名探偵コナン 戦慄の楽譜

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名探偵コナン 戦慄の楽譜フルスコア
Detective Conan
Full Score of Fear
監督 山本泰一郎
脚本 古内一成
原作 青山剛昌
出演者 高山みなみ
山崎和佳奈
神谷明
山口勝平
林原めぐみ
松井菜桜子
茶風林
緒方賢一
岩居由希子
高木渉
大谷育江
桑島法子
音楽 大野克夫
主題歌 ZARD翼を広げて
撮影 野村隆
編集 岡田輝満
制作会社 トムス・エンタテインメント
製作会社 小学館
読売テレビ
日本テレビ
小学館プロダクション
東宝
トムス・エンタテインメント
配給 東宝
公開 日本の旗 2008年4月19日
中華民国の旗 2008年7月11日
大韓民国の旗 2019年2月14日
上映時間 115分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 日本の旗 24.2億円[1][2][3][4][5][6][7]
世界の旗 $23,760,176[8]
前作 名探偵コナン 紺碧の棺
次作 名探偵コナン 漆黒の追跡者
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名探偵コナン 戦慄の楽譜』(めいたんていコナン せんりつのフルスコア)は、2008年4月19日に公開された日本アニメ映画で、劇場版『名探偵コナン』シリーズの第12作目にあたる。上映時間は115分。興行収入は24億2000万円[1][2][3][4][5][6][7]読売テレビ開局50周年・小学館週刊少年サンデー創刊通算50年記念作品。第32回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞受賞作品。キャッチコピーは「この歌声を、消させはしない。」「この指が奏でるのは、真実を導く旋律(しらべ)…」。

概要

「旋律」とかけて「戦慄」がタイトルに含まれる本作は「音楽」がメインとなっている。主人公・江戸川コナンとゲストキャラクターの秋庭怜子がメインで活躍するため、コナン以外のレギュラーキャラクターの活躍は全体的に抑えられている。また、ポスターにゲストキャラクターが描かれたのは本作の秋庭怜子と、第4作『瞳の中の暗殺者』に登場して以降2回登場している、警視庁刑事部の部長・小田切敏郎だけである。作中には前作『紺碧の棺』に続いて工藤新一と毛利蘭の過去のエピソードも織り込まれており、中学生時代に起きた2人の喧嘩が描かれている。

帝丹小学校の校歌が初披露され、コナンのクラス全員が揃って歌うシーンが描かれている。その後、校歌はドラマCD「名探偵コナン・キャラクター・ソング集 帝丹小学校に全員集合!!」に収録された。ドラマCDではコナンたちの他、毛利蘭役の山崎和佳奈、鈴木園子役の松井菜桜子も参加している。

劇場版名探偵コナンにおいてZARDの主題歌起用は第9作『水平線上の陰謀』以来3作目となるが、公開前年の2007年5月にメンバーの坂井泉水が逝去したため、ZARDの起用は本作が最後となった。また、パンフレットには「『名探偵コナン』とZARDがともに歩んだ軌跡」として特集が組まれていた。

第8作『銀翼の奇術師』から音響監督を担当してきた井澤基は本作をもって降板し、以降はテレビシリーズの音響監督を担当してきた浦上靖夫が兼任するようになった。

2021年現在、劇場版『名探偵コナン』シリーズの中で上映時間が最も長い作品である。

小説版は、2014年2月26日に小学館のジュニア文庫(小学館ジュニアシネマ文庫)から発売された[9]

劇場版シリーズの定番となっているエンディング後の次回作の予告は、今作でも放映された。エピローグ終了後に、「名探偵コナン」のロゴが浮かび上がりながら黒色に染まり、ジン役の堀之紀の声で「逃すわけにはいかねぇな。奴が死ぬには相応しい日だ。」というセリフが流れた。のちに次回作は、第5作『天国へのカウントダウン』以来、劇場版で2作目の登場となる黒ずくめの組織がストーリーに大きく絡む『漆黒の追跡者』であることが発表された。

プッシュホンの設定

作中には、怜子と共に貯水池のボート上へ拉致されたコナンが池畔の管理所に設置されているプッシュホンにサッカーボールを蹴り当てて受話器を落とし、彼らが警察への110番を発声によって発信するシーンが存在するが、朝日放送2009年6月5日に放送されたバラエティ番組『探偵!ナイトスクープ』には、このシーンを疑問に思い検証を求める依頼が来た[10]。そこで、番組内では実際に元日本代表GKの本並健治がサッカーボールを蹴り当ててプッシュホンの受話器を落とし、大阪音楽大学の女子学生2名が時報の117番を発声によって発信することに成功している。また、依頼を受けた探偵局員の竹山隆範は、コナンの「見た目は子供、頭脳は大人」というフレーズを真似た台詞を口にしている(余談だが竹山も、コナンと似たデザインの眼鏡を掛けている)。

なお、作中のプッシュトーンは怜子の歌唱を担当したオペラ歌手・赤池優が担当している。

ストーリー

高名な元ピアニストの堂本一揮によって創設された堂本音楽アカデミーの練習室が爆発し、アカデミーの1期生が2名死亡、ヴァイオリニストの河辺奏子が重傷を負った。現場からはフルートを構成する3つの部品の1つ、胴部管が発見された。

事件の翌週、はオルガンに転向した堂本一揮の新しい音楽ホール、堂本音楽ホールでのこけら落としとリハーサルの見学に新一を誘うが、喧嘩になってしまう。蘭が新一と喧嘩したことを知った園子は、中学の時に特に長い喧嘩があったことを思い出し、それについて尋ねるが、蘭は帰路に聞こえてきた、なにかの曲が仲直りのきっかけになったこと以外忘れてしまっていた。

リハーサルを見学したコナンたちは、堂本一揮の他、彼の専属調律師だったホール館長の譜和匠、オルガン調律師のハンス・ミュラー、ピアニストで一揮の息子の弦也、堂本アカデミーの卒業生であるソプラノ歌手の千草らら、河辺の代役となったヴァイオリニストの山根紫音を目にし、ソプラノ歌手の秋庭怜子と出会う。彼女が帝丹小学校OGだったことから後日コナンたちの合唱の練習を見てもらうことになるが、その練習のあと、怜子の飲み物を勝手に飲んだ元太が苦しみ出す。診察の結果、4,5日の間声が出づらくなるということであり、彼女の堂本アカデミーでの練習のあと、3日後に迫ったホールでの出演を狙い、水筒に刺激物が混入されたものと考えられた。さらに帰り道、一行は何者かにダンプカーで襲われる。

さらにアカデミーの1期生が2名死亡し、それぞれの現場にはフルートの頭部管と足部管が残されていた。4名の死者は過去、ピアノカルテットを組んでいたという。 警察や小五郎は関係者の動機を確認するが、死んだ4人と秋庭の両方に動機の見える者はいない。

翌朝、コナンは秋庭のもとを訪れ、彼女の寝室でフルートと、男性の写真を見つける。その男性は彼女の婚約者であった相馬光というフルート奏者で、4人組が無理やり酒を飲ませた結果、事故で転落死していたのだった。 コナンは秋庭の森林浴に同行したところ、エアライフルでの狙撃に遭遇する。2人は逃げ出すが、犯人に怜子を撃つチャンスを与えてしまう。しかし犯人は何故か撃とうとせず、コナンたちは逃走に成功する。

公演当日、コナンと秋庭はパイプオルガンの管が1本だけ微妙にずれた音を出すことに気付き、ミュラーが行方不明のため一揮に伝えようとするが、不在の彼を探す間に2人は何者かに襲われ意識を失う。そのまま公演開始の時刻となり、千草が代役となって開演する一方、コナンと秋庭はボートに乗せられ、運河に流されていた。運河から脱出することは困難だったが、手の届かない位置に電話があったため、コナンがボール射出ベルトを使って受話器を外し、2人の声でDTMF信号を発することによって110番通報に成功する。

公演が始まってから、堂本ホールの外側にある23本の柱は断続的に爆破され続けていたが、ホール内は完全防音となっていたため会場の人間は誰も爆発に気付かないまま公演が続けられていた。 ヘリでコナンと秋庭を助けに来た佐藤刑事高木刑事は、そのままホールの上ぎりぎりまで降下させて飛び降りることによってホール内に突入し、怜子とコナンも強引に同行する。 佐藤と高木は爆弾を探しに行き、コナンと秋庭は会場で待機するが、音のずれと爆発が連動していることに気付く。管の1本に空気の流れの感知に伴って爆発させるセンサーが仕込まれていて、それのために微妙に音がずれていたのだった。 コナンが犯人がリモコンも所持しているのを見つけたため、公演を中止させても起爆されてしまうことがわかったが、秋庭がアメイジング・グレイスで割り込むことで時間を稼ぐ間に、コナンはセンサーを外し、犯人と対峙する。一方蘭は、中学の時に新一との仲直りのきっかけになったのが、彼女のこの歌だったことに気付く。

犯人は譜和匠であり、彼は相馬の、身元を明かせない父親だった。4人組を殺害したのは相馬の復讐で、河辺、秋庭、コナンを襲撃したのは彼らが絶対音感を持っているため、音の違いを指摘されるとセンサーが発見されるおそれがあるからで、秋庭をそれほど追い詰めなかったのは相馬の婚約者だったためである。 コナンは時計型麻酔銃が壊れてしまっていたためリモコンによる起爆を阻止しあぐねていたが、灰原がリコーダー[注 1]の音名で「SHOOT」という文字列を伝えて射線を空けさせ、佐藤の狙撃によって制圧に成功する。 譜和は終演に際しながら爆破の動機を語り始める。妻と息子を亡くした中、35年間専属調律師として人生を共にした一揮が突如転向してしまい、今更他のピアニストにつく気にもなれず、残された生きがいだった音楽までも耳障りになったことから、一揮やホールやオルガンを、客も巻き込んで消し去ろうとしたものだった。 しかし一揮の転向の理由は、譜和の調律が年を経るにつれて狂ってきていたが、プライドの高い譜和にそれを指摘するにしのびなく、また彼以外の調律師と新たに組むことも考えられなかったためだった。 それを告げられた譜和は一揮に当たり散らすが、園子に親友に対する信頼について諭されると泣き崩れる。

ホールを出ると、バイオリンによるアメイジング・グレイスが聞こえてきた。蘭は弾き方からそれを新一の演奏と悟り、コナンから「新一が蘭と自分自身に聞かせるために弾いた」と聞くと、「今更来ても許してなんかやらない」と思いながらも微笑むのだった。

登場人物

レギュラーキャラクター

江戸川 コナン(えどがわ コナン)
- 高山みなみ
本作の主人公。本来の姿は「東の高校生探偵」として名を馳せている工藤新一だが、黒ずくめの組織に飲まされた毒薬・APTX4869の副作用で小学生の姿になっている。
毛利 蘭(もうり らん)
声 - 山崎和佳奈
本作のヒロイン。新一の幼馴染かつガールフレンド。関東大会で優勝するほどの空手の達人。
新一を堂本音楽ホールの完成記念公演に誘うが、新一からの余計なお世話だと言われた事で喧嘩になる。
毛利 小五郎(もうり こごろう)
声 - 神谷明
蘭の父親で「眠りの小五郎」の異名で有名な私立探偵。コナンの保護者。元警視庁捜査一課強行犯係の刑事。
工藤 新一(くどう しんいち)
声 - 山口勝平
コナンの本来の姿で高校生探偵。
中学時代の回想シーンとコナンの変声機による声で登場。
堂本音楽ホールの完成記念公演を誘ってきた蘭に、はずみで「余計なお節介」と言ってたことで喧嘩になる。
灰原 哀(はいばら あい)
声 - 林原めぐみ
元黒の組織の一員かつAPTX4869の開発者で、コナンの正体を新一と知る数少ない人物の1人。
元太からリコーダーを拝借して、コナンに音階暗号で状況を伝えている。
鈴木 園子(すずき そのこ)
声 - 松井菜桜子
蘭の同級生で親友。鈴木財閥の令嬢で、蘭や新一とは幼馴染でもある。
鈴木財閥のコネで堂本音楽ホールの完成記念公演にコナン一行が鑑賞できるよう手配する。
目暮 十三(めぐれ じゅうぞう)
声 - 茶風林
警視庁刑事部捜査一課強行犯捜査三係の警部
阿笠 博士(あがさ ひろし)
声 - 緒方賢一
コナンの正体を新一と知る数少ない人物の1人で、発明家。
吉田 歩美(よしだ あゆみ)、小嶋 元太(こじま げんた)、円谷 光彦(つぶらや みつひこ)
声 - 岩居由希子(歩美)、高木渉(元太)、大谷育江(光彦)
少年探偵団の3人。
元太が怜子の飲み物を勝手に飲んだ際、仕込まれてた劇薬で声を出しづらくなるという症状に陥り、以降はリコーダーとジェスチャーを用いて意思表現し、歩美と光彦が通訳する。なお元太は、上記の行為をしたことで持ち主の怜子から大目玉を喰らうが、彼がそれをしなければ犯人の思惑通りに事が運んでしまっていたため、影の功労者ともいえる。
佐藤 美和子(さとう みわこ)
声 - 湯屋敦子
警視庁捜査一課の刑事で警部補格闘技にも長けていて洞察力も鋭い。高木刑事と交際中。
射撃の腕も一流であり、音楽ホール内にて十数メートル離れた隣のボックス席にいる犯人が手に持った携帯電話サイズの起爆装置を、狙撃用の追加装備も無しに使用拳銃のニューナンブM60の一撃で撃ち落としている。
高木 渉(たかぎ わたる)
声 - 高木渉
警視庁捜査一課の刑事で巡査部長。佐藤刑事と両想いの恋愛関係。
白鳥 任三郎(しらとり にんざぶろう)
声 - 井上和彦
警視庁捜査一課のキャリア組警部。
千葉刑事(ちばけいじ)
声 - 千葉一伸
警視庁捜査一課の刑事で巡査部長。

オリジナルキャラクター

容疑者

秋庭 怜子(あきば れいこ)
声 - 桑島法子 / 歌 - 赤池優
本作のキーパーソン。ソプラノ歌手。
コナンと同じく絶対音感の持ち主。完璧主義者で口調も厳しいが、他人を思いやる優しさも兼ね備えている。
帝丹小学校OGの縁でコーチをした際から犯人に狙われるようになる。
森林浴でリフレッシュをする事が趣味と聞かされたコナンが警戒してボディーガードする中、犯人の銃撃を受けるも無事に乗り切ることに成功する。救出後はコナンに対して信用を深めて一緒に行動するようになるが、コンサート直前になって共に犯人に襲われてしまう。
堂本 一揮(どうもと かずき)
声 - 田中信夫 / 演奏 - 高橋博子
オルガニスト。作曲家。堂本音楽アカデミーの創始者。
本来はピアニストだったが、2年前にパイプオルガンへ転向した。譜和匠とは盟友で、堂本ホールの館長にも直々に推薦している。
厳格な性格で、音楽に対しては妥協を許さない人物。一方で、息子の弦也が疑われた際には激怒する感情的な一面も見せる。一番弟子の山根紫音は特にお気に入りで、本来コンサートで演奏するはずだった川辺奏子が重傷を負ったために紫音が大役を射止め、さらには所有していたストラディバリウスも、紫音自身に弾かせることができるようになった。
堂本 弦也(どうもと げんや)
声 - 目黒光祐
ピアニスト。こけら落としコンサートの責任者。堂本一揮の息子。
ドイツ語が堪能なことから、ハンス・ミュラーの通訳も担当。
リハーサルを見学しにやってきたコナン達にパイプオルガンの説明をしたが、この説明が爆弾を捜索するヒントになった。
楽聖と謳われた音楽界の巨匠・ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンを尊敬しており、髪型が似ているため小五郎に疑われてしまうが、その髪型は生まれつきで亡くなった母親に似ただけであった。
コンサートの当日、怜子とミュラーが姿を消して頭を抱える。
譜和 匠(ふわ たくみ)
声 - 依田英助
堂本ホール館長。元ピアノ調律師。
堂本一揮の盟友にして専属のピアノ調律師だったが、堂本がパイプオルガンに転向したのを機に引退。しかし、彼が弾いていたピアノはアカデミーに寄贈された後も調律を任されている。堂本に誘われて、2年前に堂本ホールの館長に就任した。
コナンと同じく絶対音感の持ち主で、調律の腕には絶対の自信を持っている。
被害者4人の生活態度に苦言を呈しており、批判的な立場を取っていた。また、コナンに何かのパーツを持って佇んでいるところを目撃されている。
千草 らら(ちぐさ らら)
声 - 水谷優子 / 歌 - 木村聡子
ソプラノ歌手。堂本音楽アカデミーの9期生。
コンサート出演の第1候補だったが、怜子にその座を奪われていた。だが、怜子が犯人に命を狙われていたのを知って、万が一に備え密かに特訓をしていた。そして本番当日、怜子が行方不明となり、彼女より上手に歌えると堂本に訴えるが、上手に歌うのではなく祈るように歌うよう諭される。
コンサートの本番、怜子が観客席から乱入し、コンサート会場は異様な雰囲気に包まれるが、怜子の美しい歌声を聞いて敗北を認め、静かに歌うのを止めた。
山根 紫音(やまね しおん)
声 - 金月真美 / 演奏 - 栗原尚子
バイオリニスト。堂本音楽アカデミーの8期生。
堂本一輝のお気に入りで、奏子の代理としてコンサートに出演することになった。
皆が談笑している間も爪を噛むなど、神経質な性格だと園子から紹介されている。
世界的な名器であるストラディバリウスを持て余しているようで、堂本や怜子からもまだ合わせる段階ではないと指摘されていた。だが、リハーサルでは見事な演奏を披露した。観客席から乱入してきた怜子に動揺するも、堂本が曲をアメージング・グレイスに変更に従った。
ハンス・ミュラー(Hans Muller)
声 - フランシス・ポル
パイプオルガン調律師。ドイツ人。
現在は和解しているが、音楽性の違いから堂本と揉めていたことがある。
コンサート当日に行方不明となるが、物音のする部屋に突入した佐藤刑事と高木刑事によって、縛られた状態で発見される。コナンは、彼が監禁された理由を犯人が音の違いを気付かせないためだと推理した。

被害者

河辺 奏子(かわべ そうこ)
声 - 百々麻子
バイオリニスト。コナンと同じく絶対音感の持ち主。
爆発事件で重傷を負いコンサートに出演出来なくなった。ショックから前後の記憶が思い出せないでいる。
連城 岳彦(れんじょう たけひこ)
声 - なし
ピアニストで、堂本アカデミーの1期生。2年前までは、水口・志田・曽根とピアノカルテットを組んで活動していた。
演奏中に突然発生した爆発で亡くなった。
水口 洋介(みずぐち ようすけ)
声 - なし
チェリストで、堂本アカデミーの1期生。同じくピアノカルテットを組んで活動していた。
連城岳彦と同じく演奏中に突然発生した爆発で亡くなった。
志田 治(しだ おさむ)
声 - なし
バイオリストで、堂本アカデミーの1期生。同じくピアノカルテットを組んで活動していた。飲食店経営者。
犯人が店内にガスを漏れさせていたため、喫煙した際に発生したガス爆発で亡くなった。
曽根 久男(そね ひさお)
声 - なし
ビオラ奏者で、堂本アカデミーの1期生。同じくピアノカルテットを組んで活動していた。
ハンググライダーで上空を飛行中、海に墜落して亡くなった。

堂本アカデミー関係者

相馬 光(そうま ひかる)
声 - なし
フルート奏者で、堂本音楽アカデミーの6期生。秋庭怜子の婚約者だった。
3年前、連城らに無理やり酒を飲まされ、それが原因となった事故で亡くなった。
秋庭怜子の寝室に、フルート共に彼の写真が飾られている。

堂本ホール

女性スタッフ
声 - 坂下千里子
堂本ホールの女性スタッフ。
ホールの受付で、男性スタッフと一緒にパンフレットを並べていた。
特別出演の坂下千里子は、同僚のスタッフと話す数秒間の出演。
アナウンス
声 - 百々麻子
堂本ホールの劇場内から、秋庭怜子が行方不明のため出演できなくなり、急遽、第2候補だった千草ららに変更されたと伝えていた女性スタッフのアナウンス。

警察関係者

操縦士
声 - 古澤徹
コナンと怜子をヘリに搭乗させ、堂本ホールの屋上に降ろした男性操縦士。
突如発生した熱気による影響で、コナンと佐藤刑事に降りるか決断するよう急かした。

メディア関係者

アナウンサー
声 - 西尾由佳理
堂本ホールで発生した爆発事件の現場中継をしていた女性アナウンサー。
ホール前でリポートをしていたが、背後で爆発したことで慌てて退避していた。

米花町の住人

ゲームの少年
声 - 山里亮太南海キャンディーズ
コナン一行を襲撃したダンプカーに電線が破壊されたため、ゲーム画面が消え慌てていた。
数秒間の出演だったが、山里は久々となる芸人ゲスト出演となった。

スタッフ

テレビ放送

  • テレビシリーズの放送時間変更に伴い、本作以降の劇場版は『金曜ロードSHOW!』枠で放送されることが恒例となっている。また、同枠の実質的な放送時間は93分程度であるため、100分以上の劇場版の放送時には大幅なカット編集が行われている。
回数 番組名(放送枠名) 放送形態 放送日 放送時間(JST 放送分数 平均世帯視聴率 備考
1 金曜ロードSHOW! 2009年4月17日 21:00-22:54 114分 15.0% 『漆黒の追跡者』の公開前前夜際として、放送[11]
2 2011年8月19日 13.4% [12]
3 2014年12月19日 10.1% 原作の連載20周年を記念し、翌週12月26日放送のアニメスペシャル『名探偵コナン 江戸川コナン失踪事件 〜史上最悪の2日間〜』と合わせて「名探偵コナンまつり」の一環として放送[13]

音楽

主題歌

ZARD翼を広げて
作詞 - 坂井泉水 / 作曲 - 織田哲郎 / 編曲 - 明石昌夫

挿入歌&挿入曲

チェロソナタ第3番
作曲 - ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン / チェロ演奏 - 山岡真弓 / ピアノ演奏 - 鳥羽亜矢子
アヴェ・マリア
作曲 - フランツ・シューベルト / 歌 - 赤池優 / ピアノ演奏 - 鳥羽亜矢子
トッカータとフーガニ短調
作曲 - ヨハン・ゼバスティアン・バッハ / パイプオルガン演奏 - 高橋博子
アヴェ・マリア
作曲 - シャルル・グノー / 編曲 - 池田大介、高橋博子 / 歌 - 赤池優 / ヴァイオリン演奏 - 栗原尚子 / パイプオルガン演奏 - 高橋博子
主よ、人の望みの喜びよ
作曲 - ヨハン・ゼバスティアン・バッハ / 編曲、パイプオルガン演奏 - 高橋博子 / 歌 - 木村聡子
オラトリオメサイア」〜彼は羊の群れを養い
作曲 - ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル / 編曲 - 池田大介、高橋博子 / 歌 - 木村聡子 / ヴァイオリン演奏 - 栗原尚子 / パイプオルガン演奏 - 高橋博子
シャコンヌ ト短調
作曲 - トマソ・アントニオ・ヴィターリ / ヴァイオリン演奏 - 栗原尚子 / パイプオルガン演奏 - 高橋博子
アメイジング・グレイス
作曲 - ジョン・ニュートン
編曲、ピアノ演奏 - 池田大介 / フルート演奏 - 赤木香菜子
編曲 - 池田大介、高橋博子 / 歌 - 赤池優 / ヴァイオリン演奏 - 栗原尚子 / パイプオルガン演奏 - 高橋博子
ヴァイオリン演奏 - 杉山麻衣子
心はあなたと共に(Mein Herz ist noch bei Dir)
作詞 - 土居ルカ / ドイツ語訳 - 島てるみ、アイリス・マッチ / 作曲 - 大野克夫 / 編曲 - 池田大介、高橋博子 / 歌 - 木村聡子 / ヴァイオリン演奏 - 栗原尚子 / パイプオルガン演奏 - 高橋博子

サウンドトラック

名探偵コナン 戦慄の楽譜
大野克夫サウンドトラック
リリース
ジャンル J-POP
時間
レーベル B-Gram RECORDS
プロデュース 大野克夫バンド
大野克夫 アルバム 年表
名探偵コナン 紺碧の棺
2007年
名探偵コナン 戦慄の楽譜
2008年
名探偵コナン 漆黒の追跡者
2009年
EANコード
EAN 4582283790756
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収録曲

  1. ピアノとチェロのためのソナタ 第3番ベートーベン)より
  2. アヴェ・マリアシューベルト
  3. 名探偵コナン メイン・テーマ(戦慄ヴァージョン)
  4. プレリュード
  5. アレグレット
  6. コミカル テンポ 1
  7. コミカル テンポ 2
  8. トッカータとフーガ ニ短調バッハ)より
  9. ドルチェ サウンド
  10. バロック エレファント
  11. ハテナ カプリッチョ
  12. ディスソナンス
  13. リトミック ノイズ
  14. ロマンス ラプソディ
  15. マインド ピアノ
  16. 帝丹小学校校歌(Trpヴァージョン)
  17. イン モルティス 1
  18. イン モルティス 2
  19. フォルテ サスペンス
  20. ピアノとチェロのためのソナタ 第3番(ベートーベン)より
  21. ドライ エレジー
  22. ピアノとフルートのアメージング・グレイス
  23. デクレシェンド
  24. クレシェンド
  25. モデュレーション
  26. テンポ ルバート
  27. ミス ジャッジ
  28. アウト オブ ケッヘル
  29. アヴェ・マリアグノー
  30. エグザミネ
  31. ラルゴ サスペンス
  32. ダル セーニョ
  33. ドラム アタック
  34. パッセージ
  35. アッチェレランドA
  36. 主よ、人の望みの喜びよ」(バッハ)
  37. 緊迫サスペンスA~緊迫サスペンスB
  38. メサイアより「主は羊飼いのごとくその群れを養い」(ヘンデル)
  39. イン アルトパート
  40. 心はあなたと共に(Mein Herz ist noch bei Dir)
  41. 怜子のアメージング・グレイス
  42. アラベスク タッチ
  43. グラーヴェ サイド
  44. アッチェレランドB
  45. アレグロ
  46. シャコンヌヴィターリ)より
  47. ライク セレナード
  48. トナリティ
  49. 新一のアメージング・グレイス
  50. フェルマータ
  51. レガート エピローグ
  52. コナンのアメージング・グレイス

映像ソフト

  • DVD - 2008年11月19日発売(初回生産限定盤・同日発売)[14]
  • BD - 2011年4月2日発売[15]

工藤新一 謎の壁と黒ラブ事件

『名探偵コナン MAGIC FILE2 工藤新一 謎の壁と黒ラブ事件』は、2008年OVA作品。OVA第8作。コナンの新一時代を舞台にした初のOVAシリーズで、『戦慄の楽譜』にて蘭が回想するシーンが描かれている。コナンとしてはナレーションのみで、直接登場しないエピソードでもある。

登場人物(OVA)

エンディングテーマ

脚注

注釈

  1. ^ 声を出せない元太が、簡単な意思疎通を図るため持ち込んでいたもの
  2. ^ タイトルコール及び、エピローグにおいて「語り」として声のみ一言だけ登場。従来は主役ゆえに、エンディングの「声の出演」としては、トップにクレジットされている。

出典

  1. ^ a b 2008年(平成20年)興収10億円以上番組” (PDF). 日本映画製作者連盟. 2015年5月16日閲覧。
  2. ^ a b “名探偵コナン:劇場版新作が興収60億円突破 シリーズ最高記録を更新”. MANTANWEB (毎日新聞社). (2016年6月6日). https://mantan-web.jp/article/20160606dog00m200008000c.html 2017年6月6日閲覧。 
  3. ^ a b “劇場版『名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)』興行収入は、ついにシリーズ最高60億到達!?”. アニメイトタイムズ (アニメイト). (2016年6月6日). https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1465190280 2017年6月6日閲覧。 
  4. ^ a b “劇場版『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』が、シリーズ歴代最高興収を記録! まもなく500万人動員、65億円突破へ”. アニメイトタイムズ (アニメイト). (2017年5月29日). https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1496040765 2017年6月6日閲覧。 
  5. ^ a b “「劇場 名探偵コナン」シリーズ史上初 興収50億円突破で『純黒の悪夢(ナイトメア)』メガヒットに突入”. 映画/ドラマ (アニメ!アニメ!). (2016年5月9日). https://animeanime.jp/article/2016/05/09/28432.html 2017年6月6日閲覧。 
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外部リンク