三菱製鋼

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三菱製鋼株式会社
Mitsubishi Steel Mfg. Co., Ltd.
Mitsubishi logo.svg
種類 株式会社
市場情報
東証1部 5632
1951年4月9日上場
略称 三菱鋼、MSM
本社所在地 日本の旗 日本
104-8550
東京都中央区月島四丁目16番13号
(Daiwa月島ビル)
設立 1949年(昭和24年)12月1日
(長崎製鋼株式会社)
業種 鉄鋼
法人番号 8010001058095
事業内容 特殊鋼鋼材やばねなどの製造
代表者 佐藤 基行(代表取締役社長
資本金 100億3百万円
売上高 連結:1,187億42百万円
単独:709億86百万円
純資産 連結:565億32百万円
単独:391億21百万円
総資産 連結:1,537億57百万円
単独:953億11百万円
従業員数 連結:4,774名 単独:778名
決算期 3月31日
主要株主 三菱重工業 6.48%
明治安田生命保険 4.63%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 3.52%
NORTHERN TRUST CO.(AVFC) RE NVI01 3.13%
三菱UFJ銀行 2.78%
(2018年9月30日現在[1]
主要子会社 三菱製鋼室蘭特殊鋼(株) 70.0%
三菱長崎機工(株) 60.8%
外部リンク 三菱製鋼株式会社
特記事項:各種経営指標は2018年3月期のもの
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三菱製鋼株式会社(みつびしせいこう)は、三菱グループ鉄鋼メーカーで、東京都中央区に本社をおいている。

概要[編集]

自動車建設機械鉄道車輛向けの特殊鋼ばね、鋳鍛造品等を生産しており、日本の鉄鋼業界においては特殊鋼メーカーとして位置付けられている。

紡績機械用のばね製造を起源としているが、当時のばね材は輸入が占め、第一次世界大戦がはじまると入手が困難となったことから、自社でばねの材料である特殊鋼製造を本格開始した経緯がある。素材から製品まで一貫した国内唯一のメーカーであり、日本で初めて鉄道車輛用のばねを製造したほか、建設機械用太巻ばねでは世界トップシェアを持つ。

また、鉄系を主にした鋳・鍛造品、さらには自動車航空船舶エネルギーエレクトロニクスほか、幅広い分野で使用される高機能特殊合金の鋳・鍛造製品および粉末製品を製造している。

三菱グループの鉄鋼部門を担っている企業である。三菱グループの高炉メーカーとしては戦前三菱製鐵が存在したが、1934年日本製鐵の設立に参加し、三菱財閥は銑鋼一貫による鉄鋼業から撤退している。

三菱金曜会[2]及び三菱広報委員会[3]の会員企業である[4][5]

沿革[編集]

旧三菱鋼材株式会社(戦前)[編集]

  • 1917年4月1904年創立の日本最古のばねメーカー東京スプリング製作所と、1916年創立の東京鋼材製作所で安来製鋼所の次に古い特殊鋼メーカーが合併し、東京鋼材株式会社を設立。
  • 1940年12月:商号を三菱鋼材株式会社と改称。

旧三菱製鋼株式会社(戦前)[編集]

  • 1919年5月:三菱造船株式会社(のちの三菱重工業)長崎製鋼所として鋳鍛鋼品の製造を開始。
  • 1937年4月:三菱重工業株式会社長崎製鋼所として長崎造船所から独立。
  • 1942年8月三菱製鋼株式会社を設立し、三菱重工業株式会社長崎製鋼所の事業を承継。  

統合[編集]

  • 1942年12月:三菱製鋼と三菱鋼材の両社が合併し、三菱製鋼株式会社となる。
  • 1949年12月:企業再建整備法による決定整備計画に基づき、第二会社として長崎製鋼株式会社東京鋼材株式会社の2社を設立。

旧三菱製鋼株式会社(戦後)[編集]

  • 1949年12月:長崎製鋼株式会社は長崎製鋼所の事業を承継。
  • 1953年6月:商号を三菱製鋼株式会社と改称。

旧三菱鋼材株式会社(戦後)[編集]

  • 1949年12月:東京鋼材株式会社は大島製作所・深川製鋼所及び広田製鋼所の事業を承継。
  • 1952年12月:商号を三菱鋼材株式会社と改称。

再統合[編集]

  • 1964年2月:三菱製鋼と三菱鋼材の両社が再び合併し、三菱製鋼株式会社となる。
  • 1965年4月:大島製作所及び深川製鋼所を統合し、東京製作所を設置。
  • 1967年5月:市川製作所を新設し、大島製作所の磁材部門を移設。
  • 1970年4月:当社及び新日本製鐵株式会社が主体となり、ほか4社の資本参加を得て、大型鋳鍛鋼品の製造・加工を事業目的とする日本鋳鍛鋼株式会社を設立。
  • 1975年1月:長崎製作所(旧長崎製作所)の機械組立品関係の事業を分離し、三菱重工業株式会社・株式会社三菱銀行ほか三菱系5社の共同出資により、三菱長崎機工株式会社を設立。
  • 1978年5月:市川ばね工場を新設。
  • 1983年2月:鋳綱品の製造・加工を事業目的とする菱鋼鋳造株式会社を設立。
  • 1983年8月新大手町ビルから東雲へ移って以来、18年ぶりに本社を中央区晴海に移転。
  • 1993年2月:千葉製作所を新設し、東雲にある東京製作所からばね部門を移設。
  • 1994年3月:特殊鋼鋼材事業部門を東雲から室蘭市に移転し、当社の70%出資により設立した三菱製鋼室蘭特殊鋼株式会社に製造を移管。
  • 1999年3月:事業用ガスタービン動・静翼等に関する精密鋳造品事業を、三菱重工業株式会社に移管。
  • 2001年9月:市川ばね工場を千葉製作所に集約。
  • 2005年3月:宇都宮製作所金型部門と精密部品事業部金型部門を集約し、金型センターを市川市塩浜に設置。
  • 2005年4月:プレシジョンスプリングと菱鋼鋳造の両社を吸収合併。広田製作所を設置。
  • 2006年10月:ヒューマン電機を吸収合併。
  • 2013年1月:宇都宮製作所を閉鎖。
  • 2016年3月:インドネシアにPT. MSM INDONESIAのジャカルタ支店を開設。
  • 2016年4月:千葉製作所構内に技術開発センターを設置。
  • 2016年4月:メキシコ合衆国に自動車用ばねの製造・販売を事業目的とするMSSC MFG MEXICANA, S.A. DE C.V.を設立。
  • 2017年10月:中央区晴海(晴海パークビル)から34年ぶりに本社を移転。
  • 2018年1月:PT. JATIM TAMAN STEEL MFG.の株式を追加取得し、連結子会社化。
  • 2018年4月:ドイツのばねメーカーGebrüder Ahle GmbH & Co. KG(Ahle社)を買収し、100%子会社化。(2018年9月 社名をMSSC Ahle GmbH に変更)

国内拠点[編集]

グループ[編集]

所在 会社名 事業
日本の旗 日本 三菱製鋼室蘭特殊鋼 鋼材の加工・製造・販売
三菱長崎機工 鐵鋼構造物・産業機械・環境プラントなどの製造・販売
菱鋼運輸 運送業・倉庫業
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 MSM CANADA INC. 三菱製鋼商品の輸出入
MSM US INC.
MSSC US 自動車部品の製造・販売
カナダの旗 カナダ MSSC CANADA
中華人民共和国の旗 中国 寧波菱鋼弾簧有限公司 自動車用巻ばねの製造・販売
フィリピンの旗 フィリピン MSM CEBU, INC. 精密ばねや組立品の製造・販売
タイ王国の旗 タイ MSM (THAILAND) CO., LTD. 鋳造磁石や精密鋳造品の製造・販売
 インドネシア PT. MSM INDONESIA 三菱製鋼商品の輸出入
メキシコの旗 メキシコ MSSC MFG MEXICANA, S.A. DE C.V. 自動車サスペンション用ばねの製造・販売
インドの旗 インド MSM SPRING INDIA PVT.LTD. 建設機械・鉄道車輌用太巻ばね・ASSY、自動車・トラック用板ばねの製造および販売
ドイツの旗 ドイツ MSSC Ahle GmbH 自動車サスペンション用ばねの製造・販売

歴代社長[編集]

生え抜きのトップが続く一方、90年代後半の不況時には三菱重工業出身の市川を登用することで、棒鋼主体の特殊鋼鋼材事業は電炉を縮小するなどリストラを進めた。[6]

代数 氏名 在任期間 出身校 出身母体[7][8]
第4代 竹下貞雄 1981年 - 1985年 東京商科大学 三菱製鋼
第5代 阿部芳平 1985年 - 1989年 東京帝国大学 工学部 三菱鋼材(現 三菱製鋼)
第6代 岩崎茂夫 1989年 - 1995年 東京帝国大学 工学部 三菱鋼材(現 三菱製鋼)
第7代 高山輝夫 1995年 - 1997年 東京大学 工学部 三菱鋼材(現 三菱製鋼)
第8代 市川誠 1997年 - 2003年 大阪大学 工学部 三菱重工業
第9代 加藤秋夫 2003年 - 2009年 中央大学 法学部 三菱製鋼
第10代 大野信道 2009年 - 2015年 名古屋工業大学 金属工学科 三菱製鋼
第11代 佐藤基行 2015年 - 慶応義塾大学 工学部 三菱製鋼

人材育成[編集]

  • 優秀な社員を兵庫県尼崎市の産業技術短期大学1962年一般社団法人日本鉄鋼連盟が設立)に派遣して、人材育成を行っている。具体的には、「製造現場における知識創造と人材の多機能育成政策・綿密な能力開発策のひとつとして、企業内選抜を経て中堅技術者への昇進に結びつく産業技術短期大学への派遣を行う政策の実行」であり、このような人材育成形態(教育訓練形態)を「オフ・ザ・ジョブ・トレーニング・OFF-JT」という。


参考文献[編集]

ほか

脚注・出典[編集]

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関連項目[編集]

外部リンク[編集]