名探偵コナン 世紀末の魔術師

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名探偵コナン 世紀末の魔術師
Detective Conan
The Last Wizard of the Century
監督 こだま兼嗣
脚本 古内一成
原作 青山剛昌
出演者 高山みなみ
山崎和佳奈
神谷明
山口勝平
茶風林
緒方賢一
岩居由希子
高木渉
大谷育江
堀川亮
林原めぐみ
音楽 大野克夫
主題歌 B'zONE
撮影 野村隆
編集 岡田輝満
制作会社 キョクイチ東京ムービー
ファニメーション(英語版)
製作会社 小学館
よみうりテレビ
小学館プロダクション
ポリグラム
東宝
キョクイチ東京ムービー
配給 東宝
公開 日本の旗 1999年4月17日
アメリカ合衆国の旗 2009年7月17日
上映時間 100分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 26億円[1][2][3][4][5][6]
配給収入 14億5000万円[7]
前作 名探偵コナン 14番目の標的
次作 名探偵コナン 瞳の中の暗殺者
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名探偵コナン 世紀末の魔術師』(めいたんていコナン せいきまつのまじゅつし)は、1999年4月17日に公開された劇場版『名探偵コナン』シリーズの第3作目にあたる劇場版アニメ。上映時間は100分[注 1]興行収入は26億円[1][2][3][4][5][6]配給収入は14億5000万円[7]、観客動員数は216万人。アメリカ合衆国で2009年7月17日に公開された。キャッチコピーは「世紀末最大の謎を解くのは誰だ!?」。

概要[編集]

沿革[編集]

本作の舞台は大きく3つに分けられており、前半が大阪、中盤が豪華客船、後半が古城で構成されている。

劇場版初登場のキャラクターが多く、灰原哀高木渉服部平次[注 2]遠山和葉鈴木史郎茶木神太郎中森銀三怪盗キッドが劇場版シリーズに初登場した[注 3]。ただし、平次はキッドを追跡中に交通事故で負傷してしまったため、和葉と共に前半だけに登場しており、出番は少なかった[注 4]。以上の本作初登場のキャラクター中で灰原は、以後の劇場版でも既に第1作から連続登場が確定しているコナン(新一)・蘭・小五郎・阿笠・少年探偵団・園子と同様に、毎回必ず常連メンバーとして登場する事となる。また、2018年10月17日田中信夫が死去したため、田中が演じる茶木が登場する映画は本作のみである[注 5]

冒頭の作品解説で恒例の「コナンの正体を知っている人物」のメンバー紹介に、本作から灰原が新しく加わっている。

本作の公開当時、原作では「命がけの復活」シリーズが連載されていた。その影響もあって、コナンの正体を蘭が疑っていくという原作と似た展開になっている。また、怪盗キッドがコナンの正体を新一と認識したのも本作からで、後に原作やテレビアニメでも、その認識をしているうえでコナン(工藤新一)の母親である工藤有希子について話す展開が描かれる。

山口勝平はキッドとの兼任だが、ラストに登場する新一はキッドが変装した姿であり、本物の工藤新一の出番は極めて少なく、冒頭の解説を除けば台詞は1つだけであった。

本作以降、キャラクターデザインが原作の絵柄に近くなっている。また、グッズやプログラムに作品名の英語表記が入るようになった。

恒例のダジャレクイズで、阿笠博士が出題した初の作品である[注 6]

ストーリー前半の舞台が大阪であることから、その名所が数多く登場している。新幹線でコナンたちが降り立った新大阪駅から、大坂城通天閣大阪ドームなど、実在する建造物を多数見ることができる。大阪は本作以降の劇場版シリーズでも、平次たちが住んでいることから連絡中に背景として描かれることが多い。

公開当時は未解明だった歴史上の出来事に独自の解釈を加え、ストーリーの軸にしている。歴史上の出来事をストーリーに絡めたのは劇場版シリーズ史上初で、ニコライ二世グリゴリー・ラスプーチンなど実在の人物が深く関わっている。マリアの設定は、その後にロシアでマリアの遺骨が発見されたため、作中での設定とは矛盾が生じてしまった[注 7]。また、『コナン』シリーズはその後も作中での時間軸が中々進まない設定で毎年の季節だけ現実に沿ってループして続いていき、年代などの明言はなされていないが、本作の年代イメージはタイトルにもあるように公開時の20世紀末となっている。

当初、キッドが狙うのは幻の青いバラだったが、青山剛昌のスタッフがテレビでインペリアル・イースター・エッグを見て報告したことでロマノフ朝にまつわるストーリーが生まれた。

藤田淑子が演じる浦思青蘭のセリフ「馬鹿な坊や」は収録中のスタジオ内で流行り、誰かがミスをしたら言い合っていたという。

2013年11月からテレビシリーズの主題歌を歌ったVALSHEは、本作に聞き間違えたロシア語として出てくるセリフ「バルシェ・ニクカッタベカ」を芸名の由来としている[8]

ファニメーションによって英語吹き替え版が制作された。英語名は「Case Closed: The Last Wizard of the Century」。

2016年に開催された歴代映画19作品の人気投票で、今作は7位を獲得した[9]

製作状況[編集]

今作の特徴はコンピュータ作業を加えた事、新大阪駅から鈴木近代美術館に移動するまでのビルの映像や鈴木家の船で東京に戻るシーンの海、ゲストキャラクターの名前表示のスーパーなど新たな試み施されている。

興行成績[編集]

収入が初めて20億円を突破し、最終的に『14番目の標的』の18.5億円を上回る26億円となった。劇場版シリーズは2018年現在、20作連続で興行収入20億円以上を突破し続けている。

テレビ放送[編集]

放送年月日 放送時間(JST 備考
1 2000年3月20日 19:00 - 20:54
2 2002年10月7日 19:00 - 20:54
3 2008年9月29日 19:00 - 20:54
4 2019年3月22日 21:00 - 22:54 金曜ロードSHOW!枠内でデジタルリマスター版を放送。

ストーリー[編集]

ある日の夜、吉田歩美が眠りにつこうとすると、部屋のベランダに人影が現れる。窓を開けて確認してみると、白いマントに身を包んだ男が月を背にして佇んでいた。彼の名は怪盗キッド探偵である江戸川コナンのライバルだった。彼は歩美に挨拶を告げると、自分を追ってきた中森警部に捕まる前にハンググライダーで飛び立っていったのだった。

鈴木財閥で新たに発見されたロマノフ王朝の遺産「インペリアル・イースター・エッグ」を狙うという怪盗キッドから「黄昏の獅子から暁の乙女へ 秒針のない時計が12番目の文字を刻む時 光る天の楼閣からメモリーズ・エッグをいただきに参上する」という予告状が届き、江戸川コナン一行はエッグが展示されている大阪へと向かことになった。

大阪で服部平次遠山和葉と合流し、依頼主・鈴木会長と面会した一行。部屋には他に、ロシア大使館一等書記官のセルゲイ・オフチンニコフ、美術商の乾将一、ロマノフ王朝研究家の浦思青蘭、フリーの映像作家の寒川竜がいた。鈴木の話によれば、問題のエッグは数億円かけてでも大勢が手に入れたがるような代物であり、彼ら4人もそうであるらしい。4人が退席した後、エッグがお披露目され、鍵を回すとニコライ2世が子供たちにアルバムをめくるからくりが施されていた。キッドがエッグを狙う目的は金目当てではないかと疑うコナンだったが、キッドは今まで盗んだ品を後日全て返していたため、とてもそうは思えなかった。予告状はこれまで通り文章による暗号で示され、キッド専任の刑事・中森警部の推理で何日に盗まれるかまでは分かったものの、その時刻や場所についてはあやふやなままだった。中森警部はエッグを手中に収め、ひとまず自分たち警察の手で保護しようとする。

一方のコナンは平次と共に大阪の街を歩きながら予告状の暗号に挑むが、完全に暗号が解けた頃には犯行時刻ギリギリになってしまっていた。結局エッグは眠らされた中森警部らからキッドに奪取されてしまい、ハンググライダーで空に飛び立って逃走しようとする。それをバイクで追うコナンと平次だが、肝心の運転手である平次が交通事故を起こし、動くことすらできなくなる。コナンは阿笠博士の発明品のターボエンジン付きスケートボードでキッドを追うが、速度の違いからも逃がしてしまうことは避けられない状況だった。しかし、逃走中のキッドはコナンの目の前で何者かにモノクル越しに右を狙撃され、海に墜落してしまう。その後エッグは返却されていたものの、キッドの安否や狙撃した犯人は警察による大規模捜査でも確認できなかった。

ひとまずエッグを安全な場所へ運ぶことになり、コナン一行と前述の4人はエッグと共に豪華客船で神奈川県まで移動することになった。だがその船内では、自室を荒らされ右目から頭を貫かれた寒川の銃殺体を、鈴木の秘書である西野真人が発見していた。すぐさま東京からヘリで警察が到着し、寒川の遺留品から貴重な芸術品が紛失していること、そしてそれが西野の部屋から発見されたことが判明する。さらに西野自身が第一発見者であることを踏まえると、彼が犯人であるという証拠には十分だった。だが荒らされた部屋には布団から出た羽毛が散乱し、西野が重度の羽毛アレルギーであることから、彼が犯人とは考えづらい状況になる。

そんな中、キッドと寒川の共通点である"右目の狙撃"をキーポイントにコナンは阿笠に電話を掛け、過去にそれを連続して行なっているような人物がいないかどうか調べてもらう。阿笠がICPOのWEBサイトで指名手配中の重罪犯を調べてみたところ、ある1人の人物がヒットした。その人物とは、ロマノフ王朝の財宝を狙い続け、右目を拳銃で狙撃し殺害を犯す国際指名手配犯、スコーピオンだった。

一方、船内で殺人が起こる前に、件のエッグの元の所有者だった香坂家の令嬢・香坂夏美は、そのエッグの製作者である彼女の曾祖父・香坂喜市が残したエッグの設計図を面々に見せる。それは本来大きさが異なる2つのエッグの設計図だったものが、破損した後に張り合わされて1つのエッグの設計図に見えるようになっていたものであり、件の51個目と対になる52個目のエッグの存在を示唆するものであった。52個目は香坂家の邸宅にあると考えたコナンら一行は翌日、横須賀市にある香坂邸へ向かう。

香坂邸の隠し区画にあった52個目のエッグは、上部に複数のレンズがあり中身が空っぽだった。コナンの言う事を聞かずに付いて来た吉田歩美は、中の空洞はマトリョーシカのように51個目を入れるための空間だと気づいた。一行が52個目が置かれた台座の下にペンライトを設置したあと、52個目の中に51個目を入れると、天井にニコライ2世一家の写真が投影された。この2つのエッグは香坂喜市が妻のために個人的に作ったエッグだったのだ。

登場人物[編集]

メインキャラクター[編集]

江戸川 コナン(えどがわ コナン)
- 高山みなみ
本作の主人公。本来の姿は「東の高校生探偵」として名を馳せている工藤新一だが、黒の組織に飲まされた毒薬・APTX4869の副作用で小学生の姿になっている。
毛利 蘭(もうり らん)
声 - 山崎和佳奈
本作のヒロイン。新一の幼馴染かつガールフレンドで、都大会で優勝するほどの空手の達人。
コナンの誕生日が新一と同じ日である事をコナンの発言で聞いたことがきっかけで、コナンの正体が新一でないかという疑惑を強めていく。
毛利 小五郎(もうり こごろう)
声 - 神谷明
蘭の父親で「眠りの小五郎」の異名で有名な私立探偵。コナンの保護者。元警視庁捜査一課強行犯係の刑事。
工藤 新一(くどう しんいち)
声 - 山口勝平
コナンの本来の姿で高校生探偵。
本作における新一としての登場は、終盤でコナンの姿と声が重なる演出及び蘭のイメージシーンのみで、それ以外は別人の変装姿である。
怪盗キッド(かいとうキッド)
声 - 山口勝平
神出鬼没な大怪盗。コナンのライバルで、その正体を新一と知る。
キッドの正体は、本作公開の時点で原作やテレビアニメでは既に判明しているが、本作ではその描写はない。
目暮 十三(めぐれ じゅうぞう)
声 - 茶風林
警視庁刑事部捜査一課強行犯捜査三係の警部
阿笠 博士(あがさ ひろし)
声 - 緒方賢一
コナンの正体を新一と知る数少ない人物の1人で発明家。
コナンに電話でスコーピオンの存在を知らせ、横須賀の城へ赴いた際はバージョンアップした眼鏡を手渡す。
吉田 歩美(よしだ あゆみ)、小嶋 元太(こじま げんた)、円谷 光彦(つぶらや みつひこ)
声 - 岩居由希子(歩美)、高木渉(元太)、大谷育江(光彦)
少年探偵団の3人。
横須賀の城へ向かうコナンに会うためにビートルの後部座席の毛布に潜り込んで同行する。
服部 平次(はっとり へいじ)
声 - 堀川亮
「西の高校生探偵」として有名で、新一とは「東の工藤・西の服部」と並び称されるライバルにして親友。コナンの正体を新一と知る数少ない人物の1人。本作が劇場版初登場で、以後の作品でもコナンの協力者として主要な役割を担って登場する。
前半のみ登場。コナンをバイクに乗せてキッドを追跡する途中でトラックと接触しそうになって転倒するも、軽い捻挫で済んだ。
灰原 哀(はいばら あい)
声 - 林原めぐみ
本来の姿は宮野 志保(みやの しほ)。元黒の組織の一員かつAPTX4869の開発者だったが、同じく組織の一員であった姉の宮野 明美(みやの あけみ)を組織内の都合で殺されたために、自ら薬を飲んで小学生の姿になって脱走した。コナンの正体を新一と知る数少ない人物の1人。本作が劇場版初登場で、以後は常連メンバーとなる。
遠山 和葉(とおやま かずは)
声 - 宮村優子
平次の幼馴染かつガールフレンド。平次に好意を持っていて、蘭とも仲が良い。合気道部に所属しており有段者。本作が劇場版初登場で、以後の作品でも平次と共に登場する。
前半のみ登場。キッドが来る間に蘭と園子に大阪の繁華街を案内する。
鈴木 園子(すずき そのこ)
声 - 松井菜桜子
蘭の同級生で親友。鈴木財閥の令嬢で、蘭や新一とは幼馴染でもある。
本作が平次や和葉との初対面で、(本作公開時の原作や後のテレビアニメでも出会って)友人となる。
鈴木史郎(すずき しろう)
声- 松岡文雄
園子の父親で鈴木財閥会長。
キッドが来る間に小五郎に会食を誘う。
白鳥 任三郎(しらとり にんざぶろう)
声 - 塩沢兼人
警視庁捜査一課のキャリア組警部。前作までは警部補だったが、今作より警部として登場する(但し、エンドロール表記では警部補)。
休暇を取って軽井沢の別荘で休養していたが、殺人事件を聞き付けて現場に復職する。
高木 渉(たかぎ わたる)
声- 高木渉
警視庁捜査一課の刑事で巡査部長
中森 銀三(なかもり ぎんぞう)
声- 石塚運昇
警視庁捜査二課知能犯捜査係の警部。本作が劇場版初登場となる。
前半のみ登場。警察の威信にかけて、変わらずキッドの逮捕に執念を燃やしている。鈴木近代美術館に展示するインペリアル・イースター・エッグを偽物にすり替え、本物を秘密裏に別の場所に隠す。
茶木 神太郎(ちゃき しんたろう)
声- 田中信夫
警視庁捜査二課の警視。本作が劇場版初登場となる。
序盤のみ登場。捜査会議でインペリアル・イースター・エッグを盗むという旨のキッドの予告状を発表する。

オリジナルキャラクター[編集]

犯人[編集]

スコーピオン(Scorpion)
世界各国にある、ロマノフ王朝の財宝を盗んでいる連続強盗殺人犯。
ICPOにより国際指名手配中だが、正体は一切不明。使用する拳銃は「ワルサーPPK/S」で、必要に応じてサプレッサー・レーザーサイト・スコープを装着している。また、人を撃つ時は必ず標的の右目を撃ち抜くという特徴がある。

容疑者[編集]

香坂 夏美(こうさか なつみ)
声 - 篠原恵美
パティシエール。27歳。
怪盗キッドに盗まれた「インペリアル・イースター・エッグ」の最初の所有者であった香坂家の相続人。現在はフランスに住んでおり、パティシエールとして働いている。容姿端麗な美女で浦思青蘭と同じく灰色の瞳をしているが、夏美自身は瞳の色について曾祖母の色を受け継いだのだろうと語っている。子供の頃に聞かされていた「バルシェ・ニクカッタベカ」という謎の言葉は暗号解読のヒントになっており、コナン一行と協力しながら城に隠された謎を解き明かしていく。
乾 将一(いぬい しょういち)
声 - 大塚周夫
美術ブローカー。45歳。
鈴木会長に「インペリアル・イースター・エッグ」の商談を持ちかけてきた。来客者の中で最も高額での取引を望んでおり、エッグを譲り受けられるなら億単位での取引にも応じるつもりでいる。出会った当初は紳士的な態度を見せていたが、その下には卑劣な本性を隠している。香坂家の城にある財宝を盗むため、トイレに行く振りをして一同を出し抜き「貴婦人の間」に侵入。絵画に隠された金庫を発見して開ける事には成功したが、防犯装置に捕えられるという醜態を晒した。
沢部 蔵之助(さわべ くらのすけ)
声 - 依田英助
香坂家の執事。65歳。
夏美の祖母の代から香坂家に仕えており、現在も夏美に付き添いながらお世話をしている。香坂家の内情にも詳しいが、城にある隠し通路の存在には気付いていなかった。コナン一行が城の中を探索するため「皇帝の間」「貴婦人の間」「騎士の間」「執務室」を案内している。「貴婦人の間」の金庫には防犯装置が設置されており、宝石を奪おうとした乾将一が罠に嵌ってしまい、からくり好きな喜市様の意向で仕掛けられていたと、冷静な口調で伝えながら罠を解除して見せた。
寒川 竜(さがわ りゅう)
声 - 大塚芳忠
フリーの映像作家。32歳。
鈴木会長に「インペリアル・イースター・エッグ」の取材を申し込んできた。また、自らの資金で購入も考えているが乾将一の所持金の多さから諦めている。女性客の部屋を訪れては美人を撮影しており、蘭もドアを開けて顔を撮られてしまった。映像作家でロマノフ王朝にはそれほど精通していないが、ニコライ二世の三女・マリアの指輪を所持しており青蘭を驚かせていた。西野真人とは3年前にアジア内戦で面識があり、その撮影中に殴られたトラブルから恨みを抱いている。
西野 真人(にしの まさと)
声 - 宮本充
鈴木財閥会長秘書。29歳。
鈴木会長の秘書で、忠実に職務を遂行することから特に信頼されている。かつては、世界中を回っていた経験から英語・フランス語ドイツ語などに堪能である。羽毛アレルギー体質で、怪盗キッドの鳩が羽をまき散らしたので慌てて退室している。寒川竜とは3年前のアジア旅行で出会っており、内戦で家を焼失した女の子の撮影を止めないので殴ってしまい逆恨みされている。その寒川が殺害されてしまい、所持していたボールペンが残されていたことから怪しまれてしまった。
セルゲイ・オフチンニコフ(Sergei Ovchinnikov)
声 - 壤晴彦
ロシア大使館一等書記官。41歳。
ロシア人。「インペリアル・イースター・エッグ」のロシア返還を求めている。大使館に勤めているため日本語には堪能で流暢に喋る。屈強な体格の持ち主だが、態度は紳士的。二つ目のエッグが横須賀の城に隠されていることを知り、誰よりも先に同行を頼み込んだ。暗号の謎解きでは香坂喜市がロシア語を暗号にしていたため、入力を任された。その後、2つ目のエッグと対面。ニコライ皇帝一家の写真を見て言葉を失い、夏美にこそ相応しいとロシアを代表して所有権を放棄した。
浦思 青蘭(ほし せいらん)
声 - 藤田淑子
ロマノフ王朝研究家。27歳。
中国人。名前の中国語読みは「プース・チンラン」。香坂夏美と同じく灰色の瞳をしており、年齢も同じなので意気投合していた。脚線美で当初は赤や青のチャイナドレスを着用しており、小五郎はその色っぽい脚に見惚れていた。ロマノフ王朝の研究者であるため、エッグは誰よりも欲しているが寒川と同じく資金面の理由から諦めている。横須賀の城では、暗号解読に積極的な参加をしていなかったが、コナンの推理から「世紀末の魔術師」という重要な答えを導き出した。

親族[編集]

歩美の母
声 - 佐藤しのぶ
ソファーに座ってドラキュラ映画を見ていた歩美に早く寝るよう促す。
歩美の母親は、正確には本作オリジナルのキャラクターでも劇場版で初登場したわけでもないが、本作でもテレビアニメ版と同じく顔は判明していないままである。

警察関係者[編集]

鑑識課員
声 - 中嶋聡彦
寒川竜殺害事件の現場検証をしていた鑑識官。
犯行現場である寒川の部屋で、西野真人のボールペンを発見してたことから目暮警部に渡した。
刑事
声 - 小上裕通井上隆之千葉一伸布目貞雄
怪盗キッドの捜査会議に参加していた刑事たち。キッドがこれまでに関わった事件や「インペリアル・イースター・エッグ」の歴史についての調査報告をしていた。

スタッフ[編集]

音楽[編集]

サウンドトラック[編集]

名探偵コナン 世紀末の魔術師
大野克夫サウンドトラック
リリース
ジャンル J-POP
時間
レーベル ポリドール
プロデュース 大野克夫バンド
大野克夫 アルバム 年表
名探偵コナン 14番目の標的
1998年
名探偵コナン 世紀末の魔術師
1999年
名探偵コナン 瞳の中の暗殺者
2000年
EANコード
EAN 4988005232052
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収録曲[編集]

  1. 名探偵コナン メイン・テーマ(世紀末ヴァージョン)
  2. I`ll be there
  3. 走るリムジン1
  4. 怪盗キッド出現
  5. 出動のテーマ1~予感
  6. 怪盗キッドの予告状1
  7. 恋のトランプゲーム占い(世紀末ヴァージョン)
  8. 蘭のテーマ(世紀末ヴァージョン)
  9. イースターエッグの謎
  10. 怪盗キッドの予告状2
  11. スケボー大作戦
  12. 行き止まり
  13. コナンVS怪盗キッド
  14. 出動のテーマ2~サイレンサー
  15. 古城の神秘
  16. 尋問
  17. 阿笠博士のテーマ(世紀末ヴァージョン)
  18. 想い出(世紀末ヴァージョン)
  19. 空飛ぶ怪盗キッド
  20. 走るリムジン2
  21. 赤い光のスナイパ-1
  22. 古城の探索
  23. 秘密の地下室
  24. 古城のテーマ
  25. 赤い光のスナイパ-2
  26. キミがいれば(世紀末ヴァージョン)
  27. 城が燃えている
  28. 愛はいつも
  29. 飛び立つ鳩

主題歌[編集]

B'zONE
作詞 - 稲葉浩志 / 作曲 - 松本孝弘
名探偵コナン映画作品初の男性ボーカルによる作品であった。

挿入歌[編集]

「I'll be there」
作詞 - 三枝翔 / 作曲・編曲 - 大野克夫 / 歌 -菅井えり
キミがいれば(世紀末バージョン)」
作詞 - 高柳恋 / 作曲・編曲 - 大野克夫 / 歌 - 伊織
「愛はいつも」
作詞 - 三枝翔 / 作曲・編曲 - 大野克夫 / 歌 - 伊織

映像ソフト[編集]

  • VHS - 2000年4月12日発売[10]
  • DVD - 2001年3月28日発売[11](廉価版・2011年2月25日発売[12]、英語版・2009年12月29日発売[13]
  • BD - 2011年7月22日発売[14]

関連本[編集]

出典本[編集]

  • 『名探偵コナン全映画パーフェクトガイド』 小学館、2001年5月10日。ISBN 978-4-09-101802-1
  • 『名探偵コナン 10years シネマガイド』 小学館、2006年3月24日。ISBN 978-4-09-101803-8
  • 『劇場版名探偵コナン全人物調書』 小学館、2007年4月18日。ISBN 978-4-09-120823-1
  • 『名探偵コナン キャラクタービジュアルブック』 小学館、2014年9月18日。ISBN 978-4-09-199036-5

漫画[編集]

  • 原案/青山剛昌 作画/阿部ゆたか、丸伝次郎『名探偵コナン 世紀末の魔術師 VOLUME1』 小学館、2012年6月18日。ISBN 978-4-09-123709-5
  • 原案/青山剛昌 作画/阿部ゆたか、丸伝次郎『名探偵コナン 世紀末の魔術師 VOLUME2』 小学館、2012年9月18日。ISBN 978-4-09-123866-5
  • 原案/青山剛昌 作画/阿部ゆたか、丸伝次郎『名探偵コナン 世紀末の魔術師 VOLUME3』 小学館、2013年2月18日。ISBN 978-4-09-124029-3

フィルムブック[編集]

  • 『名探偵コナン 世紀末の魔術師 上巻』 小学館、1999年10月18日。ISBN 978-4-09-124875-6
  • 『名探偵コナン 世紀末の魔術師 下巻』 小学館、1999年11月18日。ISBN 978-4-09-124876-3
  • 『名探偵コナン 世紀末の魔術師 完全版』 小学館、2006年2月17日。ISBN 978-4-09-120306-9

備考[編集]

香坂家の秘密
香坂喜市
ロマノフ王朝の細工職人で、夏美の曾祖父。ピーター・カール・ファベルジェの工房で細工師として働いていた。現地でロシア人の女性と結婚。ロシア革命後、1918年に2人で日本へ渡るも、1921年に妻を亡くしたため、横須賀市に城を建設する。その後、1930年に自身も45歳でこの世を去った。本作のタイトルである『世紀末の魔術師』とは、1900年に開催されたパリ万国博覧会でからくり人形を出品して賞賛された彼に対する異名で、執務室にある城の隠し通路を開く際の重要なヒントとなった。
世紀末の魔術師のロシア語
: "волшебник конца века"音訳:「ヴァルシェーブニク・カンツァー・ヴェカ」
本作はタイトルが重要な鍵となっており、上記のロシア語での読み方が城の謎を解き明かす際のポイントとなっている。
コナンによる装弾数の解説
ワルサーPPK/Sは全弾撃ち尽くすとスライド英語版がストップする構造であり、スライドが戻っているということはすなわち、装弾されていることを意味するが、これは外観で判別可能であり、当然コナンも気が付く。スコーピオンに対してコナンが解説を聞かせた真意は、
  1. 全弾撃ち尽くした後にマガジンを交換した。
    この場合は残弾数が判別できない。また、撃ち尽くした後に交換する時間も十分にある。
  2. チャンバーに装填されている時にマガジンを交換した。
という2点を確認するための誘導である。スコーピオンはこの誘導に引っかかり、「1発だけ残っている」と答えてしまった。

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 劇場版シリーズで初めて上映時間が100分以上になっている。
  2. ^ 前作の企画当初で登場予定だったが、テレビシリーズに登場して間もないこともあって見送られたため、本作は製作が決定した段階で登場させる事が確定していた。
  3. ^ 2018年現在、史郎と茶木の登場は本作のみである。
  4. ^ その後、『迷宮の十字路』でコナンと共にメインキャラクターとして活躍し、それ以後も定期的に劇場版に登場してコナンに協力することになる。
  5. ^ 茶木神太郎以外では、第12作『戦慄の楽譜』で堂本一揮を演じている。
  6. ^ 第1作『時計じかけの摩天楼』では森谷帝二が、第2作『14番目の標的』では円谷光彦が出題している。
  7. ^ ただ、作中におけるマリアの設定は、あくまでコナンの推測であるため、作中で述べられている人物とマリアとの関係性は不明である。

出典[編集]

  1. ^ a b “名探偵コナン:劇場版新作が興収60億円突破 シリーズ最高記録を更新”. まんたんウェブ (毎日新聞社). (2016年6月6日). https://mantan-web.jp/2016/06/06/20160606dog00m200008000c.html 2017年7月6日閲覧。 
  2. ^ a b “劇場版『名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)』興行収入は、ついにシリーズ最高60億到達!?”. アニメイトタイムズ (アニメイト). (2016年6月6日). http://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1465190280 2017年7月6日閲覧。 
  3. ^ a b “劇場版『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』が、シリーズ歴代最高興収を記録! まもなく500万人動員、65億円突破へ”. アニメイトタイムズ (アニメイト). (2017年5月29日). http://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1496040765 2017年7月6日閲覧。 
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  5. ^ a b “劇場版「名探偵コナン 純黒の悪夢」興収60億円突破 シリーズ累計は600億円に”. アニメニュース (アニメ!アニメ!). (2016年6月6日). http://animeanime.jp/article/2016/06/06/28848.html 2017年7月6日閲覧。 
  6. ^ a b “【どこまで行く!?】『名探偵コナン から紅の恋歌』63.5億でシリーズ最高興行収入突破!”. T-SITE NEWS (TSUTAYA). (2017年5月29日). http://top.tsite.jp/entertainment/cinema/i/35612870 2017年7月6日閲覧。 
  7. ^ a b 過去配給収入上位作品(1999年)”. 日本映画製作者連盟. 2015年5月16日閲覧。
  8. ^ “【インタビュー】VALSHE、存在意義に貫かれたアルバム『V.D.』完成「テーマは自分が自分であることの証明です」”. BARKS. (2014年2月17日). http://www.barks.jp/news/?id=1000100273 2014年7月19日閲覧。 
  9. ^ 名探偵コナン歴代映画人気投票”. 名探偵コナン公式アプリ. 名探偵コナン公式サイト. 2016年3月16日閲覧。
  10. ^ 名探偵コナン 世紀末の魔術師【劇場版】[VHS] - Amazon.co.jp。2018年12月22日閲覧。
  11. ^ 名探偵コナン 世紀末の魔術師[DVD] - Amazon.co.jp。2018年12月22日閲覧。
  12. ^ 劇場版「名探偵コナン 世紀末の魔術師」DVD - Musing、ビーイング。2018年12月22日閲覧。
  13. ^ Case Closed: The Last Wizard of the Century - Amazon.com。2018年12月22日閲覧。
  14. ^ 劇場版「名探偵コナン 世紀末の魔術師」ブルーレイディスク - Musing、ビーイング。2018年12月22日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]