ユニコ

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ユニコ』は、手塚治虫の女子児童向け漫画作品、および同作を原作としたアニメ作品、または作品の主人公である一角獣(ユニコーン)の子供の名前。ストーリーは色々な地方・時代・人種社会環境問題を内包し、手塚の作品『火の鳥』と、コンセプトとして通ずるものがある。

原作[編集]

  • 1976年から1979年までの間、サンリオが発刊していた雑誌「リリカ」で連載。「リリカ」がオールカラーは左開き、横文字組みのため本作もそれに合わせた構成となっている。
  • 小学館の学年別児童向け雑誌『小学一年生』にて放浪型から家庭定着型キャラクターとした児童向けリメイクが1980年から1984年まで連載。
  • いちご新聞1983年8月号(186号)にて映画の宣伝のため、表紙と付録のポスターとなる。

単行本[編集]

リリカ版
小学一年生版
  • 小学館手塚治虫まんが絵本館
    全2巻、フルカラー
  • ぴっかぴかコミックス
    全3巻、フルカラー
  • 手塚治虫漫画全集(講談社)
    全1巻、白黒。
  • 手塚治虫文庫全集(講談社)「アトムキャット」内に収録
    全1巻、白黒。

短編映画『ユニコ黒い雲と白い羽』[編集]

手塚治虫原作のリリカに掲載されたシナリオを映像化したもの。劇場用のパイロット版作品として製作されたが、劇場公開はされなかった。1979年製作。

あらすじ[編集]

ユニコが西風によって置いていかれた町は、工場の出す煙によって環境が悪化して太陽も見えなくなっていた。ユニコは重病を患う少女・チコの為に、青い空を取り戻そうと奮闘する。

声の出演[編集]

スタッフ[編集]

  • 製作:辻信太郎
  • 企画:津川弘
  • プロデューサー:明田川進
  • 原作・監修:手塚治虫
  • 監督:平田敏夫
  • 撮影監督:八巻磐
  • 美術:阿部行夫
  • キーアニメーター:山本繁、赤堀幹治、波多正美
  • アニメーター:半田輝男、多賀深美、高橋春男、大西治子、宮本貞雄
  • 背景:石川山子、金子真澄、門野真理子、吉田陽子、野谷顕次
  • 録音:宮本隆
  • 音楽:タケカワユキヒデミッキー吉野
  • 主題歌作詞:伊藤アキラ奈良橋陽子
  • 作曲:タケカワユキヒデ
  • 編曲:ミッキー吉野
  • 歌:加藤かつみ
  • 演奏:ゴダイゴ、新室内
  • 効果:柏原満
  • 特殊効果:橋爪朋二
  • タイトル:熊谷幸雄
  • レリーフ製作:飯澤喜七
  • 編集:古川雅士、尾形治敏
  • 製作担当:浅利義美
  • 協力:手塚プロダクション

映画第一作『ユニコ』[編集]

1981年公開。雑誌連載をベースに、いくつかのストーリーをつないで1つの作品にしたもの。通常12コマ/秒のアニメでなく、ディズニー作品などと同じ劇場用24コマ/秒のフルアニメーションで、動きは通常のアニメよりも非常に滑らかである。なお映画化されたときのキャッチコピーは「ユニコから愛をとらないでください」である。 細かい背景にキティちゃんが描かれているシーンがある。

あらすじ[編集]

白い角と人々を明るく幸せにする力を持つ為に、神様の命令で西風によって、忘却の谷に追放されたユニコ。そこでひとりぼっちの悪魔くんや人間の身勝手さにより捨てられてもなお、人間を信じ、人間の少女になりたがっている猫・チャオと仲良くなるが…。

声の出演[編集]

生まれつき白い角を持つユニコーンの子供。(本人の意志とは関係なく)人々を幸せにする不思議な力を持っており、角は取れるようだがないと弱くなってしまう。相手も自分も互いに(本当の友達という意味で)愛しあった時に奇跡を起こすことができ、大きく真っ白な角と体と翼をもった神々しいペガサスへと変身する。また、ユニコ自身が本当に相手の願いを叶えたいと思った時にも不思議な力を発揮する(例としてチャオの人間化) 神々から『誰もが苦労をせず幸せになっては良くないことだ』という理由で眠らさられている間に西風の精によって過酷な場所へ追放されそうになるが西風の精の哀れみから忘却の丘に置いて行かれる。そこで長い間一人で暮らしていた悪魔くんに出会い、悪魔くんのわがままや意地悪さに付き合わされながらも本当の友達になる。だが、悪魔くんが幸せになったことで緑あふれる島になってしまったことで神々に居場所と西風の精の裏切りがばれてしまう。このことで西風の精は神々に新たに送り込まれた刺客・夜風の精から守るために悪魔くんと別れ、再びどこか別の場所の森へと移ることになる。そこで人間に捨てられてしまいバスケットで流されていた黒猫チャオと出会う。魔女のところで人間の女の子にしてもらうことが目的らしくそれに一緒に付いて行くことになる。普通のおばあさんを魔女だと思いながらも2匹でそこにしばらく厄介になっていたがチャオの『人間になりたい』という本当の願いをユニコは叶え人間の姿にさせる。チャオはおばあさんが叶えてくれたのだと思い大はしゃぎするがある時チャオが森の奥に住むゴースト男爵に見惚れてしまい姿を消してしまう。その後を追って森へ探しに行き一度はチャオを助けるが再び攫われてしまう。そこで西風の精と連れて来られた悪魔くんに再会。西風の精から夜風の精が来る前にこの場を離れようとやってきたのだがチャオを助けるために少し時間がほしいと再び森の奥へ。そこでは捕縛されているチャオと不気味な笑いを浮かべるゴースト男爵の姿。一度はゴースト男爵を倒しチャオを助けるが、ついにゴースト男爵は本性を表し巨大な体をした悪魔へと変貌。みんなを守るためにユニコは再び立ち向かうが角を折られやられてしまう。大泣きしながら駆け寄るチャオを悪魔くん。だが、チャオと悪魔くんのユニコに一度与えられた願いをなくしてでも助かって欲しい、生き返って欲しいという心が奇跡を起こし大きなペガサスへと変身、正体を表したゴースト男爵を倒す。だが、もう時間が殆ど無いという西風の精の言葉にユニコはこの場を離れることを決意。物陰から二人の姿を見納め幸せを願いつつ西風の精とともに新たな地へと旅立っていく。

小川にバスケットごと流されていた黒猫。後ろの逆さに結ばれた赤いリボンがチャームポイント。元は飼い猫だったらしいが捨てられてしまったらしい。魔女にかなり憧れており、魔女の弟子になっていつかは自分も魔女になるのが夢。たまたま出会ったユニコとともに森の奥に住んでいたおばあさんのところにやってきた。

スタッフ[編集]

映画第二作『ユニコ 魔法の島へ』[編集]

1983年公開。手塚本人によるシナリオを、村野守美がアレンジして映像化。シナリオは手塚治虫漫画全集別巻MT386『手塚治虫シナリオ集』に収録されている。人間を人形にする魔法使いのククルックとの戦いを描いた作品。

あらすじ[編集]

西風によって、とある島に置いていかれたユニコ。この村では、魔法使い・ククルックの弟子・トルビーが、森の動物や村人を生き人形に変えていた。ユニコは皆を元に戻す為、トルビーの妹・チェリーと共に、ククルックが住む、ふいご島に向かう。

登場人物[編集]

小さなユニコーンの男の子。今作ではチェリーと共に生き人形にされた人間を元に戻すため、ふいご島へ向かう。
トルビーと山猫追われたユニコが流れ着き傷ついたユニコを看病した女の子。とても心優しく、3年前に家を飛び出した兄・トルビーを心配している。
チェリーの兄。魔法使いになるため3年前に家出、ククルックに弟子入りする。魔法の力で幸せになれると考えており、そのことで父親と対立している。
スフィンクスの息子。ユニコとチェリーがスフィンクスの谷へ向かった際、母スフィンクスは不在だったので彼が応対をしている。お調子者でちょっぴり小心者。
森のボス猫。トルビーに威張り散らすも子分の猫が生き人形にされてしまったため、恐れをなしてトルビーの子分になる。耳の小箱に小鳥とカエルを入れウォークマンのように聴いている。
トルビーとチェリーの両親。父親は「人は働いて幸せになる。」と考えており、そのことで対立したトルビーは家出をしてしまった。チェリーの前ではトルビーの話で不機嫌になるも、それもまた彼を心配するが故である。
人間によって捨てられた物が集まる地の果てに住むもの。1000年も前にたどり着いている。
トルビーの師で、とても強く恐ろしい魔法使い。その正体は操り人形で昔、人形劇団の悪役だったが、使いものにならなくなり、人間に棄てられ地の果てに流れついた。ククルックの魔法は人間への恨みと憎しみが原動力。木馬曰く「ククルックの倒し方は知らないが、愛と勇気があれば魔法に勝てる」とのこと。

スタッフ[編集]

Bee TV版[編集]

  • 2012年8月1日に全20話で放送され、1話約6分。

ムービーコミックで描かれる。

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

  • 原作 手塚治虫
  • 企画 柳崎芳夫、高橋利明
  • プロデューサー 龍貴大、平木美和
  • 演出 鳥尾美里
  • 映像効果 村上愛
  • 音響効果 田久保貴昭、牧瀬能彦
  • 協力 手塚プロダクション
  • 制作協力 アックス、TIP TOP
  • 制作 東通
  • 製作 Bee:TV

ドクターピノコの森の冒険[編集]

2005年12月17日公開の『ブラック・ジャック 二人の黒い医者』併映『ドクターピノコの森の冒険』にユニコ(声:手塚るみ子)が中核をなすキャラクターとして登場。

類似キャラクター[編集]

類似のキャラクターとして、本作以前に『ブルンガ1世』、以降に『青いブリンク』、手塚の没後に手塚プロとして鈴鹿市のマスコットキャラクター「ベルディ」等がある。

外部リンク[編集]