三菱ふそうトラック・バス

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三菱ふそうトラック・バス株式会社
Mitsubishi Fuso Truck and Bus Corporation
Mitsubishi Fuso Logo
Shin-Kawasaki Mitsui building.jpg
種類 株式会社
市場情報 非上場
略称 三菱ふそう、ふそう、FUSO
本社所在地 日本の旗 日本
212-0058
神奈川県川崎市幸区鹿島田一丁目1番2号
(新川崎三井ビルディング)
設立 2003年平成15年)1月6日
業種 輸送用機器
事業内容 商用車トラックバス)、産業用エンジン
代表者 代表取締役会長 アルバート・キルヒマン
代表取締役社長・CEO マーク・リストセーヤ
資本金 350億円
主要株主 ダイムラー:89.29%
三菱グループ各社:10.71%
主要子会社 三菱ふそうバス製造
外部リンク www.mitsubishi-fuso.com
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三菱ふそうトラック・バス株式会社(みつびしふそうトラック・バス、英語Mitsubishi Fuso Truck and Bus Corporation)は、商用車トラックバス等)および産業用エンジンの製造会社である。ドイツの自動車会社ダイムラー連結子会社である。プレスリリースや経済誌などでは「MFTBC」の略称も用いられている。国内トラック販売シェアは第三位(2011年)。

会社概要[編集]

ドイツのダイムラーグループの傘下である。海外での販売比率は高く、ダイムラーグループの中で三菱ふそうは2016年現在、主にアジアを中心としたブランドとしてのポジションにある。2003年1月三菱自動車工業からの分離・独立により発足した。また三菱グループ各社とも資本関係を含めた一定の関係を維持しており、三菱金曜会[1]及び三菱広報委員会[2]の会員企業でもある[3][4]

社名の由来[編集]

社名の「ふそう」は、1932年当時三菱重工業(初代)の前身である三菱造船にて、大型車事業を開始したときに社内公募により決定されたもので、日本の別称「扶桑」に由来する。いすゞと並ぶ、平仮名ブランドの少数派でもある。

代表者[編集]

株主構成[編集]

沿革[編集]

三菱造船[編集]

  • 1917年 - 三菱合資会社から造船業の一切を引き継いだ三菱造船が設立される。
  • 1918年 - 三菱の自動車生産の先駆けとなる「三菱A型乗用車」が誕生。
  • 1932年 - 三菱造船神戸造船所でB46型ガソリンバス完成、「ふそう」と命名。

三菱重工業(三菱日本重工業)[編集]

  • 1934年4月 - 三菱造船は三菱重工業に社名変更。
  • 1937年 - 生産拠点を東京製作所(2016年現在の川崎製作所)へ変更。
  • 1946年 - 戦後初のふそうバスB1型大型ボンネットバス発売。
  • 1950年1月 - 過度経済力集中排除法により3社に分割され、東日本重工業となる。
  • 1950年 - B25型大型ボンネットバス発売。
  • 1952年6月 - 三菱日本重工業に社名変更。
  • 1959年 - 国産量産初の大型キャブオーバートラック8t車・T380型発売。中型トラック(2.5〜3t)・ジュピター発売。
  • 1960年8月 - T330型ボンネット型8t車発売。
  • 1961年2月 - T385型キャブオーバー型8t車発売。
  • 1962年 - AR820型高速バス発売。
  • 1963年 - 三菱ふそう小型トラックの基盤を築いた初代キャンター・T720型発売。
  • 1964年6月 - 1950年に分割された3社が再び合併し、三菱重工業となる。
  • 1967年 - 大型トラック・T950型発売。
  • 1970年 - 中型トラック・T650型発売。

三菱自動車工業[編集]

  • 1970年6月1日 - 三菱自動車工業として独立。社内での大型部門の略称は「ト・バ」(トラック・バス)であった。
  • 1973年 - 大型トラック・Fシリーズ発売開始。
  • 1976年 - 中型トラック・FKシリーズ発売開始。
  • 1982年 - 大型観光バス・エアロバス発売開始。
  • 2000年 - 組織的なリコール隠しが発覚、市場の信頼を失い、販売台数が大幅に低下。詳細は三菱リコール隠しを参照。

三菱ふそうトラック・バス[編集]

  • 2003年
    • 1月6日 - 三菱自動車工業からトラック・バス部門と産業用エンジン部門の一部が分社化、三菱ふそうトラック・バスとして独立。株主構成比率は、ダイムラークライスラー(現:ダイムラー)が43%、三菱自動車が42%、三菱グループ各社が15%。
    • 5月6日 - 本社を東京都港区港南の品川三菱ビル(現・品川グランドセントラルタワー)へ移転。
  • 2004年
  • 2005年
    • 3月 - 株主構成比率がダイムラークライスラー85%、三菱グループ各社が15%となり、ダイムラークライスラーの連結子会社となる。
    • 6月13日 - 日産ディーゼル工業(現:UDトラックス)から、尿素SCR(選択的触媒還元)システム(日産ディーゼルでは「FLENDS」と呼称)に関する技術の提供を受けると発表。
  • 2006年
  • 2007年
    • 5月21日 - 日産ディーゼル工業スペースランナーRAとの相互OEM供給車、エアロスター-Sの販売を開始。
    • 8月 - 三菱ふそうバス製造におけるエアロスターノンステップバス(MP37系)の製造を一時中止(2009年再開[5]、HEV車除く)。保有していたテクノメタル株式会社の残りの株式34%を旭テック株式会社へ売却。
  • 2009年
    • 2月25日 - 2008年年間の世界販売台数が19万7千台超となり、過去最高値を記録した。
    • 4月20日 - キャンター エコ ハイブリッドを改良し、出力と燃費の向上を図った。これにより同車の燃費はクラストップレベル (11.0km/L) となった。
    • 7月6日 - ロシア市場開拓に向け、ロシアの商用車最大手のKAMAZとトラックを生産・販売する合弁事業の設立合意書に調印。
    • 8月31日 - 日産ディーゼル工業とバス事業に関する合弁会社の設立協議を開始するための覚書を締結。バスの企画・研究開発・生産・販売の事業を両社から合弁会社へ移管統合するために協議を続けるする方針[6][7]
  • 2010年10月29日 - UDトラックスとのバス事業に関する合弁会社の設立協議・交渉および相互OEM供給の打ち切りが発表された[8][9]
  • 2011年1月11日 - ダイムラーAGから300億円の増資を受けたことを発表。[10]
  • 2012年
    • 6月29日 - 日産自動車と日本市場向け小型トラックの相互OEM供給で基本合意[11]
    • 11月19日 - 住居表示の実施により本社所在地の住所表記が「神奈川県川崎市幸区鹿島田890番地12」から「神奈川県川崎市幸区鹿島田一丁目1番2号」に変更。
  • 2013年5月23日 - ダイムラー・インディア・コマーシャル・ビークルズにて生産されるアジア・アフリカ地域向け戦略車を発表[12]

開発・生産拠点[編集]

K1地区
K2地区
写真中央奥に喜連川研究所のテストコースがある。矢板市上空よりさくら市方向を望む。
小型・大型トラックは上記住所の地区(通称K1地区)、中型トラックは同区西加瀬地区(通称K2地区)にて製造されている。尚K2地区は荏原製作所川崎工場であった。

開発・生産拠点(グループ会社)[編集]

子会社[編集]

三菱ふそうバス製造株式会社[編集]

(本社:富山県富山市婦中町道場)

  • バス製造
ふそうテクニカルサービス株式会社[編集]

(本社:神奈川県川崎市中原区)

  • 三菱ふそう生産技術・ラインメンテナンス関連業務請負
  • 三菱自動車・三菱ふそう社内のインハウス旅行代理業
  • 不動産仲介業 その他

2016年現在、三菱ふそう生産技術・ラインメンテナンス関連業務請負部門は、三菱ふそうトラック・バス株式会社本体に人員とも吸収されている。

株式会社ふそうテック[編集]

(本社:神奈川県愛甲郡愛川町)

  • トラック・バス特装事業
  • オプション事業
  • 試作事業
株式会社パブコ[編集]

(本社:神奈川県海老名市

  • トラック荷台製造
  • 三菱ふそうトラックのキャビン周りアフターパーツ供給
Mitsubishi Fuso Truck Europe[編集]

(本社:ポルトガル

  • 欧州向け小型トラック(キャンター)を製造する欧州中核拠点
Mitsubishi Fuso Truck Thailand[編集]

(本社:タイバンコク

  • アジア向け小型トラック(キャンター)を製造するアジア中核拠点

現行車種一覧[編集]

トラック[編集]

ふそう陸送 スーパーグレートFS

バス[編集]

網走バス エアロクィーン(ハイウェイライナー)
神奈川中央交通 エアロスター
有田鉄道 ローザ

2007年からUDトラックス(旧・日産ディーゼル工業、以下UD)とバス製造事業において業務提携を行い、両社間で部品単位や完成品単位でのOEM供給が行われた。さらに2009年8月よりUDとバス事業の統合に向け協議が進められていたが、その間にUD側で製造してきた西日本車体工業が2010年8月をもってバス製造事業を終えたため、2010年9月以降UDのバスは三菱ふそうからのOEM車種のみになった。さらに、同年10月29日に統合に関する協議を打ち切り、これまで通り三菱ふそうでの事業続行とUDへのOEM供給の終了が発表された[8][9]。UD側は2012年に国内でのバス事業を終了した。

産業用エンジン[編集]

  • Mシリーズ(排気量2.8〜7.5L、4・6気筒)
  • D3シリーズ(排気量3.6〜5.9L、4・6気筒)
  • D1シリーズ(排気量7.5L、6気筒)
  • D2シリーズ(排気量11.9L、6気筒)
  • DCシリーズ(排気量16L、8気筒)

絶版車種一覧[編集]

生産年次順に記載。

トラック[編集]

バス[編集]

京成バス エアロバス
JR四国バス エアロキング

特記がない限り、路線バス・観光バス双方の製造。

その他[編集]

販売会社[編集]

連結統合[編集]

  • 2006年3月1日付で、ふそう系販売会社36社のうち連結子会社販売会社である26社を統合して「26の会社」という扱いから「26の部門」という扱いになった。これによりふそう系販売会社は地域販売部門26部門と、地元資本会社10社の2つのグループに大別されるようになった(地元資本会社10社の内、函館ふそう、神奈川ふそう、岡山ふそうの3社は三菱ふそうトラック・バス株式会社の持分法適用会社である)。
統合された26社は三菱ふそうトラック・バス株式会社本社の国内販売本部長直下の組織とされ、名称は「三菱ふそうトラック・バス ○○ふそう」に統一変更された(○○には旧社名の頭文字に含まれていた地域名が入る)。
  • 2007年8月1日付で更に組織改編が行われ、地域販売部門は26から11に集約された(地元資本会社10社との関係は従来通り)。

販売会社一覧[編集]

  • 三菱ふそうトラック・バス
    • 北海道ふそう (札幌・旭川・室蘭・釧路・帯広・北見)
    • 東北ふそう (宮城・仙台・福島・いわき・会津(旧宮城ふそう・福島ふそう))
    • 北関東ふそう (水戸・土浦・つくば・宇都宮・とちぎ・那須・群馬(旧茨城ふそう、栃木ふそう、群馬ふそう))
    • 南関東ふそう (大宮・川口・浦和・所沢・深谷・春日部・川越・北本・栗橋・秩父・千葉・習志野・柏・袖ヶ浦・野田・成田・品川・世田谷・練馬・杉並・足立・八王子・多摩(旧埼玉ふそう、千葉ふそう、東京ふそう))
    • 甲信ふそう (山梨・長野・松本・諏訪(旧山梨ふそう、長野ふそう))
    • 東海ふそう (静岡・浜松・沼津・伊豆・岐阜・名古屋・尾張小牧・三河・豊田・岡崎・三重・鈴鹿(旧静岡ふそう、名古屋ふそう、三重ふそう))
    • 北陸ふそう (富山・石川・福井(旧富山ふそう、石川ふそう、福井ふそう))
    • 近畿ふそう (滋賀・京都・大阪・なにわ・和泉・堺・奈良・神戸・姫路(旧京滋ふそう、大阪ふそう、兵庫ふそう))
    • 中国ふそう (広島・福山・鳥取・島根・福山・山口・下関(旧広島ふそう、山陰ふそう、山口ふそう))
    • 西四国ふそう (愛媛・高知(旧愛媛ふそう、高知ふそう))
    • 九州ふそう (福岡・北九州・久留米・筑豊・佐賀・大分・長崎・佐世保・熊本・宮崎・鹿児島(旧九州ふそう、長崎ふそう、熊本ふそう、南九州ふそう))
  • 函館三菱ふそう自動車販売(函館)
  • 青森三菱ふそう自動車販売(青森・八戸・弘前・十和田・五所川原・むつ)
  • 岩手三菱ふそう自動車販売(盛岡・盛岡南・花北・水沢・一関・県北・久慈・宮古・釜石・大船渡)
  • 太平興業(秋田・能代・横手・大館・由利・山形・米沢・鶴岡・荘内・新庄・寒河江・新潟・長岡・三条・新発田・上越・佐渡・魚沼):本社は東京都千代田区丸の内

大型自動車の独立資本系販売会社としては日本最大である。

かつてはふそう系販売会社でメルセデス・ベンツトラック、及びトランスポーターを販売していた。2016年現在ではサービス(修理・整備・部品販売)を受け付けている。

提供番組[編集]

テレビ[編集]

ラジオ[編集]

※スポンサー降板した番組、三菱自動車工業が「三菱ふそう」ブランドで提供していた番組(●印)を含む。

脚注・出典[編集]

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  1. ^ 三菱金曜会
  2. ^ 三菱広報委員会
  3. ^ 三菱金曜会会員会社紹介
  4. ^ 三菱広報委員会 - 会員会社紹介
  5. ^ 「三菱ふそう新型エアロスターノンステップ」、『バスラマ・インターナショナル』第113号、ぽると出版、2009年5月、 pp. 12-18。
  6. ^ 日産ディーゼルと三菱ふそう、バス事業における協力を拡大”. 三菱ふそうトラック・バス (2009年8月31日). 2013年7月31日閲覧。
  7. ^ 日産ディーゼルと三菱ふそう、バス事業における協力を拡大”. 日産ディーゼル工業 (2009年8月31日). 2013年7月31日閲覧。
  8. ^ a b UDトラックス社とのバス事業に関する合弁会社の設立協議交渉終了について”. 三菱ふそうトラック・バス (2010年10月29日). 2013年7月31日閲覧。
  9. ^ a b バス事業に関する合弁会社の設立協議打ち切りのお知らせ”. UDトラックス (2010年10月29日). 2013年7月31日閲覧。
  10. ^ プレスリリース 増資の実施について
  11. ^ 三菱ふそうと日産、OEM 供給で基本合意 - 三菱ふそうトラック・バス ニュースリリース(2012年6月29日)
  12. ^ 三菱ふそう 「FUSO」ブランド アジア・アフリカ向け戦略車を発表”. 三菱ふそうトラック・バス (2013年5月23日). 2013年7月31日閲覧。
  13. ^ 発売当初はニューエアロスターの呼称が用いられていた。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]