蔡英文

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蔡英文
Tsai Ing-Wen Cropped.png
2009年

中華民国の旗 中華民国台湾
第14代総統
任期 2016年5月20日(予定) –
副総統 陳建仁

中華民国の旗 中華民国台湾
第15代民主進歩党主席
任期 2014年5月28日 – 現職

中華民国の旗 中華民国台湾
第12-13代民主進歩党主席
任期 2008年5月20日2012年2月29日

任期 2006年1月25日2007年5月21日

出生 1956年8月31日(59歳)
中華民国の旗 中華民国台湾台北市中山区
政党 Green Taiwan in White Cross.svg 民主進歩党
署名 蔡英文Signature-2016.png
蔡英文
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職業: 学者政治家
各種表記
繁体字 蔡英文
拼音 Cài Yīngwén
注音符号 ㄘㄞˋㄧㄥㄨㄣˊ
和名表記: さい えいぶん
発音転記: ツァイ・インウェン
ラテン字 Tsai Ing-wen
英語名 Tsai Ing-wen
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蔡英文
繁体字 蔡英文

蔡 英文(さい えいぶん、ツァイ・インウェン、1956年8月31日 - )は、中華民国台湾)の政治家。次期中華民国総統当選者。民主進歩党主席(第12-13・15代)。同国行政院副院長(副首相に相当)などを歴任した。

経歴[編集]

生い立ち[編集]

本籍は台湾屏東県枋山郷客家の旧家の出で、9人兄弟の末っ子として生まれる[1][2][3]。父親の勧めで法学を学び[4]1978年に台湾のトップ名門大学である国立台湾大学法学部を卒業後、1980年アメリカコーネル大学ロースクールで法学修士、1984年イギリスロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで法学博士を取得[5][6]。帰国後、国立政治大学及び東呉大学の教授に就任[7]。専門は国際経済法

民進党[編集]

国民党政権下の1990年代に、経済部の国際経済組織首席法律顧問、経済部貿易調査委員会委員、行政院大陸委員会委員、行政院公平交易委員会委員、公正取引委員会英語版委員、著作権委員会委員などを務め[7]1999年李登輝総統が発表した中台関係の新定義、いわゆる「二国論」(「特殊な国と国の関係」論)にも深く関わった[8][9]

民進党が政権を獲得した2000年5月、中台関係の政策を受け持つ行政院大陸委員会の主任委員に就任。2004年には民進党から立法委員選挙に出馬し当選[10]2006年1月から2007年5月まで行政院副院長(副首相)を務め、同時に消費者保護委員会委員を務めた。退任後はバイオテクノロジー企業タイメッド生物製剤の社長に就任するが、国民党から「行政院副院長時代に同社に優先的に外注した見返りの天下り」として批判を受けるが、この疑惑は事実無根であることが証明されている[11][12][13]

党主席[編集]

2012年総統選のテレビ討論会に出席する候補者。左から馬英九、蔡英文、宋楚瑜(2011年12月3日)

民進党が下野した直後の党主席選で対抗馬の辜寛敏蔡同栄に圧勝し、2008年5月21日、第12代主席に就任した[14]。代理で就任した人物を除くと、民進党初の女性党首である。同年11月に民進党選出の元総統陳水扁資金洗浄疑惑で逮捕された際には党主席として国民に謝罪し、「党は陳に関する疑惑を隠蔽することはない」と述べた[15]。国民党の馬英九政権の親中政策への批判が高まる中、蔡の下で民進党は2009年中華民国地方選挙で党勢を盛り返した[16]。2010年5月、第13代主席に再選。11月に実施された地方選挙の一つとして行われた新北市初代市長選挙に出馬するも、国民党の朱立倫に惜敗した。

2012年1月14日実施の2012年総統選の民進党公認候補として、再選を目指す国民党の現職の馬英九と次期総統の座を争ったが敗れ、投開票が行われた14日夜に党主席辞任を表明[17]、3月1日付での辞任を了承された[18]。後任の代理主席は、陳菊高雄市長。

2014年3月15日、党主席選挙への立候補を表明した[19]。現職の蘇貞昌と有力候補の謝長廷ひまわり運動の影響を受け立候補を取り下げたため、党主席に選出された[20][21]2014年中華民国統一地方選挙での躍進により党内基盤を確立し、2015年2月15日に次期総統選候補者に選出される[22]。6月には米紙『タイム』アジア版の表紙を飾り、独占インタビューも掲載された[23]。10月、日本を訪れ、政府高官や与野党幹部らと会談を行った。

2016年1月16日、2016年総統選中国国民党朱立倫親民党宋楚瑜を破り、初当選を果たした。得票数2位の朱立倫に300万票以上の大差をつけての圧勝であり、台湾初の女性総統となる[24]

人物[編集]

蔡英文(2008年9月1日)

2008年7月、台湾の主要政治家10人の支持率について行われた世論調査(国民党寄りとされるテレビ局TVBSが実施)では支持率49%の1位となり、馬英九総統の30%(7位)を大きく上回った。「台湾のライス」と呼ばれるなど学者出身で清廉なイメージがある。2012年総統選に立候補し、2011年4月の世論調査では現職の馬英九総統と互角の支持率を出している。

短髪・眼鏡の風貌から日本のコンピュータゲーム『艦隊これくしょん -艦これ-』に登場する「霧島」に似ているとされ、現地においても「霧島小英」と称されている[25]

政治的立場[編集]

両岸関係[編集]

2012年総統選時の蔡陣営の集会(2011年12月25日)

政治的立場は穏健独立派とみられているが、2008年11月の中国海峡両岸関係協会陳雲林会長の訪台をめぐって「訪台を歓迎しない」「台湾史上、最も暗い1週間」と踏み込んだ発言を行い、急速な対中接近を図る馬英九政権を強く牽制した。2010年4月25日には馬英九と共にテレビ討論会に出席し、両岸経済協力枠組協議について「安価な中国製品が大量に輸入され台湾の産業が圧迫された結果、独立性を失い中国の寄生虫になる」として馬を批判し、世界貿易機関の下で中国と交渉するべきと主張した[26]

2012年総統選に立候補後、2025年までに原発全廃を目指す目標を表明、民進党結党以来の党是の一つである「脱原発」を鮮明に打ち出している。

2015年10月10日に行われた国慶日祝賀大会では、ライバル政党の国民党の党歌であり中華民国の国歌でもある「三民主義」の歌詞のうち「吾党」(もとは「中国国民党」を指す語)の部分だけ歌わなかった[27]

同性愛・同性婚について[編集]

同性愛及び同性婚に対して賛成の立場をとっている。2015年8月20日の台湾でのバレンタインデーにあたる七夕に、「祝全天下所有的情人,七夕情人節快樂!」(全国全ての恋人に、七夕恋人の日おめでとう!)の題名で3組の同性愛者を含むビデオクリップを公式サイトに掲載[28]。同年10月31日に台北市内同性愛者など性的少数者(LGBT)のパレードが開かれ、Facebookで「愛の前では全ての人が平等」とコメントして同性婚への支持を表明した[29][30]

台湾基督長老教会との関係[編集]

蔡英文は台湾基督長老教会が運営する台北雙連幼稚園に通ったこともあり[31]、度々台湾基督長老教会の行事に参加している。2015年6月21日には長老教会150周年南部地区感謝礼拝に高雄市長陳菊、屏東県長潘孟安、前行政院長張俊雄ら民進党の関係者と出席し、「長老教会の台湾に対する無私の奉献に感謝します」と挨拶した[32]

日本との関係[編集]

2008年10月、週刊東洋経済のロング・インタビューを受けた[33]。この中で、対日関係について「日本と友好的関係、協力的関係を維持することは、最も良い政策的な選択肢だ」と述べた。さらに、かつて日本語を3年間勉強したこと(ただし、本人いわく「あまり上手ではない外国語」)、よく日本を観光で訪問したことなどを明かした。日本統治時代については「日本人には誤りもあったが、台湾に対する貢献もあった」と評価。尖閣諸島(釣魚台)問題については「台湾の領土」との立場を強調しつつ、経済利益は双方が共同で享受することを提唱している[34][35][36][37]

訪日[編集]

2009年3月には民進党の党首として初めて訪日し、自由民主党幹事長(当時)の細田博之や、日華議員懇談会の会長である平沼赳夫[38]民主党代表(当時)の小沢一郎[39]らと会談した。

2015年10月に再度訪日し、日本政府高官などと非公式に会談を行ったほか、与党・自民党の細田博之幹事長代行とも会談した[40]。また、野党民主党枝野幸男幹事長や日華議員懇談会メンバーらとも会談を行った[41][42]。この訪日の際、安倍晋三首相とも非公式に会談を行ったとみられている[注釈 1]が、菅義偉官房長官は否定しており、蔡自身も、台湾との窓口に当たる交流協会大橋光夫会長に会っていたとしている[44][注釈 2]。蔡は出発前、この訪日について「今回の訪日は民進党の対日関係重視を表すものだ。日本の各界と意見交換し将来の協力の方法を探したい」と述べていた[46][47]

尖閣諸島について[編集]

尖閣諸島については、「台湾の領土である」との立場を採っている。

2008年10月に東洋経済からインタビューを受けた際は、「釣魚台(尖閣諸島)の問題については、民進党が政権を担当して以来、非常に明確な政策がある。釣魚台は台湾に属している、ということだ」と述べた。一方、「このこと(日台互いに領有権を主張していること)が短期内に解決できないのであれば、領土の概念から導き出される経済利益について共同で発展させることができるはずだ」とも述べ、こうした前提の下で相互に討論することが可能であるとの認識を示し、「領土の問題については、それぞれが各自に主張する。しかし領土の概念から引き出される経済利益は、双方が共同で享受する。これが我々の基本的な理念だ」とした[36]

総統選を控えた2015年9月23日には、「釣魚台列島(尖閣諸島)は台湾のもの。これは我々の一貫した立場だ」と述べ、改めてその立場を表明した[48]

2016年1月16日、総統選勝利後の記者会見で「釣魚台(尖閣諸島)は、台湾に属しています」と再び明言した。一方、「日本との関係はとても重要。なぜなら、主権論争が2国の関係に影響を与えてほしくはないからです。領有権の問題は存在するが、日本との強力な関係はこのまま続きます」とも述べ、従来通り日本との関係強化を図る意志も表明した[49][50]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 総統就任後は訪日できなくなるため、就任前に会談をしておく必要があったとの見方がある[43]
  2. ^ 遠藤誉は、安倍との会談を否定するのは「一つの中国」を重視する中国を刺激しないためと主張している[45]

出典[編集]

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  4. ^ Chen, Hsin-yi (2012年7月). “A Woman of Many Parts: Tsai Ing-wen”. Taiwan Panorama. http://www.taiwan-panorama.com/en/show_issue.php?id=201270107030E.TXT&table=2&h1=QWJvdXQgVGFpd2Fu&h2=R2VuZGVyIElzc3Vlcw%3D%3D 2016年1月21日閲覧。 
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 中華民国の旗中華民国
先代:
呉榮義
行政院副院長
2006年 - 2007年
次代:
邱義仁
民主進歩党
先代:
蘇貞昌
党主席
2014年-
次代:
(現職)
先代:
謝長廷(代理)
党主席
2008年-2012年
次代:
陳菊(代理)