長谷川三千子

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長谷川 三千子(はせがわ みちこ、1946年3月24日 - )は、日本政治評論家哲学者埼玉大学名誉教授。保守系政治団体日本会議代表委員。NHK経営委員。

略歴[編集]

主張[編集]

  • 選択的夫婦別姓制度に反対している[3]
  • 男女共同参画社会に批判的で「女性が家で子を産み育て男性が妻と子を養うのが合理的」と主張している。また、女性に社会進出を促す男女雇用機会均等法の思想は個人の生き方への干渉だと批判し、政府に対し「誤りを反省して方向を転ずべき」と求めている[4]
  • 野村秋介朝日新聞東京本社襲撃について「彼の行為によって我が国の今上陛下は人間宣言が何と言おうが憲法に何と書かれていようが再び現御神となられた」[5]と追悼文集に寄せた[2]

論文・著作等の活動[編集]

歴史的仮名遣いを主に用いる[6]

1984年の論文「からごころ」を核として、欧米における近代思想に批判を加えつつ、言語を主題に日本における思想や哲学のありかたを探求する。1983年3月発表の論文「戦後世代にとつての大東亜戦争」(『中央公論』)を発表。また「男女機会平等法は文化の生態系を破壊する」(『中央公論』1984年5月)を発表、また選択的夫婦別姓制度については文化を破壊するなどとして反対する[7]など、フェミニズムを批判する立場をとる。

また、アメリカの同時多発テロを受けて2002年1月に発表された「『アメリカを処罰する』といふメッセーヂが日本に突きつけたもの」(『正論』)は保守派の間に波紋を呼び、西尾幹二西部邁田久保忠衛小林よしのり入江隆則東谷暁佐伯啓思阿川尚之らが論争を展開した。長谷川自身は、保守派は皆同じ土台に立っており、論争は成り立たないとの見解を表明した[8]が、阿川に対しては小林との対談[9]で批判を加えた。そのほか、大東亜戦争太平洋戦争)、靖国神社憲法裁判員制度皇室などの諸問題に関しても発言している(下記「#著書」を参照)。

『中央公論』1989年7~12月号「OPINION」、『Voice』1993年1~12月号「巻頭の言葉」を担当。『わしズム』(幻冬舎)1号から14号に「長谷川三千子の思想相談室」を連載した。産経新聞オピニオン面「正論」執筆者。1996年、『バベルの謎』(中央公論新社)により、和辻哲郎文化賞受賞。

不祥事・批判[編集]

  • 2013年NHK経営委員に就任しているが、過去にNHKのクローズアップ現代での放送の内容に不満を訴えると共に受信料の支払いを拒否する意志を示していた[10][11][12]
  • 朝日新聞の報道によると、長谷川が男女共同参画社会基本法を批判するなどしたことに対して、約800件の視聴者の意見がNHKに寄せられ、その大半が批判的な内容であった[13]

人物[編集]

著書[編集]

単著[編集]

  • 『からごころ―日本精神の逆説』(中央公論社〈中公叢書〉、1986年→中公文庫、2014年)
  • バベルの謎―ヤハウィストの冒険』(中央公論社、1996年→中公文庫、2007年)
  • 『正義の喪失―反時代的考察』(PHP研究所、1999年 → PHP文庫、2003年)
  • 『民主主義とは何なのか』(文春新書、2001年)
  • 『長谷川三千子の思想相談室』(幻冬舎、2007年)
  • 『日本語の哲学へ』(ちくま新書、2010年)
  • 『神やぶれたまはず 昭和二十年八月十五日正午』(中央公論新社、2013年) 

共著[編集]

  • 『憲法改正』(中西輝政編、小林節櫻井よしこ福田和也松本健一(共著)、中央公論新社、2000年)
  • 『あなたも今日から日本人』(致知出版社、2000年)、西尾幹二との対談
  • 『自由は人間を幸福にするか』(小浜逸郎編、佐伯啓思竹田青嗣(共著)、ポット出版、2007年)
  • 『〈激論〉 日本の民主主義に将来はあるか』(海竜社、2012年)、岡崎久彦との対談
  • 「哲学を教へるといふこと」『形而上学の可能性を求めて──山本信の哲学』(工作舎、2012年)
  • 『本当は怖ろしい日本国憲法』(ビジネス社、2013年)、倉山満との対談
  • 『この世の欺瞞 「心意気」を忘れた日本人』(PHP研究所、2014年)、金美齢との対談

翻訳[編集]

参考文献[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ a b c d e f g http://www.ffjs.org/colloqueracines/spip.php?article40
  2. ^ a b 長谷川三千子氏、政治団体代表の拳銃自殺を称賛 朝日新聞2014年2月5日
  3. ^ 政策討論クロストーク
  4. ^ 「女は家で育児が合理的」 NHK経営委員コラムに波紋”. 朝日新聞. 2014年1月28日閲覧。
  5. ^ 原文 朝日新聞
  6. ^ その理由を著書『バベルの謎』の「ただし書き」で述べている。ただし、2012/12/5付「正論」に寄稿した「「危険だ」という言葉の危険性」は、現代仮名遣いで記載されている。
  7. ^ 金井淑子 『異なっていられる社会を』(明石書店、2008年) [要ページ番号]
  8. ^ 「論争をでっちあげるなかれ」、産経新聞2002年2月21日
  9. ^ 「親米保守が多すぎる」『Voice』2002年8月 [要ページ番号]
  10. ^ NHK経営委員・長谷川三千子氏、受信料不払いの過去発覚 J-CASTニュース
  11. ^ 毎日新聞 2014年2月27日
  12. ^ 正論2005年7月号
  13. ^ NHK会長発言、3300人が「辞任を」 朝日新聞2014年2月11日
  14. ^ 安倍晋三総理大臣を求める民間人有志の会 発起人一覧
  15. ^ a b “特集ワイド:続報真相 ガッテンいかないNHK 会長・経営委員、相次ぐ「問題行動」”. 毎日jp (毎日新聞). (2014年2月7日). http://mainichi.jp/shimen/news/20140207dde012040003000c.html 2014年2月8日閲覧。 
  16. ^ 『欅』2003年9月号 「正法眼蔵」を読む
  17. ^ a b c d e f 『日本の有名一族』、125頁、127頁。
  18. ^ 野上燿三氏死去 東大名誉教授
  19. ^ 長谷川晃氏死去 旧東京水産大名誉教授
  20. ^ 『日本の有名一族』、125-127頁。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]