金曜ドラマ (TBS)

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金曜ドラマ』(きんようドラマ)は、1972年からTBSテレビ系列で、毎週金曜日の22時台に放送されているテレビドラマ枠である。通称「金ドラ[1]ステレオ放送字幕放送ハイビジョン制作、番組連動データ放送を実施している。

1987年10月から1989年9月まで、この枠をニュース番組JNNニュース22プライムタイムニュースデスク'88→ニュースデスク'89)に充てていたため番組を2年間休止となる。その分水曜21時台に本枠の枠移動して『水曜ドラマ』を放送したが、翌10月から放送が再開されている。

基幹時刻

※ただし、作品によって初回および最終回には拡大あり。まれに21:00から放送開始となる作品もある。

概要

現在存在しているTBSテレビのドラマ枠では、『日曜劇場』に次いで放送期間が長い。大人(特にF1、F2層(20 - 49歳の女性、→視聴者))向けの作品が中心だったが、1990年代以降は若者向けや若者を主人公にした作品も登場する。ジャンルは作風が暗い作品をはじめ、ヒューマンドラマラブコメ刑事ドラマなど様々である。

1962年から2001年まで中断期間があるものの金曜21時台にもドラマが放送されていた。1972年10月から1982年9月までは8時台に金曜20時枠ドラマ、金曜9時枠ドラマがあったため、金曜日は3時間テレビドラマ(1時間枠×3)を放映していた(なお、最盛期には火曜日から金曜日まで3時間テレビドラマ〈1時間枠×3〉を放映していた)。さらに、30分枠のテレビドラマも加えると19時台前半に『ウルトラマンタロウ』、後半に『走れ!ケー100』を放送していた時期は4時間テレビドラマを放送して[注釈 1]、水曜日と木曜日にも4時間テレビドラマを放送していた時期がある。

1989年の再開後は3か月交替で年間4本のドラマが放送されている。例外として、2004年に放送された『3年B組金八先生』第7シリーズは2005年3月までの半年間、2006年10月から11月の『セーラー服と機関銃』が2か月間(全7回)、2006年12月の『笑える恋はしたくない』が1か月間(全3回)の編成を取った。

1989年以降の代表的な作品には、冬彦さんブームを巻き起こした『ずっとあなたが好きだった』(1992年)、および同じスタッフで製作された『誰にも言えない』(1993年)、野島伸司脚本による『高校教師』(1993年)、『人間・失格』(1994年)、『未成年』(1995年)、『聖者の行進』(1998年)、手話ブームを牽引した『愛していると言ってくれ』(1995年)、続編が作成された『青い鳥』(1997年)、田村正和、木村拓哉、宮沢りえの共演で話題を呼んだ『協奏曲』(1996年)、スペシャル版や映画版も制作された『ケイゾク』(1999年)など。2000年以降は、続編・映画化までされ、続編は平均20%を超える高視聴率をマークするなどの人気を博した『花より男子』、ベストセラー小説をドラマ化した『世界の中心で、愛をさけぶ』(2004年)、映画化された『クロサギ』(2006年)、若手俳優が多くブレイクした『ドラゴン桜』(2005年)、アラフォーが流行語にもなった『Around40〜注文の多いオンナたち〜』(2008年)など。

2000年代に入ると平均視聴率が10%を切ることも少なくない。特に2012年に放送された全4作品すべてが一桁台と低迷し、2008年10月期の『流星の絆』最終回から2013年7月期の『なるようになるさ。』初回まで単回で15%を超える作品がなかった。『木更津キャッツアイ』、『タイガー&ドラゴン』、『歌姫』、『魔王』、『SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜』(以下、『SPEC』)などの視聴率は低かったものの、後にDVD販売でヒットしたというケースもある[注釈 2]。また、同様にこの時期から「オリジナルドラマ」だけではなく、「漫画作品をドラマ化」、「海外ドラマを日本版にリメイク」などを取り入れ始め他のドラマ枠と同様、年々増加傾向にある。

放送された作品は現代劇だが、2012年10月からの『大奥〜誕生[有功・家光篇]』では初めて時代劇の作品が登場した。[2][注釈 3]

2004年春に水曜22時枠ドラマが廃枠になり、2008年春に木曜22時枠ドラマが廃枠になると、当枠はTBSにとって唯一の22時枠ドラマとなったが、2014年春の改編でかつて『刑事コジャック』『刑事スタスキー&ハッチ』などの海外ドラマを編成していた火曜22時枠に、国産1時間ドラマ『火曜ドラマ』を設置、6年ぶりに22時枠ドラマが2体制になった。

また2018年春の改編で、月 - 木の22時台番組(『火曜ドラマ』を含む)が22:00 - 23:07に拡大(13分延長)されたが、当枠は引き続き22:00 - 22:54枠での放送となった(2019年4月29日より22:57までに縮小)。TBSテレビの22時番組で22:54までなのは当枠と日曜の『林先生が驚く初耳学!』(毎日放送制作)の2番組[注釈 4]だけで、「平日」と「TBS制作」は当枠が唯一となる。

なお、一部の作品については、TBS系全国ネットでの放送終了してから、後に他系列の不定期ネット局でも遅れネットで放送されている。

1987年までの作品リスト

1972年

1973年

1974年

1975年

1976年

  • 恋人たちの河
  • 美しき殺意
  • さらばかぐわしき日々

1977年

1978年

1979年

1980年

1981年

1982年

1983年

1984年

1985年

1986年

1987年

1989年以降の作品リスト

以下の制作プロダクション記号のないものはTBS(東京放送 → TBSエンタテインメント → TBSテレビ)の局制作[注釈 5]

1989年

1990年

1991年

1992年

1993年

1994年

1995年

1996年

1997年

1998年

1999年

2000年

2001年

2002年

2003年

2004年

2005年

2006年

2007年

2008年

2009年

2010年

2011年

2012年

2013年

2014年

2015年

2016年

2017年

2018年

2019年

2020年

2021年

備考

放送局・配信元

海外での放送

  • 一部ドラマが北米でも放送されている。
    • KIKU-TVハワイ州、すべて英語字幕付き)
      • 『硝子のかけらたち』、『協奏曲』、『青い鳥』、『めぐり逢い』、『あきまへんで!』、『週末婚』、『独身生活』、『美しい人』、『金曜日の恋人たちへ』、『真夏のメリークリスマス』、『恋を何年休んでますか』、『ママの遺伝子』、『ブラックジャックによろしく』、『世界の中心で、愛をさけぶ』、『3年B組金八先生(第7シリーズ)』、『ドラゴン桜』、『花より男子』、『夜王』、『クロサギ』、『花より男子2(リターンズ)』、『Around40〜注文の多いオンナたち〜』
    • NGN(Nippon Golden Network、ハワイ州、すべて英語字幕付き)
      • 『世界の中心で、愛をさけぶ』、『エジソンの母』
    • テレビジャパンアメリカ合衆国カナダプエルトリコ)※日本語のみ
      • 『世界の中心で、愛をさけぶ』、『ドラゴン桜』、『クロサギ』、『タイヨウのうた』、『山田太郎ものがたり』、『Around40〜注文の多いオンナたち〜』、『流星の絆』(2009年10月10日 - )

ネット局に関する備考

  • テレビ高知では、系列局でありながら一時期この番組をネットしていなかった。しかし、1996年春の改編で同局ゴールデン帯の独自差し替え枠の番組割り当て見直しが行われ、その結果本枠はTBS同時ネットに転換し、以降は同時ネットが行われる様になった。
  • 外部のプロダクションが制作した作品の場合、制作局TBSの権利失効後、以前の作品をTBS系列以外のローカル局において再放送されたことがある。
  • 過去に制作された作品の一部は、TBSのCS放送・TBSチャンネルで再放送されたことがある。また、TBSの権利が失効した作品はファミリー劇場チャンネルNECOなどのテレビドラマ専門のCS放送でも再放送されたこともある。
  • 山陽放送、長崎放送大分放送熊本放送宮崎放送南日本放送琉球放送地上デジタル放送において、『セーラー服と機関銃』の最終回のみのサービス放送を行っていた。
  • 秋田テレビは2007年で放送打ち切り。それ以降『歌姫』と『エジソンの母』はそれぞれABS秋田放送が放送権を持つ。理由は本来放送される「TBS系木曜21時枠」が『3年B組金八先生』」であるため(同番組はAKTが放映権を持つが、2007年10月 - 2008年3月の第8シリーズについては放送されなかった)。それ以降、秋田県での放送は1年間放送無く、2009年4月から1年遅れでABS秋田放送が『Around40〜注文の多いオンナたち〜』と放送したが、同年12月に『流星の絆』を放送したのを最後にしばらく打ち切りが続いていたが、『夜行観覧車』で3年4か月振りの放送再開(同県では2013年4月放送開始)となった。以降は、不定期で平日の夕方[注釈 15]に遅れて放送されている。

脚注

注釈

  1. ^ この後の金曜19時台後半はドラマから撤退するが、前半は『ウルトラマンレオ』や、『昭和仮面ライダーシリーズ(第2期)』などの石森( → 石ノ森)章太郎原作・毎日放送&東映制作の30分特撮番組を、1981年3月まで断続的に放送していたため、4本・3時間半もドラマが編成されていた。
  2. ^ 特に『木更津キャッツアイ』、『SPEC』に至っては続編が映画化されている。
  3. ^ 民放での連続時代劇としても2012年3月で終了した『逃亡者 おりん2』(テレビ東京系)以来半年ぶりとなる。
  4. ^ 土曜日の『新・情報7days ニュースキャスター』は22:00 - 23:24枠。
  5. ^ 2000年4月-2004年9月はTBSエンタテインメント名義、2004年10月-2009年3月はTBSテレビ名義。この時期、TBS本体が「制作・著作」でクレジットされていたので二重表示された。
  6. ^ 当作品から「愛なんていらねえよ、夏」、「Stand Up!!」を除き、HD(高精細度テレビジョン放送)制作。
  7. ^ 2009年3月20日(2008年度最終放送日)までの放送局は認定放送持株会社移行並びに分社化前のため、旧法人の東京放送(現・東京放送ホールディングス)。実制作は旧TBSエンタテインメントも含む。
  8. ^ 2014年3月21日(2013年度最終放送日)までは認定放送持株会社移行並びに分社化前のため、旧法人の中部日本放送
  9. ^ 2019年3月15日(2018年度最終放送日)までは認定放送持株会社移行並びに分社化前のため、旧法人の山陽放送(現・RSKホールディングス)。
  10. ^ ドラゴン桜』から前と『歌姫』から『流星の絆』、『夜行観覧車』から『TAKE FIVE〜俺たちは愛を盗めるか〜』、『なるようになるさ。』(第1シリーズ)、『クロコーチ』、『アリスの棘』、『Nのために』、『コウノドリ』、『砂の塔〜知りすぎた隣人』、『アンナチュラル』『MIU404』『あなたには帰る家がある』が放送されていた。ちなみに秋田放送では『なるようになるさ。』(第1シリーズ)より先に『クロコーチ』が放送された。
  11. ^ かつては約4か月遅れで、毎週土曜日の13:30から放送されていた。
  12. ^ 『3年B組金八先生』を除く。『朝ドラ!』扱いで放送。地域により、毎日放送か山陽放送で視聴されるケースあり。
  13. ^ 当該枠は、フジテレビ『金曜劇場』の同時ネット枠となる。
  14. ^ 土曜16時に時差ネット。『金曜日の妻たちへ』打ち切り後は、『2年B組仙八先生』の遅れネットとなった。
  15. ^ 主に月曜 - 水曜。

出典

関連項目

TBS系列 金曜22:00 - 22:54
前番組 番組名 次番組
TBS金曜9時枠の連続ドラマ
※21:30 - 22:26
【30分繰り上げて継続】
JNNフラッシュニュース
※22:26 - 22:30
【30分繰り上げて継続】
蝶々・雄二の夫婦善哉
※22:30 - 23:00
朝日放送制作。日曜22:30 - 23:00枠へ移動】
金曜ドラマ
(1972.4 - 1987.9)
金曜ドラマ
(1989.10 - )
-
TBS 金曜22:54 - 22:55
蝶々・雄二の夫婦善哉
※22:30 - 23:00
【朝日放送制作。日曜22:30 - 23:00枠へ移動】
金曜ドラマ
(1972.4 - 1982.9)
【更に1分縮小して継続】
TBSニュース
※22:54 -23:00
TBS 金曜22:55 - 22:56
蝶々・雄二の夫婦善哉
※22:30 - 23:00
【朝日放送制作。日曜22:30 - 23:00枠へ移動】
金曜ドラマ
(1972.4 - 9)
【1分縮小して継続】
レジャースポット
※22:55 - 23:00