中尾隆聖

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なかお りゅうせい
中尾 隆聖
プロフィール
本名 竹尾 智晴[1]
たけお ともはる
愛称 トモちゃん
性別 男性
出生地 日本の旗 日本 東京都
生年月日 (1951-02-05) 1951年2月5日(73歳)
血液型 A型[1]
身長 165 cm[2]
職業 声優
俳優
ナレーター
歌手
事務所 81プロデュース
配偶者 あり
著名な家族 長男:竹尾一真
声優活動
活動期間 1965年 -
デビュー作わが家はいっぱい
俳優活動
活動期間 1954年 -
ジャンル テレビドラマ舞台
デビュー作フクちゃん
声優テンプレート | プロジェクト | カテゴリ

中尾 隆聖(なかお りゅうせい、1951年2月5日[1][3] - )は、日本声優俳優ナレーター歌手。本名、竹尾 智晴(たけお ともはる)[1]。かつては本名や南谷 智晴(みなみや ともはる)、中尾 竜生(なかお りゅうせい)名義で活動した。東京都出身。81プロデュース所属。早稲田実業学校を卒業[1]。長男は俳優・声優の竹尾一真

来歴・人物

3歳の頃に児童劇団劇団ひまわり」に入団。5歳でラジオドラマ『フクちゃん』でデビュー。その後1957年より東京俳優生活協同組合に所属[1]。中学生で一人暮らしを始める。同期には、池田秀一、小柳トオル、太田博之志垣太郎などがいる。

吹き替えは『わが家はいっぱい』、テレビアニメでは1965年の『宇宙パトロールホッパ』の主人公ジュン役がデビュー作となる。高校を卒業すると、新宿でスナックを経営しながら、役者の仕事を続けた。声優でも草分け的存在になるが、声優業と並行して1970年代半ばまで数々のテレビドラマに出演しており、81プロデュースに所属するまでは声優と呼ばれるのに反発していたという。

81ドラマティックカンパニーでの舞台に多数出演。また同公演での演出も多数担当し、ミュージカルを中心とした舞台活動を行なっている。その他にもラジオ番組のパーソナリティのほかレコードも数多くリリース。

やなせたかしから「セクシーな声」と形容される、独特の声質の持ち主[4]。 また、中尾自身は自分にとっての役作りになる、欠点の多い人間を演じるのが好きであると話している[5]

エピソード

古い付き合いの役者たちからは、本名を元に「トモちゃん」と呼ばれている。80年代初期には神谷明内田直哉福沢良一(福沢良)らとユニット「フォーインワン」を組んでいた。

子役時代を経て、声優としての仕事が安定するようになるまでの間、中尾は俳優として鳴かず飛ばずの時期が長く続き、マスコミの仕事の激減をはじめ、精神的にかなり堪えた時期が続いたという。その間、舞台出演が多くなり、野沢那智の劇団などへの客演の機会を数多く経験し、役者としての自信を取り戻していったという。「声優として今も仕事を続けていられるのは野沢さんのおかげ」と中尾は回想している。

ばいきんまん

それいけ!アンパンマン』のキャラクター・ばいきんまんが喜びを表す時に使う「ハ〜ヒフ〜ヘホ〜!」やアンパンマンを皮肉る時に発する「出たな、お邪魔虫!」の台詞は中尾のアドリブによるものである。

トッポ・ジージョ』のトッポ・ジージョや『にこにこぷん』のぽろり・カジリアッチIII世などのねずみのキャラクターを演じていたため、ばいきんまんの絵を初めて見たとき、「また、ねずみかと思った」と語っていたという。また、中尾は『アンパンマン』放送開始当初は『にこにこぷん』でぽろり、終了後の『ドレミファ・どーなっつ!』でれおなるど・とびっしー(れっしー)も演じていた。このために「視聴者が重なる子供向け番組で、同じ声で一方が主役で一方が悪役だと、子どもに混乱や悪影響を与えるのでは」と考え、声質が重ならないようだみ声を作ったという話を語ったこともある。

ばいきんまんの独特なだみ声は、元々は遊び半分から出した作り声であり、喉への負担が一番大きい。しかしその声が非常に好評となり、加えて番組が放送25年を超えるロングランとなったため、中尾は現在に至るまでその発声の維持に苦しむことになった。特に、舞台公演期間とアフレコが重なった時の労力は半端ではないという。

劇場版やスペシャル、もしくはばいきんまんがメインの話では、中尾は滝のように汗をたらしながら演じるという。その姿は壮絶で、共演の山寺宏一は「あの姿見たらマジにならずにはいられない」と触発されると語っている。中尾は「(『アンパンマン』の放送が)スタート直後は、まさかこんな長寿番組になるとは思わなかった」と回顧している。

フリーザ

ドラゴンボール』にてタンバリン役で出演した後、続編『ドラゴンボールZ』では悪の帝王・フリーザを担当。これは経歴の中でも、はまり役として紹介されることの多いキャラクターの1つである。中尾はフリーザを見た時、時代劇公家をイメージしたと語る。また、『ドラゴンボールZ』出演を長男に話した際は非常に喜ばれたが、フリーザ役については「ああ、悪い奴だね…」と言われた[5]。後年の中尾のインタビューでは、タンバリン役については長男の反応は悪かったが、「フリーザ役をやるよ」と言ったときは尊敬のまなざしに変わったと語っている[6][7]。主人公・孫悟空を演じた野沢雅子は「フリーザの悪役ぶりがいいだけに頭に来る」とコメントしている(野沢はフリーザを嫌いなキャラクターとして挙げている)。

タンバリンとフリーザは悟空の親友であるクリリンを殺害しており、役柄上クリリンを「2回も殺した」ため、「他のキャラクターをやるならクリリンがやりたい」と答えたこともある[8]。クリリン役の田中真弓は他の番組で中尾と共演する際にも「中尾さんが来ると殺される」と言って逃げ出すという[6][7]

劇場版ではフリーザの兄クウラも担当。中尾は「フリーザの延長線上にいるキャラクター」と解釈し、かなり自由にやらせてもらったという[5]

2009年より放送された再編集版『ドラゴンボール改』においてもフリーザを再び担当。リハーサルを見て自分が現れる以前に「面白い」と思ったと話している[9]

趣味

趣味として、乗馬スキースケートダイビングを嗜んでいる[1]

出演作品

太字はメインキャラクター。

テレビアニメ

1965年

1968年

1969年

1970年

1971年

1973年

1975年

1976年

1978年

1979年

1980年

1981年

1982年

1983年

1984年

1985年

1986年

1987年

1988年

1989年

1990年

1991年

1992年

1993年

1994年

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1997年

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1999年

2000年

2001年

2002年

2003年

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2008年

2009年

2010年

2011年

2012年

2013年

2014年

2015年

2016年

OVA

1985年

1987年

1988年

1989年

1990年

1991年

1992年

1993年

1994年

1995年

1998年

1999年

2000年

2001年

2004年

2009年

2010年

2011年

劇場アニメ

1985年

1986年

1987年

1989年

1990年

1991年

1992年

1993年

1994年

1995年

1996年

1997年

1998年

1999年

2000年

2001年

2002年

2003年

2004年

2005年

2006年

2007年

2008年

2009年

2010年

2011年

2012年

2013年

2014年

2015年

ゲーム

1990年

1992年

1993年

1994年

1995年

1996年

1997年

1998年

1999年

2000年

2001年

2002年

2003年

2004年

2005年

2006年

2007年

2008年

2009年

2010年

2011年

2012年

  • 王と魔王と7人の姫君たち 〜新・王様物語〜(ナイトメア)
  • 幻想水滸伝 紡がれし百年の時(ゾシオム)
  • 第2次スーパーロボット大戦Z 再世篇(ムーザ・メリメ)
  • DEMONS' SCORE(デイヴィッド[15]
  • Never Dead(サングリア)

2013年

2014年

2015年

吹き替え

洋画

海外ドラマ

海外アニメ

人形劇

特撮

1966年

  • ウルトラQ(チルソナイトを発見した子供・守役)

1980年

2004年

2005年

2006年

2007年

2008年

2010年

2011年

2015年

ドラマCD

ラジオドラマ

テレビドラマ

舞台

バラエティ

教育番組

CM

ばいきんまんの声で出演

  • ムヒ こどもアイスーパー(目薬)、塗るかぜ薬、ムシペールミニ(虫よけスプレー)
  • バンダイ ジャムおじさんのNewネンドパン工場
  • シャープ 除菌イオン搭載エアコン
  • JA共済 こども共済

フリーザの声で出演

その他

音楽

脚注

  1. ^ a b c d e f g 「テレビ・タレント人名事典(第5版)」 p.740、2001年7月、ISBN 4-8169-1677-6
  2. ^ 中尾 隆聖-フジテレビ”. フジテレビ 関連人物検索結果. フジテレビ. 2011年11月26日18:40閲覧。
  3. ^ 『声優名鑑』、555頁、成美堂出版、1999年、ISBN 978-4415008783
  4. ^ やなせたかし、戸田恵子共著『アンパンマンVSアンパンマン』(フレーベル館
  5. ^ a b c ジャンプ・コミック出版編集部編「天下一声優陣 其之二 フリーザ役 中尾隆聖」『テレビアニメ完全カイド「DRAGONBALL」〜天下一伝説〜』集英社ジャンプ・コミックス〉、2004年7月2日、ISBN 4-08-873705-9、170-171頁
  6. ^ a b Vジャンプ』2015年5月特大号、集英社、306-307頁。
  7. ^ a b サンケイスポーツ特別版『ドラゴンボールZ 復活の「F」新聞』
  8. ^ 「『Z』スタッフ・声優さんQ&A」『DRAGON BALL Z DVD BOX DRAGON BOX VOL.1付属解説書 Dragon Books』111頁。解説書では「3回も殺しちゃいましたからね」と書かれていた
  9. ^ 近藤裕編「アニ企」『Vジャンプ 2009年5月号』集英社、平成21年(2009年)5月1日、雑誌11323-05、329頁。
  10. ^ ワンピース・パンクハザード編の声優発表”. 日刊スポーツ (2012年12月22日). 2012年12月22日閲覧。
  11. ^ EPISODE16”. 『スペース☆ダンディ』公式サイト. 2014年7月20日閲覧。
  12. ^ 『ナースウィッチ小麦ちゃんR』の放送開始日&OPテーマが判明! 桃井はるこさん演じる吉田小春など追加キャラ設定画も公開に”. アニメイトTV (2015年12月2日). 2015年12月3日閲覧。
  13. ^ 人気声優・諏訪部順一&中尾隆聖、プリキュア映画で“敵キャラ”熱演,ORICON STYLE,2015年9月25日
  14. ^ 公式サイト”. 劇場版『ドラゴンボールZ 復活の「F」』. 2014年12月7日閲覧。
  15. ^ CHARACTER”. 2012年9月19日閲覧。
  16. ^ 週刊ファミ通』2014年2月20日号、エンターブレイン、2014年2月6日。 
  17. ^ CHARACTERS”. CHAOS RINGS III. 2014年9月3日閲覧。
  18. ^ 三国志英歌”. 2014年10月24日閲覧。
  19. ^ 電撃Girl's Style』2014年1月号、アスキー・メディアワークス、2013年12月10日。 
  20. ^ 週刊ファミ通』2015年4月9日増刊号、エンターブレイン、2015年3月26日。 
  21. ^ キャラクター紹介”. 戦国修羅SOUL公式サイト. 2015年11月12日閲覧。
  22. ^ 9/16「バイオハザードⅣアフターライフ」の声優さん…”. 日曜洋画劇場 on Twitter. 2012年8月23日閲覧。
  23. ^ バナナマン&佐藤栞里、日本語吹替え予告WEB解禁! 沢城みゆき、銀河万丈、中尾隆聖、豪華声優陣も参加決定!!”. 映画「ペット」. 2016年2月26日閲覧。
  24. ^ 忍びの13 燃えよ!ニンジャ運動会”. 手裏剣戦隊ニンニンジャー. 東映. 2015年5月17日閲覧。
  25. ^ Vシネマ『特捜戦隊デカレンジャー 10 YEARS AFTER』”. 2015年7月27日閲覧。
  26. ^ 81PRODUCE Presents若手リーディング公演 声瞬-SEISHUN-”. 81プロデュース公式サイト. 2013年11月5日閲覧。

外部リンク