武田邦彦

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武田 邦彦
講演会の武田邦彦(2011年6月19日)
生誕 1943年6月3日(72歳)
職業 工学者 (中部大学)

武田 邦彦 (たけだ くにひこ、1943年6月3日 - ) は、日本工学者環境評論家中部大学総合工学研究所特任教授。東京都出身。

専門は資源材料工学で、機能材料構造を研究テーマとしているが、地球環境問題についての著書やその主張によるメディア露出が増えており、それらについては議論が起こっている(後述)。武田は主張のコンセプトについて「科学者」「教育者」として「環境を科学から見る」[1]としている。

経歴[編集]

学歴[編集]

職歴[編集]

委員会・審議会委員[編集]

などの専門委員を歴任

顕彰[編集]

  • 1990年 日本原子力学会平和利用特賞
  • 1990年 日本エネルギー学会賞(技術部門・共同受賞)「化学法ウラン濃縮の技術開発と工業化研究」に対して
  • 1999年 日本工学教育協会工学教育賞(倫理)
  • 2003年 日本工学教育協会論文・論説賞(創成科目)

地球環境問題に関する評論活動[編集]

TV番組や一般向け書籍などのマスメディアや、自身のウェブサイトでも情報発信している。一般読者向けの著書を多数出版し、多くがベストセラーになっている[要出典]

批判[編集]

温暖化問題に関しては東北大学教授・明日香壽川[4]が、資源保護問題に関しては国際連合大学副学長・安井至[5]が、『環ウソ』に関してはと学会会長・山本弘が著書『“環境問題のウソ”のウソ』[6]などで批判している。

主張内容とその批判[編集]

地球温暖化問題[編集]

  • 海面上昇に北極は関係しない
    北極は、陸地が無く全て氷の塊である。北極の「氷床」(原文ママ:下の問題点を参照)はアルキメデスの原理があるから、海面水位の上下には関係がない[7][8][注釈 1]
  • 南極の氷は温暖化で増える
    南極は、温暖化によって海水の温度が上がれば、より多くの水蒸気が発生し、それは雪となって南極に降り積もる。南極はマイナス数十度なので多少温暖化しても氷は解けず、結局温暖化によって南極の氷は増える[7]
  • 環境省は誤訳している
    日本の環境省の環境白書は、20年にわたってIPCCの発表データを反対の方向に「誤訳」し、日本国民をミスリードしてきた[7][9]
  • 朝日新聞の記事が温暖化騒ぎの発端である
    気温が上がると極地の氷つまり北極や南極の氷が溶けて海水面が上がるという朝日新聞の記事が、その後の「地球温暖化騒ぎ」の元になった[10]
  • 持続性社会を作るためは二酸化炭素を増やすべき
    温暖化も日本にとって良いことばかりで悪いことなどほとんどなく気にしなくてよい[11]。現在は平安時代縄文時代よりかなり寒い。生物が地上に繁栄する為に二酸化炭素を増やすべきだ[12]

主張に関する批判[編集]

  • 海面上昇に北極は関係しない
    明日香らは「“極地(polar region)”に関する定義を“極地=南極大陸と北極海のみ”と解釈して論を進めているのが根本的な欠陥であり、すべての間違いがここに起因している」と指摘している[4]。また海に浮かんだ氷を「氷床」としているが、誤用である[13]
  • 海面上昇の要因
    IPCCの報告書に記述されていないことを「報告している」と述べており、明日香らは「率直に言って、この文章はかなり問題である」と指摘している[4]
  • 環境省は誤訳している
    環境白書の記述では、「気温の上昇は、海水の膨張、極地及び高山地の氷の融解を引き起こし、その結果として海面の上昇を招きます」[14]とある。明日香らは「「極地」という言葉を正確に把握する限りにおいて、極地の氷が海面上昇に与えるプラスの影響に関するIPCC と環境省との見解に齟齬はない」[4]と、誤訳ではないとしている。
  • 朝日新聞の記事が温暖化騒ぎの発端である
    山本弘は『環ウソ』における朝日新聞の記事への批判について、武田が2034年1月1日付のフィクション記事を本物の記事であるかのように取り上げていること、当該記事には「北極」との記載は一切なく「極地」との記載があるにもかかわらず「北極」と記載されていると虚偽の主張をし、さらに「極地」の範囲を誤って解釈していることで、「存在しない文章を捏造し、「誤報」に仕立て上げた」と批判している。また山本は、「北極の氷が溶けて海面が上昇」との間違った報道が続いている、との武田の主張に沿う記述は1984年~2006年に9件に過ぎないと指摘している[6]
  • 明日香らは、武田の説に代表される温暖化懐疑派の主張は根拠や出典があいまいなものや、すぐに間違いとわかるものが多く、また大部分の懐疑派は、気候科学や地球科学を専門とする研究者ではないとした上で、地球温暖化懐疑論を通説と平等に扱えば、地球温暖化懐疑論が専門家の間で大きな勢力となっている印象を視聴者に与える可能性があると指摘している[4]

資源保護問題[編集]

  • ペットボトルは分別せずに全て焼却がよい[15]
  • レジ袋は石油の余り物からできているので削減は意味がない[15]
  • 割箸は間伐材の有効利用であるからどんどん使うべきで「マイ箸」は意味がない[15]
  • 古紙はリサイクルせず新しい紙をどんどん使うのがよい[15]

主張に関する批判[編集]

ペットボトル
  • データ捏造との指摘をPETボトルリサイクル推進協議会より受けている。武田は「ペットボトルの利用量は51万tなのに、再利用量は3万tである」[10]と述べ、根拠として掲載したグラフの出典を「PETボトルリサイクル推進協議会」とした。同協議会はこれに対し、「一切弊協議会のデータではなく、弊協議会の名前を騙った捏造データであります。」と抗議した[16]。これに対して武田は「国内で流通する再生品の量を調べた統計データがないので自分で推定するしかなかった。3万tが少なすぎるというのなら、国や関係団体は正確な量を調べてほしい。」、「リサイクル施設への聞き取り調査や市場調査を基に独自に推定した。引用がPETボトルリサイクル協議会になっていたのは誤りで、次書では訂正する」と言ったとされる[17]。また、『環ウソ』増刷時には「再使用量は武田研究室算出」との説明が追記された[注釈 2]。「それは『誤り』だったというのではなく、『もし協議会がご不満なら謝る』ということだ」「データ元に経緯を評して引用」(原文ママ)したと述べている[18][リンク切れ]。しかし、PETボトルリサイクル推進協議会の年次報告書[19]には「指定法人での引き取り量と再商品化量の推移」と明確に記載されており、武田の「リサイクルされているPETボトルの量のデータが当時も今も公表されていない」との主張は事実に反する[6]。武田はリサイクル量を計算する際に「(リサイクルによってできた)繊維はクズみたいなものだから」はずすなど、恣意的にリサイクル量を少なくしたと指摘されている[6]
割箸
  • 森林ジャーナリストとして著作があり国産割箸の活用を主張する田中淳夫は、武田の著書について「目茶苦茶で仰天した」したうえで「こんな確信犯的嘘つきと一緒にされたら困る」と批判している[20]
古紙
  • 著書『環ウソ』に、「古紙価格平均値の推移」として掲載したグラフの出典を「古紙問題市民行動ネットワーク」とした。これに対し同団体は、「グラフは同団体が作成したものではない」「虚偽データがあたかも当団体のものであるかのように掲載されている」と公開抗議文を提出した。同団体は謝罪と著書の回収を求めた[21][22]

有害化学物質問題[編集]

食品添加物・農薬環境ホルモン・ダイオキシン・:全部毒物ではない。
食品添加物の被害事例はズルチンだけ。農薬の被害は全く無い。ダイオキシンにも注意は不要[23][リンク切れ]。ダイオキシンが有害なら焼き鳥屋がピンピンしているはずがない。水銀も土地の文化・風土に合った使い方では有毒ではない[24][リンク切れ]
食品リサイクルは止めよ
生ごみの中には、電線・電池蛍光灯等も少し混じる。つまり食品リサイクルをすると、水銀カドミウムが畑にまかれて蓄積する[25][リンク切れ]

主張に関する批判[編集]

  • ダイオキシンについて急性毒性と慢性毒性をすり替えている。動物実験では発癌性が認められているが、ヒトに関する発癌性や胎児への影響については研究途上であり不明な点が多く、安全とも危険とも断定しがたい。さらに議論がデータではなく憶測に基づいていることが遠山千春(東京大学教授)に批判されている[26][リンク切れ]

その他の批判[編集]

  • 武田は「批判をする書籍を出すときに、本人の肖像やメールを引用するなら、やましくないのだから、本人の了解を得なければならない。犯罪的方法で正義を唱える書籍を出しても意味はない。」、(犯罪的方法で正義を唱える書籍を出す人を)「みんなが無視する社会こそが大切である」と述べている[27][リンク切れ]が、山本弘は武田にメールの内容を本に書くと前もって説明していたと主張している[6]

著書[編集]

単著[編集]

(出版が新しい書籍順)

共著・監修[編集]

  • 『「地球温暖化」論で日本人が殺される!』丸山茂徳との共著(講談社、2008年、ISBN 9784062150361
  • 『暴走する「地球温暖化」論―洗脳・煽動・歪曲の数々』共著 (文藝春秋、2007年)
  • 『難燃性高分子材料の高性能化技術』(シーエムシー出版、2004年)
  • 『非臭素系難燃材料データブック』監修(新エネルギー・産業技術総合開発機構、2003年)
  • 『ノンハロゲン系難燃材料による難燃化技術』 (エヌ・ティー・エス、2000年)
  • 『エンジニアのためのプラスチック材料工学』(共立出版、1999年)
  • 『カシコい奥さんのための環境にやさしい商品 買っていいもの悪いもの―食べるものから、住まい、生活用品までを総チェック』監修 (青春出版社、1999年)
  • 『分離科学ハンドブック』(共立出版、1993年)

出演番組[編集]

テレビ[編集]

レギュラー
不定期

資料[編集]

注釈[編集]

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  1. ^ Wikipedia論(2)反論の限界”. 2008年7月22日閲覧。では「北極の海氷」と主張を微妙に変更している。
  2. ^ 2007年10月29日 11刷では訂正済み

出典[編集]

  1. ^ 公式サイト参照
  2. ^ 第36回原子力委員会 資料2号 研究開発部門部会の構成員について(案)
  3. ^ 試験部会 委員名簿 文部科学省
  4. ^ a b c d e 明日香 壽川, 河宮 未知生, 高橋 潔, 吉村 純, 江守 正多, 伊勢 武史, 増田 耕一, 野沢 徹, 川村 賢二, 山本 政一郎「地球温暖化懐疑論批判」2009年、IR3S/TIGS叢書 1
  5. ^ 市民のための環境学ガイド
  6. ^ a b c d e 『“環境問題のウソ”のウソ』(楽工社 2007年)
  7. ^ a b c 『暴走する「地球温暖化」論―洗脳・煽動・歪曲の数々』(文藝春秋、2007年)
  8. ^ 『環境問題はなぜウソがまかり通るのか2』(洋泉社、2007年)
  9. ^ Wikipedia論(2)反論の限界”. 2008年7月22日閲覧。では「日本で誤った報道や説明が10年以上も続いているのに、環境省は何ら手を打たなかった」と主張を変えている。
  10. ^ a b 『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』(洋泉社、2007年)
  11. ^ 私の環境と人生 その1 気楽なもの(本人の公式ページ)
  12. ^ カラッといこう!環境問題は一つもない(3)”. 2008年7月22日閲覧。(本人の公式ページ)
  13. ^ 『環ウソ2』45頁「北極の氷床は原則としてアルキメデスの原理がある」
  14. ^ 環境白書環境省
  15. ^ a b c d 『偽善エコロジー―「環境生活」が地球を破壊する』(幻冬舎、2008年)
  16. ^ 書籍『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』での弊協議会データ捏造について』(PETボトルリサイクル推進協議会 2007年6月28日)
  17. ^ 金子憲治 「25万部の"環境本"に疑問の声 ペットボトルの再利用量で論議」 『日経エコロジー』 2007年8月号、14頁、日経BP社
  18. ^ Wikipediaの記述について(本人の公式ページ)
  19. ^ PETボトルリサイクル推進協議会
  20. ^ 割り箸の逆襲田中淳夫
  21. ^ 古紙ネット会報第73号
  22. ^ 古紙ネット会報第74号
  23. ^ カラッといこう!環境問題は一つもない(2)(武田邦彦ホームページ)
  24. ^ 食の安全・安心 24 ー水銀=(本人の公式ページ)
  25. ^ 食と環境 その3 ー食品リサイクルー(本人の公式ページ)
  26. ^ http://env-health.m.u-tokyo.ac.jp/topics/Symp071007.pdf
  27. ^ 数字を言わない人たち(本人公式ページ)

外部リンク[編集]