ルパン三世 バイバイ・リバティー・危機一発!

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ルパン三世
バイバイ・リバティー・危機一発!
ジャンル 単発テレビアニメ
原作 モンキー・パンチ
脚本 柏原寛司
監督 出崎統
出演者 山田康雄
増山江威子
小林清志
井上真樹夫
納谷悟朗ほか
製作
プロデューサー 安田嬢、武井英彦、徳永元嘉
制作 日本テレビ東京ムービー新社
放送
放送国・地域 日本の旗 日本
初回放送
放送期間 1989年4月1日
放送時間 土曜19:00 - 20:54
放送枠 土曜スーパースペシャル
各話の長さ 114分
回数 1
再放送(山田康雄追悼企画)
放送期間 1995年3月31日
放送時間 金曜21:03 - 22:54
放送枠 金曜ロードSHOW!
各話の長さ 111分
回数 1

ルパン三世 バイバイ・リバティー・危機一発!』(ルパンさんせい バイバイ・リバティー・ききいっぱつ!)は、モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』のTVスペシャルシリーズ第1作。1989年4月1日日本テレビ系の『土曜スーパースペシャル』にて放送された。視聴率は13.3%[1]

概要[編集]

1987年にOVAとして発売、同時に劇場映画第4作として公開もされた『ルパン三世 風魔一族の陰謀』以来2年ぶりに製作された新作アニメ。放送時にはモンキー・パンチ書き下ろしイラストによる番組ポスターが製作された。『風魔一族の陰謀』で一新されたキャストも本作で元に戻された。

毎年制作されているTVスペシャルシリーズの最初の作品に当たる。放送枠が『金曜ロードショー(現:金曜ロードSHOW!)』ではなく、『土曜スーパースペシャル』だった。

キャラクターデザインは、『ルパン三世 ルパンVS複製人間』に似た面長なスタイルとなった。担当した古瀬登によると、初めて担当した仕事が「複製人間」であったため、敬意を表して同作に似せたものにしたという[2]。デザインはTVスペシャル第4作『ルパン三世 ロシアより愛をこめて』まで続いた。衣装はTV第2シリーズに準じているが、ルパンのネクタイは黄色、五ェ門の白の着物・茶色の袴[3]に変更され、以降のスペシャルではほぼ全作[4]で共通設定となった。

1995年3月に長年ルパン三世を演じてきた山田康雄が死去した際、同年3月31日の『金曜ロードショー』にて「山田康雄追悼企画」と題して再放送がなされた(視聴率17.0%)。

あらすじ[編集]

20世紀末、この世はコンピュータによる高度情報化時代の真っただ中。「広域Aランク犯罪者記号・P26号」、これこそが世界的な怪盗「ルパン三世」の全世界の警察に収蔵されている犯罪記録データの通称である。ある夜、パリ市警本部を訪れた銭形警部は、このデータをパリ市警職員の制止を振り切って、やや強引に借りていく。だが、エレベーターに乗り込んだ銭形を待っていたのは、もう1人の銭形だった。なんと、データを借りてきた銭形は変装したルパンだったのだ。

ルパンは、世界中の警察にインプットされてしまった自分達のデータを盗むべく奮闘していたが、全てのデータを盗み終えるまでにあと50年はかかると推測。仕事がやりづらいことと、ジュディという女に惚れたのを理由に、ルパンは新しい仕事を持ち込んできた相棒、次元大介に泥棒引退を宣言する。次元の持ち込んだ仕事とは、彼の旧友ルースターが自由の女神に隠したという世界最大のダイヤモンドスーパーエッグ」を取り出すという大仕事だった。次元がルースターと2人でスーパーエッグを取り出そうと計画を練っているところへ、引退宣言をしたはずのルパンが現れる。なんと、ルパンは自分の所有しているクレジットカードをジュディに自由に使わせていたのだが、ジュディは他の男の許へ去ってしまい、クレジットカードに残された借金3億ドルだけが手元に残ってしまったのだと次元に泣き付いてくる。

ルパンが次元の前で泥棒復帰宣言をしたその時、ルースターを目当てにダイヤの持ち主である秘密結社「スリーメイソン」が3人を襲ってくる。なんとかその場を離れることに成功した3人であったが、逃亡途中にルースターが撃たれて死亡してしまう。残された手がかりはスーパーエッグが自由の女神のどこかに隠されているということだけ。ルパンは、スリーメイソンとの水上戦を潜り抜け、巨大バルーンの大仕掛けで「世界最大の美女」をかっさらう。

だが、かっさらった自由の女神はマイケルという生意気なパソコンキッズのおまけ付きだった。マイケルのパソコン検索の結果、自由の女神を隠すのに最適な場所は「グランドキャニオン」だということが判明し、ひとまずそこへ自由の女神を運ぶ。ルパンは、なぜ自分たちについて来たのかとマイケルに詰め寄る。マイケルは、データを破壊するだけでなく、プログラムに侵入してこれを支配してしまうことができる世界最強のコンピューターウイルスニューウイルス」のネットワーク・ソフトウェア単独製作者である母親を探し出してほしいと言うのだ。警察のデータも自由に書き換えられると聞いたルパンは、さっそくニューウイルス探しに乗り換えたのだったが、事態はすでに胎動していた。

五ェ門がアラスカで助けた美女イザベル。不二子が狙った宝石密輸犯罪組織スリーメイソンの秘儀。追われていたイザベルこそが、マイケルの母親にしてニューウイルスを開発した天才博士でもあるスリーメイソンのNo.2だったのだ。スリーメイソンのNo.1であるシルバーマンを殺害し、自らがNo.1に上りつめたイザベルは、スーパーエッグを掲げて自分の潜在意識の底からニューウイルスを呼び覚ます。「世界を我が手に…」、その歓喜のエクスタシーの中で、彼女はNo.3であるジミー・カンツの狂刃に倒れた。ルパンは、イザベルを救い出し、スリーメイソンのビルから脱出しようとする。

だがその時、マイケルのパソコンにアメリカ国防総省とソビエト軍司令部からの緊急信号が入る。それによると、何者かが両国のコンピュータへ侵入し、東西両陣営の軍事戦略コンピュータが支配下に置かれ、核ミサイル発射装置が作動してしまったというのだ。しかも、もし核ミサイルが発射されれば全人類の生存確率は皆無に等しいと公表される。原因がジミー・カンツのニューウイルス使用によるものだということがわかり、ルパンとマイケルは再び崩壊するビル内へと戻っていく。

ゲストキャラクター[編集]

イザベル
声 - 駒塚由衣
五ェ門が修行中に出会った妖艶な美女。正体は行方不明だったマイケルの母親で、息子同様、優れたコンピュータ科学者。かつてスリーメイソンのNo.2だった頃にニューウイルスを開発したが、ウイルスを自分だけの物にしようとしてデータを隠した後に組織から逃亡、その先で五ェ門に出会う。その後スリーメイソンに捕まってしまうが、ジミーを言いくるめてシルバーマンを殺させ自らがNo.1の座に着き、隠していたニューウイルスを取り出して世界を我が物にしようとする。しかし、その直後にジミーに刺されてしまう。死に際に息子マイケルと再会し、ヘリでスリーメイソンの本部を脱出後にヘリの中でマイケルとキスした後に静かに息絶えた。
シルバーマンやジミーを誘惑し、自身の思い通りに動かさせるなど悪女としての面も見せたが、マイケルの父親(初恋の人でもあった)のことは純粋に愛していたようで、その面影を強く持ち、約束通り律儀に自分を守り続けてくれた五ェ門に対しては、少女のように純粋な好意を寄せ、死の間際にそれを告白していた。
シルバーマン
声 - 前沢迪雄
秘密結社スリーメイソンで長年No.1に君臨している老人で、現在123歳。イザベル曰く「骨董品」。現代社会においてコンピュータの重要性を認識し、ニューウイルスの開発をイザベルに命じるが裏切られてしまい、逃亡した彼女とニューウイルスのデータ入手の鍵となるダイヤ「スーパーエッグ」を執拗に狙う。吐息だけで相手を窒息させたり、口から剣を吐き出しその剣から滴る青い液体を飲ませ相手の体内で増殖させ操るなど、人間業とは思えない妖術を使う。自らの死期を悟ってNo.3のジミーを後継にと考えた矢先、寝室にてイザベルと共謀したジミーに射殺される。
ジミー・カンツ
声 - 津嘉山正種
秘密結社スリーメイソンのNo.3。シルバーマンの命令で組織から逃げたNo.2のイザベルと世界最大の宝石「スーパーエッグ」を追うが、逆にイザベルに言いくるめられてNo.1を射殺。さらにはニューウイルスを呼び覚ました直後にイザベルを刺し、遂には自らがNo.1になる。しかし、イザベルを傷つけた事が五ェ門の逆鱗に触れてしまい、彼の斬鉄剣によってスーパーエッグごと斬られて致命傷を負ってしまう。その後は野望を達せずにこのまま死を迎えると絶望し自暴自棄となり、執念でアメリカ国防総省とソ連軍司令部のホスト・コンピュータにニューウイルスを侵入させ、両陣営の核ミサイル発射ボタンを押して全世界を道連れにしようとするが、ルパンとマイケルによって阻止された。最期は本部の自爆装置を押し、そのまま息絶えた。
エド
声 - 緒方賢一
スリーメイソンの実行部隊の隊長で、組織から盗まれたスーパーエッグの行方を知っているルースターを狙う。ルースターを射殺して次元に撃たれるが辛うじて生存し、ルパン達が自由の女神を持ち去ったグランドキャニオンへ向かう。その後、スーパーエッグを自由の女神から発見した直後にパラシュートを装備した武装車に乗って襲撃するが、次元のマグナムにキャノンの砲弾を破壊され、その爆発に巻き込まれ焼死した。
ジョーンズ
声 - 石塚運昇
ジミー・カンツの部下。
マイケル
- 田中真弓
コンピューターの扱いにかけては天才的な少年で、いつもパソコンの入った鞄を背負っている。行方不明の母を捜す手がかりとなる「ニューウイルス」を探し出して欲しいとルパンに頼む。母親がスリーメイソンに捕まった際に不二子と共にアジトへ潜入、ようやく母と再会を果たす。ジミーがニューウイルスで核ミサイルの発射ボタンを押した後は、ルパンとの連携でスーパーコンピュータを操作し、アメリカ軍とソビエト軍の核ミサイルの暴走を阻止した。しかし、母と過ごす時間も束の間で、崩壊するアジトから脱出するヘリの中で、彼女と死に別れる事になった。
ルースター
声 - 大木民夫
次元の親友で、故郷に妻と子供がいる。イザベルが持ち去ったはずのスーパーエッグをどのような経緯で手に入れたのかは不明であったが、工作員に変装してスーパーエッグを自由の女神に隠す。しかし、次元と共に逃亡中に彼を庇ってエドに撃たれ、次元に看取られながら息を引き取る。

関連用語[編集]

スリーメイソン
ニューヨークに本社を置く企業だが、その実態はオカルト関係の魔術を崇拝する現代の秘密結社で、宝石の密輸によって多額の収入を得ている。No.1、No.2、No.3の地位にいる3人が組織の幹部になり、No.1である老齢の魔術師シルバーマンが総帥を務める。
16世紀より創設された組織は魔術の力によって闇の世界の覇者となっていたが、情報化社会となった現代においては魔術も科学の力の前に太刀打ち出来なくなったため、シルバーマンの意向によってニューウイルスの製作が計画され、ニューウイルスによる情報化社会の支配を目論むが、最終的にNo.1のシルバーマンがNo.2のイザベルの策略でNo.3のジミーに射殺され、その後、後釜を継いだイザベルもニューウイルスを引き出した直後にジミーに刺されて死亡、そのジミーもその後の経緯で死亡したことで組織は壊滅し、本部も彼が死に際に自爆装置を発動させたため、爆発で消滅した。
スーパーエッグ
アメフトボール程の大きさを誇る巨大なタマゴ状の形をしたダイヤモンド。その中には、スリーメイソンのNo.2でもあるイザベルの深層心理からニューウイルスのデータを引き出す機能が隠されており、彼らは組織を裏切ったイザベルと共に、彼女の持ち出したスーパーエッグを執拗に探している。
最初はイザベルが所有していたが、何らかの経緯によって次元と懇意のあるルースターの手に渡り、彼によって自由の女神像の中に隠されていた。その後、エドに殺されたルースターの心残りを酌んだルパン達によって回収されるが、シルバーマンを排除してスリーメイソンのトップに立ったイザベルに奪い返され、更にはニューウイルスのデータを引き出した事で用済みとなったイザベルを殺したジミーの手に渡るが、最後は駆けつけた五ェ門によって斬鉄剣でジミーと共に斬られた。
ニューウイルス
スリーメイソンのNo.2であり、コンピューターの技術者でもあるイザベルが開発した史上最悪のコンピューターウイルス。あらゆるコンピュータのハッキングのみならず、コンピュータ内のデータを使用者の自由自在に書き換えてしまう機能を備えている。そのデータはイザベルの深層心理内に隠されており、スーパーエッグの機能でイザベルの深層意識にリンクさせる事で、初めてニューウイルスのデータをダウンロードする事が出来る。
イザベルによってデータが引き出され、彼女を殺したジミーが死に際にウイルスのデータの入ったスーパーコンピュータの力を使ってアメリカ国防総省とソビエト軍司令部のハッキングを行い、保管されていた核ミサイルを世界各地に向けて放とうとしたが、ルパンとマイケルによって阻止され、スーパーコンピュータ自体も、ジミーが本社の自爆装置を発動させた事でニューウイルスは失われる。事件後、ルパンは自己の記憶を手がかりにニューウイルスの製作を行い、ICPOのデータベース内にある自分のデータを改竄しようとした。

声の出演[編集]

スタッフ[編集]

参考資料[編集]

  • DVD『ルパン三世 バイバイ・リバティー・危機一発!』の冊子。

脚注[編集]

  1. ^ 『テレビ視聴率月報(関東地区)』ビデオリサーチ。
  2. ^ ルパン三世 Master File』の「ルパン三世クロニクル」インタビューより。
  3. ^ いずれも「複製人間」の衣装設定に準じている。
  4. ^ TV第4シリーズ』を基に制作された『イタリアン・ゲーム』を除く。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

日本テレビ系列 土曜スーパースペシャル(第2期)
前番組 番組名 次番組
天丼・かつ丼・いろいろ丼・
今夜発表!日本縦断
うまいどんぶり大集合!!
(1989年3月25日)
ルパン三世
バイバイ・リバティー・危機一発!
(本放送)
(1989年4月1日)
日本テレビ系列 金曜ロードショー
天空の城ラピュタ
※21:03 - 23:29
(1995年3月24日)
ルパン三世
バイバイ・リバティー・危機一発!
(再放送)
(1995年3月31日)
ツインズ
(1995年4月7日)