ルパン三世 ハリマオの財宝を追え!!

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ルパン三世 ハリマオの財宝を追え!!』(ルパンさんせい ハリマオのざいほうをおえ!!)は、モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』のTVスペシャルシリーズ第7作。1995年8月4日日本テレビ系の金曜ロードショーで放送された。視聴率は20.6%[1]

概要[編集]

本作品より2代目ルパン三世の声優として、同年3月に他界した山田康雄に代わり栗田貫一が正式に就任した(同年4月に封切られた劇場映画第5作『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』では、栗田は代役という形だった)。キャラクターデザインを須藤昌朋が担当、メインキャラクターは前年と同様『ルパン三世 (TV第1シリーズ)』に近いデザインであるが、ゲストキャラクターについては他のスタッフが手がけており、本来とは異なるデザインに修正されたという。

監督はTVスペシャルシリーズ第4作『ルパン三世 ロシアより愛をこめて』以来となる出崎統を起用、初期のTVスペシャルで見られた止め絵の演出も多く見られる。また、出崎が製作に関与した最後のルパン作品となった。

歴代テレビスペシャルでは珍しく肉弾戦のシーンが多く、ルパンはおなじみのワルサーP38を使用する場面が存在しない珍しい作品となっている。本作では、次元が目を見せる描写が非常に多い。この作品からコンバットマグナムの効果音が変更され、翌1996年に公開された劇場映画第6作『ルパン三世 DEAD OR ALIVE』まで使用された。

ルパン三世 (TV第2シリーズ)』から20年近く使用された東京ムービー新社名義で製作された最後の作品で、本作放送3ヶ月後にキョクイチに合併した。

あらすじ[編集]

第二次世界大戦中、マレー半島を舞台に暴れまくった強盗団のボス、ハリマオが残した時価800億ドルともいわれている財宝。その財宝のありかは、熊・鷹・猿の三体の像に隠されている。そこでルパンはアラスカの美術館に保管されている熊の像を盗み出し、次元にバイト(時給980円)として雇われた五右ェ門も連れて、鷹の像があるアムステルダムへと向かった。だが、その財宝を狙う人物がもう1人いた。

イギリス情報部の諜報部員で、あの007のモデルにもなったイギリス貴族のアーチャー卿である。アーチャーはユーロトンネルの爆発落盤事故によってロイド保険に70億ドル以上の負債を抱えていた。そこで、その返済のためにハリマオの財宝をあてようと考えたのだ。

早速アーチャーの孫娘である考古学助教授のダイアナは、ルパンより先に鷹の像を盗み出すことに成功。ルパンはアーチャーとダイアナを追いかけるが、そこへカルト軍団ネオ・ヒムラーのゲーリングが操縦する武装ヘリが現れて鷹の像を奪われ、さらにダイアナまでもが人質として連れ去られてしまう。ルパンはダイアナを助け、鷹の像も奪い返してアーチャーと手を組むことにする。アーチャーの手引きによって、ついに最後の猿の像をタイで手に入れた。

一方、ロイド保険の顧問弁護士であるラッセルの様子を探っていた不二子は、ラッセルの真の正体を知ることになる。実は彼はネオナチを操る総統で、ハリマオの財宝を探させるためにアーチャーに負債を負わせた犯人だったのである。それを見た不二子はラッセルと手を組んで、ルパンらと対立する。

三体の像を手に入れたルパン・次元とアーチャー・ダイアナは、財宝が眠っているニコバル諸島付近の海底神殿へと向かう。それを知ったラッセル・不二子も五ェ門を用心棒として雇い、財宝を奪うべくネオ・ヒムラーを率いてルパンのもとへやって来る。

ゲストキャラクター[編集]

ダイアナ
- 岡本麻弥
本作のゲストヒロイン。
アーチャー卿の孫娘。ロンドンの大学で考古学の助教授をしている。
ルパンが自分の好みだというほどの美貌とプロポーションの持ち主で、性格は極度なまでに強気で、自分にセクハラをするルパンの事も常に見下し、往復ビンタを食らわすなどいいようにあしらっているが、アーチャーと共にハリマオの財宝を求めてニコバル諸島に乗り込む事になる。
ラストで何度か拒んでいたルパンとディナーの約束をしていた。
ルパン三世 PART5』では、財宝とともに再登場を果たしている。
アーチャー卿
声 - 中村正
イギリス人の老紳士。
英国秘密諜報部に50年間在籍した経験があり、自らを007のモデルと豪語している。振る舞いは基本は紳士的だが、スケベだったりドジな一面も見せる。
ネオ・ヒムラーがユーロトンネルを破壊したことで、ロイド保険により70億ドルという莫大な借金を抱えてしまう。ハリマオの財宝を探し当てて借金返済に充てようと考え、ルパンと手を組み財宝の眠るニコバル諸島に乗り込む。
かつて第二次世界大戦に英国軍として参戦した際、日本軍のゼロ戦に撃墜されて墜落。意識不明になっていたところをハリマオに助けられる。その後はハリマオ盗賊団と親交を深め、熱病で死期を悟ったハリマオから3体の像と財宝の秘密を託される。
終盤でラッセルに撃たれ、事切れる寸前に財宝と共に沈むことを選び、ルパンに、「君とチェスがしたかった」と言い遺し、ルパンの「チェックメイト」の叫びを受け、財宝と運命を共にした。
ラッセル / ヘルマン・フォン・ディート
声 - 鈴置洋孝 / 田中真弓
ロイド保険の顧問弁護士。アーチャーとユーロトンネル事故の保険金の工面方法を協議する。
その正体はカルト軍団「ネオ・ヒムラー」の総統「ヘルマン・フォン・ディート」であり、ICPOに国際手配されている。
アーチャーを破産に追い込みハリマオの財宝探索に乗り出すよう仕向けるため、ユーロトンネルを爆破した。
総統として登場する際は化粧をし、変声機で声を女の声に変える。また、部下にも化粧をさせており、ルージュの色を変えた男性部下を褒めキスをする、失敗した部下の舌を噛んでお仕置きをするなど、重度の同性愛を匂わせるシーンがある。その一方で極度の女性恐怖症であり、不二子に手を触れられたりキスされたときには狂乱している。格闘戦においてはルパン・次元を圧倒する実力を持つ。
最終決戦ではその女性恐怖症を利用した不二子にキスされて狂乱したところを五ェ門に反撃され、最終的にはアーチャーを撃つが、それに怒ったルパンに叩きのめされた後にたまたまそこに居合わせた銭形に逮捕された。
ゲーリング
声 - 天田益男
「ネオ・ヒムラー」の幹部。かなりの巨漢で乱暴者。
戦闘ヘリを操縦し、上空から部下たちに指示を出す。
鷹の像を狙ってヘリに乗り込んできたルパンを一方的に痛めつけ、一度は勝利。しかし、再度の襲撃時には攻撃を次々と見切られて返り討ちに遭い、墜落したヘリの爆炎で火達磨にされる。辛うじて生還するも、総統に舌を噛まれるなど過激な制裁を食らった。その後、ルパン達を追ってタイバンコクに向かうが、またしてもルパンに敗れてしまい、最終的には盗掘団に間違えられて軍に逮捕される。
ハリマオ
声 - 楠大典
第二次世界大戦で猛威を振るった伝説的な義賊で、名前はマレー語の意味を持つ。
日本軍やイギリス軍から奪った金銀財宝は分かっているだけで、時価800億ドルある。
当時イギリス軍に所属し、撃墜されて負傷していたアーチャーを助けて信頼関係を築くようになった。熱病に冒されて死ぬ間際に財宝の隠し場所のヒントを熊・鷹・猿の三体の像に残し、それを三人の部下に分け与えるべく、秘密をイギリス紳士として品格のある人物と認めたアーチャーに託した。

用語[編集]

ハリマオの財宝
第二次世界大戦中の盗賊ハリマオが隠したという莫大な財宝。
各国の軍や悪党などから略奪し集めた財宝は、推定時価800億ドルとされる。財宝の正体は純金製の潜水艦と、その船室に押し込められた大量の金銀財宝。ニコバル諸島の寺院の奥にある神の池に沈められており、手に入れるには熊・鷹・猿の3体のブロンズ像が必要。
『PART5』ではルパンが沈没先から潜水艦をサルベージし、自動車が収蔵できるスペースを設置して再登場を果たした。
熊の像・鷹の像・猿の像
ハリマオの財宝を手に入れる鍵となる3体のブロンズ像。
死期を悟ったハリマオが当時の部下3人に1体ずつ託すが、古美術品としての価値が高い像だったこともあり、大戦終結後に世界中に離散した。
現在、熊の像はアラスカの美術館に、鷹の像はアムステルダムの古城「ミルネバ城」の隠し部屋に、猿の像はタイの国宝寺院の最上階「悦楽の間」に、それぞれ安置されている。なお、象られている熊・鷹・猿は、財宝が眠る寺院を守る近衛兵達である。
ネオ・ヒムラー
ハリマオの財宝を狙う、世界14か国に支部を持つネオナチ系カルト軍団。
濃い化粧をしたヘルマン・フォン・ディートを総統とし、部下が総統に報告等をする際は片手を上げ「ハイル!ヘルマン・フォン・ディート!」と掛け声をするのが決まりになっている。組織の紋章は、鈎十字を足で掴んだ鳥。
ワットマナハート寺院
インドシナ半島奥地にあり、第一級最高国宝。
特別警備兵が配置され、不法侵入者に対しては、懲役20年、器物損壊・窃盗がつけば極刑といった厳しい罰則が科せられる。この寺院の最上階にある悦楽の間に猿の像が隠されている。ここの高僧と五ェ門は20年来の友人。

声の出演[編集]

スタッフ[編集]

出典[編集]

  1. ^ SUPER SURPRISE』 2010年2月8日(日本テレビ)放送

関連項目[編集]