りそなホールディングス

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株式会社りそなホールディングス
Resona Holdings, Inc.
Resona Group Logo.svg
Fukagawa gatharia 2009.JPG
本社・東京本部の所在する深川ギャザリア
種類 株式会社
市場情報
東証1部 8308
2001年12月11日上場
略称 りそなHD
本社所在地 日本の旗 日本
135-8581
東京都江東区木場一丁目5番65号
深川ギャザリア W2棟)
設立 2001年(平成13年)12月12日
(株式会社大和銀ホールディングス
業種 銀行業
法人番号 5010601039654
事業内容 銀行等子会社の経営管理
代表者 東和浩
取締役代表執行役社長
資本金 504億72百万円
(2015年3月31日現在)
発行済株式総数 普通株式 23億2411万8千株
優先株式 2952万株
(2015年3月31日現在)
純利益 単体:1217億22百万円
連結:2114億77百万円
(2015年3月期)
純資産 単体:1兆719億55百万円
連結:2兆1433億79百万円
(2015年3月31日現在)
総資産 単体:1兆4581億16百万円
連結:46兆5865億65百万円
(2015年3月31日現在)
従業員数 単体:643人
連結:16,436人
(2015年3月31日現在)
決算期 3月31日
主要株主 第一生命保険 5.49%
日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口) 3.41%
日本生命保険 2.86%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口)2.84%
GOLDMAN, SACHS & CO. REG(常任代理人ゴールドマン・サックス証券)1.79%
(2015年3月31日現在)
主要子会社 下記参照
外部リンク http://www.resona-gr.co.jp/
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株式会社りそなホールディングス(英称:Resona Holdings, Inc.)は、りそな銀行埼玉りそな銀行近畿大阪銀行などを傘下にもつ金融持株会社である。りそなグループを形成する。 

「りそな」の商標は、ラテン語の「Resona共鳴せよ、響き渡れ」に由来している[1]コーポレートカラーは、グリーンとオレンジ。

概説[編集]

2001年12月に、株式会社大和銀行、株式会社近畿大阪銀行、株式会社奈良銀行の共同金融持株会社・株式会社大和銀ホールディングスとして設立。2002年3月には株式会社あさひ銀行も経営統合し、4月からはグループ名をりそなグループとした。また同年10月には、商号を株式会社大和銀ホールディングスから現在の株式会社りそなホールディングスへと変更した。

2003年3月にみずほフィナンシャルグループと同様、持株会社傘下の大和銀行とあさひ銀行の合併と分割を実施の上、りそな銀行埼玉りそな銀行として発足した。

その後、2003年3月期決算をめぐり、前身行からの不良債権処理の高止まりから繰延税金資産の組み入れ期間を巡り朝日監査法人新日本監査法人間で意見が対立し、朝日監査法人が脱退。新日本監査法人は当初5年分としていたが直近3年分しか認めない意見表明を5月17日に行った事に伴い、りそな銀行は過小資本となり自己資本比率が国内業務行の下限である4%を割り込む水準と見込まれた。このため同日、同行単体で預金保険法102条に基づく1号措置(当時の予防的注入)を内閣に申請。金融危機対応会議議長の小泉純一郎内閣総理大臣によって認定された。同年6月に同行は預金保険機構(金融危機特別勘定枠)を引受先とする1兆9600億円分の優先株式・普通株式の発行を行い、実質国有化された。

この資本注入は持株会社ではなく、その子会社であるりそな銀行に対して行われたため、埼玉りそな銀行・近畿大阪銀行・奈良銀行については適用範囲外であったが、同年8月にりそな銀行親会社であるりそなホールディングスとの間で株式交換が行われ、ホールディングス傘下の銀行も事実上国有化された。

公的資金注入後は、全社員の給与3割カットや採用の抑制などのリストラに努めたことや、個人および中小企業取引に対し経営資源を集中させた方針が奏功し、一定の収益の確保に成功した。その後は、内部留保を積み増した上で段階的に預金保険機構保有株の償却を図り、公的資金の早期の返済に目処をつけ、2015年6月に完済した[2][3][4]

公的資金完済を受け成長投資を積極化し、2015年下期には、投資信託運用会社であるりそなアセットマネジメントの設立を予定しているほか[5][6]、傘下3行で年中無休で個人向けの相談や契約を受け付ける店舗を現状の6店から、16年度末までに15店に拡大するとしている[7]。また新グループブランドスローガンとして「想いをつなぐ、未来を形に。」を制定した[8]。さらに、15年10月から原則として時間外勤務をしない正社員と業務範囲を限定した正社員からなる人事制度として「スマート社員」と呼ばれる職種を導入する[9][10]

2003年10月以降、傘下銀行では一時期の例外を除き、「当行」「頭取」「行員」という呼称は採用せず、一般企業並みにそれぞれ「当社」「社長」「社員」を使用している。

沿革[編集]

  • 2001年平成13年)12月12日 - 株式会社大和銀行(現在の株式会社りそな銀行。以下同じ)、株式会社近畿大阪銀行及び株式会社奈良銀行株式移転し、株式会社大和銀ホールディングス設立。
  • 2002年(平成14年)
    • 2月25日 - 大和銀信託銀行株式会社(現:りそな信託銀行株式会社。以下同じ)の全株式を株式会社大和銀行から取得し、同社を完全子会社とする。
    • 3月1日 - 株式会社あさひ銀行(2003年3月1日付で株式会社大和銀行と合併し解散。以下同じ)と株式交換し、同行を完全子会社とする。
    • 3月20日 - 大和銀信託銀行株式会社の株式の一部を譲渡し、同社が完全子会社でなくなる(この外、年度内に再度株式譲渡し、現在の持株比率80%弱)。
    • 6月18日 - あさひ信託銀行株式会社(同年10月1日付で株式会社大和銀行と合併し解散)の全株式を株式会社あさひ銀行から取得し、同社を完全子会社とする。
    • 8月27日 - 株式会社埼玉りそな銀行を完全子会社として設立。
    • 10月1日 - 株式会社りそなホールディングスと商号変更。
  • 2003年(平成15年)
    • 7月1日 - 預金保険機構が株式会社りそな銀行の新株を引き受け、同行が完全子会社でなくなる。
    • 8月7日 - 株式会社りそな銀行と株式交換し、同行を再び完全子会社とする。この結果、預金保険機構が議決権の過半を有する筆頭株主となる。
  • 2010年(平成22年)
  • 2013年(平成25年)
  • 2015年(平成27年)
  • 2016年(平成28年)
    • 5月16日 - 近畿大阪銀行の本店営業部を大阪市中央区南本町に移転(同地に所在する同社船場支店は先だって廃店)。

地銀再編とりそなホールディングス[編集]

2000年ごろ、小泉政権下において、道州制導入が検討されていたことにあわせて、各都道府県に存在する地方銀行を合併させ広域地銀を作るという議論が銀行業界で行われていた[12]。そのような中で、旧大和銀行が、近畿大阪銀行の前身にあたる旧近畿銀行と旧大阪銀行の統合と、及び大和銀行グループの完全子会社化やなみはや銀行の営業譲受を受け、関西金融界の安定のための努力を目的とした大阪府下におけるリテール業務の推進とスーパーリージョナルバンク[脚註 1]構想の実現に向けた経営がなされていた[13]。この構想は大和銀行グループの後身であるりそなホールディングスにも引き継がれ「スーパーリージョナルバンクの創造」と称して、「地域金融機関の連合体」という新しいビジネスモデルを確立することを企図するまでに至った[14]。その一環として、例えば2003年には、「スーパー・リージョナル・バンクの創造を通じて、皆さまに「りそな」ならではの価値を伝えていきたいと考えています。」とするトップメッセージを当時取締役社長であった勝田泰久名義で公表している[14]。その中では、まず埼玉県でのスーパーリージョナルバンク設立を目的に埼玉りそな銀行を設立の準備がなされていることが明記されているほか、近畿大阪銀行や奈良銀行とりそな銀行の関西地区の店舗を再編し大阪りそな銀行、奈良りそな銀行を設立する予定であることが謳われていた[14]。更に、現在グループ傘下ではない地域金融機関も積極的に傘下に収めていくことで、スーパーリージョナルバンクの創造が完成するとされた[14]。その後、りそなショックの影響でりそなグループに他行と経営統合する余力がなくなった事、及びそもそも道州制導入の議論が立ち消えになったため、スーパーリージョナルバンク構想自体が一度は立ち消えになったため、しばらくは議論さえなされなくなった[12][15]。しかし、2014年に、安倍政権において策定された成長戦略に、「日本版スーパーリージョナルバンク」構想の実現が盛り込まれた[12]。この構想を持ち込んだのは自民党の金融族議員であるが、それ以前から金融庁では地銀再編が模索されてきており、この構想の中核に位置付けられているのが、りそなグホールディングスであるとする報道がある[12]

2015年には栃木県に本店を置く足利銀行の親法人に当たる足利ホールディングスに対して、経営統合を打診した[15]。打診した理由としては、りそなホールディングス傘下の埼玉りそな銀行と足利銀行の営業エリアが隣接していることから統合による効果が大きく期待できたことによるが、結局打診先の足利ホールディングスが常陽銀行と経営統合しめぶきフィナンシャルグループとなることを選んだため、経営統合には至らなかった[15]

関西での地銀再編[編集]

そのような中、2017年2月20日、当社では、三井住友銀行と共同で中間持株会社を設置し、そこにぶら下がる形で、当社完全子会社の近畿大阪銀行及び三井住友銀行グループ関西アーバン銀行みなと銀行の3行を統合することを検討していると報道がなされた[脚註 2][脚註 3][19][18][17][20]。これについて、当社では、同日中に適時開示を行い「更なる成長に向けて様々な選択肢を検討しておりますが、本件を含め、現時点で決定した事実はございません。」とするコメントを公表している[21][22]。なお、仮にこの構想が実現した場合、総資産は単純合算で11兆5000億円とコンコルディア・フィナンシャルグループ(19兆円)やふくおかフィナンシャルグループ(18兆円)につぐ、国内トップクラスの地銀となり、京都銀行を抜き関西地方最大手の地銀となる[23][24]

さらに2017年2月25日、日本経済新聞において、「三井住友フィナンシャルグループとりそなホールディングスは系列の関西の地銀3行を来春に経営統合することで大筋合意した。」とする記事が掲載された[20]。記事によれば、りそなホールディングスの完全子会社である近畿大阪銀行と関西アーバン銀行及びみなと銀行の三井住友フィナンシャルグループ傘下の2行がぶら下がる形で新たな金融持株会社をつくる[20]。そこに、50%超をりそなホールディングスが出資を行い連結子会社とするものの三井住友フィナンシャルグループ側でも20%程度の出資を行い持分法適用会社とする[20]。ただ、関西アーバン銀行とみなと銀行は東京証券取引所上場しているため、株式交換で三井住友フィナンシャルグループ傘下の2行の既存株主にも持株会社の株式を割り当て、持株会社を東京証券取引所に上場させることが計画されているという[20]

関連会社[編集]

連結子会社[編集]

りそな銀行神戸支店旧店舗(2016年1月に現在地に移転するまで、使用していた)
埼玉りそな銀行浦和中央支店

持分法適用関連会社[編集]

関連人物[編集]

海外拠点[編集]

海外提携銀行[編集]

親密企業[編集]

主なメインバンク企業[編集]

脚注[編集]

註釈[編集]

  1. ^ スーパーリージョナルバンクは、もともと、米国で始まった制度である[12]。米国の銀行制度においては、他国と比べ厳格な州際規制が設けられており、各州ごとに制定された法律で営業している地方銀行による、他州への進出は禁止されていた[12]。そこで、収益力のある有力地方銀行は、他州で元々営業をしていた地方銀行を買収することで、規制の壁を突き破って他州へ進出をするという方法を取るようになる[12]。このような買収による拡大が進んだ結果、大型化した地方銀行のことをスーパーリージョナルバンクと呼ぶ[12]
  2. ^ 読売新聞では、りそなホールディングスが、関西アーバン銀行とみなと銀行に対し株式公開買付け(TOB)を行うことを検討しており、三井住友銀行が保有する株式を取得することを予定されているとする報道がなされている[16]
  3. ^ これについて、ロイター通信は、大手銀行傘下の地方銀行が系列の垣根を超えて統合することは珍しいとコメントしている[17]。また、日本経済新聞の報道によると、今般の統合は、2016年からの日銀マイナス金利政策で金利の引下げ競争がより激しくなり、地銀の収益環境が悪化しているものの、顧客に選ばれる商品やサービスを提供し続けるためには収益力や預金量などの課題克服が必要であることから、規模を拡大して関西市場を共同で開拓していく必要が生じたためになされるものであると同時に、三井住友フィナンシャルグループ側には、国際金融規制の強化の流れの中で、グループ全体の資産規模の圧縮に向け傘下の地銀を連結対象から切り捨てる必要があるという背景がある[18]

出典[編集]

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  1. ^ ブランド戦略:ブランドコンセプト(名前の由来) りそなホールディングス公式サイト
  2. ^ 公的資金の完済について(pdf)りそなホールディングス 2015年6月25日
  3. ^ “りそなが公的資金完済 実質国有化から12年で”. 共同通信. (2015年6月25日). http://www.47news.jp/CN/201506/CN2015062501001048.html 2015年7月19日閲覧。 
  4. ^ “りそな社長「歴史忘れず取り組む」 公的資金完済を発表”. 日本経済新聞. (2015年6月26日). http://www.nikkei.com/article/DGXLASGC25H1H_V20C15A6EE8000/ 2015年7月21日閲覧。 
  5. ^ “りそな、個人資産運用を成長分野の柱に 新会社設立を発表”. 日本経済新聞. (2015年6月17日). http://www.nikkei.com/article/DGXLASGC17H0F_X10C15A6EE8000/ 2015年7月21日閲覧。 
  6. ^ “資産運用ビジネスの強化について” (プレスリリース), 株式会社りそなホールディングス, (2015年6月17日), http://www.resona-gr.co.jp/holdings/news/newsrelease/pdf/20150617_1a.pdf 2015年7月21日閲覧。 
  7. ^ 「りそな、無休店舗を2倍超に 16年度末に15店に拡大」『日本経済新聞電子版』2015年7月20日
  8. ^ “新グループブランドスローガンの制定について” (プレスリリース), 株式会社りそなホールディングス, (2015年6月19日), http://www.resona-gr.co.jp/holdings/news/newsrelease/pdf/20150619_1a.pdf 2015年7月21日閲覧。 
  9. ^ 「りそな、残業なし正社員を導入 大手行で初」『日本経済新聞電子版』 2015年6月22日
  10. ^ “りそな、残業なしの新職種 育児や介護と仕事両立”. 共同通信. (2015年6月22日). http://www.47news.jp/CN/201506/CN2015062201002049.html 2015年7月21日閲覧。 
  11. ^ 新たなコミュニケーションブランドの展開について(りそなグループ ニュースリリース 2013年6月21日)
  12. ^ a b c d e f g h 「日本版スーパーリージョナルバンク」構想の虚虚実実(『経済界』 2014年6月26日配信 2017年2月25日確認)
  13. ^ スーパー・リージョナル・バンクの構築 ~関西金融界安定への努力~大和銀行投資家向け資料 2000年公表)
  14. ^ a b c d りそなホールディングス トップメッセージ(りそなホールディングス 2003年公表 2017年2月25日確認)
  15. ^ a b c 『Behind the curtain 金融の舞台裏(下)りそな「メガにはならない」――次の再編へ脱・緊縮』(日本経済新聞 2017年3月17日朝刊7頁)
  16. ^ 三井住友、関西の2地銀を売却へ…最終調整 (読売新聞 2017年2月20日14時38分配信 配信日に確認)
  17. ^ a b 関西アーバン銀・みなと銀・近畿大阪銀の3行統合を協議=関係筋ロイター通信 2017年 2月20日16:47 JST) 配信日に確認
  18. ^ a b 東海東京、高木証券をTOBで買収 中堅金融で再編相次ぐ日経電子版 2017年2月20日17:48配信)配信日に確認
  19. ^ 関西 3つの地方銀行が経営統合を検討(NHK 2017年2月20日15時51分配信) 配信日に確認
  20. ^ a b c d e 『三井住友・りそなの関西3地銀、来春統合で大筋合意』(日本経済新聞 2017年2月25日朝刊5頁)
  21. ^ 本日の一部報道について(りそなホールディングス 適時開示 2017年2月20日17時30分公表) 公表日に確認
  22. ^ 三井住友とりそな、傘下の関西地銀3行の統合を検討-関係者 (ブルームバーグ 2017年2月20日17:23配信)配信日に確認
  23. ^ 関西地銀統合へ 関西アーバン銀、みなと銀、近畿大阪銀(毎日新聞2017年2月20日22:29配信) 配信日に確認
  24. ^ 地銀3行、統合検討=グループ越え再編-関西圏で最大時事通信 2017年2月20日22:56配信)配信日に確認
  25. ^ りそなHD、投資信託運用会社「りそなアセットマネジメント」が業務開始

関連項目[編集]

外部リンク[編集]