レトルト食品

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レトルト食品(レトルトしょくひん)とは、気密性及び遮光性を有する容器で密封し、加圧加熱殺菌した食品レトルトは元来蒸留器具の意味で、レトルト食品という名称は日本以外では通用しない(英語ではブレーズ・パスカルにちなんでPascalizationと言う)。 広義では缶詰も含まれ、食品業界では加圧加熱殺菌全般を指すが、一般には「レトルトパウチ食品」の略称として広く定着している。本項ではレトルトパウチ食品について説明する。

目次

[編集] 概要

日本では「レトルトパウチ食品品質表示基準」(平成12年12月19日農林水産省告示第1680号)によって、「レトルトパウチ食品」について「プラスチックフィルム若しくは金属はく又はこれらを多層に合わせたものを袋状その他の形に成形した容器(機密性及び遮光性を有するものに限る。)に調製した食品を詰め、熱溶融により密封し、加圧加熱殺菌したもの」と定義されている[1]

[編集] 起源

アメリカ陸軍が缶詰にかわる軍用携帯食として開発したのがはじめである。重さや、空缶処理の問題を改善するのがねらいであった。実際に、軍用食として現在も利用されている。

その後、アポロ計画宇宙食に採用されたことで多くの食品メーカーに注目される。しかし、アメリカでは、当時、すでに一般家庭に冷凍冷蔵庫が普及しており、各種の冷凍食品(TVディナー等)が発売されていたことからまったく普及しなかった(アメリカ食品医薬品局より認可が下りなかったのも原因)。

逆に日本では、当時、冷凍冷蔵庫の普及が遅れていたため、常温で流通、保存できる缶詰にかわる新しい加工食品として期待がかけられた。

1968年2月に、大塚食品工業(現・大塚食品)より世界初の一般向けレトルト食品(レトルトカレー)として「ボンカレー」が地域限定ではあるが発売された。翌1969年4月には、パッケージングを改良したうえで全国発売されている。ボンカレー発売当時の宣伝は「3分温めるだけですぐ食べられる」という内容のものであった。宣伝からも分かるように、保存性よりも簡便性を前面に打ち出しており、インスタント食品の一種として普及していった。

なお、多くのレトルト食品が販売されている現在でも、売上高の3分の1以上はレトルトカレーで占められている。これは、レトルト臭と呼ばれる加熱不快臭が発生しても食感に影響しにくいためである。多くのスパイスが使われているため、レトルト食品一般に見られるレトルト臭が、さほど気にならない消費者が多い[要出典]とされる。

[編集] パッケージング

[編集] レトルトパウチ

レトルト食品を封入している袋のことをレトルトパウチ(以下、パウチと略す)と呼ぶ。パウチは、一般的に食品側にはポリプロピレン、外側にはポリエステル(PET)といった合成樹脂アルミ箔を積層加工(ラミネート加工)したフィルムで出来ている。空気水分を遮断し、内部の食品を密閉するための工夫である。

尚、食品表示としては、遮光性の素材を使用したパウチ袋を使用しないと、「レトルトパウチ食品」と表記出来ない[1]。遮光性のないパウチ袋の製品は、「加圧加熱食品」と表記する[2]

[編集] 容器の種類

平袋
封筒状の平たい袋。
  • 紙箱に入った形で販売されることが多く、「カレー」「牛丼」などに利用されている。
スタンディングパウチ
底が広がるように工夫された袋で、紙箱に入れる必要がなく、そのまま棚に立てて陳列できる。
成形容器
弁当箱状のプラスチック容器の上面にフィルムを貼り密閉している。

[編集] 加圧加熱殺菌

原則として、容器内部の食品中央部において120℃で4分間、またはそれと同等の熱がかかる状態に加圧加熱して殺菌する(内容物によっては温度・時間は調整される。)。これにより、一般的な食中毒細菌の中で最も耐熱性の高いボツリヌス菌を殺菌できるとされる。但し、より耐熱性の高い菌は存在するので、無菌となるわけではない。長期に保存すると食品の風味を損なうなどの経年劣化は完全には抑制できない。

業界内では、殺菌効力を表す数値F値(120℃1分で、F値=1)で、通常、F値が5 - 10程度の殺菌が加えられている。

[編集] 代表的なレトルト食品

[編集] 脚注・出典

  1. ^ a b 「レトルトパウチ食品品質表示基準」(平成12年12月19日農林水産省告示第1680号)第2条
  2. ^ 食品衛生法「加圧加熱食品」による

[編集] 関連項目

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