の誤登録

三菱東京UFJ銀行において、1994年 - 2007年の間、住宅ローンなどの融資を受けた顧客情報のうち7490件について、誤った信用情報が全国銀行個人信用情報センターに登録されていた[30]。うち2747件では、顧客が損害を被った恐れがある。大半は旧東京三菱の案件である。
子会社の三菱UFJニコスでの誤登録も合わせて公表された。同社のDCカード利用者関係で11万件超に情報登録ミスを生じ、うち2324件についてはキャッシングが利用できない不利益が生じた恐れがある。
両社とも2007年6月までに情報修正を終えたとしている。

中国・深圳支店での暴行・ストライキ事件

三菱東京UFJ銀行深圳支店にて2007年7月27日、「態度が不愉快だ」として、ある日本人課長が部下の中国人行員を平手打ちし、これを受けて同支店の中国人行員50人がストライキに突入した[31]。課長は同行員に謝罪したが、受け入れられず、行員らは三菱UFJ側に「中国担当幹部の公開謝罪」、「当事者の中国からの転勤」などを連名で要求した。
こうした現地紙の報道を受けて、インターネット上の掲示板には数千件に及ぶ「日本非難」の書き込みが殺到した。「日系企業を中国から追い出せ」「日系銀行を利用しない運動」など行員らのストを支持する主張が多い。こうした日系企業の日本人上司が引き起こす暴力沙汰は度々「辱華事件」として報じられ、中国国民の反日感情の高める原因となっている。

脚注[編集]

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[編集]

  1. ^ 三菱UFJフィナンシャル・グループの英略号でもある“MU”が含まれるコードとしては、武蔵野銀行がMUBKJPJTを使用している。
  2. ^ これは合併の効力が法務局に登記申請する日になるためである。
  3. ^ 大阪市はみずほ銀行三井住友銀行りそな銀行との4行による輪番制。
  4. ^ 2014年9月8日より、第1ターミナル内に所在する母店である成田空港支店に取り込まれた。このため第2ターミナルには、店舗外ATMコーナーと外貨両替拠点である成田国際空港第二出張所・同第三出張所が残されている(同じく、外貨両替拠点の成田国際空港出張所・同第四出張所は、第1ターミナル側に所在)。
  5. ^ 母店名は旧東京銀行大阪支店→旧東京三菱銀行大阪淀屋橋営業部→旧三菱銀行側の大阪支店へ統合(但し店舗所在地は旧大阪淀屋橋営業部)→合併後に大阪中央支店となる。
  6. ^ かつて旧東京銀行時代後期まで、東京国際空港(羽田空港)の旧ターミナルビル内に羽田支店(旧三菱銀行から続く現在の羽田支店とは無関係)を、大阪国際空港ターミナルビル内には大阪空港支店がそれぞれ設置されていたこともあった。
  7. ^ 名古屋営業部中部国際空港出張所は旧東海銀行及び旧UFJ銀行から続く、東海銀行本店(→UFJ銀行名古屋営業部)名古屋空港出張所(国際線ターミナルビル内にあった)が旧UFJ銀行時代に中部国際空港へ移転した出張所である。
  8. ^ 旧同一行同士でもシステム上の店舗番号が同じ場合に限られる。また、2014年に実施した岡本出張所が岡本駅前支店への事実上の昇格のケースは、システム上では岡本出張所(492)を親店舗の東神戸支店(492)へ統合廃止したうえで、同地に岡本駅前支店(489)を新設した扱いである。
  9. ^ 一例を挙げると、新橋駅前出張所(旧東京三菱店)は新橋支店(旧東京三菱店)単独の管轄だが、ここのATMから振込を行う場合、新橋支店と同居している新橋駅前支店・浜松町支店(いずれも旧UFJ店)宛の振込も同一店宛扱いとなる。また、自動定額送金や給与・賞与振込なども同様に、3支店間での振込は同一店宛扱いとなる。
  10. ^ 旧同行店舗のほとんどは合併直後に福井銀行に譲渡された。
  11. ^ 利用するATMの管理店と同一店(同居店含む)宛の振込及び三菱東京UFJダイレクトによるインターネットバンキング振込(パソコン・携帯端末)、テレフォンバンキングのIVR操作による振込は引き続き無料となる。
  12. ^ 岩崎弥太郎の次男・秀弥が富士紡ホールディングスの前身・富士瓦斯紡績の取締役を務めていた。
  13. ^ 三菱金曜会及び三菱広報委員会のメンバーであるキリンホールディングスの傘下。
  14. ^ 三菱銀行が森村財閥の金融部門であった森村銀行を吸収した関係から親密である。
  15. ^ 日興證券はかつて三菱銀行と親密だった。現在は三井住友フィナンシャルグループの傘下である。
  16. ^ 三菱商事の関連会社となっている。
  17. ^ 2014年9月1日に、日本興亜損害保険安田系日産・日立系古河系損害保険ジャパンと合併した。損保ジャパン日本興亜ホールディングス傘下。
  18. ^ 同行が第3位の大株主となっている。
  19. ^ かつては京セラの、現在はスクウェア・エニックスの傘下。
  20. ^ 当時の日綿実業三和銀行を主体に設立された。
  21. ^ 三和銀行と日本信販によって設立された。
  22. ^ 同行が第7位の大株主となっている。
  23. ^ 2006年3月31日現在、有価証券報告書によると、同行が第4位の大株主となっている。また、同行の親会社である三菱UFJフィナンシャル・グループから大量保有報告書が提出されている。
  24. ^ 同行が第9位の大株主となっているほか、旧東海銀行系のシステムインテグレーターであるユーフィットが第2位の大株主となっている。

出典[編集]

  1. ^ 会社概要|三菱東京UFJ銀行 - 三菱東京UFJ銀行ウェブサイト(2011年9月確認)
  2. ^ 3メガ6銀行 優遇政策で/法人税10年納めず/公的資金受け大もうけなのに/国民犠牲の政治改めよ/衆院委で佐々木議員しんぶん赤旗、2008年10月30日
  3. ^ カブドットコム証券-三菱東京UFJ銀行を所属銀行とした銀行代理業の許可取得について 2006年12月28日
  4. ^ “三菱UFJ銀、関西学研都市に事務センター開設”. 京都新聞. (2015年2月27日). http://kyoto-np.jp/economy/article/20150227000133 2015年3月31日閲覧。 
  5. ^ 三菱金曜会会員29社紹介
  6. ^ 三菱広報委員会 - 会員会社39社の紹介
  7. ^ メンバー会社一覧 - みどり会
  8. ^ “アユタヤ銀、三菱UFJ銀支店と統合”. 日本経済新聞. (2015年1月6日). http://www.nikkei.com/article/DGXLZO81590850V00C15A1FFE000/ 2015年3月31日閲覧。 
  9. ^ “三菱UFJ、支店とタイ銀を統合 融資残高はタイ5位の規模に”. 共同通信. (2015年1月5日). http://www.47news.jp/CN/201501/CN2015010501000468.html 2015年3月31日閲覧。 
  10. ^ “土日祝含めATMの利用無料に 三菱東京UFJ銀”. 共同通信. (2013年8月26日). http://www.47news.jp/CN/201308/CN2013082601002134.html 2014年3月24日閲覧。 
  11. ^ 当該プレスリリース(KDDI)
  12. ^ じぶん銀行プレスリリース
  13. ^ 「学会マネー」研究会『創価学会財務部の内幕』 小学館〈小学館文庫〉、2000年7月1日; ISBN 978-4-0940-4571-0
  14. ^ ブルーブルーエ ジャパン
  15. ^ 双日株式会社|投資家情報|株式・株主情報|株式の状況
  16. ^ 「三菱東京UFJ銀行、中国で28億円の罰金」日本経済新聞、2006年7月8日
  17. ^ 川瀬憲司「中国の行員汚職、06年は4億円・三菱東京UFJ上海行員も」日本経済新聞、2007年1月30日
  18. ^ 三菱東京UFJ銀、96万人分の顧客情報を紛失、住所/電話番号/届出印なども」nikkei BPnet、2006年10月6日
  19. ^ 三菱UFJ 処分 米国戦略に痛手」読売新聞、2006年12月20日
  20. ^ 「三菱UFJ米子会社 2度目の処分へ」日本経済新聞、2007年1月26日
  21. ^ 大柳聡庸「「自己保身」続いた経営陣 三菱UFJ銀融資一週間停止」SANKEI EXPRESS、2007年1月28日
  22. ^ 就職希望者にわいせつ行為/24歳の三菱UFJ行員逮捕」ShikokuNews、2007年5月19日
  23. ^ 共同通信「採用補助業務を担当 わいせつの三菱UFJ行員」gooニュース、2007年5月21日
  24. ^ 別の女子大生にもわいせつ行為 容疑の元銀行員を再逮捕」asahi.com、2007年6月11日
  25. ^ 投信窓販で改善命令・金融庁、三菱UFJに通知へ」日本経済新聞、2007年6月8日
  26. ^ 三菱UFJに改善命令へ 投信窓販など不適切処理」東京新聞、2007年6月8日
  27. ^ 三菱東京UFJに業務改善命令 不祥事「突出して多い」」朝日新聞、2007年6月11日
  28. ^ 前田昌孝「一目均衡 隣の芝生は青くない」日本経済新聞、2007年6月12日
  29. ^ 山本明彦「三菱東京UFJ: 行政処分7分野に…金融庁が改善命令へ」毎日新聞、2007年6月8日
  30. ^ 三菱UFJが顧客情報12万件を誤登録、5千件で不利益か」読売新聞、2007年7月2日
  31. ^ 矢板明夫「「日本人上司が暴行」50人スト 深センの邦銀支店 地元紙報道」産経新聞、2007年7月29日

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