流星の絆

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流星の絆
著者 東野圭吾
発行日 2008年3月5日
発行元 講談社
ジャンル 推理小説サスペンス
日本
言語 日本語
形態 新書
ページ数 482
公式サイト 講談社BOOK倶楽部:流星の絆
ISBN 978-4-06-214590-9
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流星の絆』(りゅうせいのきずな)は、日本の男性作家・東野圭吾推理小説週刊現代2006年(平成18年)9月16日号から2007年(平成19年)9月15日号まで連載され、2008年3月5日講談社より刊行。2008年(平成20年)10月17日よりTBS系で連続ドラマ化された。

目次

[編集] 概要

幼い頃に両親を惨殺されるという過酷な運命を背負った三兄妹が詐欺を働きながら、時効が迫る14年後、真犯人を追い詰めるという復讐劇。犯人の推理を軸に、復讐、コンゲーム、そして禁じられた恋の要素をちりばめた作品になっている。

東野本人は、今回の作品制作を苦痛に感じなかったと各種インタビューで語っている。特にラストは自分ではなく、登場人物が書かせたともしている。

2008年10月には宮藤官九郎脚本、二宮和也主演で連続ドラマ化された。ドラマ独自の設定は「金曜ドラマ・流星の絆」を参照のこと。

単行本のキャッチコピー
「惨殺された両親の仇討ちを流星に誓いあった三兄妹」
「兄貴、妹(あいつ)は本気だよ。俺たちの仇の息子に惚れてるよ」
「14年後、彼らが仕掛けた復讐計画の最大の誤算は、妹の恋心だった」

[編集] 記録

  • 刊行当時には作者最速のペースで発行部数が25万部を超えたと報じられたが、その後、ドラマ化を受けてロングセラーを記録。オリコンの推計では約48万部を売り上げ、総合部門11位、文芸部門では2位を記録した。
  • 2009年1月20日、「2009年本屋大賞」の10作品にノミネートされた。東野作品としては『容疑者Xの献身』以来2作品目となる。

[編集] あらすじ


注意以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。 [記述をスキップ]


神奈川県・横須賀市にある洋食屋『アリアケ』の子供である功一、泰輔、静奈。家を抜け出し流星群を見に行ったとある夜中、その間に3人の両親が何者かに刃物で殺害された。彼らは身よりもなく、養護施設で幼少期を過ごした後、相次いで詐欺などにあったことから、強く生きるためにいつしか自らも詐欺を働くようになり、金を持っている男達を騙していく。

事件から14年が経ち、時効を迎えようとしていた折、洋食チェーンの御曹司である戸神行成をターゲットにした3人は、彼の父親・政行が両親が惨殺された時間に家から出てきた人物に似ていることに気付く。店の名物であるハヤシライスの味から、政行が両親を殺害しレシピを盗んだと確信した3人は、行成に接近して政行を陥れるための罠を張っていく。作戦は順調に進んでいた。しかし、一方で静奈は行成に恋心を寄せてしまう…。

序盤に大きな伏線が張り巡らされているのが特徴。そして、ラストでは思いもよらぬ事件の真相が明らかになる。

[編集] 主な登場人物

有明 功一 (ありあけ こういち)
3兄妹の長男で、両親の死体の第一発見者。事件当時は小学6年生。施設を出た後に勤めていたデザイン設計会社が突然倒産。社長が自殺し、結果、自らがその補償に回る羽目になる。その経験から誰も信じることができなくなり、人を騙すことを生業にしてきた。泰輔と静奈を実行役に回し、自らは綿密なリサーチと巧妙なシナリオを立て、ターゲットを追い詰めていく。過酷な運命を生きてきたことで、弟妹との絆は深く、2人を守ろうとしている。幼少のころには父親から秘伝のハヤシライスの作り方を教えてもらった。このレシピが書かれたノートを親の形見として大事に持っており、現在でも泰輔と静奈には時々料理を振舞っている。
有明 泰輔(ありあけ たいすけ)
次男。事件当時小学4年生。事件のショックでしばらく口が聞けなくなっていたが、後に当夜に犯人と思しき顔を目撃したことがわかる。詐欺グループでは実行犯となり、宝石商や銀行員、ホストなどさまざまな業種の人間に扮装する。功一いわく、「扮装するとそれ以外の何者にも見えない、擬態の天才」。静奈と多く接していることもあり、妹の変化にいち早く気づいた。功一を信頼しているが、ときにその慎重でかつ相手の心理を読んだ策略が理解できなくなることがある。
矢崎 静奈(やざき しずな)/有明 静奈(ありあけ しずな)
事件当時小学1年生。功一と泰輔の妹であるが血はつながっておらず、戸籍上の父親も存在しない非嫡出子(詳細は後述)で、学校では兄と同じ有明姓を使っていた。愛称は「シー」。兄もうらやむ美貌を武器に男に近づいていく。男心を掴むのにも長けている。資格商法の詐欺に引っかかり、それをきっかけに詐欺を働くようになった。行成との出会いで別人を演じていることに後ろめたさを感じてしまう。
有明 幸博(ありあけ ゆきひろ)
「アリアケ」経営者で、事件の被害者。功一と泰輔の実父。先妻は病死している。洋食・とりわけハヤシライスの味にこだわりを持っていた一方、ギャンブル狂の一面があり、多額の借金を抱えていた。功一にハヤシライスの作り方を教えるために、店を臨時休業させたことがある。
矢崎(有明) 塔子(やざき とうこ)
事件の被害者。静奈の実母。かつて水商売をやっており、その折に妊娠をし、静奈を産んだ。相手から養育費をもらう条件として幸博とは籍を入れていない(幸博本人も承知していた)。事件の前日にはめったに利用しない図書館に行っていた。
戸神 行成(とがみ ゆきなり)
大手の洋食チェーン「とがみ亭」専務。功一達にAランク(上限の測れない相手)のターゲットにされる。仕事一途で、恋には興味を抱いていなかったが、「高峰佐緒里」こと静奈との出会いで気持ちに変化が生じる。子供のころは天体観測が趣味であった。
戸神 政行(とがみ まさゆき)
「とがみ亭」経営者。行成の父。ハヤシライスを名物メニューに、14年前から急速に繁盛し始めた。よく知る人物からは苦労人であると言われているが、この人物が事件当夜に有明家から出てきたとされ、そのため特Aランク(金を取る相手ではなく、警察に捕まるように仕向けられる)のターゲットとして狙われることになる。
戸神 貴美子(とがみ きみこ)
行成の母。行成の新店舗立ち上げと恋の行方に気を許せない。
高山 久伸(たかやま ひさのぶ)
ゲームソフト会社勤務。功一達にBランク(100万は取れると踏んでいる相手)のカモにされている。そうとは知らずに静奈演じる「南田志穂」という女性に恋心を寄せている。
川野 武雄(かわの たけお)
中学で理科を教えている教師。静奈演じる「ユカリ」とつきあっているCランク(100万までは取れないが騙す価値のある相手)のターゲット。吝嗇家。
萩村 信二(はぎむら しんじ)
今事件を担当することになった若手刑事。事件当時は横須賀署配属。後に神奈川県警捜査一課に異動。事件前に「アリアケ」で食事を取ったこともあり、事件解決に執念を見せる。既婚、子供がいる。
柏原 康孝(かしわばら やすたか)
神奈川県警配属のベテラン刑事。事件の捜査の中で功一と親身になって接してきた。かつて息子を難病の末亡くし、萩村いわくこれを機に性格が丸くなったようだ。

[編集] テレビドラマ

金曜ドラマ・流星の絆
ジャンル テレビドラマ
放送時間 金曜日22:00 - 22:54 (JST)(47分)
放送期間 2008年10月17日 - 2008年12月19日(10回)
放送国 日本
制作局 TBS
演出 金子文紀
石井康晴
原作 東野圭吾「流星の絆」(講談社)
脚本 宮藤官九郎
プロデューサー 那須田淳
磯山晶
出演者 二宮和也
錦戸亮
戸田恵梨香
音声 ステレオ放送
字幕 文字多重放送
オープニング Beautiful days
外部リンク 公式サイト

特記事項:
初回及び最終回:22:00-23:09(15分拡大)

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2008年(平成20年)10月17日から同年12月19日までTBS金曜ドラマ枠で放送。書籍の刊行から7ヶ月という短期間でドラマ化の運びとなった。脚本は『池袋ウエストゲートパーク』などで知られる宮藤官九郎。この作品で8年ぶりに原作ものの脚本を手がける。また宮藤官九郎とプロデューサー・磯山晶の組み合わせは、同局系の愛の劇場枠で放送されていた『吾輩は主婦である』以来約2年ぶりとなる。

主演は同枠4回目となる二宮和也。前作の『魔王』に引き続き、2期連続でのメンバーの主演となり、主題歌も担当する。同グループで主演リレーをする事は従来も有ったが、主題歌まで同グループが担当するのは初めて。また、錦戸亮戸田恵梨香は共にTBSの連続ドラマは初のレギュラー出演となる。その他、歌手の中島美嘉が『私立探偵 濱マイク』(読売テレビ制作・日本テレビ系)以来6年振りに連続ドラマに出演(2話から)、こちらは挿入歌も担当する。

初回視聴率は20%を越え、これは金曜ドラマ枠では1999年の「美しい人」以来、9年振りの記録となる[1]。また、最終回には番組最高視聴率を記録し、2008年10月期、および2008年に放送されたTBSのドラマで1位の結果となった。

ザテレビジョンが主催するドラマアカデミー賞において、作品賞を受賞したほか6冠を達成している(主演男優、助演女優、脚本、監督、主題歌)。

[編集] 原作との相違点

  • ドラマでは基本的に原作に準拠しており、物語の流れや真相も原作どおりである一方、登場人物の性格や設定が変わっていたり、笑いの要素を取り入れるなどして、原作の世界観からの改変が行われたほか、原作とは大きく異なる結末とドラマ独自のエピローグが追加された。
  • オリジナルの設定として、功一をカレー店で、泰輔をDVD店で働く設定にしている。このため、原作では終盤まで接点のない功一と行成、泰輔と柏原が序盤から頻繁に出会っている。また、彼らをサポートする立場としてカレー店のオーナー(ジョージ)と謎の女(サギ)がオリジナル人物として登場する。
  • ドラマでは静奈が血のつながっていない兄弟であることを知らず、功一が彼女に打ち明ける場面が中盤のヤマ場になっている。
  • ドラマにおいて詐欺を行うターゲットは、三兄妹やその友人に不利益を被らせた人物が大半で、いわば仕返しとして行っている。
  • アリアケのレシピを戸神家に置く計画に失敗した後、三人が柏原に協力を得るため、自らの罪を白状する(原作では刑事の協力を得ていない)。
  • 政行への最後の仕掛けを行う際に、高峰佐緒里(静奈)と功一、泰輔との関係が行成に知られている(原作では静奈は行成に追い詰められた際、本名である「矢崎」姓を名乗り、有明とは友人であると主張する。行成の彼らの関係を知るのは事件解明後)。

[編集] 登場人物

三兄妹の長男。調理師の道をあきらめ、現在はカレー店『ジョージクルーニー』で住み込みで働いている。詐欺グループ「アリアケ3」のリーダーであり、脚本・演出担当。
三兄妹の次男。DVD&グッズ販売店『トミーリージョージ』でバイトをしている。「アリアケ3」の実行役。
三兄妹の末っ子。同じく「アリアケ3」の実行役。
洋食チェーン店『とがみ亭』の御曹司。ハヤシライスの食べ歩きで『ジョージクルーニー』を訪れ、功一とはそこで面識を持っている。
カレー店『ジョージクルーニー』店主。かつては児童養護施設『聖ジョージ学園』の園長であった。そのころから有明三兄妹を見守っているいわばアリアケ3の親代わり。当店の隠しメニューとして「林ライス」なるものがあるが、ハヤシライスとは無関係。なお、カレー店のほかにDVD&グッズ販売店『トミーリージョージ』、キャバクラ『ジョージミーツガール』も手がけている。
三兄妹の両親が殺害された事件を担当する若手刑事。酒に酔うと、オカマキャラになる。
静奈に嫌がらせをした上司。悪口を書いた紙を静奈の顔に貼り付けることから「ポストイット」のあだ名をつけられている。静奈演じる、南田志穂と付き合っている。
歌舞伎町のホストクラブ「愛ニード優」のナンバー2。少女漫画が好きで特に「永遠少女栞」を愛読している。
静奈の実父。妻の目を気にし、静奈を引き取らなかった。
信郎の妻。14年間、夫が殺人事件の犯人ではないかと疑い続けてきた。
謎の女。偽ダイヤや盗難車をなぜか手配するなどアリアケ3に何かと協力する。功一のことを「アクセル」、泰輔のことを「濡れ煎餅」と呼んでいる。
『とがみ亭』経営者。行成の父。
政行の妻。
中学で理科を教えている。ちえみが妊娠した子を認知しなかった。
三兄妹が施設で知り合った女の子。沢井と不倫関係にあり、妊娠してしまう。
『とがみ亭』マネージャー。行成を「若」と呼ぶ。
静奈に資格詐欺を仕掛けた女。「愛ニード優」の常連で騙し取った金で一矢に貢いでいる。
桜木町にある喫茶店『ニューフロンテ』店主。表向きは喫茶店だが、裏ではノミ屋を20年以上にわたり行っていた。
神奈川県警に転属になった萩村の上司。
静奈の実母で、功一・泰輔の義母。
功一・泰輔の実父で、静奈の義父。洋食屋『アリアケ』の店主。
三兄妹の両親が殺害された事件を担当するベテラン刑事。

[編集] スタッフ

[編集] 放送日・サブタイトル・視聴率

各話 放送日 サブタイトル 演出 視聴率
第1話 2008年10月17日 東野圭吾×宮藤官九郎! 涙の№1ミステリー感動大作 金子文紀 21.2%
第2話 2008年10月24日 傘と似顔絵と謎の女 17.3%
第3話 2008年10月31日 親の秘密とハヤシの王子様 石井康晴 15.0%
第4話 2008年11月07日 真犯人と繋がった記憶 15.6%
第5話 2008年11月14日 仇の息子と盗まれた味 金子文紀 15.1%
第6話 2008年11月21日 本当の兄妹じゃない 14.8%
第7話 2008年11月28日 妹は仇の息子に惚れてるよ 石井康晴 14.5%
第8話 2008年12月05日 妹の正体と追いつめられた真犯人 11.5%
第9話 2008年12月12日 時効当日最後の告白 金子文紀 15.4%
最終回 2008年12月19日 犯人はお前だ! 3兄妹の運命は…涙と感動の最終回! 22.6%
平均視聴率 16.6% (視聴率は関東地区ビデオリサーチ社調べ)

[編集] 楽曲

[編集] ドラマ内ドラマ

3兄妹がターゲットをだますエピソードがドラマ仕立てで登場する。主に功一が脚本、演出を担当。ターゲットが主演で、その相手役が静奈、知人役が泰輔となっている。

  1. 『カナダからの手紙』
  2. 『妄想係長 高山久伸』
  3. 『ダイヤと嘘とやさしいレストラン』
  4. 『さわやかオン・ザ・ラン』
  5. 『妄想係長 高山久伸は二度死ぬ』
  6. 『黒革のハンドバッグ』
  7. 『おはぎさん』
  8. 『横須賀ラブストーリー』
  9. 『刑事遺族』
  10. 『幸福の黄色いポストイット』

[編集] タイアップ商品

[編集] その他

  • 第1話には、自転車の3人乗りのシーンがあるため、「番組中に自転車を三人乗りするシーンがありますが、法律では自転車の二人乗りは例外を除き禁止されています。」と注意書きが番組終了後に表示された。
  • 第9話の放送終了後関東限定で、カレー屋『ジョージ・クルーニー』のセットの前から、三兄妹とジョージによる2分間の最終回予告が生放送された。
TBS 金曜ドラマ
前番組 番組名 次番組
魔王
(2008.7.4-2008.9.12)
流星の絆
(2008.10.17-2008.12.19)

[編集] 脚注

[編集] 外部リンク