大河ドラマ

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大河ドラマ』(たいがドラマ)は、1963年(昭和38年)から放送されているNHKテレビドラマシリーズ。略称は大河

1984年から1986年にかけて放送されたNHK新大型時代劇2009年から2011年にかけて放送されたスペシャルドラマ「坂の上の雲」についてもこの項で述べる。

概要[編集]

NHKにおけるドラマの枠の総称である。放送形態は1回45分・日曜夜・1年間(50回前後)放送。第1作放送開始以来、枠としての中断は一度もない。『連続テレビ小説』と並んで、NHK、ひいては日本のドラマの代表格としてメディアでも取り上げられ、視聴率の変遷がネットニュースなどで頻繁に取り上げられる。

作品内容は、日本史上の人物の生涯を描く一代記がほとんどである(まれに、架空の人物が主人公や主要登場人物を占める場合がある)。主人公は男性であることが多い。

歴代作品一覧[編集]

放送期間: 1月から12月の1年間。ただし「花の生涯」「炎立つ」「花の乱」は9ヶ月間。「琉球の風」は6ヶ月間。「天地人」「龍馬伝」「江〜姫たちの戦国〜」は11ヶ月間[1]
主人公00太字=女性。*=架空の人物。()=予定(未定)。
タイトル /月 原作 脚本 時代 主人公 主演
1 花の生涯 1963/4-12 舟橋聖一 北条誠 幕末 井伊直弼 尾上松緑
2 赤穂浪士 1964 大佛次郎 村上元三 江戸 大石内蔵助 長谷川一夫
3 太閤記 1965 吉川英治 茂木草介 戦国 - 安土桃山 豊臣秀吉 緒形拳
4 源義経[2] 1966 村上元三 村上元三 平安 - 源平内乱 源義経 尾上菊之助
5 三姉妹 1967 大佛次郎 鈴木尚之 幕末 永井家 三姉妹
(むら るい 雪)*
岡田茉莉子
藤村志保
栗原小巻
6 竜馬がゆく 1968 司馬遼太郎 水木洋子 幕末 坂本龍馬 北大路欣也
7 天と地と 1969 海音寺潮五郎 中井多喜夫
須藤出穂
杉山義法
戦国 - 安土桃山 上杉謙信 石坂浩二
8 樅ノ木は残った 1970 山本周五郎 茂木草介 江戸 原田甲斐 平幹二朗
9 春の坂道 1971 山岡荘八 杉山義法 安土桃山 - 江戸 柳生宗矩 中村錦之助
10 新・平家物語 1972 吉川英治 平岩弓枝 平安 - 源平内乱 平清盛 仲代達矢
11 国盗り物語 1973 司馬遼太郎 大野靖子 戦国 - 安土桃山 斎藤道三
織田信長
明智光秀
平幹二朗
高橋英樹
近藤正臣
12 勝海舟 1974 子母澤寛 倉本聡
中沢昭二
幕末 勝海舟 渡哲也
松方弘樹
13 元禄太平記 1975 南條範夫 小野田勇
小幡欣治
土橋成男
江戸 柳沢吉保 石坂浩二
14 風と雲と虹と 1976 海音寺潮五郎 福田善之 平安 平将門 加藤剛
15 花神 1977 司馬遼太郎 大野靖子 幕末 大村益次郎 中村梅之助
16 黄金の日日 1978 城山三郎 市川森一
長坂秀佳
戦国 - 安土桃山 呂宋助左衛門 市川染五郎
17 草燃える 1979 永井路子 中島丈博 源平内乱 - 鎌倉 源頼朝
北条政子
石坂浩二
岩下志麻
18 獅子の時代 1980 なし 山田太一 9幕末 - 明治 平沼銑次*
苅谷嘉顕*
菅原文太
加藤剛
19 おんな太閤記 1981 なし 橋田壽賀子 戦国 - 江戸 ねね 佐久間良子
20 峠の群像 1982 堺屋太一 冨川元文 江戸 大石内蔵助 緒形拳
21 徳川家康 1983 山岡荘八 小山内美江子 戦国 - 江戸 徳川家康 滝田栄
22 山河燃ゆ 1984 山崎豊子 市川森一 7昭和 天羽賢治*
天羽忠*
松本幸四郎
西田敏行
23 春の波涛 1985 杉本苑子 中島丈博 8明治 - 大正 川上貞奴 松坂慶子
24 いのち 1986 なし 橋田壽賀子 6昭和 岩田(高原)未希* 三田佳子
25 独眼竜政宗 1987 山岡荘八 ジェームス三木 安土桃山 - 江戸 伊達政宗 渡辺謙
26 武田信玄 1988 新田次郎 田向正健 戦国 武田信玄 中井貴一
27 春日局 1989 橋田壽賀子 橋田壽賀子 安土桃山 - 江戸 春日局(おふく) 大原麗子
28 翔ぶが如く 1990 司馬遼太郎 小山内美江子 9幕末 - 明治 西郷隆盛
大久保利通
西田敏行
鹿賀丈史
29 太平記 1991 吉川英治 池端俊策
仲倉重郎
鎌倉 - 南北朝 足利尊氏 真田広之
30 信長
KING OF ZIPANGU
1992 田向正健 田向正健 戦国 - 安土桃山 織田信長 緒形直人
31 琉球の風
DRAGON SPIRIT
1993/1-6 陳舜臣 山田信夫 安土桃山 - 江戸 楊啓泰* 東山紀之
32 炎立つ 1993/7-1994/3 高橋克彦 中島丈博 平安 - 源平内乱 藤原経清
藤原清衡
藤原泰衡
渡辺謙
村上弘明
33 花の乱 1994/4-12 なし 市川森一 室町 - 戦国 日野富子 三田佳子
34 八代将軍吉宗 1995 なし ジェームス三木 江戸 徳川吉宗 西田敏行
35 秀吉 1996 堺屋太一 竹山洋 戦国 - 安土桃山 豊臣秀吉 竹中直人
36 毛利元就 1997 永井路子 内館牧子 戦国 毛利元就 中村橋之助
37 徳川慶喜 1998 司馬遼太郎 田向正健 幕末 徳川慶喜 本木雅弘
38 元禄繚乱 1999 舟橋聖一 中島丈博 江戸 大石内蔵助 中村勘九郎
39 葵 徳川三代 2000 なし ジェームス三木 安土桃山 - 江戸 徳川家康
徳川秀忠
徳川家光
津川雅彦
西田敏行
尾上辰之助
40 北条時宗 2001 高橋克彦 井上由美子 鎌倉 北条時宗 和泉元彌
41 利家とまつ
〜加賀百万石物語〜
2002 竹山洋 竹山洋 戦国 - 江戸 前田利家
まつ
唐沢寿明
松嶋菜々子
42 武蔵 MUSASHI 2003 吉川英治 鎌田敏夫 江戸 宮本武蔵 市川新之助
43 新選組! 2004 なし 三谷幸喜 幕末 近藤勇 香取慎吾
44 義経 2005 宮尾登美子 金子成人 平安 - 源平内乱 源義経 滝沢秀明
45 功名が辻 2006 司馬遼太郎 大石静 戦国 - 江戸 千代
山内一豊
仲間由紀恵
上川隆也
46 風林火山 2007 井上靖 大森寿美男 戦国 山本勘助 内野聖陽
47 篤姫 2008 宮尾登美子 田渕久美子 幕末 天璋院(篤姫) 宮﨑あおい
48 天地人 2009 火坂雅志 小松江里子 安土桃山 - 江戸 直江兼続 妻夫木聡
49 龍馬伝 2010 なし 福田靖 幕末 坂本龍馬 福山雅治
50 〜姫たちの戦国〜 2011 田渕久美子 田渕久美子 安土桃山 - 江戸 上野樹里
51 平清盛 2012 なし 藤本有紀 平安 - 源平内乱 平清盛 松山ケンイチ
52 八重の桜 2013 なし 山本むつみ
吉澤智子
三浦有為子
9幕末 - 明治 新島八重 綾瀬はるか
53 軍師官兵衛 2014 なし 前川洋一 戦国 - 江戸 黒田官兵衛 岡田准一
54 花燃ゆ 2015 なし 大島里美
宮村優子
金子ありさ
小松江里子
幕末 - 明治 杉文 井上真央
55 真田丸 2016 なし 三谷幸喜 戦国 - 江戸 真田信繁 堺雅人
56 おんな城主 直虎 2017
予定[3]
なし 森下佳子 戦国 井伊直虎 柴咲コウ
57 西郷どん 2018
予定[4]
林真理子 中園ミホ 幕末 - 明治 西郷隆盛 鈴木亮平
58 2019
予定[5]
宮藤官九郎 近代 - 現代[5]

番組内容[編集]

題材[編集]

初期作品から井伊直弼原田甲斐平清盛平将門柳沢吉保北条政子足利尊氏日野富子、等々、一般的には歴史上ネガティブなイメージを持たれた人物を主人公に据え、新解釈によってその人物の人間的側面を掘り下げて魅力的に描く手法(そういった原作を採用する事)が度々採られてきた。一方、主人公をヒーロー/ヒロインまたは現代的感覚を持った人物として描こうとするため、その人物の暗い側面に関しての描写が曖昧であったり、歴史学上の定説と離れた演出が加えられることも多い。このことに関し、NHK側は「大河ドラマはドキュメンタリーではなくあくまでドラマであり、演出も必要である」と述べている。

また「大坂城」や「屋敷門の炎上」、「関ヶ原の戦い」など、過去の作品で使用した場面が何度も使われるケースもよくある。題材となる人物やテーマに所縁のある地方とタイアップする事も多い。

スタイルとして一代記形式が多く、序盤には子役を立てて主人公の出生から始める形が多くなったが、初期には主人公の壮年期からスタートするものもかなりあった。また、忠臣蔵もの(特に最初の『赤穂浪士』)など、比較的短時日のドラマを1年間かけて描くものも少数ながら存在する。

名称の由来[編集]

第一作とされている『花の生涯』放送開始時には、「大型時代劇」という名称で呼ばれていたが、同枠のドラマが本数を重ね、さらに次第に歴史ドラマとして注目されるようになると「大型歴史ドラマ」の名称が用いられるようになった[6]。シリーズ15周年を記念して発売された2枚組LPレコード『NHK大型歴史ドラマの15年 花の生涯から花神まで』(ポリドール)のタイトルにもそれが現れている。

一方、第二作の『赤穂浪士』放送時には読売新聞が『花の生涯』と『赤穂浪士』を「大河小説」になぞらえて「大河ドラマ」と表現し、その後一般でも「大河ドラマ」の名称で呼称されるようになった。1977年(昭和52年)3月、NHKでシリーズ15周年記念番組『大河ドラマの15年』を放送。これがNHKが公式に「大河ドラマ」の名称を用いた最初である。

その後、1978年の『黄金の日日』の頃には「大河ドラマ」の名称が定着し、レコードや書籍にも「大河ドラマ」の名が使われるようになり、やがて本放送時にも「大河ドラマ」とシリーズ名が明示されるようになった。なお 「大河ドラマ」という表記自体が大河ドラマでテロップもしくはそれに準ずる形で初めて登場したのは『北条時宗』の副音声解説である。テロップでは『利家とまつ〜加賀百万石物語〜』の冒頭、オープニングタイトルでは『龍馬伝』からである。

放送サイクル[編集]

原則1年1作で、1月初回、12月最終回である。初期は年内いっぱいの52回放送していたが、のちに正月3が日と12月下旬は特別番組に枠を譲り、50回放送が典型となる(年末年始2週間は放送休止する計算となる)。

1990年代前半には、大河のスリム化が図られ、放送サイクルが変則的になった。連続テレビ小説と同じ年度別2作品の方式とするべく、第31作『琉球の風』を6ヶ月(1993年1月-6月)、第32作『炎立つ』を9ヶ月(1993年7月-1994年3月)にそれぞれ短縮し、以降は半年ずつの放送サイクルとするはずであった。しかしこの計画が不評だったためか、第33作『花の乱』も9ヶ月(1994年4月-12月)とし、第34作『八代将軍吉宗』(1995年)からは再び1年1作のサイクルに戻った。このほかに、第30作『信長 KING OF ZIPANGU』以降はNHKの子会社であるNHKエンタープライズに制作が委託されていたが、『八代将軍吉宗』でNHK東京本部の単独制作に復帰した。

出演者[編集]

出演者は、通常のドラマでは主役級の俳優・女優が共演することが多く、これに名脇役と呼ばれる俳優や舞台俳優・歌手アイドルお笑い芸人など多彩なキャストも加わるため、普段は見られない顔合わせがよく見られる。番組初期は五社協定により映画会社所属の俳優はテレビ出演が制限されていたため、新劇の俳優や歌舞伎俳優が多く起用された。第3作『太閤記』では緒形拳高橋幸治石坂浩二ら無名の新人俳優が抜擢され、一躍人気スターとなった。五社協定消滅後も、第21作『徳川家康』で織田信長役を演じた役所広司や、第25作『独眼竜政宗』で主演した渡辺謙は番組がきっかけで一躍有名になり、2000年代に入ってからは『北条時宗』に出演した北村一輝宮迫博之雨上がり決死隊)、『新選組!』に出演した山本耕史堺雅人、『真田丸』に出演した高木渉などが、大河ドラマに出演したことをきっかけとして活躍の場を広げることになった。

番組の構成[編集]

各作品、クレジットはオープニング時に表示され、その時にオープニングのテーマ音楽が流れる(約3分)。オープニングは原則書下ろしのオーケストラにより演奏されるオリジナル曲。また、クレジットの最初に出るタイトルは手書き(彫刻などの場合もあるが、いずれも手作り)で、製作者は「題字」として出演者よりも先にテロップされる。

独眼竜政宗』から『花燃ゆ』までは、オープニング前に図解や写真などを用いた史実の解説などを行うアバンタイトルで始まるパターンが長く続いていたが、第55作『真田丸』では、アバンが入らず、オープニング直後にこれまでのあらすじや、状況説明などをナレーションで手短に伝えるにとどめている。

本編では全般的に序盤はロケシーンが多く、中盤から後半にクライマックスがあり、終盤は登場人物も代替わりして若手俳優が増え、またスタジオ撮影のシーンが多くなるのが特徴である。近年、合戦シーンなどではコンピュータグラフィックス(CG)を用いることも多い。

本編終了後に次回予告(30秒程度)が流れ、その回の放送内容の舞台となった地や重点的に取り上げられた人物のゆかりの地を紹介する「紀行」コーナーが入る。最終回では本編終了後に「紀行」コーナーが先に入って主人公の終焉の地などが紹介されて「完」のテロップが入って作品自体はそこで終了し、その後に次作の予告が入る(30秒-2分程度)。作品によっては、最終回のみオープニングをカットして、エンディング(「紀行」の直前、本編ラスト)にテーマ音楽とテロップが流れる。

放送日データ[編集]

  • 総合テレビ・デジタル総合テレビ - 本放送 日・20:00-20:45
作品によって初回・最終回の放送時間を延長するときにも開始時刻は20:00に固定し、終了時刻を延長する。
衆議院議員総選挙参議院議員通常選挙統一地方選挙などの重要な選挙の投開票日は投票締め切りの20時から開票速報を放送するため、19時台に繰り上げて放送する(ニュース7を10-15分程度に短縮してその後から放送)。2014年の第47回衆議院議員総選挙等開票日は「軍師官兵衛」の最終回拡大版の放送日であったため19時台に収めることが出来ず、翌週に延期された。
他にも重大事件・災害・特別番組などのために放送時間が繰り下げになった例が過去に数度ある。
  • 再放送 土・13:05-13:50
最終回は、年末の番組編成の都合上、変更されることがある。
  • BSプレミアム - 日・18:00-18:45(先行放送)[7]
  • NHKワールド・プレミアム - 日・20:00-20:45(オリンピック開催期間中はニュース番組の時差放送による特別編成の関係上、19:15-20:00に放送時間を繰り上げる。よって、オリンピック開催期間中は総合テレビより早く放送されることとなる。選挙開票速報がある場合も同様。2010年6月20日は20:00からNHKニュース7の時差放送を行う関係で20:15-21:00に変更[8]
    • 再放送 月・3:10-3:55(メンテナンスによる放送・配信休止の場合は5:10-5:55に変更。2010年3月22日は放送・配信休止に加え、5時台に大相撲中継の1時間ダイジェスト版が組まれる関係上、6:15-7:00に変更)、土・13:05-13:50
  • テレビジャパンアメリカカナダプエルトリコ。衛星放送またはケーブルテレビ)
    • 本放送 東海岸:日・20:05-20:53 西海岸:日・17:05-17:53 ハワイ:日・15:05-15:53(米本土の夏時間期間は14:05-) 番組前後にCM有
    • 再放送 東海岸:月・1:15-2:00 西海岸:日・22:15-23:00 ハワイ:日・20:15-21:00(米本土の夏時間期間は19:15-)
    • 再々放送(英語字幕付。約3ヶ月遅れ) 
      • 標準時期間 東海岸:土・18:18-20:03 西海岸:土・15:18-16:03 ハワイ:土・13:18-14:03
      • 夏時間期間 東海岸:土・17:15-18:00 西海岸:土・14:15-15:00 ハワイ:土・11:15-12:00
  • KIKU-TV(ハワイ。地上波で英語字幕付。なおCMが有る。長年約3ヶ月遅れ放送だったが、『篤姫』からは約50日(およそ7週間と少し)、『天地人』からは37日遅れ(2009年2月10日初回放送)に短縮)
    • 本放送 火・20:00-21:00
    • 再放送 日(本放送5日後)・19:00-20:00

なお、2004年と2005年の大河ドラマ『新選組!』および『義経』はデジタル総合テレビにて13:00-13:45(2005年4月からは13:05-13:50)に限定先行放送を始めたが、2006年(『功名が辻』)から再びその放送はなくなった。

放送時間の推移[編集]

期間 放送時間(日本時間 備考
1963.04 1964.03 日曜 20:45 - 21:30(45分)
1964.04 1964.12 日曜 21:30 - 22:15(45分) 歌のグランド・ショー』放送開始のため繰り下げ
1965.01 1969.04 日曜 20:15 - 21:00(45分)
1969.04 現在 日曜 20:00 - 20:45(45分) 歌の祭典』放送短縮のため繰り上げ
日曜20時枠が大河ドラマとなったのは1969年からである。

ダイジェスト版[編集]

総集編[編集]

年末には総集編(ダイジェスト版。全部で3、4時間程度)も製作される(作品によっては翌年正月に放送する場合もある)。また、近年は本放送に区切りがつくごとにその時点までの総集編が番宣も兼ねて放送されることがある。

姉妹番組[編集]

NHK新大型時代劇[編集]

1984年から1986年にかけての「近現代三部作」(『山河燃ゆ』、『春の波涛』、『いのち』)が放送されていた時期に、従来の時代劇路線の大河ドラマのファンのためにそれまで軽い内容で娯楽系の『水曜時代劇』(後に娯楽系時代劇はBSプレミアムのBS時代劇に移行)が放送されていた水曜日の20時台に新たに設けられた。放送曜日と予算は大河ドラマと異なるが出演者に大河ドラマ出演者が多く、1年間の放送であったことから大河ドラマに準じる連続大型時代劇として扱われることも多い。

1986年の『武蔵坊弁慶』は翌1987年1月から大河ドラマが『独眼竜政宗』で時代劇路線に戻ることもあり、約9ヶ月間の放送で終了した。

作品[編集]

続編の放送[編集]

2006年1月には大河ドラマとしては初めて続編が製作、放送された。これは2004年制作の第43作『新選組!』のその後を描いた作品で、大河ドラマでは局長・近藤勇が主役だったが、続編『新選組!! 土方歳三 最期の一日』では副長・土方歳三にバトンタッチし、土方の最期の一日を描いた。

スペシャルドラマ「坂の上の雲」[編集]

2009年から2011年にかけての毎年12月に、当初「21世紀スペシャル大河」として企画され1話90分・全13話で放送された。そのため、第48作『天地人』から第50作『江〜姫たちの戦国〜』までの3作品は11月で放送が終了している。

作品[編集]

備考[編集]

上述のように、大河ドラマはNHKの看板番組の扱いを受けており、NHKも1年間、その年の放送内容に関する番組を随所で放送する。例えば、『その時歴史が動いた』、『歴史秘話ヒストリア』などNHKの歴史教養番組、娯楽番組では、主人公およびその時代が度々取り上げられる。また、放送開始直前のNHK紅白歌合戦には、主演俳優はほぼ必ず出演する(ほとんどはゲスト審査員であるが、司会者に他に適任者がいないときは司会に、歌手としての活動も盛んに行っている場合には出場歌手に名を連ねる場合もあり)。 放送年の2月3日には、出演者が大相撲力士と共に成田山新勝寺で節分の豆まきの来賓ゲストとして出席する[9]のが恒例である。また、主要出演者(主演者に限らず)が中央競馬NHKマイルカップのゲスト出演や表彰プレゼンテーターをする場合がある。

日本国内のNHKでの放送では、デジタルで放送されるデジタルBSプレミアムとデジタル総合テレビでは副音声で視覚障害者向けの解説放送がある[10]。また、デジタル総合テレビとデジタルBSプレミアムは連動データ放送がある。この解説放送はステレオ2音声放送で、アナログ総合テレビとアナログBSプレミアムならびに海外向けテレビ番組配信のNHKワールド・プレミアムでは行われていない(通常のステレオ放送のみ)。これらはBSデジタルの放送開始翌年の『北条時宗』より行われた。

海外向けでは、日本人が多く住む地域でNHKワールド以外の放送局で放送されている(字幕付き)。2000年代以降では、CS専門チャンネル(ファミリー劇場時代劇専門チャンネル衛星劇場等)で放送されている。

2001年から2005年まではアナログ放送とデジタル放送では番組内容は同じでもそれぞれ編集映像比率内容が異なっていた。アナログ放送用(NHKワールド・プレミアムも含む)では本編は4:3で放送されるが番組最後の紀行の部分のみレターボックスで放送されていた。2006年からアナログ・デジタル同時送出のため、アナログ放送(NHKワールド・プレミアムも含む)ではレターボックス14:9(上下黒帯幅がやや小さく、4:3画面でも違和感がないもの)で放送されるようになった(他の番組では16:9レターボックス放送は行われるようになった中、本番組では2010年7月11日以降も『龍馬伝』最終回・総集編まで14:9サイズでの放送が続いていた)。これにあわせて同年の『功名が辻』と翌年の『風林火山』の中ではスタッフ・キャストのテロップを横書き表示に変更した。2008年以降の作品については再び縦書きクレジットの作品が増えているが、2009年の『天地人』、2010年の『龍馬伝』、2014年の『軍師官兵衛』では横書きでクレジットされた(もっとも、画面サイズとは関わり無く、『山河燃ゆ』『春の波涛・総集編』等、過去の作品でも横書きクレジットタイトル表示だった作品は少数ながら存在する)。2011年に入ってからレターボックス16:9に移行した。

スタジオでの全収録が終了するクランクアップの時には出演者・スタッフの労を労ってスタジオにくす玉が吊るされ、主演者がそれを割ったり出演者のスピーチも行われ、翌年の大河の主役の俳優からその年の主役の俳優に花束を渡し引継ぎを行う等、その模様はスポーツ新聞やNHK広報番組、NHKオンラインこれ見て!ムービーで取り上げられることが多い。

製作費について[編集]

2005年以降、NHKの不祥事がクローズアップされたため透明性を明かすために『功名が辻』以降、毎年の決算概要に1話分の平均製作費[11][12]について公表している。以降の作品は、『義経』が6,440万円、『功名が辻』が6,110万円、『風林火山』が6,080万円、『篤姫』が5,910万円など。ほとんどの支出がセットなどの美術費であるとのことである[13]

観光への影響[編集]

京阪電気鉄道8000系。義経放送時のラッピング電車(写真は義経。この他に弁慶や静もあった)。

“大河ドラマのまち”と銘打って自治体や地元経済団体等が地域活性化を図るケースは多く、例えば2002年の『利家とまつ』が高視聴率を博したことで石川県の観光振興に大きく貢献している。毎年、大河ドラマの題材となった人物・時代を特集した特別展がNHKとNHKプロモーションの主催で東京都江戸東京博物館にて開催され、関連府県へも巡回して順次開催される。また、自治体や地元経済団体等が展示館「大河ドラマ館」を開館し、ドラマで使用された衣装や小道具や出演者・ストーリー・歴史背景などを紹介するパネルの展示や番組出演者を招いたイベントなどが実施される。

滋賀・京都・大阪がドラマの舞台になると京阪電気鉄道が8000系(0番台)9000系などを使用してラッピング電車などを走らせるなどして積極的にPRしている。

また、毎年秋に各地で開催される「大菊人形展」は大河ドラマをテーマにするケースが多い。また、その年に放送されている主人公にゆかりのある地方自治体がNHKとのタイアップで展示会やフェスティバルを開いている。長年京阪電気鉄道ひらかたパークにて開催されるひらかた大菊人形は特に有名であったが、技術者の高齢化や後継者の不足などを理由に2005年の『義経』をもって終了している。しかし、市民からの復活の要望、またひらかたパークの所有者・京阪電鉄が創業100年を迎えたのを記念して2010年の1年限定で龍馬伝を題材とした菊人形展を開催することが決まった。青森県八戸市で8月に行なわれている八戸三社大祭には、2005年から大河ドラマの出演者が中日の合同運行に参加している。

作品の現存状況[編集]

1970年代までのNHKでは、テレビドラマの再放送自体ほとんど行われず、映像ソフト化も思慮の外だったため、マスターテープは本放送終了後に内容を消去して他番組の収録に使い回していた。これは著作権絡みの問題や、マスターテープとして使用されていた放送局用ビデオテープ2インチVTR、テープ幅5センチ)が、輸入品に限られた故に非常に高価だったことも関係している(当時の価格で1本約100万円。高級車1台の価格に相当していた)[14]。現代の感覚では多額の制作費をかけた映像作品を消去することは重大な資産の損失であると考えられるが、当時の感覚は逆であり、非常に高価で保管にも費用のかかるビデオテープを再利用しない方が損失であると考えられていた。

当時はNHKに限らず民放でも同様の問題からテレビ番組の保存があまり行われていなかったが、民放で放送されたフィルム撮影のアニメ特撮や一部のドラマは割合現存している。これはテレビ局自身が制作した物ではなく、外部の制作会社に発注された作品であり、一定の期間が過ぎると制作を発注したテレビ局との放送権が切れ、放送権料さえ支払ってもらえばどこのテレビ局でも再放送ができるようになり、その権料が制作会社の収入になることを見越していたためである。

こうした事情から大河ドラマに関しては、『元禄太平記』(1975年)以前の作品および『花神』(1977年)、『草燃える』(1979年)のマスターテープの大半が失われており、映像資料用として保存されていた一部の放送回のみ(作品によっては総集編も)現存している。同様の理由で既に存在していないと思われていた『風と雲と虹と』(1976年)については全映像の現存が確認され、後に完全版DVDが発売された。これが全話映像ソフト化された作品のうち最も古いものとなっている。

当初は高価だった放送局用ビデオテープも、家庭用ビデオデッキの登場によって遙かにコストが下がったため、次第に番組を保存するように方針が変わり、『黄金の日日』(1978年)は全話現存している。そして『獅子の時代』(1980年)以降の歴代作品は、通常放送回・総集編ともに全ての映像をNHKが保存している。

NHKではマスターテープが失われた過去の放送番組の収集を進めており[15]、その結果、制作関係者や一般視聴者がビデオ(当時は大変高価だった)で録画保存していたものが発見されて寄贈されることもある。例えば『樅ノ木は残った』(1970年)はNHKに総集編の映像しか残されていなかったが、近年になって通常放送回の大半の回を録画したビデオテープ(白黒映像)が見つかっている。『春の坂道』(1971年)は総集編を含めてNHKに全く映像が残されておらず、「幻の大河ドラマ」と呼ばれていたが、後に最終回のみモノクロの家庭用VTRで録画された映像が発見されて、NHKアーカイブスに収蔵されている。同様に通常放送回のマスターテープが全て失われていた前述の『草燃える』は、寄贈されたビデオテープによって全放送回の映像が揃えられたが、一部の回の映像に欠損している箇所があるので、今のところ完全な形では揃っていない(詳細については草燃える#映像の保存状況などを参照)。そして2015年11月、それまで唯一通常放送回の映像が1本も残っていなかった[16]国盗り物語』(1973年)の本編2話分が寄贈されたことで[17]、全作品の通常放送回が最低1話は現存していることになった。

現存している作品の幾つかはDVDで販売され、NHKアーカイブスで視聴することも可能である。現在、現存している初期作品のデジタルリマスター化がアメリカで行われている。

データ放送[編集]

総合テレビ、BSプレミアムでは番組連動型データ放送のサービス[18]を展開している。

データ放送の基本画面(LANケーブルを接続しなくても視聴可能)では、その日の粗筋や出演者・その役柄についての説明など基本情報を収録。更にNHKデータオンライン(LANケーブルを接続して視聴可能)を利用することによって、出演者インタビューや収録の裏話・トピックス、作品の時代背景や物語の舞台となった土地、登場人物の略歴といったドラマ関連の情報を見ることができる。

さらにNHKネットクラブ会員に登録することによって、ドラマ放送中の時間帯(再放送を含み、「5分で(作品名)」は対象外)に実施されるスタンプラリーに参加することで、ネットクラブの会員ポイント(1視聴につき1点。1週間につき最大3点)をためることができ、またキャンペーン期間中には作品関連グッズプレゼントへの応募権利が与えられる特典もある[19]

脚注[編集]

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  1. ^ 2009年から2011年の3年間は12月に大型ドラマ「坂の上の雲」が放映されたため。
  2. ^ 大河ドラマ 源義経 - NHK名作選(動画・静止画) NHKアーカイブス
  3. ^ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150825/k10010203111000.html
  4. ^ “2018年の大河ドラマは「西郷どん」!”. NHKドラマトピックス. (2016年9月8日). http://www.nhk.or.jp/dramatopics-blog/2000/252141.html 2016年9月8日閲覧。 
  5. ^ a b “2019年の大河ドラマは「オリンピック×宮藤官九郎」!”. NHKドラマトピックス. (2016年11月16日). http://www.nhk.or.jp/dramatopics-blog/2000/257134.html 2016年11月16日閲覧。 
  6. ^ NHK雑学”. 2012年10月16日閲覧。
  7. ^ BSプレミアムでは独自のポイントサービスであるBSドラマイル対象番組の一つとして扱われる。
  8. ^ 2012年のロンドンオリンピック期間中は7月28日は総合テレビと同じ通常時刻で(ただし総合テレビは21:00(その後柔道の中継延長で22:02に変更)開始のため国際放送単独放送)、8月5日は20:20-21:05に放送される。8月12日は国内向け・国際放送向けとも大河ドラマの番組自体が休止。
  9. ^ “成田山新勝寺 恒例の豆まき”. NHKニュース (日本放送協会). (2013年2月3日). オリジナル2013年2月6日時点によるアーカイブ。. http://megalodon.jp/2013-0206-1337-02/www3.nhk.or.jp/news/html/20130203/t10015259841000.html 2013年2月6日閲覧。 
  10. ^ アナログ放送では地上波・BSともにステレオ放送のみを実施し、解説放送はなかった。NHKでは地上波・BSをふくめ、デジタル放送の普及に合わせる形で、それまで視覚障碍者を扱った作品と、帯ドラマのみで実施したドラマ番組(一部除く)での解説放送を強化している。
  11. ^ p.11 チャンネル別予算 <ジャンル別の番組制作費> - NHK 平成26年度 収支予算と事業計画の説明資料
  12. ^ 莫大な経済効果 朝ドラ「マッサン」1話あたりの制作費は? - 日刊ゲンダイ、2014年11月5日
  13. ^ NHKが制作費公表 「功名が辻」6,110万・「きょうの料理」170万… - 読売新聞、2006年3月28日
  14. ^ 発掘って何?(NHKアーカイブス 番組発掘プロジェクト)
  15. ^ NHKアーカイブス 番組発掘プロジェクト
  16. ^ こんな番組探しています!2014年7月の特集(NHKアーカイブス 番組発掘プロジェクト)
  17. ^ 杉良太郎さんから『国盗り物語』大発掘!(NHKアーカイブス 番組発掘プロジェクト)
  18. ^ ネットにつなごう!「軍師官兵衛」
  19. ^ NHKネットクラブ「軍師官兵衛スタンプラリー 1月5日スタート!!」

関連項目[編集]

  • 奈良岡朋子 - 出演回数が多く、第1作と第50作という節目に登場する出演者となった。
  • ラジオ深夜便 - 2011年の『江-姫たちの戦国-』から2013年『八重の桜』まで、原則として毎月最終月曜未明(日曜深夜)の1時台に、番組関係者がパーソナリティーとして、ドラマに関したあらすじの紹介を取り上げていた。2014年6月からは関西発の第1・3金曜日に始まる土曜日1時からの放送(中村宏)の中で、「大河ドラマの主題歌をさかのぼる」のコーナーを開始。

NHKのほかの時代劇番組[編集]

大河ドラマが史実重視であるのに対し、上記2番組は娯楽性を重視したもの(5-10回程度の中・長編が主)を放送している。なお地上波・総合テレビでは一時期娯楽時代劇の放送を休止した時期(2011年度)がある。

外部リンク[編集]

大河ドラマ50作目を記念した大河ドラマ50キャンペーンのサイト。
NHK総合 日曜20:45 - 21:30枠
前番組 番組名 次番組
大河ドラマ
(1963年4月 - 1964年3月)
若い季節
※20:15 - 21:00
【15分繰り下げ】
NHKニュース
※21:00 - 21:15
【30分繰り上げ】
ニュースの焦点
※21:15 - 21:30
【30分繰り上げ】
NHK総合 日曜21:30 - 22:15枠
NHKニュース
※21:30 - 21:45
【30分繰り上げ】
ニュースの焦点
※21:45 - 22:00
【30分繰り上げ】
日本の素顔
※22:00 - 22:30
大河ドラマ
(1964年4月 - 1964年12月)
ある人生
※21:30 - 22:00
看護婦物語
※22:00-22:50
NHK総合 日曜20:15 - 21:00枠
大河ドラマ
(1965年1月 - 1969年3月)
大河ドラマ
※20:00 - 20:45
【15分繰り上げ】
報道特集
または
にっぽん探訪
※20:45 - 21:30
NHK総合 日曜20:00 - 20:45枠
大河ドラマ
※20:15 - 21:00
【15分繰り上げ】
歌の祭典
※19:30 - 20:14
【15分繰り上げ】
大河ドラマ
(1969年4月 - )
-
NHK総合 土曜13:05 - 13:50枠
不明
大河ドラマ
(再放送枠・開始年不明)
-