NHKの不祥事

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NHKの不祥事(エヌエイチケイのふしょうじ)では、日本放送協会(NHK)の組織として問題とされた出来事のうち主なものを取り上げる。

本項では役員および職員個人による「業務外」での犯罪その他の問題行為は含めない。

一覧[編集]

2000年以前[編集]

2001年[編集]

2002年[編集]

  • 4月28日に放送されたNHKスペシャル『奇跡の詩人』では、重度の脳障害を抱えた少年が、文字盤にある文字を母親の補助で指すことによって他の人とコミュニケーションをはかるという内容であったが、子供が居眠りをしたりしている間も正確に文字盤を指しているなど、不自然な場面が多々見られるという指摘がなされ国会でも取り上げられた[3]。NHKは釈明放送を行い、児童が自分で文字盤を指しているように見えたので児童の意思であると結論付けたが、放送終了直後関連書籍を発行した講談社とのタイアップ疑惑も指摘された[3]。この疑問を巡っては『異議あり! 「奇跡の詩人」』という批判本も出版された。(詳細は奇跡の詩人を参照)

2004年[編集]

2005年[編集]

2007年[編集]

2008年[編集]

2009年[編集]

2010年[編集]

  • 7月2日、NHKの関連団体・NHKサービスセンターで、派遣従業員として勤務していた女性について、名目は専門業務派遣だったにもかかわらず、実際は庶務的な一般の職務に就かされていたとして、東京労働局が同サービスセンターに対し「偽装派遣である」として指導を行い、同センターが直接雇用に切り替えていたことが判明した[21]

2011年[編集]

2012年[編集]

2013年[編集]

2014年[編集]

    • 特定秘密の保護に関する法律(特定秘密保護法)に関する質問について報道が少ない・姿勢が政府寄り、との指摘には「まあ一応通っちゃったんで、言ってもしょうがないんじゃないかと思うんですけども。まあ……、ちょっと……僕なりに個人的な意見はないことはないんですが、これはちょっと、あまりにも、あれなんで、ちょっと差し控えさせて頂ければと思いますが」(発言ママ)と断りつつ、「あまりカッカする必要はない」。
    • 竹島問題尖閣諸島問題の質問ついて「日本の立場を国際放送で明確に発信していく、国際放送とはそういうもの。政府が『右』と言っているのに我々が『左』と言うわけにはいかない」。
    • 放送内容の質問については「日本国政府と懸け離れたものであってはならない」。
    • 慰安婦の質問について「今のモラルでは悪いんですよ」としつつ、補償問題は日韓基本条約で解決済みと述べ、「戦争をしているどこの国にもあった」としてフランスドイツの名を挙げた[注 3]。関連して「なぜオランダに今頃まだ飾り窓があるんですか」と述べた。この慰安婦問題と日韓基本条約に関する発言の直後に会長就任会見の場であることを記者から指摘され「発言を取り消したい」と述べた[36]
  • 2月2014年東京都知事選挙において、経営委員の百田尚樹が他候補を批判。自身は田母神俊雄を推していた。またやはり経営委員の長谷川三千子が、人をコケにし(=人の誇りを傷つける行動をとっ)た朝日新聞東京本社を訪れ、抗議の自決をした野村秋介を称え日本国憲法第1条と異なる思想信条を表明した。浜田健一郎経営委員長が「経営委員服務準則[37]に則り節度を持って言動を行うべき」と異例の見解を出し経営委員会が申し合わせを行うことになった[38]
これらの問題に関連して衆議院予算委員会で集中審議が行われる。また、駐日本国アメリカ合衆国特命全権大使キャロライン・ケネディインタビューを申し込んだところ、百田の極東国際軍事裁判南京事件を否定する発言、籾井の慰安婦に関する発言を理由として、駐日本国アメリカ合衆国大使館から難色を示されていたことが判明[39]

2015年[編集]

  • 2015年1月2日、会長の籾井が私的にハイヤーゴルフ場に出かけた際、乗車代金がNHKに請求されていたことが、内部通報で明らかになった。
  • NHKが、子会社9社と共に、NHK放送センター近くの渋谷区内の土地を共同購入する計画を立て、子会社が約350億円で落札したが、この計画について、NHK経営委員会に諮っていないことが新聞報道で判明[41]。経営委員から報告を求められたNHKは、計画を撤回する方針を決めた[42]
  • NHKの子会社であるNHKアイテックの本社と千葉事業所の社員計2人が、実体のない会社に対し、受信施設の工事や業務などの架空発注を繰り返し、計約2億円を着服していたことが12月17日に明らかになり、NHKアイテックはこの2人について詐欺罪での告訴も検討中である[43]

2016年[編集]

  • 1月29日、さいたま放送局が「埼玉県警察記者クラブに所属する記者3人が1年余りに渡り、業務用タクシーチケットを友人との会食など私的な移動に使用していた」として、31歳の記者を諭旨免職(約36万円分)、23歳の記者を停職1ヶ月(約12万円分)、29歳の記者を出勤停止5日(6,850円分)としたほか、管理・監督責任のある放送局長や放送部副部長など上司5人も3日から14日の出勤停止とした[44]
  • 8月18日のNHKニュース7にて、子どもの貧困問題をテーマとした神奈川県主催の講演会、および登壇した女子高校生への取材を報道[45]したところ、インターネット上で捏造疑惑が浮上、女子高校生が2万円相当の画材を所有する様子が映っているなどとバッシングが発生し、参議院議員片山さつきがNHKに説明を求めるなどした[46][47]
    • NHKはメディアに対し「本人や家族、行政機関などに取材し、経済的に厳しい環境で生活する高校生だと判断しています」[48]、「食べるものもないというレベルの貧困ではなくても、経済的困窮によって、高校生が希望する進路をあきらめざるをえない現実があることを伝えるもの。放送内容は、すべて事実に基づくものです」[49]と捏造疑惑を否定した。
    • 講演会を主催した神奈川県の担当者は、講演会について「食べるものや着るものがあるとしても、修学旅行や部活の遠征に行けなかったり、進学をあきらめたりする『相対的貧困』の見えにくさを考えようというイベントだった」[48]、騒動について「食べ物や着る物がないなど目に見える『絶対的な貧困』と、親の経済的な事情で進学を諦めざるを得ないなど目に見えない『相対的な貧困』を混同して起きてしまったのではないか」[50]とコメントした。
    • この騒動にまつわり、サイゾーが運営するニュースサイト「ビジネスジャーナル」はNHKなどへの取材を行わず架空のコメントや、やらせや捏造の存在を印象づける表現を含む記事を発信し、後に取材が不十分であったとして訂正および謝罪、関係者の処分を発表した[51][52][53]

2017年[編集]

  • 1月、NHK横浜放送局営業部に所属していた40代の男性職員が受信料数十万円を着服していた疑いがあると発表した。職員は、NHKが調査を進めていた2016年10月中旬に死亡したという。NHKによると、職員は2015~2016年、受信契約に関する架空の伝票を複数回にわたって作成。受信料を先払いしている受信契約者らの個人情報を悪用し、契約を解除したように装うなどして払戻金を着服していたとみられる。NHK広報部は、個人情報を悪用された契約者への影響は「ない」としNHKは今後も調査を続け、被害額を確定させた上で、遺族らに弁済を求める方針。「誠に遺憾であり、再発防止に努める」としている[54]
  • 2月10日、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会は、2014年7月27日に放送された番組『NHKスペシャル 調査報告 STAP細胞 不正の深層』について、真実性・相当性の認められない疑惑の指摘と受け取られる編集になっており、申立人である小保方晴子の名誉を毀損し人権を侵害したと認め、再発防止を勧告した[55]。これに対しNHKは、番組内容は客観的事実に留まるとして人権侵害を否定した[56]
  • 警視庁調布警察署は3月30日、強制わいせつ容疑で、NHKが業務委託する会社の社員を逮捕。2016年11月14日、NHK受信料の契約のために訪れた調布市内のアパートで、強制わいせつ。
  • 10月4日2013年平成25年)7月24日に首都圏放送センター所属の31歳の女性記者が、時間外労働の残業約159時間の長時間労働により、うっ血性心不全過労死していたが、2014年に労働災害に認定され、遺族から事実を公表された後に、死亡後4年経過してから、10月4日21時の『ニュースウオッチ9』で放送した。NHK会長上田良一が記者の両親宅を訪問して謝罪した。NHKは「遺族の要望で公表を控えていたため、報道しなかった」と説明したが、遺族は「NHKの説明は間違いである」と、霞が関で開かれた厚生労働省での記者会見で批判した[57]。この対応について、何故10月4日19時の『NHKニュース7』で放送しないのか、NHKが情報を4年も隠蔽するのかが疑問視された[58]。なお本件により、ブラック企業大賞2017年度ウェブ投票賞をNHKが受賞した[59]
  • 12月14日、女性記者の過労死事件を受けて、4月1日から記者職を対象に導入した専門業務型の裁量労働制について、渋谷労働基準監督署から指導を受けた[60]

2018年[編集]

  • 2016年及び2017年紅白歌合戦の責任者を務めていたNHK制作局エンターテインメント番組部元部長の50歳代の男性職員が、女性職員にセクシャルハラスメントをしたとして、8月に停職3ヵ月の処分を受けていたことが判明[61]
  • オウム真理教の後継団体であるアレフの取材をしていた札幌放送局のディレクターが、住民らへのインタビューを録音したデータの含まれたサイトを、アレフ本部へ誤送信していたことが明らかになった[62]
  • 同局のバラエティ番組『テンゴちゃん』の制作の委託を受けている会社が、街頭インタビューの映像などの含まれたファイルを、誤ったメールアドレスに誤送信していたことが明らかになった[63]
  • 帯広放送局の51歳の技術部副部長が、単身赴任手当など524万円を不正に受け取っていたとして12月11日付で懲戒免職処分にした[64]

2019年[編集]

  • 2018年に放送したNHKワールド JAPANのドキュメンタリー番組『Inside Lens』で、家族や友人などの代役を派遣するサービスについて取り上げたが、サービスを運営する派遣会社のスタッフが利用客を装って出演していたことが明らかとなり、5月29日の記者会見で謝罪した[65]
  • 2018年4月に「クローズアップ現代+」で、かんぽ生命保険の不正契約問題を先んじて報じた「郵便局が保険を“押し売り”!?」を放送したところ、日本郵政グループから動画削除の申し入れなど複数回の抗議があり、同年10月にNHK経営委員会より上田良一NHK会長が議事録非公開の場で厳重注意処分を受けるとともに、インターネット上の関連動画の削除や続編放送の延期などの対応が取られたことが、2019年9月に毎日新聞のスクープ報道で明らかになった[66][67][68][69]。NHK経営委員会の石原進委員長は厳重注意について、郵政側とのやりとりの中で番組担当者が「制作の責任は会長にはない」などと間違った説明をしたことについて会長に対応を求めたもので、番組への介入意図はないとコメントした[70]。また、処分についてNHK経営委員会の議事録に記載がなされなかったが[71]、これに関し追及を受けた森下俊三NHK経営委員長職務代行者は議事録について「内規で非公開としている」と答えた[72]。日本郵政の長門正貢社長は同月、NHKの番組内容が事実であったことを認め、抗議や申し入れについて陳謝した[73]。一方、元総務事務次官鈴木康雄日本郵政上級副社長は、NHKを暴力団に例え、「殴っておいて、これ以上殴ってほしくないならやめたるわ。俺の言うことを聞けって。バカじゃねぇの」と痛罵した[74]
  • 2019年9月18日に放送した「アッキー&ヤナギーがゆく!もっと知りたい沖縄・石垣島」において石垣島内の陸上自衛隊施設の予定地付近に農業用水に使用されている川があることに対し、配備予定地から約1.6km離れた農業用ダムの水源の映像に併せて石垣島の水道水の8割を賄っていると誤った発言やテロップを流した。これに対し、石垣市議会は抗議決議を可決した。NHKは川が農業用水であるとを承知しており配慮すべきだったと釈明した。[75]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ のちに、最高裁判所無罪確定した。
  2. ^ 「悪あがきをすればするほど、あなたの評価は下がる一方だ」「仮に有罪判決になってもインタビューに出て世間に本音をさらしたことで執行猶予がつくのは間違いない」「逆に無罪を主張し続ける限り、減刑の余地はなく、実刑になる可能性も否定できない」などと書かれていた。
  3. ^ 慰安婦がいたのは日本軍ドイツ軍だけであることが、吉見義明の研究により分かっている。フランス軍にはいなかった。吉見教授には見えなかったようだが、朝鮮戦争ベトナム戦争時にも韓国政府設置の慰安所があった。アメリカ軍は大戦後、木更津で慰安婦の提供を要求したことが、秦郁彦の研究で分かっている。ソ連軍は慰安所ではなく、占領地の住民女性への大規模暴行・強姦をドイツや旧満州で行なったことはよく知られる事実。

出典[編集]

  1. ^ 毎日新聞メディア編成本部 毎日新聞戦後の重大事件早見表 1991年5月25日印刷 1991年6月10日発行 沢畠 毅 p.97 ISBN 4-620-30794-7
  2. ^ プレイバック芸能スキャンダル史 元NHKアナ松平定知 タクシー運転手を暴行した“殿”のご乱心”. 日刊ゲンダイDIGITAL. 日刊現代 (2012年12月10日). 2017年8月11日閲覧。
  3. ^ a b 第155回国会 決算行政監視委員会 第2号(平成14年11月14日(木曜日))
  4. ^ 第160回国会 総務委員会 第3号
  5. ^ 報道発表。
  6. ^ NHK関連団体の剰余金886億円、検査院が改善求める 読売新聞、2007年9月12日
  7. ^ 「自動車購入農家、実は買ってなかった」NHK謝罪 3年前のインド特集で 産経新聞 2010年5月29日
  8. ^ NHKに40万円支払い命じる…写真無断使用で 読売新聞 2010年11月10日
  9. ^ NHK広報局 「職員の株取引を巡る証券取引等監視委員会の調査について」日本放送協会、2008年1月17日。
  10. ^ 「 取材先の企業、事前にNHK側に警告」TBS 2008年1月18日。
  11. ^ 「NHK経営委員経営の会社が所得隠し・東京国税局指摘」日経ネット 2008年1月30日。
  12. ^ 「NHKが音源無断使用「ラジオ名人寄席」を打ち切り」産経新聞 2008年3月28日。
  13. ^ NHK番組撮影中、電車止める 線路から2.5メートルに三脚 産経新聞2009年3月7日
  14. ^ 中国ロケで泥酔し死亡、労災認定 元NHKスタッフ 朝日新聞2014年3月20日
  15. ^ 壇俊光 (2009年10月6日). “ブログとメディアと”. 2014年6月23日閲覧。
  16. ^ NHK記者が公判中のウィニー開発者に手紙「無罪主張なら減刑ない」
  17. ^ 無罪判決の「Winny」開発者に、NHK記者が「無罪主張は悪あがき」などと記した手紙
  18. ^ 取材要請の手紙で「悪あがき」=NHK記者、ウィニ-開発者に
  19. ^ 「無罪主張は悪あがき」…NHK記者、ウィニー開発者に
  20. ^ NHK記者、ウィニー開発者に“不適切”な手紙
  21. ^ 偽装専門職:NHK関連法人に派遣、労働局指導受け直接雇用 毎日新聞 2010年7月3日
  22. ^ NHK:情報番組でも謝罪…セシウム測定ミス 毎日新聞 2011年11月25日
  23. ^ NHK:松山放送局、字幕で誤報 毎日新聞 2012年2月16日
  24. ^ NHK:権限のないバイト、原稿端末を操作…松山放送局 毎日新聞 2012年2月25日
  25. ^ 車内のヘッドレスト外させ運転 NHK 「MAX」出演の番組 警視庁が注意 産経新聞 2012年4月24日
  26. ^ NHK鹿児島の委託社員が契約書偽造し受信料を徴収 産経ニュース 2012年5月13日 15:36
  27. ^ NHK予報ミス:三重の少雨 岐阜との差目立たず長期化? 毎日新聞 2013年8月21日
  28. ^ NHK、PR映像で光点滅の基準超え 産経新聞 2013年7月26日
  29. ^ NHKの31歳女性記者が過労死 残業、月159時間 - 朝日新聞、2017年10月4日
  30. ^ NHK主任研究員、架空発注で懲戒免職、詐欺で告訴へ 産経ニュース 2013年10月16日
  31. ^ NHK籾井新会長「従軍慰安婦、どこの国にもあった」”. 朝日新聞 (2014年1月25日). 2014年2月5日閲覧。
  32. ^ NHK:籾井会長、従軍慰安婦「どこの国にもあった」”. 毎日新聞 (2014年1月25日). 2014年2月5日閲覧。
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  35. ^ NHK会長記者会見書き起こし” (2014年1月25日). 2014年2月5日閲覧。
  36. ^ 秘密保護法しょうがない・慰安婦どこもあった NHK新会長 問題発言 東京新聞(共同通信)2014年1月16日
  37. ^ 経営委員会委員の服務に関する準則第5条:経営委員会委員は、日本放送協会の名誉や信用を損なうような行為をしてはならない。]
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  39. ^ 米大使館、NHK取材に難色 百田氏の発言理由に 共同通信2014年2月14日、米大使館、NHK会長発言も理由 インタビュー取材に難色 共同通信2014年2月17日
  40. ^ 小保方氏けが「実験に支障」…NHKの取材で 読売新聞 2014年7月24日
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  42. ^ NHK 土地購入計画を撤回へ 経営委の検証要請後に 毎日新聞 2015年12月9日
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関連項目[編集]