井上真樹夫

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いのうえ まきお
井上 真樹夫
プロフィール
本名 井上 孝夫
(いのうえ たかお)
愛称 マッキー
性別 男性
出生地 日本の旗 日本山梨県
生年月日 (1938-11-30) 1938年11月30日(80歳)
血液型 O型
身長 165cm
職業 俳優声優作詞家
事務所 青二プロダクション
公式サイト 井上真樹夫 オフィシャルWEB
声優活動
活動期間 1960年 -
ジャンル アニメゲーム吹き替えナレーション
デビュー作ドビーの青春
俳優活動
活動期間 1954年 -
ジャンル テレビドラマ映画
声優テンプレート | プロジェクト | カテゴリ

井上 真樹夫(いのうえ まきお、本名:井上 孝夫(いのうえ たかお)[1]1938年11月30日[2][注 1] - )は、日本俳優声優作詞家青二プロダクション所属。山梨県出身[2]血液型はO型。

略歴[編集]

中学生の時、移動劇団の『チルチルミチル』を観劇したことがきっかけで芝居の道を志し、16歳頃にはテレビドラマに出演を開始、高校在学中に東京アナウンス・アカデミーへ入学。同じ頃には寺山修司インスパイアされ、後に友人と共にアングラ劇団[注 2]を立ち上げたりしている[3]

しばらくして、舞台の成立が困難になったり生活が苦しくなったりしたため「お金を稼がなきゃ」と思っていたところ、知り合いのマネージャーに誘われ『ドビーの青春』の吹き替えに出演、声優業を行うようになる[3]。27歳の時に青二プロダクションに所属、アニメにも多数出演するようになり、第1次声優ブームが起きると富山敬神谷明と共に「声優御三家」の一人となる[4]

80歳を超えた現在も『キングダム ハーツ シリーズ』でマスター・エラクゥス役として出演するなどの声優業の他に、講演会・読み聞かせの開催、「伊能 絵巻(いのう えまき)」名義での作詩活動[注 3]や小説の執筆など、精力的に活動を行っている。

特色・人物[編集]

声優業では主役から悪役まで様々な役をこなしている。中でも二枚目が多く、花形満など沈着冷静・優秀で偉丈夫な美男子のライバル役を演じることが多かった。

仕事に対する姿勢[編集]

井上がデビューした頃の声優は、『あいつは吹き替えをやっている』と笑われることもあるなど「舞台俳優が片手間にアルバイト感覚でやっている」という認識が強く、自身も稼ぐために始めたこともあって、しばらくは声優業を否定的な考えを持ちながら行っていた[3]。だが、アニメや声優がブームになり地位が確立されると、徐々に「やりがいのある仕事」に変わっていったという[5]。また、ブームを支持したファンには「仕事そのものの価値が今までの僕等の価値観ではとらえられないものに変ったんですね。その価値を皆さんが与えて下さったんです」「僕の人生観を変えさせてくれ、わずかではあるけども演技観も変えさせてくれるものだった」と感謝を表している[5]

専業声優確立以前から活動している他の人物同様に「声優である以前に俳優である」という姿勢とポリシーを抱いており、声優という呼ばれ方はあまり好ましく思っていない[6]が、近年は「確かに昔はそういうことをずいぶん言っていましたけど、今はもうそういうことを言っても仕方がない」とも語っている[7]。また、そのようにありたいという思想も抱いているため、過去には「舞台公演を敬遠する若手声優に憤りの感情を抱いている」という主旨の発言をしている[6]

近年の若手声優に対しては「素晴らしい演技している声優はたくさんいるけれど、これはまだだなという演技の子も平気で活躍している。それはあまり良いことではない」と語り、「どこかで聞いたことのあるような、口先の演技が横行していることはどうしても許せない。声優はプロだから、オリジナリティを出してほしい。真似はダメだ」という思いを述べている[7]

役作りについて「アニメだろうが、洋画だろうが、そのキャラクターの内面を想像して、その中に自分を入れ込む作業だから、何かを持ってきて参考にして、というのはやらない。もし、それをやってしまったらどこか物まね的になってしまう。とことん自分が考え、思い詰めていく中で何かが出てくる、それが役者の仕事なんだよ」と発言している[8]

役作りの一環として、アフレコの際は演じる役と同じ、又はそれに近い衣装を着て行っている[9]小林清志によると『ルパン三世』の石川五ェ門を演じる際は、作務衣を着ていたという[10]

エピソード[編集]

洋画の吹き替えで思い出深い作品に、これまで『冬のライオン』や『陽のあたる場所』を挙げている。

巨人の星』で花形満を演じた際には、「キャラクターとの関係と役者との関係も同じようにする」というスタンスでライバル関係である星飛雄馬役の古谷徹とは意図的に親しく接することはなく、収録が終わってからそれは演技に集中するためだったと古谷に明かして謝ったという。ただし後年、この話題に「それはちょっと誤解が入ってる。俺の言い方が悪かったのかもしれないけど、実際は別にそんな避けていたわけじゃない。単に、あっちが中学生で話題がなかったんだよ。当時俺はもう29歳だったけど、アイツはスタジオで宿題とかやってるんだから(笑)」とも語っている[11]

ルパン三世』シリーズでは、1977年昭和52年)放送の『ルパン三世 (TV第2シリーズ)』から2010年平成22年)放送の『ルパン三世 the Last Job』まで、長年にわたり石川五ェ門を演じていた[12]。井上は五ェ門を、自身の代表作の一つであり大事なキャラクターで「人生に有形無形の関りがあった」と発言している[13]。また「当初は二枚目だったが、途中からストーリーの都合で性格が一番変化させられることが多かったキャラクター」と語っている[13]他、台詞が少ないことが多かったため、「少ないセリフの中で、彼の実在感を出す」ことにいつも苦労したという[14]。これまで演じた中で思い出深いルパン作品には、『TV第2シリーズ』112話「五右ヱ門危機一髪」や『ルパン三世 燃えよ斬鉄剣』を挙げている[13][15]

宇宙海賊キャプテンハーロック』の主人公・ハーロックを演じるにあたり、原作のファンにとっては固定したハーロックのイメージがあるので、その期待にこたえられるか不安だったという。男の悲哀や強さを様々な場面、台詞で重層的に表現しなくてはならず、声や口調もそれまでのアニメの主人公と違って派手に叫んだりはせず、抑えて演じたとのことである[8]声帯ポリープ切除のため[16]二回分休演しており(代演は徳丸完)、全話出演を果たせなかったことについては、心残りだと語っている[17]。その後、2001年頃を境にハーロックは演じる機会はなかったが、2014年の『アオイホノオ』の劇中アニメで13年ぶりに、更に6年後の2019年には『スーパーロボット大戦T』の『無限軌道SSX』にて再びハーロックを演じた。

2013年には製作者たちが井上のファンであったことから、TBSドラマ『安堂ロイド』に俳優として大物政治家役でゲスト出演、続けて翌2014年にドラマ『家族狩り』にレギュラー出演し、認知症老人の役を演じている[18]。年齢を重ねてからの実写での活躍について井上は、「この年齢になって、自分の姿で演じることができて本当にうれしいです」と語っている[19]

出演[編集]

太字はメインキャラクター。

テレビドラマ[編集]

映画[編集]

テレビアニメ[編集]

1963年
1964年
1965年
1967年
1968年
1969年
1970年
1971年
1972年
1973年
1974年
1975年
1976年
1977年
1978年
1979年
1980年
1981年
1982年
1983年
1984年
1989年
1990年
1991年
1992年
1993年
1994年
1995年
1996年
1997年
1998年
1999年
2000年
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年
2006年
2007年
2008年
2009年
2010年

劇場アニメ[編集]

1969年
1978年
1979年
1981年
1982年
1983年
1984年
1985年
1986年
1988年
1995年
1996年

OVA[編集]

1985年
1986年
1989年
1998年
2002年
2008年
2012年

ゲーム[編集]

1996年
1997年
1998年
1999年
2000年
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年
2007年
2008年
2010年
2014年
2019年

吹き替え[編集]

俳優[編集]

ホルスト・ブッフホルツ

デヴィッド・マッカラム

  • 偉大な生涯の物語(イスカリオテのユダ)※テレビ朝日版(DVD収録)
  • 大脱走(アシュレイ・ピット)※フジテレビ版(DVD・BD収録)

映画[編集]

テレビドラマ・番組[編集]

テレビ番組[編集]

特撮[編集]

人形劇[編集]

CM[編集]

※以下は花形満役で声の出演

パチンコ[編集]

ラジオ[編集]

ラジオドラマ[編集]

レコード[編集]

その他[編集]

著作[編集]

脚本・演出[編集]

  • ファンキー・ホラー・ナイト(ラジオドラマ)

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 各種『俳優名鑑』などのデータベースには「1940年生まれ」と紹介されていたが、2012年頃のTwitterでのファンとのやり取りで1938年の同日生まれである事を公言した。
  2. ^ 劇団表現座
  3. ^ 日本作詩家協会にも所属している。
  4. ^ 『スーパーロボット大戦F』(1997年)、『F完結編』(1998年)
  5. ^ 『ZERO』(1999年)、『F』(2000年)、『F.I.F』(2001年)、『PORTABLE』(2006年)、『SPIRITS』(2007年)、『WARS』(2009年)、『WORLD』『3D』(2011年)
  6. ^ 『イスカンダルへの追憶』(2004年)、『暗黒星団帝国の逆襲』『 二重銀河の崩壊』(2005年)

出典[編集]

  1. ^ 『声優名鑑』、事務所発表、360頁、成美堂出版、1999年、ISBN 978-4415008783
  2. ^ a b 自己紹介”. 井上真樹夫 オフィシャルWEB. 2019年8月10日閲覧。
  3. ^ a b c d ハーロック、石川五エ門など数々の二枚目キャラを演じてきた声優・井上真樹夫の役者道”. otocoto. 2019年5月23日閲覧。
  4. ^ あの声、あのキャラ、あの作品 肝付兼太と『ギャートルズ』(3)”. WEBアニメスタイル. 2019年5月23日閲覧。
  5. ^ a b 月刊OUT』1980年4月号
  6. ^ a b 「座談会 ルパン三世、夢の風景」『声優グランプリ』1996年8月号、主婦の友社。
  7. ^ a b ハーロック、石川五エ門など数々の二枚目キャラを演じてきた声優・井上真樹夫の役者道”. otocoto. 2019年5月23日閲覧。
  8. ^ a b 声優・井上真樹夫が語る『巨人の星』『ルパン三世』『機動戦士ガンダム』伝説のアニメ制作秘話”. otocoto. 2019年5月23日閲覧。
  9. ^ 本人のツイート(2019年4月9日)
  10. ^ 『ルパン三世』次元大介役・小林清志が語る、声優とアニメの現在地”. 本がすき。. 2019年5月23日閲覧。
  11. ^ 声優・井上真樹夫が語る『巨人の星』『ルパン三世』『機動戦士ガンダム』伝説のアニメ制作秘話”. otocoto. 2019年5月23日閲覧。
  12. ^ 「ルパン三世」最新作は新声優で!銭形警部の声優に山寺宏一!峰不二子、石川五ェ門も一新!シネマトゥデイ 2011年10月9日
  13. ^ a b c ルパン三世 Master File』THE PERFORMERS -その声の魅力- より
  14. ^ ルパン三世 バビロンの黄金伝説』映画パンフレットより
  15. ^ 本人のツイート(2019年4月9日)
  16. ^ 本人のツイート(2019年3月14日)
  17. ^ 『ロマンアルバム デラックス30号キャプテンハーロック』 (徳間書店 1980年)。
  18. ^ 木俣冬 (2014年7月18日). “ハーロックが認知症。アニメ世代に老いの現実を実感させる仕掛けなのか「家族狩り」2話”. エキサイト. 2014年7月26日閲覧。
  19. ^ 尾崎由美 (2014年7月5日). “TVフェイス”. 朝日新聞: p. 29 
  20. ^ 巨人の星”. トムス・エンタテインメント. 2016年6月17日閲覧。
  21. ^ 新巨人の星”. トムス・エンタテインメント. 2016年6月17日閲覧。
  22. ^ 新巨人の星II”. トムス・エンタテインメント. 2016年6月17日閲覧。
  23. ^ 原始少年リュウ”. 東映アニメーション. 2016年6月1日閲覧。
  24. ^ さすらいの太陽”. メディア芸術データベース. 2016年8月17日閲覧。
  25. ^ ミクロイドS”. 東映アニメーション. 2016年6月8日閲覧。
  26. ^ 少年徳川家康”. 東映アニメーション. 2016年5月23日閲覧。
  27. ^ 大空魔竜ガイキング”. 東映アニメーション. 2016年6月1日閲覧。
  28. ^ あしたへアタック!”. 日本アニメーション. 2016年6月23日閲覧。
  29. ^ “ルパン三世 2nd series”. トムス・エンタテインメント. http://www.tms-e.co.jp/search/introduction.php?pdt_no=53 2016年5月2日閲覧。 
  30. ^ 宇宙海賊キャプテンハーロック”. 東映アニメーション. 2016年5月23日閲覧。
  31. ^ はいからさんが通る”. 日本アニメーション. 2016年6月3日閲覧。
  32. ^ 宇宙空母ブルーノア”. メディア芸術データベース. 2016年11月27日閲覧。
  33. ^ 宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち”. バンダイビジュアル. 2016年6月13日閲覧。
  34. ^ 円卓の騎士物語 燃えろアーサー”. 東映アニメーション. 2016年6月8日閲覧。
  35. ^ がんばれ元気”. メディア芸術データベース. 2017年2月5日閲覧。
  36. ^ “ブレーメン4 地獄の中の天使たち”. 手塚治虫公式サイト. http://tezukaosamu.net/jp/anime/58.html 2016年5月3日閲覧。 
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  39. ^ “ルパン三世 ヘミングウェイ・ペーパーの謎”. トムス・エンタテインメント. http://www.tms-e.co.jp/search/introduction.php?pdt_no=456 2016年5月2日閲覧。 
  40. ^ “ルパン三世 ナポレオンの辞書を奪え”. トムス・エンタテインメント. http://www.tms-e.co.jp/search/introduction.php?pdt_no=457 2016年5月2日閲覧。 
  41. ^ “ルパン三世 ロシアより愛をこめて”. トムス・エンタテインメント. http://www.tms-e.co.jp/search/introduction.php?pdt_no=458 2016年5月2日閲覧。 
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  48. ^ “ルパン三世 愛のダ・カーポ〜FUJIKO'S Unlucky Days〜”. トムス・エンタテインメント. http://www.tms-e.co.jp/search/introduction.php?pdt_no=465 2016年5月2日閲覧。 
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  50. ^ “ルパン三世 アルカトラズコネクション”. トムス・エンタテインメント. http://www.tms-e.co.jp/search/introduction.php?pdt_no=467 2016年5月2日閲覧。 
  51. ^ “ルパン三世 EPISODE:0 ファーストコンタクト”. トムス・エンタテインメント. http://www.tms-e.co.jp/search/introduction.php?pdt_no=468 2016年5月2日閲覧。 
  52. ^ “ルパン三世 お宝返却大作戦!!”. トムス・エンタテインメント. http://www.tms-e.co.jp/search/introduction.php?pdt_no=469 2016年5月2日閲覧。 
  53. ^ “ルパン三世 盗まれたルパン 〜コピーキャットは真夏の蝶〜”. トムス・エンタテインメント. http://www.tms-e.co.jp/search/introduction.php?pdt_no=470 2016年5月2日閲覧。 
  54. ^ “ルパン三世 天使の策略 〜夢のカケラは殺しの香り〜”. トムス・エンタテインメント. http://www.tms-e.co.jp/search/introduction.php?pdt_no=471 2016年5月2日閲覧。 
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  56. ^ “ルパン三世 霧のエリューシヴ”. 東京ムービー. http://www.tms-e.com/on_air/lupin/2007tvsp.html 2016年5月2日閲覧。 
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  60. ^ 巨人の星 血ぞめの決勝戦”. トムス・エンタテインメント. 2016年6月17日閲覧。
  61. ^ 巨人の星 行け行け飛雄馬”. トムス・エンタテインメント. 2016年6月17日閲覧。
  62. ^ 巨人の星 大リーグボール”. トムス・エンタテインメント. 2016年6月17日閲覧。
  63. ^ 巨人の星 宿命の対決”. トムス・エンタテインメント. 2016年6月17日閲覧。
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  65. ^ a b c d e f g h “作品データ”. ルパン三世NETWORK. オリジナルの2016年4月20日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160420200256/http://www.lupin-3rd.net/sakuhin_ova.html 2016年5月2日閲覧。 
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  69. ^ 本人のツイート(2019年6月26日)
  70. ^ 本人のツイート(2019年3月6日)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]