黒革の手帖

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黒革の手帖』(くろかわのてちょう)は、松本清張の長編小説。『週刊新潮』1978年11月16日号から1980年2月14日号に、「禁忌の連歌」第4話として連載され、1980年6月に新潮社から単行本が刊行された。

7568万円の巨額の金を横領し、銀座の高級クラブのママに転身した女性銀行員を、魑魅魍魎とした世界を背景に描いた作品。過去に何度もドラマ化されている。

目次

[編集] あらすじ

原口元子は、銀行の支店に勤務する地味なOLだった。しかし彼女は、その地位を利用して銀行から大金を横領、それを元手に、銀座のクラブのママとなる。

競争や葛藤が渦巻く夜の銀座で、さらなる野望へ向け彼女が狙う次の獲物は…。

[編集] 出版

新潮文庫

[編集] 主な登場人物

  • 原作における設定を記述。
原口元子
本作の主人公。元は東林銀行の女子行員だったが、叡子の店の見習いを経て、やがて銀座に自らの店「クラブ・カルネ」を開く。
楢林謙治
楢林産婦人科病院院長。
橋田常雄
医科系大学専門の予備校「医科進学ゼミナール」理事長。
安島富夫
橋田の知人の国会議員秘書。
山田波子
クラブ・カルネに飛び込んできたホステス。天性の華やかさと、男を籠絡する手腕を持つ。
中岡市子
楢林産婦人科病院の婦長。
島崎すみ江
赤坂の料亭「梅村」の女中だったが、クラブ・カルネのホステスに転身する。
岩村叡子
銀座で10年以上「クラブ・燭台」を経営してきたママ。
牧野獣医
銀座界隈の事情なら何でも耳に入れている、女のような振る舞いの男。
村井亨
東林銀行の支店次長。
長谷川庄治
大型店「クラブ・ルダン」を経営する長谷川商事の社長。

[編集] テレビドラマ

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[編集] 1982年版

松本清張の黒革の手帖
ジャンル テレビドラマ
放送時間 毎週月曜22:00 - 22:54(54分)
放送期間 1982年1月4日 - 2月8日(6回)
放送国 日本の旗 日本
制作局 テレビ朝日
演出 山内和郎
原作 松本清張『黒革の手帖』
脚本 服部佳
プロデューサー 備前島文夫
佐々木孟
出演者 山本陽子ほか
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松本清張の黒革の手帖』。テレビ朝日系で全6回の連続ドラマとして放映された。平均視聴率17.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。

放映期間1982年1月4日2月8日

[編集] キャスト

原口元子:山本陽子
安島富夫:田村正和


山田波子:萬田久子
村井亨:井上孝雄
長谷川庄治:小沢栄太郎
中岡市子:渡辺美佐子
島崎すみ江:吉行和子
梅村キク:北城真記子
川原弁護士:川合伸旺
田部:宮口二朗
里子:野平ゆき
明美:松原留美子
潤子:黒田福美
和江:森田理恵
ナレーター:中江真司
岩村叡子:白川由美
橋田常雄:ハナ肇
楢林謙治:三國連太郎

[編集] スタッフ

脚本:服部佳
音楽:坂田晃一
演出:山内和郎
プロデューサー:備前島文夫,佐々木孟
制作:松竹

[編集] サブタイトル

各話 放送日 サブタイトル
第1話 1982年1月4日 女子銀行員横領
第2話 1982年1月11日 元子の次の獲物
第3話 1982年1月18日 元子、誘惑されて
第4話 1982年1月25日 忍び寄る影…
第5話 1982年2月1日 ある決断…
第6話 1982年2月8日 執念の果てに

[編集] 1984年版

黒革の手帖
ジャンル テレビドラマ
放送時間 平日13:00 - 13:30(30分)
放送期間 1984年1月5日 - 2月24日(40回)
放送国 日本の旗 日本
制作局 TBS
演出 富本壮吉
原作 松本清張『黒革の手帖』
脚本 柴英三郎
出演者 大谷直子ほか
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TBS系の「花王 愛の劇場」枠で放映された。(全40回)

放映期間1984年1月5日2月24日
原口元子:大谷直子
宮下順子
奈良富士子
戸浦六宏
本阿弥周子
潮哲也
谷啓
清水めぐみ
梅津栄
大森暁美
高城淳一

[編集] スタッフ

  • 脚本:柴英三郎他
  • 演出:富本壮吉
  • 制作:松竹、霧プロダクション
TBS系列 花王 愛の劇場
前番組 番組名 次番組
妻の定年
(1983.10.31 - 12.30)
黒革の手帖
(1984.1.5 - 2.24)
花さくらんぼ
(1984.2.27 - 4.20)

[編集] 1996年版

松本清張特別企画
黒革の手帖
ジャンル テレビドラマ
放送時間 21:00 - 23:21
放送期間 1996年12月7日
放送国 日本の旗 日本
制作局 テレビ朝日
演出 長尾啓司
原作 松本清張『黒革の手帖』
脚本 金子成人
出演者 浅野ゆう子ほか
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松本清張特別企画・黒革の手帖」。1996年12月7日、テレビ朝日系の「土曜ワイド劇場」枠で放映された。視聴率18.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。

[編集] キャスト

原口元子:浅野ゆう子
楢林謙治:平幹二朗
安島富夫:美木良介
山田波子:田中美奈子
橋田常雄:ケーシー高峰
中岡市子:山口果林
島崎すみ江:秋本奈緒美
高橋:藤田敏八
村井亨:石丸謙二郎
滝川:不破万作
葉山レイコ
岩村叡子:加納みゆき
長谷川庄治:久米明

[編集] スタッフ

テレビ朝日系列 土曜ワイド劇場
前番組 番組名 次番組
松本清張特別企画
黒革の手帖
(1996.12.7)
厄除け商売繁盛殺人事件
(原作:鳥羽亮
(1996.12.14)

[編集] 2004年版

松本清張 黒革の手帖
ジャンル テレビドラマ
放送時間 毎週木曜21:00 - 21:54(54分)
放送期間 2004年10月14日 - 12月9日(7回)
放送国 日本の旗 日本
制作局 テレビ朝日
演出 松田秀知
藤田明二
原作 松本清張『黒革の手帖』
脚本 神山由美子
プロデューサー 内山聖子
中山和記
出演者 米倉涼子ほか

特記事項:
第22回ATP賞(全日本テレビ番組製作社連盟主催)最優秀賞(ドラマ部門)受賞作品
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テレビ朝日系の(テレビ朝日開局45周年企画)「テレビ朝日木曜ドラマ」枠で放送された(全7回)。第22回ATP賞最優秀賞(ドラマ部門)受賞作品。現在はDVD化されている。原作から脚色がなされている。

この2004年版は米倉涼子、釈由美子ら個性的なタレントも多数出演している。なお、10月21日に放送される予定だった第2回の放送分は、プロ野球日本選手権シリーズ(西武×中日)の中継が「報道ステーション」の放送時間帯まで食い込んでしまい、次の週に順延されたが、この措置に視聴者からのクレームが殺到した。

裏番組に「渡る世間は鬼ばかり」(TBS)が放送されているのにもかかわらず平均視聴率は15%前後、最終回視聴率は17.7%(瞬間最高視聴率は23.2%)を記録し、数回「渡鬼」の視聴率を上回った(ドラマでは初めて。このため、スポーツ紙では、「米倉、『鬼』退治!」と報じられた)。また、ラストは原作とは異なる。初回視聴率はこの枠の中では「歴代4位」の高視聴率。

当初は黒木瞳深田恭子の主演で、2時間の単発ドラマとして企画されていたが、テレビ朝日側からの要請でキャスティングを変更しての連続ドラマとなった。[1]

このドラマが好調だったことから、放映が始まってほどなく「米倉と松本清張の3部作」という企画が持ち上がり、同じ枠で「松本清張 けものみち」「松本清張・最終章 わるいやつら」が制作されることになる。[1]

[編集] ストーリー

銀行員・原口元子は勤務先の銀行から1億2000万円を横領する。元子は架空名義預金者のリストが記された黒革の手帖と引き換えに、銀行に横領を不問に付させることに成功する。やがて、銀座の老舗クラブ「燭台」のママ・岩村叡子のもとで銀座での生き方のイロハを学んだ元子は横領した金を元手に、銀座に「カルネ」(仏:carnet 手帖)という名のクラブを開く。

カルネには、男に捨てられ、途方にくれているところを元子が拾った、山田波子などをホステスとして加え、カルネの経営は順調な滑り出しを見せる。しかし、波子はカルネの常連客の楢林譲治と深い仲になり、楢林から金を引き出して、「カルネと同じビルに自分も店を出す」と言い出す。波子の裏切りに激怒した元子は、写しをとっておいた黒革の手帖を使って、楢林から大金をゆすりとる。そのため、楢林から波子への援助は停止され、波子の開店計画はご破算になる。

波子の放逐に成功した元子は、銀座一の名店「ロダン」が売りに出されていることを知り、ロダン買収のために、新たなターゲットを探し始める。そのころ、カルネには陰のある代議士秘書・安島富夫が顔を出すようになる。男に依存し、挙句の果てに捨てられた母の姿を見て育った元子は、どの男にも頼らず生きていこうと決意していたが、安島に惹かれて行く。

元子の噂は銀座中にとどろき、その噂を聞きつけて、総会屋の長谷川庄司もカルネに顔を出す。そこで、元子と安島が惹かれあっていることを知った長谷川は、元子に安島に近づかないよう警告する。安島への恋を忘れ、ロダン買収に邁進する元子だったが、長谷川は元子に周到な罠を仕掛けていた……。

[編集] スタッフ

[編集] キャスト

  • 原口 元子:米倉涼子 
    元は「東林銀行」北口支店の冴えないベテラン女子行員として勤務、10年間で400万円を貯金する一方、夜はクラブ「燭台」でアルバイトをしていた。
    無感動で単調なOL生活から脱却するため、勤務先の架空口座の存在を知り、架空名義預金者(=脱税者)の全リストを写し取った黒革の手帖を武器に大金を横領する。
    そして1年足らずで、銀座7丁目WATER TOWERビル3Fにクラブ「Carnet(カルネ、フランス語で「手帖」の意味)」をオープンし、様々な人間を利用し、格も名前も銀座一と言われる老舗クラブ 「RODAN(ロダン)」のママにまでのし上がる。銀座では「絶対誰の囲い物にならない」「絶対一生誰も愛さない」を信条としている。
    母は脳梗塞で京都の病院に入院中(昏睡状態)。元子は未だに、男に依存しながら生きてきた母を軽蔑している。
  • 安島 富夫:仲村トオル
    群馬に選挙区がある民政党の江口衆議院議員の公設秘書。
    江口急死後、未亡人をおしのけて地盤を継いで立候補(長谷川の後援を得ており、政界進出を計画)。のちに伽耶子と政略結婚する。
    母一人子一人で育った(母は故人)。
    クールで飄々としているが、実は元子との恋と野心との狭間で悩んでいる。
  • 山田 波子:釈由美子
    神戸生まれ(劇中は関西弁)。23歳。
    元子に拾われ、クラブ「カルネ」のホステスとして勤務して店のナンバーワンになるも恩を忘れて元子に反旗を翻し、「カルネ」の上階(5F)にクラブ「バーデンバーデン」を開店するも元子の策略によって失敗に終わる。
    天使の顔をした悪女。甘え上手・世渡り上手なブリっ子。非常に執念深い女。一見天真爛漫に見えても、天性の色気で男を翻弄してしまう。
    楢林のお気に入り。
  • 中岡 市子:室井滋
    「楢林美容外科クリニック」婦長(楢林の長年の愛人)。
    公私共々20年間、楢林のために全てを捧げ尽くしてきた献身的な女。
    私生活は地味。根暗で気弱。他人からの優しさに非常に弱い。
    再三の忠告を無視して楢林が自分を捨てて波子に走ったことに激怒し、元子に協力して復讐を遂げる。
    だが自分も元子に利用されていたことに気づき、元子を「絶対許さない」と怨みながら楢林のもとに戻って復讐の機会を狙っている(性格も攻撃的に変貌した)。
  • 村井 亨:渡辺いっけい
    「東林銀行」北口支店次長。
    元子の横領の責任を取らされて銀行を辞職する羽目に。
    その後は長谷川のもとで働きながら元子に復讐する機会を伺っている。
  • 藤岡 彰一:小野武彦
    「東林銀行」北口支店長。
    元子の横領の責任を取って関連会社の窓際に左遷される。
    「カルネ」を訊ねて元子を罵倒し復讐しようとするも失敗、自暴自棄になり飛び降り自殺する。
  • 矢沢:萩野崇
    クラブ「カルネ」のボーイ。
  • 恭子:赤坂七恵
    クラブ「カルネ」のホステス。
  • 真希:森洋子
    クラブ「カルネ」のホステス。
  • 美里:田中夕稀
    クラブ「カルネ」のホステス。
  • 麻理:高野杏子
    クラブ「カルネ」のホステス。
  • 甲田:中根徹
    クラブ「ロダン」のマネージャー。
  • 紺野 澄江:吉岡美穂
    クラブ「カルネ」のホステス。バツ1。
    もとは赤坂の料亭「梅村」の仲居をしていたが、廃業に伴って元子を頼りに「カルネ」に入店する。
    控えめで地味な印象だが、客の扱いが上手く世渡り上手。
    「自分がオーナーになって何か店をやりたい」と考えているが、元子に利用されてしまう。
    橋田とは「梅村」の仲居時代からの顔見知り。
  • 櫻井 曜子:紫吹淳宝塚退団後初のドラマ出演)
    元子の行きつけの美容院の店長。
    タロット占いで元子の運命を占い、有益なアドバイスをおこなう。
  • 秋葉:上田耕一
    会長。
  • 田村:西田健
    弁護士。
  • 伽耶子:真木よう子
    信者20万人の宗教団体「シンギミココロの会」創始者の孫娘。
    のちに安島と婚約。
  • 橋田 常雄:柳葉敏郎
    大手進学予備校「橋田医科進学ゼミナール」理事長。江東区有明に自社ビルを構える。
    自分1人の手で現在の地位を手にした苦労人。
    元子に惚れ込んでしまい、逆に弱みを握られて利用される(そのため元子を「殺したいくらい」憎んでいる)。
  • 岩村 叡子:山本陽子
    老舗クラブ「燭台」のママ。銀座のご意見番的存在。
    クラブ経営を学ぶために「燭台」へ来た元子を育てあげ、大口の客を紹介するなどしてくれた師匠であり恩人。
    独立後も元子には「分相応な生き方をするように」と忠告している。
    かつては長谷川の愛人だった。
  • 長谷川 庄司:津川雅彦
    総会屋。「神榮商事グループ」会長。政財界に隠然たる影響力を持っている。
    普段は穏やかな人柄。元子には偉くなる秘訣として「人を信じないこと、それを相手に感ずかせないこと」と教えた。
    安島には期待しており、一人前の政治家に育てようと可愛がっている。
    元子にも興味を持っていて「面白い女」と評価している。
  • 楢林 謙治:小林稔侍
    「楢林美容外科クリニック」院長(本院は新橋)。千葉には分院がある。元は形成外科だったが、美容外科に転じて大成功した。
    テレビ出演も多い高名な美容外科医だが相当な女好き。妻の入院を理由に市子とは長年愛人の関係。
    「カルネ」で波子と出逢ってしまって以来舞い上がっている。


※以下、カッコ内は出演話数

[編集] サブタイトル

各話 放送日 サブタイトル 演出 視聴率
第1話 2004年10月14日 銀座の女帝 松田秀知 17.4%
第2話 2004年10月28日 愛欲の獲物 14.9%
第3話 2004年11月04日 愛の口止め料 藤田明二 13.6%
第4話 2004年11月11日 銀座の頂点へ 15.6%
第5話 2004年11月25日 女帝の危機 松田秀知 15.7%
第6話 2004年12月02日 一晩2億の女 13.2%
第7話 2004年12月09日 負けるもんか!銀座の蝶、最期の闘い 松田秀知
藤田明二
17.7%
平均視聴率15.4%(視聴率は関東地区ビデオリサーチ社調べ)
テレビ朝日 木曜ドラマ
前番組 番組名 次番組
松本清張 黒革の手帖
(2004.10.14 - 12.9)
富豪刑事
(2005.1.13 - 3.17)

[編集] 2005年版

黒革の手帖スペシャル
~白い闇
ジャンル テレビドラマ
放送時間 21:00 - 23:21
放送期間 2005年7月2日
放送国 日本の旗 日本
制作局 テレビ朝日
演出 松田秀知
原作 松本清張『白い闇』
脚本 両沢和幸
プロデューサー 内山聖子
橋本芙美
出演者 米倉涼子ほか
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前年に放送されたテレビドラマの好評により、「土曜ワイド劇場・特別企画」と冠して「黒革の手帖スペシャル~白い闇」の題名で、テレビ朝日系で、7月2日放送された。松本の「白い闇」を「黒革の手帖」風にアレンジしたようなものである。また「白い闇」は過去に何度かドラマ化されたことがある(吉永小百合、音無美紀子、大竹しのぶなどが主演した)。

主演は、前年と同じく米倉涼子。松本清張の短編小説「白い闇」を下敷きに、銀座を追われ、復権を目指す元子に接近する大手ホテルチェーンの社長兄弟との愛憎劇を描く。視聴率は関東で16.4%、関西で18.8%。現在はDVD化されている。

[編集] ストーリー

山田波子の告発によって、銀座を追われた原口元子は、京都のクラブ「千扇」のママをつとめながら、復権の機会をうかがっていた。大手ホテルチェーンの尾崎ホテルチェーンの社長・尾崎清一に目をつけた元子は、株主総会に出席し、清一の不正を糾弾する。元子に興味を持った清一は、元子に接近し、その度量に惚れる。そして、清一は元子に求婚し、元子を婚約者として周囲に紹介するのだった。やがて、清一は仕事のために、東北へ旅立つが、そこで行方不明になってしまう。清一の腹違いの弟である高瀬俊吉から、十和田湖の近くに清一の愛人の田所常子が住んでいることを聞き出した元子は早速、常子を訪ねるが、常子は「清一さんを返して!」と泣きじゃくるばかりで、らちがあかず、元子は腹をたてて、常子のもとを去る。しかし、その直後、常子の死体が十和田湖で発見され、地元の警察は元子に疑いの目を向ける。警察署に連行された元子に対して、警察官・北見和行は元子の旧悪をまくしたてて、元子を追及していく。そのころ、京都では俊吉が尾関ホテルの経営権を手にいれていた。そして、俊吉は、釈放され京都に戻った元子に接近し……。

[編集] スタッフ

[編集] キャスト

  • 原口元子:米倉涼子
    クラブ「千扇」のママ。かつては銀座一のクラブを経営していたこともあり、銀座に帰る機会をうかがっている。銀座へ凱旋するための足がかりとして尾崎清一に目をつけるが……。
  • 尾崎清一:豊原功補
    尾崎ホテルチェーン社長。野心家で、一代でホテルチェーンを築き上げた父親に対抗するため、元子の度量を手にいれようとする。足が不自由。
  • 高瀬俊吉:岡本健一
    清一の腹違いの弟。清一の運転手をつとめる。兄の清一に対しては複雑な感情を抱いている。兄の失踪後、ホテルの経営権を掌中におさめる。
  • 尾崎孝次郎:田村高廣
    尾崎ホテルチェーン総帥。長谷川庄司とは親友で、政財界に隠然とした影響力を持つ。かつては、クラブ「カルネ」の常連だった。
  • 田所常子:小沢真珠
    清一の愛人。恋愛にのめりこむと見境がつかなくなるところがある。元子に清一を返してくれるよう懇願するが……。
  • 白木淳三:吹越満
    常子の兄。常子が死んだ真相を探るべく動き回り、元子の周囲にもたびたび出没する。
  • 北見和行:西村雅彦
    青森県警警部。常子殺害の容疑者として、元子を追及し、捜査の過程で、元子の旧悪を暴いていく。
テレビ朝日系列 土曜ワイド劇場
前番組 番組名 次番組
黒革の手帖スペシャル
~白い闇
(2005.7.2)
検事・朝日奈耀子3
(2005.7.9)

[編集] 舞台版

2006年10月、明治座の1ヶ月公演として行われた。2009年5月に「松本清張生誕100周年記念」として同じ明治座で再演された。

[編集] キャスト

[編集] 脚注

  1. ^ a b 中山和記 『ワイルドサイド』 春日出版、2008年、257-261頁

[編集] 外部リンク

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