キリンレモン
![]() キリンレモン関連商品のリターナブル瓶 左から 1:キリンレモンクレール(1965年 発売当初の瓶) 2:キリンレモン(1958年 初のACL印刷瓶) 3:キリンレモン(1970年代) 4:キリンジュース(1954年 発売当初の瓶) 5:キリンジュース(1960年代) 6:キリンオレンジ(1970年代) 7:チェスタ(1973年 発売当初の瓶) 8:チェスタ(1970年代後半) 9:キリンタンサン(1950年代) | |
種類 | 炭酸飲料 |
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販売元 |
麒麟麦酒株式会社 (1928年 - 1991年) キリンビバレッジ株式会社 (1991年 - 2012年、2019年7月 - 現在) キリン株式会社 (2013年 - 2019年6月) |
発祥国 |
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販売開始 | 1928年3月16日 |
色 | 透明 |
関連商品 |
大人のキリンレモン 三ツ矢サイダー 三ツ矢サイダーゼロ リボンシトロン スプライト C.C.サイダー 他 |
公式サイト | キリンレモン |
キリンレモン(KIRIN LEMON)は、キリンビバレッジが製造・販売している無色透明炭酸飲料である。
概要[編集]
1928年3月16日に発売され、日本国内ではサントリーフーズから発売されているセブンアップ、日本コカ・コーラから発売されているスプライト、アサヒビール系のアサヒ飲料から発売されている三ツ矢サイダー、サッポロビール系のポッカサッポロフード&ビバレッジから発売されているリボンシトロンなどに並ぶ無色透明炭酸入り清涼飲料類[注 1]の定番でロングセラー商品である。340ml瓶は1958年、クレールと通称される200ml瓶は1965年以来類似したデザインを概ね踏襲しているが製造年次により細かい変化があり、340ml瓶は1960年代初頭に形状を変更しているほか、1960年代末期に印刷デザインを大幅に変更している。200ml瓶も1969年ごろに印刷内容を大幅に変更している。340mlは2002年、200mlは2003年にそれぞれ軽量化されて微かに変化しており、340ml瓶は2010年秋ごろに製造を終了している。
レモンを抱く商品名だが無果汁で、レモンの爽やかさを楽しむためにレモン果皮から抽出した天然香料を用いている。近年の流行りである微炭酸に反し、高めの炭酸を含有して嗜好家に人気を得ている。レモン果汁入り微炭酸のキリンレモンセレクトは、1998年に一旦生産終了するも2007年に約1年間再度販売された。ビール業界でドライビールが好評を博した1988年にキリンレモンドライを発売している。缶やペットボトル製品は発売当初、1958年に採用されたACL印刷瓶製品と同様、キリンラガービールラベル記載の古代中国の霊獣としての麒麟を簡略化した聖獣マーク[注 2]だったが1998年にキリンレモンセレクトと統合し、キリンビールのラベルで用いられている古代中国の霊獣としての麒麟ではなく、実在のキリンとレモンを合体した「キリンレモンくん」なるマスコットキャラクターを用いた。
2006年に糖質を従来のキリンレモンに比して27%減じて風味を刷新し、CMはモデルの浦浜アリサを起用し、デザインは佐藤可士和が「キリンレモン」をロゴ文字から明朝体に置き換えるなど大胆な変更に賛否があった。びん製品は従来の風味とデザインが変更されていない。
2008年に発売80周年を期して商品改良している。レモン香料の改良や天然水100パーセント使用に加えて乳酸カルシウムを新たに配合し、商品外観デザインを黄色と青ベースで一層目立たせ、2006年の改良で缶とペットボトル商品から消えた「キリンレモン」のロゴ文字が復活している。蜂蜜とレモン果汁を配合した「キリンレモンスポーツ」やミント風味「キリンレモンクール」などの新商品を同時に発売している。CMは『巨人の星』が用いられて星飛雄馬、星一徹、星明子が登場する星一家編と、左門豊作が登場する左門一家編がある。びん製品は従来の風味とデザインが継続されている。9月2日、レモン香料を加えたホワイトソーダ「キリンレモン白組」を9月9日に全国発売すると発表。しかし9月5日、輸送時の振動や保存状態によって泡が噴き出しやすくなる不具合が判明したとして、同商品の発売中止を発表した。
2009年4月21日にレモン本来の爽やかな風味をさらに強化するリニューアルを行う。レギュラー(天然水を使用)はペットボトルのみの展開になり、缶製品は「キリンレモンオリジナル」として従来の瓶製品の味を再現したものに変更された(こちらは純水を使用)。さらに、瓶製品は従来の味が存続され(瓶のデザインも変わっていない)、キリンレモンの中でも、味や品質が少しずつ異なる商品が3種類存在している。
2010年4月6日にレギュラーをリニューアル。新たに、カルシウムとビタミンB6を配合し"健康炭酸飲料"に進化。同日にシジミに含まれるオルニチン、クエン酸、ビタミンB6を配合し、早摘みレモン果汁使用(果汁1%)、糖類ゼロ設計の「大人のキリンレモン」を発売した。この「大人のキリンレモン」はキリングループ縦断ブランド「キリン プラス-アイ」の1製品として発売される。なお、製品のリニューアルに伴い、EXILEのMAKIDAIとTAKAHIROがCMに出演しており、楽曲も本CMのために書き下ろした『My Station』を起用している(この楽曲は同年6月9日にリリースされたシングル『FANTASY』に収録)。
2011年6月7日に「大人のキリンレモン」をリニューアル発売。レモン感をアップし、クエン酸を増量。また、従来の500mlペットボトルに加え、大容量の1.5Lペットボトルを追加設定した(東日本大震災の影響で当初の予定から約2か月遅れのリニューアル発売)。CMにはこれまでのEXILEの2人に加え、新たにAKIRAも参加している。同年12月6日にはTVCMに出演しているMAKIDAI・AKIRA・TAKAHIROの監修を受け、オルニチンに加え、レモン30個分のビタミンCとローヤルゼリーをプラスし、レモン(果汁10%未満)のみずみずしいおいしさに仕上げた数量限定品「大人のキリンレモン リミテッド」を発売。本製品は東日本大震災復興支援プロジェクト「EXILE Rising Sun Project」[注 3]の製品となっており、売り上げの一部は東日本大震災の復興支援に役立てられる。
2012年4月9日に「キリンレモン」・「大人のキリンレモン」を同時リニューアル。「キリンレモン」は甘みを立たせた味わいに改良。また、サイズラインナップは従来からのペットボトルに加え、約3年ぶりに缶製品も追加された(缶製品の追加に伴い、「キリンレモンオリジナル」は2012年4月で製造終了)。「大人のキリンレモン」はレモンピールの香りを加え、甘みもアップした。同年6月12日にはクエン酸・ナトリウム・カルシウム・ビタミンB6を配合した中学生・高校生向け製品「青春のキリンレモン」を発売した。
2014年7月1日に「キリンレモン」を約2年3か月ぶりに全面刷新(リニューアルはペットボトル・缶製品のみで、200ml瓶は従来通り発売)。中身は新たにはちみつが加えられた。パッケージは「キリンレモン」の伝統カラーである青・黄・水色を生かしながら、ブランドロゴを刷新するなどより現代的なパッケージとなった。またレモンの黄色をオレンジに近づけ、ハチミツのイメージを印象づけるデザインでもあった。
2018年4月10日に「キリンレモン」をリニューアル(ペットボトル・缶製品が対象で、200ml瓶は従来通りの仕様で併売)[1]。発売90周年を迎え、約3年9か月ぶりに刷新。中身は瀬戸内レモンピールエキスが新たに加えられたほか、JASマークの表示が廃止された。パッケージは初代製品をモチーフに、2014年7月改良時よりもシンプルなデザインとなり、中央に聖獣マークが再び描かれるようになったほか、ラベルに用いられている聖獣マークの絵の中には隠し文字、カタカナの「キ」、「リ」、「ン」の文字がデザインされている。なお、聖獣マークの上の記載内容がペットボトル製品と缶製品で異なり、ペットボトル製品は2行で「90TH ANNIVERSARY」、缶製品は1行で「SINCE 1928」と記されている。また、500mlペットボトルは450mlに減容され、ボトルの形状が変更された。同年11月6日には、カロリーゼロタイプの「キリンレモン ゼロ」を追加発売。通常の「キリンレモン」とは中身設計が異なり、レモン果汁(果汁1%)とレモンの皮を砕いたクラッシュレモンが加えられており、ペットボトルのみ(500mlと1.5L)の展開である。なお、同年11月18日にミッキーマウスがスクリーンデビュー90周年を迎えることから、発売当初から年内いっぱいは歴代のミッキーマウスが描かれたデザインパッケージ品(500mlペットボトルは4種類、1.5Lペットボトルは2種類)となり、出荷終了後は通常パッケージ品に切り替わる。また、「キリンレモン」の450mlペットボトルは同年10月下旬から数量限定で紙吹雪を模したデザインパッケージ品に切り替わる[2]。「キリンレモン ゼロ」の発売に伴い、「大人のキリンレモン」は同年10月で製造終了となった。
2019年4月9日に「キリンレモン」をリニューアル(ペットボトル・缶製品が対象)[3]。中身が改良となり、早摘み瀬戸内レモンエキスが新たに加えられ、甘さが抑えられた。
2020年4月21日に「キリンレモン」をリニューアル(ペットボトル・缶製品が対象)[4]。酸味や苦みの後残りが改良され、パッケージデザインは従来中央に配されていた「KIRIN LEMON」の英字表記をレモンのイラストの上下に「KIRIN」「LEMON」と分割して配し、中央にカタカナ表記の「キリンレモン」が新たに配された。同年6月2日にブランド初の無糖炭酸水「キリンレモン スパークリング 無糖」を発売[5][6]。本製品の発売に伴い、「キリンレモン ゼロ」と炭酸水の「キリンNUDA(ヌューダ) 強炭酸水〈レモン〉」はいずれも同年4月末の出荷分を以って製造終了となった。
2023年3月14日にリニューアル(「キリンレモン」はペットボトル・缶製品が対象)[7]。発売95周年を迎え、約2年11か月ぶりに全面刷新。味わいが改良され、「KIRIN」「LEMON」の英字表記をレモンのイラストを上下に囲う配置に変更。ペットボトルはキャップの色を青に変更され、450mlペットボトルは約4年11か月ぶりに500mlに増量された。また、「キリンレモン スパークリング 無糖」も味わいの改良、ペットボトルキャップの色の変更、内容量の増量を行い、「キリンレモン 炭酸水」に製品名が変更された。
CMキャラクター[編集]
現在[編集]
過去[編集]
- キリンレモンイメージガール(さわやかさん)
- 中原理恵(1983年)
- 杉本哲太(1984年 キリンレモン2101)(CMソングはSALLYの『バージンブルー』デビュー曲)。
- 杉本哲太・南野陽子(1985年 - 1986年 キリンレモン2101)(CMソングも杉本哲太の『青くてごめん。』である)。
- 新田恵利(1986年4月 - キリンレモン2101)
- TUBE(1987年):CMソングは『サマードリーム』。放送中にメンバーの事故で放送中止になった。
- 田中律子(1991年):『スーパーマリオワールド』が宣伝に採用されていた。
- KEY WEST CLUB(1992年、中谷美紀と東恵子によるユニット)
- 稲森いずみ
- ともさかりえ:キリンレモンセレクトのCMで登場、さかともえり名義で『好きになったらキリンレモン』のCDがリリースされた。三木トリロー作曲のCMソングにM Rieが新しいメロディを加えたもの。
- ブレンダ(2006年)
- 浦浜アリサ(2007年)
- 巨人の星(2008年):星飛雄馬、星一徹、星明子のバージョンと左門豊作兄弟のバージョンが放送された。
- 小池徹平(2009年)
- EXILE(MAKIDAI・TAKAHIRO・AKIRA)(2010年・2011年。AKIRAは2011年のみ)
- 長谷部誠(2012年):漫画『キャプテン翼』の主人公・大空翼と共演。
- 久保建英(2018年)
- 佐久間由衣 (2018年ー2019年)
CMソング[編集]
1961年より三木鶏郎作曲による「キリンレモンのうた」がCMソングとして用いられている[9]。上述のさかともえりによる『好きになったらキリンレモン』のように時代に合わせてアレンジが施されて使われることもある。
2018年には発売90周年を記念し、「キリンレモンのうた」のメロディラインを活かす形でアレンジを施した、BiSHによる新バージョン「透明なままでゆけ。」が使われている[10]。また、キリンレモンの公式サイトではそれ以外のアーティストなどによる別アレンジのトリビュートミュージックビデオを公開する「キリンレモントリビュート」を展開、2019年も継続して行われている。
- キリンレモントリビュート
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- 2018年
- フレデリック「シントウメイ」
- 水瀬いのり「まっすぐに、トウメイに。」[11]
- ファースト♡キッス(友近、椿鬼奴、山崎静代)「透明キッスをするんだもんっ!」[12]
- BiSH「透明なままでゆけ。」[13]
- 2019年
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
- ^ 『なつかしいのに新しい「キリンレモン」4月10日(火)リニューアル発売!』(プレスリリース)キリンビバレッジ株式会社、2018年2月22日 。2018年4月10日閲覧。
- ^ 『90周年を迎えた「キリンレモン」から、カロリーを気にせず楽しめる「キリンレモン ゼロ」11月6日(火)新発売』(プレスリリース)キリンビバレッジ株式会社、2018年10月4日 。2018年11月16日閲覧。
- ^ 『「キリンレモン」4月9日(火)リニューアル発売』(プレスリリース)キリンビバレッジ株式会社、2019年1月24日 。2020年5月1日閲覧。
- ^ 『「キリンレモン」4月21日(火)リニューアル発売』(PDF)(プレスリリース)キリンビバレッジ株式会社、2020年3月16日 。2020年5月1日閲覧。
- ^ “キリンレモン初の無糖炭酸水 切りたてのような爽やかさ”. 神奈川新聞 (2020年6月1日). 2020年6月1日閲覧。
- ^ 『「キリンレモン」ブランド初!無糖炭酸水が登場「キリンレモン スパークリング 無糖」6月2日(火)新発売』(PDF)(プレスリリース)キリンビバレッジ株式会社、2020年5月1日 。2020年6月13日閲覧。
- ^ 『「キリンレモン」「キリンレモン 炭酸水」リニューアル発売』(プレスリリース)キリンビバレッジ株式会社、2023年2月15日 。2023年3月15日閲覧。
- ^ 『キリンレモンの新しい顔として、上白石萌歌さんを起用 2020年 新TVCM「キリンレモン 晴れわたろう。」篇 4月21日(火)公開!』(プレスリリース)キリンビバレッジ株式会社、2020年4月21日 。2020年5月11日閲覧。
- ^ “~愛されて90年、ずっと透明~ 「キリンレモン」は今年、発売から90周年を迎えます!”. キリン株式会社 (2018年2月). 2020年5月11日閲覧。
- ^ “BiSHが歌う“現代版”キリンレモンのうた「透明なままでゆけ。」フル尺MV公開”. 音楽ナタリー (ナターシャ). (2018年4月19日) 2020年5月11日閲覧。
- ^ “水瀬いのり:「キリンレモン」MVでおなじみのCMソング歌う 「まっすぐに、トウメイに。」”. まんたんウェブ (株式会社MANTAN). (2018年5月17日) 2020年5月11日閲覧。
- ^ “キリンレモントリビュートに“王道アイドル”グループ登場!! リーダー役・友近インタビュー”. ORICON NEWS (oricon ME). (2018年5月24日) 2020年5月11日閲覧。
- ^ “キリンレモン×BiSH特集|透明だった 世界も わたしも 僕らが歌うキリンレモンのうた”. 音楽ナタリー (ナターシャ). (2018年4月19日) 2020年5月11日閲覧。
- ^ “人生初の「プハー」に満足、みやかわくんが「キリンレモンのうた」を歌う”. 音楽ナタリー (ナターシャ). (2019年4月9日) 2020年5月11日閲覧。
- ^ “LiSAが教室で歌う「キリンレモン」新CM”. 音楽ナタリー (ナターシャ). (2019年5月9日) 2020年5月11日閲覧。
- ^ “フレッシュでいたい04 Limited Sazabysが「キリンレモン」CMソング担当”. 音楽ナタリー (ナターシャ). (2019年6月6日) 2020年5月11日閲覧。
関連項目[編集]
- キリンものしりシリーズ - キリンレモンが提供クレジットだった。
- 防府市スポーツセンター - キリンビバレッジが命名権を取得し「キリンレモンスタジアム」の名称が用いられている。
- 中野区立総合体育館 - 防府市スポーツセンター同様に、キリンビバレッジが命名権を取得し「キリンレモンスポーツセンター」の名称が用いられている。
外部リンク[編集]
- キリンレモン|ソフトドリンク|商品情報|キリン
- キリンレモン - YouTubeプレイリスト