ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス
ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス | |
---|---|
監督 |
伊藤俊也 白土武 |
脚本 |
柏原寛司 伊藤俊也 |
原作 | モンキー・パンチ |
製作 |
ルパン三世製作委員会 NTV・VAP・NTV-M・NTV-V・NTV-S・TMS |
製作総指揮 | 漆戸靖治 |
出演者 |
栗田貫一 山田康雄 小林清志 井上真樹夫 増山江威子 納谷悟朗 安達祐実 小松方正 檀ふみ |
音楽 | 大野雄二 |
主題歌 | 坂上伊織「愛のつづき」 |
配給 | 東宝 |
公開 |
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上映時間 | 98分 |
製作国 |
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言語 | 日本語 |
前作 |
劇場版シリーズ:ルパン三世 バビロンの黄金伝説 劇場公開及びOVA:ルパン三世 風魔一族の陰謀 |
次作 | ルパン三世 DEAD OR ALIVE |
『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』(ルパンさんせい くたばれ!ノストラダムス)は、1995年4月22日に公開されたモンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』の劇場映画第5作。キャッチコピーは「今世紀最大の犯行予告」。
概要[編集]
完全な劇場用新作として、『ルパン三世 バビロンの黄金伝説』以来10年ぶりに製作された作品で、当初はOVAとして企画された後に劇場版として先行公開された前作『ルパン三世 風魔一族の陰謀』からは、8年ぶりの新作となる。製作は1989年に始まった日本テレビ系『金曜ロードショー』で放送されているTVスペシャルの高視聴率を受けたものである。
内容は湾岸戦争後のアメリカの覇権を意識したものであるが、カルト教団が予言に従って自作自演のテロを行うというストーリーが、結果的にオウム真理教事件と同時進行する形となって一部で話題になった。後年発売されたOVA『ルパン三世 Master File』では、この状況について「阪神・淡路大震災や地下鉄サリン事件といった、現実の出来事と奇妙なシンクロを見せる結果になった」と評している。
年代設定は公開時より4年後の1999年とされ、冒頭で表記されているほか、劇中では公開時開催前であった「アトランタオリンピック開催後…」という台詞も登場する。予告編でもルパンのナレーションで「世紀末に、何かが起こる」とある。
本作は翌1996年に公開された劇場映画第6作『ルパン三世 DEAD OR ALIVE』の公開前夜祭として、4月19日に総監督の伊藤俊也が再編集したTVスペシャルバージョンが『金曜ロードショー』でワイドクリアビジョン放送された。スタジオにはルパン三世役の栗田貫一が登場し、エンディングは他局の映画番組の「さよなら、さよなら、さよなら」のモノマネで締めている。
制作[編集]
監督は当初、東京ムービーの加藤俊三による「アニメ監督でなく実写映画の監督を立てたい」との意向から、文芸担当の飯岡順一による推挙の元、ハードボイルド映画を多数手掛けた村川透にオファーが行われた。企画時には村川と飯岡・東京ムービーの間で幾度かの打ち合わせの場が設けられていたが、最終的には日本テレビ側の強い推薦により伊藤俊也[注 1]と白土武の登板が決定し、村川は企画から離脱している[1]。
アニメの実制作は、東京ムービー傘下のテレコム・アニメーションフィルムが行なった。そのため、演出の富沢信雄や絵コンテの友永和秀など直接の制作であるテレコムスタッフに外部の白土と伊藤が付くというややこしい制作体制であったといい[2]、伊藤とテレコム側に考え方のズレがあったため不和が生じる一幕もあった[1]。友永によると、完成作品で当初の伊藤色は薄まっているという。
当時テレコムを率いてた大塚康生によると、本作の制作期間は8カ月でスタッフは徹夜も辞さずに作業を行ったという[3]。また大塚は、伊藤の制作に対する姿勢から「あの仕事によるテレコムへのダメージはすごく大きかった」としており、2003年のインタビューで、その後のテレコムはルパン作品(テレビスペシャル)への参加を一切拒否していると語っている[4]。そのため、2007年放送の『ルパン三世 霧のエリューシヴ』まで約12年間、テレコムがルパン作品に携わる事は無かった。
山田康雄の死去による影響[編集]
予告編とTVスポット第1弾〜第3弾までのナレーションは山田康雄が声を担当していたが、前年のテレビスペシャル『ルパン三世 燃えよ斬鉄剣』のアフレコの時点で体調を崩していた山田は収録現場に車椅子に乗って現れたという[注 2][5][6]。本来は山田が本編にもルパン三世役として出演する予定であり、ポスターにも山田の名前がクレジットされていた。
だが、本編アフレコ直前の1995年2月17日に山田が脳出血で倒れたため、ルパン三世役に急遽「代役」を立てる事態に直面する。当初は劇団テアトル・エコーの後輩で山田に師事していた安原義人等が候補として挙がっていたが[7]、最終的にはものまね四天王の一人であり、ルパン三世のものまねで山田と親交があった栗田貫一が抜擢された。
収録が決定した時点での栗田はあくまで本作限りの代役予定で、スタッフ・共演陣共に山田の早期復帰を期待していたが、山田は結局意識が戻らぬまま3月19日に死去。これを受けて、スタッフロールが流れ終わった後に「永遠のルパン三世 山田康雄さん ありがとう」という追悼テロップが添えられた。
公開後、完成作品を見た観客やファンの後押しもあり、同年8月に放送されたテレビスペシャル第7作『ルパン三世 ハリマオの財宝を追え!!』から、正式に栗田がルパン三世役を継承することとなった[8]。
予告編に関して[編集]
予告編第2弾と第3弾は山田が倒れた後、山田が吹き替えた部分を栗田が再度吹き替えて上映した。なお、山田がルパンを演じた予告編第1弾はDVDに収録されているが、TVスポット第1弾〜第3弾はDVDに収録されておらず幻と化している。TVスポット第2弾の映像は、1985年公開の劇場映画第3作『ルパン三世 バビロンの黄金伝説』のシーンを一部使用しており、ナレーションは山田バージョンと英語バージョンがある。TVスポット第三弾は本作のシーンを一部使用している。なお、TVスポット第1弾〜第3弾は公開と同時に発売された「ルパン三世 予告編コレクション(VHS、LD)」には収録されているが、現在は絶版となっている。
あらすじ[編集]
1999年第1の月、地中海で原子力潜水艦が爆発事故を起こす。その事故こそ、有名な予言者であるミッシェル・ド・ノストラダムスの残した預言書の第2章第3節にある「海を照らす太陽に似た灼熱のせいで、ネグロポントの魚が灰焼きにされよう」という予言が的中した証拠である、と新興集団であるノストラダムス教団の指導者ライズリーは観衆に説く。さらにライズリーは、「世界の滅亡は近く、その大災難から逃れるにはこの手にある“失われた予言書”に従うしかない!」と説く。
一方、ブラジルのリオデジャネイロでは、サンバカーニバルが開催されていた。そのどさくさに紛れ、150万$のダイヤを手に入れたルパン三世は、銭形警部との鬼ごっこから逃れたアトランタ行きの旅客機の中で、ダイヤを隠した人形を生意気な少女ジュリアに奪われてしまう。さらにジュリアの教育係として同乗していた不二子にも返り討ちにされる始末。
しかし、この機にもノストラダムスの予言は降りかかる。その予言とは、予言書の第7章62節にある「11人の勇者の乗った大鷲が姿を消す」というもの。その旅客機にはサッカーブラジル代表チームが同乗しており、機はハイジャックされてしまう。一路、旅客機はハイジャックグループの指示でモロッコへと向かう。
身代金の要求を待つ間、ひとまず女性と子供、サッカーチームが解放される。しかし、数分後にハイジャックグループの所持していた時限爆弾が突然、作動を始める。ルパンと次元、男性客らは、この混乱に乗じて犯人を取り押さえ、脱出することに成功。直後に旅客機は機体もろとも大爆発した。ルパンと次元はハイジャックグループの動揺ぶりから、ハイジャックが狙いではなく、何か裏があると睨む。それと共に旅客機のそばから見守る不二子とジュリア。すると突然、後方からヘリコプターが現れ、2人のもとへ飛来する。不二子が抵抗を試みたが、ジュリアはヘリコプターに乗せられ連れ去られてしまう。
不二子の話によると、ジュリアはアトランタに本部がある巨大財閥であるダグラス財団の一人娘で、父親であるダグラスは、次期大統領候補に出馬するほどの大物。そのダグラス財団が所有する高さ1000mの世界最大のビル「アースビル」の最上階に秘蔵されている“失われた予言書”を5000万$の報酬で欲しがっている富豪がいるという。そのためには、どうしてもジュリアが必要になるのだ。不二子のIDでアースビルの下見に訪れたルパンであったが、ハイテクビルの警戒システムは他のビルには類を見ないほどの厳重さであった。失敗し、ひとまず退散するルパンと次元は予言書を探して旅をする五右衛門と合流し、ノストラダムス教団が持つ予言書が偽物である事を知る。
そこでルパンは、過去このアースビルへ唯一潜入に成功した老泥棒フィリップからネタを頂戴しようと、あえて重犯罪者収容施設、通称「処刑島」へ潜り込む。フィリップに出会ったルパンであったが、同じく秘密を狙うノストラダムス教団のクリス率いる実行部隊の手によって、フィリップは殺されてしまう。
かろうじて島から脱出したルパンは、アマゾンの河畔の村で少年セルジオに助けられ、別人として教団に従事していた不二子から、腕につけられたミサンガの遠隔操作によって洗脳されていたというカラクリを知る。フィリップが残したメッセージによると、彼の残した義眼こそが金庫室の認識キーを解錠するための、ダグラス親子3人だけが持つ固有網膜情報のコピーだったのだ。勝負はアースビルの最上階。
これまでも予言書のままに事件をデッチ上げてきたノストラダムス教団は、アースビルの崩壊を予言し、ビル全体に時限爆弾をセットした。ジュリアの誘拐脅迫にもかかわらず大統領選に出馬を表明しようとするダグラスと、ダグラスの妻にしてジュリアの母親でもあるマリアの葛藤も他所に、クリスはライズリーを裏切り、“失われた予言書”を自分のものにしようとアースビルへ強行突入する。人間のありとあらゆる感覚器を欺くバーチャル防衛システムの脅威に守られた金庫室へと潜入するルパン。
爆弾による連鎖爆発によって、アースビル倒壊のカウントダウンが進行する中、“失われた予言書”をめぐって、ルパン、クリス、ライズリーによる三つ巴の争奪戦が展開する。
登場人物[編集]
メインキャラクター[編集]
- ルパン三世(ルパンさんせい)
- 声 - 栗田貫一[注 3]
- 本作の主人公。怪盗ルパンことアルセーヌ・ルパンの孫で、世界的な大怪盗かつ変装の達人。
- ノストラダムスの予言書を手に入れるべく、ノストラダムス教団相手に立ち回る。
- 次元 大介(じげん だいすけ)
- 声 - 小林清志
- コンバットマグナムを使う拳銃の名手で、ルパンの相棒。
- ルパンが死亡したと思われた際には、仇のクリスと交戦。崩壊するアースビルから脱出する際、ダグラス夫妻も連れて行った。
- 石川 五ェ門(いしかわ ごえもん)
- 声 - 井上真樹夫
- ルパン一味の一人である、最強の刀「斬鉄剣」を武器に戦う剣客で、大泥棒石川五ェ門の十三代目。斬鉄剣の使い手。
- 一人旅を続けていたが、預言書を手に入れることにしたルパンに協力。
- 峰 不二子(みね ふじこ)
- 声 - 増山江威子
- ルパン一味の付かず離れずの紅一点で、時にはルパン達を利用したり裏切ったりすることも多い。
- ノストラダムスの予言書を手に入れるべく、ジュリアの教育係として、ダグラスに近づく。ジュリア同様にノストラダムス財団に捕らえられた後、洗脳ミサンガで操られ、団員ターニャとされる。監獄島から脱獄しながらも身体が冷え切ったルパンを人肌による温めで介抱。その後、汚れたミサンガをジュリアがハサミで切ったことで正気に戻る。
- 銭形 幸一(ぜにがた こういち)
- 声 - 納谷悟朗
- インターポール所属のルパン三世専任捜査官で、階級は警部。専任捜査官である故、ルパンに関係する事件なら世界中どこでも捜査権が認められている。
- ルパンが死亡したと思われた際には意気消沈しながらもジュリア救出に全力を注ぎ、その最中にルパンの生存を知った際には涙する。
ゲストキャラクター[編集]
- ジュリア・ダグラス
- 声 - 安達祐実
- 本作のキーパーソンでゲストヒロイン。ダグラスとマリアの一人娘。
- 我儘で生意気な性格だが根は寂しがり屋。ルパンのことは当初「ロリコンおじさん」と呼んでいたが、ルパンに「本当はお姉ちゃん(大人の女性)が好きなんだ」と告げられて以降は「おじさん」と呼ぶようになる。
- クリスに誘拐され、アマゾンのノストラダムス教団本部に監禁されるが、誘拐事件を経て成長していき、両親とも和解。
- ダグラス
- 声 - 阪脩
- マリアの夫でジュリアの父親。アトランタにある「アースビル」を所有するダグラス財団の総帥。
- 次期大統領選に出馬するが、愛娘であるジュリアをノストラダムス教団に誘拐され、大統領選への出馬を取りやめるように脅迫される。誘拐犯の企みに感づき、ジュリア救出を警察に任せっきりにして大統領選への出馬を最優先にするが、ジュリア救出のため身代金を出そうとするなど決して家族愛がないわけではない。最後はルパンの呼び掛けにより改心、ジュリアに謝罪・和解した。
- マリア・ダグラス
- 声 - 檀ふみ
- ダグラスの妻でジュリアの母親。
- 誘拐された娘ジュリアを助けるため、夫ダグラスに大統領選への出馬を取りやめるよう言うも大統領選に出馬を優先すると彼に失望し、ライズリーが誘拐犯であることを知らず、策略にはまり、ノストラダムス教団の信者となる。
- ジュリアが何より大切な宝だと主張しており、その気持ちも本心だが、娘のジュリア曰く「ダティとマミーの頭は選挙とお金だけ」と言っている為、自身のことを棚に上げ、ジュリアを寂しくさせているのを一方的にダグラスのせいにしている部分もある。最終的には、家族全員が和解した。
- ライズリー
- 声 - 小松方正
- ノストラダムス教の教祖。
- 自作自演で作った教典の内容を秘密裏にクリスに実行させることで信徒の信頼を集め、世界の富と権力を手に入れようとする。ダグラス夫妻を利用して、金庫室に向かうとジュリアを人質に取り、ルパンから予言書を奪うが、発狂中のクリスが爆弾を起動させたことでアースビルが崩壊。自身は巨大振り子と共に落下していった。
- 実は彼こそが、不二子が言っていた「予言書を5000万ドルで購入すると話した人物」であり、終盤ダグラスとマリアと共に金庫室へ向かう際に、「5000万ドルとは縁がなかったようだな」と陰に隠れていた不二子に告げた。事件解決後に不二子は、自分がライズリーに騙されていたことに気付き、悔しさのあまり携帯電話を叩きつけた。
- クリス
- 声 - 大塚明夫
- 元傭兵。ノストラダムス教団実行部隊隊長。拳法系の技も体得しており、白兵戦も得意。
- ジュリアを誘拐し、ダグラスに大統領選立候補を取りやめるように脅迫。最終的には、ライズリーを出し抜き、予言書を自身のものにしようとするが、IDカードの存在を知らなかった為、落下していく幻覚に苦しめられて発狂し、予定よりも早く爆弾を起動させてしまう。停電で正気に戻った後、ルパンとジュリアを窮地に追い込むが、金庫室の下敷きとなる。
- フィリップ
- 声 - 八奈見乗児
- 老泥棒。
- 次元が「俺たちよりも上」と評する程の腕前であり、唯一アースビルの金庫室に辿り着いているが、すぐに逮捕されて、処刑島に収監。心臓に病を患っている。訪ねてきたルパンに鍵を教えようとするが、その前にクリスに捕らえられて、記憶再生装置にかけられるが、心臓麻痺を起こして死亡。
- 薬のカプセル内に生前残していた手紙と左目の義眼は、ルパンの手に渡り、亡骸はルパンの手で海中深く沈む。ルパンが形見のつもりで貰った義眼はダグラス親子の網膜データをコピーした鍵であった。
- セルジオ
- 声 - 日吉孝明
- アマゾン川流域で漁師をしながら一人で生活している貧しい少年。
- ジュリアくらいの年齢の妹を含む家族や村人を殺したノストラダムス教団に恨みを抱いている。
- 漂流していたルパンを助け、ルパンと不二子とジュリアの脱出に協力するが、商売道具である船を失ってしまう。その後、ルパンとジュリアは、セルジオのために新しい船を贈ることにした。
- マリオ
- 声 - 荒川太郎
- 処刑島の監獄に入れられた1人で、ニット帽の肌黒青年。
- ルパンと同じ牢屋だったことからルパンと共に抜け出し、別行動でボートを使って処刑島の脱出を謀るが死亡。
- 彼の乗っていたボートと彼の遺体は銭形とルパンに見つけられ、クリスの放ったロケットランチャーでボートごと爆破された。
- ハイジャッカー
- 声 - 石黒久也、落合弘治
- ノストラダムス教団に、サッカーブラジル代表チームの同乗した旅客機のハイジャックを依頼されたグループ。
- 行き先をアトランタからモロッコに変えさせ、リムジンと身代金として現金100万ドルを要求し、空港で地元警察との交渉の間に女性と子供、サッカーチームを解放するが、ノストラダムス教団には捨て駒として利用されているに過ぎず、クリスの遠隔操作によって時限爆弾が起動し、混乱している隙にルパンと次元、男性客らに叩き伏せられ、その内のリーダーの男と2人の男はルパンと次元、男性客らに出入口まで追い詰められ、扉を開けて飛び降りたところを、屋上で構えていた狙撃班に射殺された。
- ミス・ブラジル
- 声 - 角田久美子
- 遠征試合でアトランタに向かう予定のサッカーブラジル代表チームへのイベントで、花束を送り、洗脳ミサンガを選手全員に着けたノストラダムス教団の一員である女性。
- バート
- 声 - 立木文彦
- スティーブ
- 声 - 平田康之
- スミス
- 声 - 吉川虎範
- 老婆
- 声 - 定岡小百合
- 店の主人
- 声 - 辻村真人
- 司令官
- 声 - 藤本譲
- 教団兵士
- 声 - 入江崇史
- 機内アナウンス
- 声 - 麻丘夏未
- エア・アテンダス
- 声 - 野村洋子
- SP
- 声 - 藤井恒久
作中用語[編集]
- ノストラダムス教団
- ノストラダムスを掲げる新興集団。
- その実態は、自作自演による事件や騒動を繰り返し、絶対的なカリスマ性と権力、莫大な富みを得ることを画策するまやかしの宗教団体である。ミサンガ型の洗脳装置を用いる。
- アースビル
- ダグラス財団が運営する高さ1000mの超巨大高層ビル。
- ビルの中央に巨大な振り子状の錘があり、その錘が地震による揺れを吸収する仕組みになっている。70階までは商業施設。100階まではオリンピックが出来るほどの各スポーツ施設。150階まではホテル。180階から上はダグラス家のプライベートルームであり、最上階である200階の金庫室には、ノストラダムスの失われた予言書が保管されている。
- ノストラダムス教団に洗脳されたサッカーチームが練習に見せかけて、ボール型爆弾を各地に設置していき、クリスの操作で爆発。アースビルは崩壊してしまった。
- 金庫室
- アースビルの最上階である200階にある金庫室。
- ノストラダムスの失われた予言書が保管されているが、200階に入るには、ダグラス一家の網膜データが必要であり、それがなければ屋上に出てしまう。金庫室には専用のゴーグルを着用するが、IDカードを通さないと落下していく幻覚に襲われる。金庫室内では銃火器の類は、レーザー光線で除去されてしまう[注 4]。
- 失われた予言書
- ノストラダムスの予言書の残り58節が収録されたもの。
- アースビルの金庫室に保管されており、ルパン一味とノストラダムス教団による争奪戦が繰り広げられた。最終的には、ルパン一味の手に渡るものの両親に構ってもらえないジュリアの手で落書きされていた為、価値を失い、ルパンが投げ捨てた後、五ェ門の手で斬り捨てられる。
- 150万ドルのダイヤの人形
- ルパンと次元がリオで盗み出したダイヤを隠した妖精型人形。飛行機内で居合わせたジュリアに奪われてしまう。
- エピローグで不二子は、価値のなくなった予言書の代わりに、人形を盗むが、ダイヤのほうは事前にジュリアに抜き取られていた。ジュリアはダイヤと交換条件にセルジオの新しい船を買ってくれるようにルパンに交渉し、ルパンも了承する。
- ルパン探知機
- 銭形がルパン一味全員用の手錠と共に自作したブタ型探知機。
- 「ブヒブヒ」と言いながら周囲の臭いを嗅ぐような挙動を見せる。ルパンに関するあらゆるデータを組み込んでおり、ルパンからは「暇だなぁ」と呆れられたが、実際の性能は高い。ルパンが死亡したと思った際には、ジュリアのデータを入れて、ジュリアの捜索を行い、カバンに閉じ込められているジュリアを見つけ出した。
- 処刑島
- 仏領ギニアにある孤島で監獄。
- ルパンはフィリップに会うために万引きで捕まり、この島に収監された。
スタッフ[編集]
- 企画 - 武井英彦
- 製作総指揮 - 漆戸靖治
- 原作 - モンキー・パンチ(中央公論社刊)
- 総監督 - 伊藤俊也
- 脚本 - 柏原寛司、伊藤俊也
- 音楽 - 大野雄二
- 音楽監督 - 鈴木清司
- 録音監督 - 加藤敏
- 監督 - 白土武
- 絵コンテ - 白土武、友永和秀、富沢信雄
- 演出 - 富沢信雄
- 演出助手 - 古谷渓一郎
- イメージスケッチ - テレコム・アニメーションフィルム
- 友永和秀
- 富沢信雄
- 八崎健二
- 作画監督 - 八崎健二
- 作画監督補佐 - 増田敏彦、田中敦子
- 美術監督 - 工藤ただし
- 撮影監督 - 長谷川肇
- トムス・フォト
- スタジオコスモス
- 東現アニメルーム
- スタジオトゥインクル
- A・クリエイション
- 音楽プロデューサー - 嶋田義三
- 音楽ディレクター - 山田慎也、国分浩弥、末松孝
- 音響効果 - 糸川幸良
- 録音技師 - 安藤邦男
- 録音技師助手 - 坂上賢治
- 光学録音 - 利澤彰
- 音響制作担当 - 古川直正、寺澤和宏
- レコーディスト - 中野明
- 編集 - 瀬山武司
- 編集助手 - 足立浩、水田経子
- 担当プロデューサー - 竹内孝次
- 原画 - 道旗義宣、矢野雄一郎、青山浩行、野口寛明、滝口禎一、西見祥示郎、末永宏一、横堀久雄、川口隆、志村恵美子、中村祐治、蘇武裕子、赤城博昭、安留雅弥、山本佐和子、平井和子、高谷博子、大楽昌彦、馬場健、大木賢一、釘宮洋、石井智美、金井次郎、堀内博之、鈴木信一、河口俊夫、遠藤正明、松瀬勝
- 協力 - 大塚康生
- 動画 - 高橋夏子、藤森まや、矢沢真由、菅谷直子、式部美代子、松崎正、板垣伸、濱田陽子、小高雅子、木村豪、鈴木貴大、丹治寛幸、富野昌江、酒井一実、清水由紀子、清水保之、斎藤百合子
- 動画チェック - 与沢桂子、後藤美幸
- 色彩設計 - 酒井智子
- 色指定 - 石川恵理子
- 仕上 - 人位万里、西脇好美
- 京都アニメーション
- KOKO ENTERTEINMENT
- 特殊効果 - 林好美、前川孝
- 背景 - 白石誠、南雲久美、島津あゆみ、荒井賢、管原清二、木村真二、縫部文江、柴田千佳子、海老沢一男、福井のり子、籔山徹、龍池昇
- 録音スタジオ - アオイスタジオ
- 音響制作 - 東北新社
- タイトル - マキ・プロダクション
- 文芸 - 飯岡順一
- 制作担当 - 山路晴久
- 制作進行 - 平井拓郎、近藤光、安部仁
- 宣伝 - 立沿典子
- 制作デスク - 佐藤由紀
- DOLBY技術 - 森幹生、株式会社コンチネンタル・ファーイースト
- 現像 - 東京現像所
- プロデューサー - 伊藤和明・伊藤響・中谷敏夫(NTV)、松元理人(TMS)
- アニメーション制作 - 東京ムービー新社、 テレコム・アニメーションフィルム
- 製作 - ルパン三世製作委員会
- 配給 - 東宝株式会社
ルパン三世製作委員会[編集]
- 日本テレビ放送網株式会社 - 高橋博、武井英彦、斎藤汎司、草野公、松村秦行、伊藤和明、伊藤響、中谷敏夫
- 株式会社バップ - 中島忠史、伊藤梅男、田村学
- 日本テレビ音楽株式会社 - 渡辺一彦、青井希宗子
- 株式会社日本テレビビデオ - 青木恵、島崎里美
- 株式会社日本テレビサービス - 田所俊文、大友哲也
- 株式会社東京ムービー新社 - 熊井良助、松元理人
主題歌[編集]
参考資料[編集]
- DVD『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』ブックレット
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
- ^ a b 飯岡順一 『私の「ルパン三世」奮闘記 アニメ脚本物語』 河出書房新社、2015年。ISBN 4309275591。
- ^ “レイアウトパレット”. www.yk.rim.or.jp. 2020年10月14日閲覧。
- ^ “レイアウトパレット”. www.yk.rim.or.jp. 2020年10月14日閲覧。
- ^ “大塚康生氏 特別インタビュー”. lupinfes2003.fc2web.com. 2020年10月14日閲覧。
- ^ 『ルパン三世officialマガジン』Vol.17、双葉社、2008年、p.162
- ^ 『ルパン三世 Master File』 -ルパン三世クロニクル―より。
- ^ 『とり・みきの映画吹替王』洋泉社 p64
- ^ 『読売新聞』1995年6月29日号より
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス - 日本映画データベース
- ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス - allcinema
- ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス - KINENOTE
- ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス - インターネット・ムービー・データベース(英語)
ルパン三世の劇場映画 | |||||||
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通番 | 題名 | 公開日 | 監督 | 脚本 | 主題歌 | 歌手 | 興行収入 |
実写版第1作 | 念力珍作戦 | 1974年8月3日 | 坪島孝 | 長野洋 | 恋のチャンス | ポピーズ | |
TV第2シリーズ から再編集 |
ベネチア超特急 | 1978年3月18日 | 御房恭輔 | 今野譲 | (主題歌なし) | ||
アニメ版第1作 | ルパンVS複製人間 | 1978年12月16日 | 吉川惣司 | 大和屋竺 吉川惣司 |
ルパン音頭 | 三波春夫 | 9.15億円 |
アニメ版第2作 | カリオストロの城 | 1979年12月15日 | 宮崎駿 | 宮崎駿 山崎晴哉 |
炎のたからもの | ボビー | 6.1億円 |
アニメ版第3作 | バビロンの黄金伝説 | 1985年7月13日 | 鈴木清順 吉田しげつぐ |
大和屋竺 浦沢義雄 |
MANHATTAN JOKE | 河合奈保子 | |
アニメ版第4作 | 風魔一族の陰謀 | 1987年12月18日 | 大関雅幸 | 内藤誠 | セラヴィと言わないで | 麻倉未稀 | |
アニメ版第5作 | くたばれ!ノストラダムス | 1995年4月22日 | 白土武 | 柏原寛司 伊藤俊也 |
愛のつづき | 坂上伊織 | |
アニメ版第6作 | DEAD OR ALIVE | 1996年4月20日 | モンキー・パンチ | 柏原寛司 | Damegeの甘い罠 | media youth | |
アニメ版特別作品 | ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE | 2013年12月7日 | 亀垣一 | 前川淳 | (主題歌なし) | 42.6億円 | |
アニメ版第7作 | LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標 | 2014年6月21日 | 小池健 | 高橋悠也 | Revolver Fires | Gary Stockdale | |
実写版第2作 | ルパン三世 | 2014年8月30日 | 北村龍平 | 水島力也 | (主題歌なし) | 24.5億円 | |
アニメ版第8作 | LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門 | 2017年2月4日 | 小池健 | 高橋悠也 | SATORI | Rob Laufer | 7200万円 |
アニメ版第9作 | LUPIN THE IIIRD 峰不二子の嘘 | 2019年5月31日 | Innocent deceiver | TAKUMI iwasky | |||
アニメ版第10作 | THE FIRST | 2019年12月6日 | 山崎貴 | GIFT | 稲泉りん | 11.6億円 |
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