東京大学大学院工学系研究科・工学部

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東京大学大学院工学系研究科(とうきょうだいがくだいがくいんこうがくけいけんきゅうか、英称:Graduate School of Engineering)は、東京大学に設置される大学院研究科の一つである。また、東京大学工学部(とうきょうだいがくこうがくぶ、英称:Faculty of Engineering)は、東京大学に設置される学部の一つである。

工学部[編集]

(旧)東京大学理学部より分割された工芸学部工部省所轄の工部大学校を統合して1886年帝国大学工科大学1897年より東京帝国大学工科大学)が設置された。当時は土木工学科、造家学科、機械工学科、造船学科、電気工学科、採鉱及冶金学科、応用化学科の7学科で構成されていた。その後、1919年分科大学制が廃止され東京帝国大学工学部となり、学科新設・改称を経て、1949年新制東京大学工学部となった時は、土木工学科(現・社会基盤学科)、建築学科、機械工学科、精密工学科、船舶工学科(現・システム創成学科)、電気工学科(現・電気電子工学科)、計測工学科(現・物理工学科・計数工学科)、石油工学科(1951年廃止)、鉱山学科(現・システム創成学科)、冶金学科(現・マテリアル工学科)、応用化学科(現・応用化学科・化学システム工学科・化学生命工学科)の11学科で構成されていた。その後さらなる学科統合・新設・改称を経て、現在は以下の16学科となっている。

工学部は科学技術の進歩と産業界からの要請に合わせて学科組織の改編を行ってきたため、他学部に比して学科の変遷が激しい。近年では、社会基盤学科、マテリアル工学科、システム創成学科といった分野横断的な学科が新設されている。

  • 社会基盤学科
  • 設計・技術戦略コース(社会基盤学A)
  • 政策・計画コース(社会基盤学B)
  • 国際プロジェクトコース(社会基盤学C)
  • 建築学科
  • 都市工学科
  • 都市環境工学コース
  • 都市計画コース
  • 機械工学科(機械A)
  • 機械情報工学科(機械B)
  • 航空宇宙工学科
  • 航空宇宙システム学コース
  • 航空宇宙推進学コース
  • 精密工学科
  • 電子情報工学科(電子・情報系A)
  • 電気電子工学科(電子・情報系B)
  • 物理工学科
  • 計数工学科
  • 数理情報工学コース
  • システム情報工学コース
  • マテリアル工学科
  • バイオマテリアルコース(マテリアル工学A)
  • マテリアル環境・基盤コース(マテリアル工学B)
  • 情報・ナノマテリアルコース(マテリアル工学C)
  • 応用化学科
  • 化学システム工学科
  • 化学生命工学科
  • システム創成学科
  • 環境・エネルギーシステム (E&E) コース(システム創成A)
  • システムデザイン&マネジメント (SDM) コース(システム創成B)
  • 知能社会システム (PSI) コース(システム創成C)

機械系[編集]

1886年の工科大学設置と同時に機械工学科を設置、1960年には産業機械工学科、1961年には舶用機械工学科が設置された。1991年、舶用機械工学科は機械情報工学科となり、2009年、産業機械工学科は廃止され、現在の「機械系2学科」となる。

機械系は機械A(設計・産業・環境)および機械B(情報・制御)の2コースに分かれており、機械工学科が前者に、機械情報工学科が後者に対応する。進学振分けもこのコースごとに行われる。

2学科の教育カリキュラムは共通している部分も多く、特に3年生前半までは共通の授業科目となっている。

精密工学科[編集]

工科大学設置の翌年、1887年に設置された造兵学科が精密工学科の前身である。造兵学科は1946年に精密加工学科、1947年に精密工学科と改称された。さらに1963年に精密機械工学科と改称された後、2000年のシステム創成学科設置に伴い廃止されたが、2006年度入学者より再び設置された。精密工学科も後述のシステム創成学科と同様に、プロジェクト演習がカリキュラムに組み込まれている。

電子・情報系[編集]

電気電子工学科、電子情報工学科の2学科は合わせて「電子・情報系学科」と呼ばれており、電子・情報系A(情報系)、電子・情報系B(物理系)の2コースに分かれて教育を行っている。進学振分けもこのコースごとに行われている。

1886年の工科大学設置と同時に電気工学科が設置され、1958年に電子工学科が設置された。2008年4月の工学系研究科・新領域創成科学研究科の専攻再編に合わせて、これら2学科は統合され、電気電子工学科となった。また、電子情報工学科は1991年に設置された。

なお、2008年以前は「電子・情報系3学科」または「電気系3学科」と総称されていた。電子・情報系3学科は電子・情報系A(エネルギー・グローバルシステム)、電子・情報系B(情報・通信・メディア)および電子・情報系C(ナノ物理・情報エレクトロニクス)の3コースに分かれており、それぞれが電気工学科、電子情報工学科および電子工学科に対応していた。進学振分けもこのコースごとに行われていた。

これら2学科の教育カリキュラムも機械系と同様、共通している部分も多く、特に3年生前半までは共通の授業科目となっている。

応用物理系[編集]

物理工学科、計数工学科の2学科は合わせて「応用物理(学)部門」と呼ばれており、物理学数学を基礎とした工学分野の教育研究が行われている。進学振分けは学科ごとに行われ、計数工学科の2コースへの振分けはその後3年次進学までに行われる。

両学科の前身は、1949年の新制大学設立時に設置された計測工学科である(旧制大学時代には、1945年に計測工学科、1946年に応用数学科が設置されていた)。計測工学科は1951年に、物理工学コース、計測工学コースおよび数理工学コースの3コースからなる応用物理学科となったが、1962年には物理工学科および計数工学科に改組された。このうち計数工学科には数理工学コース、計測工学コースの2コースが設置されたが、2001年の情報理工学系研究科設置に合わせて、それぞれ数理情報工学コース、システム情報工学コースに改称された。

化学・生命系[編集]

応用化学科、化学システム工学科、化学生命工学科の3学科は合わせて「化学・生命系3学科」と呼ばれている。進学振分けは学科ごとに行われている。講義・実験の一部は共通で行われている。

システム創成学科[編集]

システム創成学科は、精密機械工学科(2006年より精密工学科として再設置)、船舶海洋工学科(旧・船舶工学科)、システム量子工学科(旧・原子力工学科)・地球システム工学科(旧・資源開発工学科←鉱山学科)の4学科を廃止して、2000年に設置された学科である。旧学科の教員が講義・演習を担当するが、単に4学科で行われていた学問を1つの学科で扱っているわけではなく、工学全体を統合した教育内容になっている。環境・エネルギーシステムコースや知能社会システムコースのように文系領域にまたがった教育を行っているコースも設置されている。学科設置当初は、

A:環境・エネルギーシステム (E&E)、B:生体情報システム (BIS)、C:シミュレーション (SIM)、D:知能社会システム (PSI)

の4コースで構成されていたが、2006年度進学者より

A:環境・エネルギーシステム (E&E)、B:シミュレーション・デザイン (SIM)、C:知能社会システム (PSI)、D:知能設計 (PID)、E:知能メカトロニクス (PIM)、F:数理社会デザイン (DIS)

の6コース制に変更された。2008年度進学者からは現在の3コース制となっている。

システム創成学科の教育の特徴としては「プロジェクト」が挙げられる。プロジェクトは2年生後半から4年生までの各学期に開講されている。プロジェクトの具体的内容は各コースによって異なるが、プロジェクトを通して未知の問題に対処することのできる応用力を作ることが目標とされている。

なお以前は、他学科のように学科に直結する大学院組織がなく、学科教員が所属する工学系研究科環境海洋工学専攻、システム量子工学専攻、地球システム工学専攻、技術経営戦略学専攻、原子力国際専攻、および新領域創成科学研究科先端エネルギー工学専攻、環境システム学専攻、人間環境学専攻が関連する大学院となっていたが、2008年4月に環境海洋工学専攻、システム量子工学専攻、地球システム工学専攻の3専攻が統合され、工学系研究科に「システム創成学専攻」が設置された。精密工学科設置以前は精密機械工学専攻も関連大学院の一つとされていた。

工学系研究科[編集]

工学系研究科は1992年に大学院重点化が開始され、1995年に重点化が完了した(24専攻)。2001年には計数工学専攻、情報工学専攻、電子情報工学専攻、機械情報工学専攻の4専攻が情報理工学系研究科へ移行し、20専攻となった。2002年には、金属工学専攻、材料学専攻を改組してマテリアル工学専攻が設置されたことにより、19専攻となった。その後、原子力国際専攻(2005年)、原子力専攻(2005年)、バイオエンジニアリング専攻(2006年)、技術経営戦略学専攻(2006年)の設置、および超電導工学専攻の廃止(2005年)を経て、22専攻となった。

2008年4月に新領域創成科学研究科との間で専攻の統合・再編が行われた。具体的には、新領域創成科学研究科基盤情報学専攻が工学系に復帰し、電気工学・電子工学の2専攻と統合して、電気系工学専攻となった。また、環境海洋工学専攻、システム量子工学専攻、地球システム工学専攻が統合され、システム創成学専攻となった(同時に環境海洋工学専攻の一部が新領域に移動し、同研究科環境システム学専攻と連携して海洋技術環境学専攻が新設された)。これらの専攻再編に合わせて、全学センターである高温プラズマ研究センターが廃止された。2009年に産業機械工学専攻を廃止したことにより、現在の18専攻体制となった。

都市持続再生学コース(まちづくり大学院)は社会人を対象としたコースであり、2007年10月1日に発足した。都市工学専攻、社会基盤学専攻、建築学専攻の3専攻の協力により運営されているが、学生の所属は都市工学専攻となっている。

茨城県東海村東海キャンパス)にある原子力専攻(旧・附属原子力工学研究施設)設置の高速中性子原炉「弥生」は大学が運用する高速炉としては世界で唯一の存在である[1]

  • 社会基盤学専攻
  • 建築学専攻
  • 都市工学専攻
  • 都市計画コース
  • 都市環境工学コース
  • 都市持続再生学コース(まちづくり大学院)(修士課程
  • 機械工学専攻
  • 精密工学専攻
  • 航空宇宙工学専攻
  • 電気系工学専攻
  • 電気電子工学コース
  • 融合情報学コース
  • 物理工学専攻
  • システム創成学専攻
  • マテリアル工学専攻
  • 応用化学専攻
  • 化学システム工学専攻
  • 化学生命工学専攻
  • 先端学際工学専攻(博士課程)(先端科学技術研究センター)
  • 原子力国際専攻
  • バイオエンジニアリング専攻
  • 技術経営戦略学専攻
  • 原子力専攻(専門職学位課程)

附属施設[編集]

工学系研究科附属
  • 水環境制御研究センター
  • 量子相エレクトロニクス研究センター
  • 総合研究機構
  • エネルギー・資源フロンティアセンター
  • 光量子科学研究センター
  • 国際工学教育推進機構
  • 医療福祉工学開発評価研究センター

同窓会[編集]

東京大学工学部丁友会(ていゆうかい)[編集]

工学部の同窓会組織である。鉄門倶楽部と同様に、工科大学のボート部の応援団として発足した。"丁"は工科大学のマークであった"T"に由来する。現在、工学部には丁友会関連のサークルが9つ存在し、丁友会の支援を受けているが、東京大学工学部生でなくても加入できる。

傘下団体[編集]

  • アビオニクス研究会(飛行ロボット)
  • RoboTech(大学ロボコン)
  • モーター同好会(軽レーシングカー製作)
  • F-tec(東京大学飛行理論実践委員会)(人力飛行機製作)
  • iGEM UT-Tokyo(合成生物学)
  • 丁友会剣道部
  • 丁友会硬式野球部
  • TEIYU(丁友会テニス部
  • ラブオール(丁友会バドミントン部)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

参考文献[編集]

  1. ^ 東京大学原子炉「弥生」 http://www.tokai.t.u-tokyo.ac.jp/~rokan/UTNS_pamphlet.pdf