COVID-19ワクチン

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COVID-19ワクチンは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対応するためのワクチンである。2020年4月の段階で製品化はされていないが、2019新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染拡大防止のため、一部の国の政府機関や製薬企業の手により開発が始まっている。

概要[編集]

2020年代に入り、新型コロナウイルスの感染は急ピッチで広がりを見せたことから、各国の研究機関や医薬品メーカーは、新たなワクチンの開発や他のウイルス用に開発された既存ワクチンの再評価に乗り出した。世界保健機関は、2020年5月までに世界で118の計画が進行中とするリストを公表。うち8の計画は、欧米や中国で臨床試験の段階に入っている[1]

なお、最初に開発されるワクチンについては、感染防止よりも重症化や死亡を防ぐタイプのワクチンを開発する可能性があるとしている[2]

新たなワクチン製造手法の模索[編集]

新型コロナウイルス用ワクチンの製造に当たり、新たな製造手法を模索するメーカーも現れた。これは、従来の鶏卵によるインフルエンザワクチンの生産手法を応用した場合、生産性が低いうえに時間がかかるというリスクがあること、また、卵に注入したウイルスが変異してワクチンの有効性が低下することも考えられたためである[3]。 具体的には、DNAワクチンmRNAワクチンなどの開発が進められている[4]

ワクチンの開発[編集]

アメリカ[編集]

イギリス[編集]

  • アストラゼネカオックスフォード大学と共同でワクチンを開発し、臨床試験を2020年4月から実施している。9月以降来年にかけて10億回分の生産が可能で、既に4億回分(アメリカ3億回分、イギリス1億回分)の供給を9月から開始することが予定されている[7]

日本[編集]

  • 2020年3月12日 - 田辺三菱製薬は、カナダの子会社が製造する植物由来の粒子を利用し、ワクチン開発に着手すると発表した[8]
  • 2020年3月15日 - アンジェス大阪大学タカラバイオは共同でDNAワクチンの開発に乗り出すと発表した[9]。同年6月30日より治験を開始し、7月末までに30人を対象に実施ずる[10][11]
  • 2020年5月7日 - 塩野義製薬は、子会社のUMNファーマが国立感染症研究所と共同で、年内の臨床試験開始を目指していることを公表した。市場への投入は2021年秋になる見込み[12]
  • 2020年6月5日 - 加藤勝信厚生労働大臣は、2021年前半までにコロナワクチンの量産体制を整備していくと表明し、2020年度第2次補正予算1455億円でワクチンの開発企業に対し生産体制の整備を前倒しして進めるための費用を補助する方針を示した[13]
  • 2020年6月14日 - 安倍晋三内閣総理大臣は、ニコニコ動画の番組内で「早ければ年末にワクチンを接種できるよう米モデルナ社や英アストラゼネカ社と交渉している」と回答した[14]

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ 新型コロナの開発中ワクチン、有効性を確認”. 福井新聞 (2020年5月19日). 2020年5月26日閲覧。
  2. ^ 新型コロナ、最初のワクチンは感染防がない可能性-重症化防止に重点(2020年6月15日)
  3. ^ インフルワクチン製造に使うニワトリ、米秘密農場で飼育 コロナには望み薄”. CNN (2020年4月18日). 2020年4月18日閲覧。
  4. ^ 新型コロナウイルス 治療薬・ワクチンの開発動向まとめ【COVID-19”. News answers (2020年4月17日). 2020年4月18日閲覧。
  5. ^ 米NIH、新型コロナのワクチン治験開始”. 日本経済新聞 (2020年3月17日). 2020年4月18日閲覧。
  6. ^ モデルナ、コロナワクチン抗体確認 7月に大規模治験”. 日本経済新聞 (2020年5月18日). 2020年5月14日閲覧。
  7. ^ 英製薬大手「コロナワクチン9月供給予定」 臨床試験結果はまだ”. NHK (2020年5月22日). 2020年5月23日閲覧。
  8. ^ 田辺三菱製薬、新型コロナのワクチン開発に着手へ”. 日本経済新聞 (2020年3月12日). 2020年4月18日閲覧。
  9. ^ 大阪大などが開発着手、新型コロナワクチンの効き目は?”. 日経ビジネス (2020年3月16日). 2020年4月18日閲覧。
  10. ^ 大阪市長(2020年6月16日)
  11. ^ コロナワクチン、国内初の治験開始 7月末まで30人に(朝日新聞デジタル、2020年6月30日)
  12. ^ 塩野義製薬、新型コロナワクチンを21年秋にも市場投入”. 日本経済新聞社 (2020年5月7日). 2020年5月13日閲覧。
  13. ^ 『北日本新聞』2020年6月6日付3面『ワクチン開発なら 量産体制21年前半 厚労相が方針』より。
  14. ^ 安倍首相、ワクチン年末確保へ交渉 新型コロナ(時事ドットコム、2020年6月14日)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]