横須賀火力発電所

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横須賀火力発電所
横須賀火力発電所(2010年3月)
横須賀火力発電所の位置(神奈川県内)
横須賀火力発電所
横須賀火力発電所の位置
正式名称 東京電力株式会社横須賀火力発電所
日本の旗 日本
所在地 神奈川県横須賀市久里浜9-2
座標 北緯35度12分56秒 東経139度42分59秒 / 北緯35.21556度 東経139.71639度 / 35.21556; 139.71639座標: 北緯35度12分56秒 東経139度42分59秒 / 北緯35.21556度 東経139.71639度 / 35.21556; 139.71639
現況 停止中
運転開始 3号機:1964年5月
4号機:1964年7月
5号機:1966年7月
6号機:1967年1月
7号機:1969年9月
8号機:1970年1月
1号GT:1971年7月
2号GT:1992年7月
運転終了 1号機:2004年12月20日
2号機:2006年3月27日
事業主体 東京電力
発電所
主要動力源 3~8号機:重油原油
二次動力源 1号GT:軽油
2号GT:都市ガス、軽油
発電機数 8基
熱効率 3~8号機:42.2%(LHV)
1号GT:24.2%(LHV)
2号GT:32.8%(LHV)
発電量
定格出力 総出力:227.4万kW
  3号機:35万kW
  4号機:35万kW
  5号機:35万kW
  6号機:35万kW
  7号機:35万kW
  8号機:35万kW
  1号GT:3万kW
  2号GT:14.4万kW
ウェブサイト
東京電力 横須賀火力発電所
2016年4月1日現在
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横須賀火力発電所(よこすかかりょくはつでんしょ)は神奈川県横須賀市久里浜9-2にある東京電力石油火力発電所

概要[編集]

1957年に建設を開始し、1960年に1号機が運転を開始、8号機までとガスタービン発電設備2基が建設された。

運転開始当初は石炭専焼であったが、のちに石炭・石油混焼を経て石油専焼に転換した。

燃料情勢の変化などにより5〜8号機と2号ガスタービンが2004年10月から長期計画停止(5号機以外は2005年夏季に再開するも同年10月に再度長期計画停止)となり、さらには老朽化に伴い1、2号機および2号ガスタービンが廃止された[1][2]

2007年9月に柏崎刈羽原子力発電所停止による電力不足解消のため、7、8号機の運転を再開、一度廃止した2号ガスタービンを再稼働させたが、リーマンショック後の不況による電力需要の落ち込みや柏崎刈羽原子力発電所6、7号機の再稼働を要因として、2010年4月に稼働していた全号機が長期計画停止となった[3]

2011年3月11日東北地方太平洋沖地震と津波により複数の発電施設が被災し、電力供給力が大幅に低下したため、3、4号機と1、2号ガスタービンを同年7月までに再稼働させたが[4]、被災火力発電所の復旧等により、2014年4月1日に3、4号機と1、2号ガスタービンは再び長期計画停止となった[5]

2016年4月現在、老巧設備を最新設備に建て替える方向で検討されている(後述)。

発電設備[編集]

2012年5月18日撮影
夕暮れの発電所
  • 総出力:227.4万kW(2016年4月1日現在)[6]
  • 敷地面積:約72万m²
  • 発電方式:3~8号機:汽力発電方式
3号機(2014年4月より長期計画停止中)
定格出力:35万kW(GE
使用燃料:重油原油
熱効率:42.2%(低位発熱量基準)
営業運転開始:1964年5月
4号機(2014年4月より長期計画停止中)
定格出力:35万kW(東芝)
使用燃料:重油、原油
熱効率:42.2%(低位発熱量基準)
営業運転開始:1964年7月
5号機(2004年10月より長期計画停止中)
定格出力:35万kW(東芝)
使用燃料:重油、原油
熱効率:42.2%(低位発熱量基準)
営業運転開始:1966年7月
6号機(2005年10月より長期計画停止中)
定格出力:35万kW(東芝)
使用燃料:重油、原油
熱効率:42.2%(低位発熱量基準)
営業運転開始:1967年1月
7号機(2010年4月より長期計画停止中)
定格出力:35万kW(東芝)
使用燃料:重油、原油
熱効率:42.2%(低位発熱量基準)
営業運転開始:1969年9月
8号機(2010年4月より長期計画停止中)
定格出力:35万kW(東芝)
熱効率:42.2%(低位発熱量基準)
使用燃料:重油、原油
営業運転開始:1970年1月
1号ガスタービン(非常用)(2014年4月より長期計画停止中)
発電方式:ガスタービン発電方式
定格出力:3万kW
使用燃料:軽油
熱効率:24.2%(低位発熱量基準)
営業運転開始:1971年7月
2号ガスタービン(2014年4月より長期計画停止中)
発電方式:ガスタービン発電方式
定格出力:14.4万kW
使用燃料:都市ガス、軽油
熱効率:32.8%(低位発熱量基準)
営業運転開始:1992年7月
  (2000年3月廃止、2003年7月再設置)
  (2005年10月より長期計画停止、2006年3月27日廃止、2007年9月11日再設置)

計画中の発電設備[編集]

リプレース計画は、中部電力と包括提携で設立された共同出資会社JERAが、電源開発(Jパワー)と組み、建設・運営する計画。磯子火力発電所等、石炭火力が主力のJパワーのノウハウを生かし、商用化されている石炭火力で最も発電効率の高い超臨界圧方式を採用。石炭輸送でも国内の貯蔵施設と発電所間の運搬船を共同運用すれば、輸送費も削減できるメリットがある、としている[7]

2016年4月22日には計画段階環境配慮書の送付及び縦覧が発表された。リプレース計画概要は、既存設備を廃止し、出力約65万kWの石炭火力を2基建設する。今回のリプレース計画により、横須賀火力発電所は、石油火力から高効率石炭火力へと新たに生まれ変わることとなる[8]

  • 総出力:約130万kW
  • 発電方式:汽力発電方式
新1号機(計画中)
定格出力:約65万kW
使用燃料:石炭
蒸気条件:超々臨界圧Ultra Super Critical)
熱効率:43.0%(高位発熱量基準)
着工:2019年予定
営業運転開始:2023年予定
新2号機(計画中)
定格出力:約65万kW
使用燃料:石炭
蒸気条件:超々臨界圧(USC)
熱効率:43.0%(高位発熱量基準)
着工:2020年予定
営業運転開始:2024年予定

廃止された発電設備[編集]

1号機(廃止)
定格出力:26.5万kW(GE)
使用燃料:重油(当初は石炭)
熱効率:42.4%(低位発熱量基準)
営業運転期間:1960年10月 - 2004年12月20日(2001年4月より長期計画停止)
2号機(廃止)
定格出力:26.5万kW(東芝
使用燃料:重油(当初は石炭)
熱効率:42.4%(低位発熱量基準)
営業運転期間:1962年9月 - 2006年3月27日(2004年10月より長期計画停止)

緊急設置電源[編集]

2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震と津波により複数の発電施設が被災し、電力供給力が大幅に低下したため、緊急設置電源が新設された[9]

電力需給が逼迫した際に稼働していたが、被災火力発電所の復旧等により、2013年3月31日に3号系列が廃止、同年5月10日に5、6号系列が廃止され、当発電所の緊急設置電源は全廃された[10]

  • 総出力:32万9,600kW(全設備完成当時)
3号系列ガスタービン(緊急設置電源)(廃止)
発電方式:ガスタービン発電方式
定格出力:7万5,900kW
 2万5,300kW× 3台 (リース)
使用燃料:軽油
熱効率:35.1%(低位発熱量基準)
営業運転期間:3-1~3号:2011年8月2日 - 2013年3月31日
5号系列ガスタービン(緊急設置電源)(廃止)
発電方式:ガスタービン発電方式
定格出力:10万2,100kW
 2万6,300kW × 3台 (リース) ※5-1、2、4号
 2万3,200kW × 1台 (リース) ※5-3号
使用燃料:軽油
熱効率
 34.1%(低位発熱量基準) ※5-1、2、4号
 32.6%(低位発熱量基準) ※5-3号
営業運転期間:5-1~4号:2011年8月2日 - 2013年5月10日
6号系列ガスタービン(緊急設置電源)(廃止)
発電方式:ガスタービン発電方式
定格出力:15万1,600kW
 2万6,300kW × 4台 (リース) ※6-1、3、5、6号
 2万3,200kW × 2台 (リース) ※6-2、4号
使用燃料:軽油
熱効率
 34.1%(低位発熱量基準) ※6-1、3、5、6号
 32.6%(低位発熱量基準) ※6-2、4号
営業運転期間
 6-1~3、5、6号:2011年8月2日 - 2013年5月10日
 6-4号:2011年6月30日 - 2013年5月10日

アクセス[編集]

横須賀線久里浜駅京急久里浜線京急久里浜駅より野比海岸行き路線バス利用、「東電前」下車。

その他[編集]

完成当時、発電所としての総出力が世界最大であったため、地元商店街の和菓子屋から地元銘菓として「発電もなか」という名称で発電機を模した形状の最中土産品として1970年代頃から販売され人気を集めたが、2008年に和菓子店が閉店したことに伴い販売終了となった[3]

出典[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]